ストアの監視

イベント

ストアのパフォーマンスと可用性に関する情報は、サーバー側とクライアント側の両方の観点から取得できます。

前述のロギング・メカニズム以外に、管理コンソールを使用してストアの現在の状態を確認することもできます。この情報は、「Topology」ペインに表示されます。現在使用不能なサービスが表示されます。問題のあるサービスは、赤色で強調表示されます。ペインの上部の2行に、使用可能なサービスと使用不能なサービスの数が集計されます。

最後に、CLI内からの検証でストアのステータスを監視できます。詳細は、「ストアの検証」を参照してください。CLIを使用してイベントを調べることもできます。

イベント

イベントは、システムの状態を知らせる特別なメッセージです。イベントが生成されると、監視システムを介して転送され、表示されます。ストアによってレポートされるイベントは4種類あります。

  1. 状態変化イベントは、サービスの起動または停止時に発行されます。

  2. パフォーマンス・イベントは、様々なサービスのパフォーマンスの統計をレポートします。

  3. ログ・イベントは、様々なシステム・コンポーネントによって生成される、デバッグのトレース情報を示すレコードです。これらのレコードは、標準java.util.loggingパッケージによって生成されます。

  4. プランの変遷イベントは、プランの実行、中断、失敗または取消しの進捗を記録します。

一部のイベントはクリティカルとみなされることに注意してください。これらのイベントは、管理サービスのデータベースに記録され、CLIまたは管理コンソールを使用して取得または表示できます。

その他のイベント

プランの変遷イベントは、Oracle NoSQL Databaseの管理インタフェースを使用して直接表示することはできません。ただし、状態変化イベント、パフォーマンス・イベントおよびログ・イベントは、管理内部のEventRecorder機能を使用して記録されます。クリティカルとみなされるイベントのみが記録され、そのようにみなされる基準は、イベントの種類によって異なります。状態変化イベントはすべてクリティカルとみなされますが、ログ・イベントはSEVEREのみがクリティカルとみなされます。パフォーマンス・イベントは、レポートされるパフォーマンスが特定のしきい値を下回る場合にクリティカルとみなされます。

そのようなイベントはすべて、show eventsおよびshow eventコマンドを使用してCLIで表示できます。

データベース内の失効していないイベントをすべて表示するには、引数を指定せずにCLI show eventsコマンドを使用します。-fromおよび-to引数を使用して、表示されるイベントの範囲を制限できます。-typeまたは-id引数を使用して、それぞれタイプまたはIDでイベントをフィルタすることもできます。

たとえば、これは、show eventsコマンドからの出力です。

kv-> show events
idarpdfbS STAT 2015-08-13 22:18:39.287 UTC sn1 RUNNING sev1
idarpeg0S STAT 2015-08-13 22:18:40.608 UTC sn2 RUNNING sev1
idarphmuS STAT 2015-08-13 22:18:44.742 UTC rg1-rn1 RUNNING sev1
idarpjLLS STAT 2015-08-13 22:18:47.289 UTC rg1-rn2 RUNNING sev1
idartfcuS STAT 2015-08-13 22:21:48.414 UTC rg1-rn2 UNREACHABLE sev2 
                                                   (reported by admin1) 

これによって、4つのサービス状態変更イベント(sev1)と1つのUNREACHABLE (sev2)ログ・イベントが表示されます。各行の先頭のタグは、各イベント・レコードの識別子です。特定のイベントの詳細な情報を表示する場合、イベント・レコード識別子を引数として"show event"コマンドを使用します。

kv-> show event -id idartfcuS
idartfcuS STAT 2015-08-13 22:21:48.414 UTC rg1-rn2 UNREACHABLE sev2 
                                                   (reported by admin1) 

完全なスタック・トレースは、このようになります。

イベントは、設定された期間(デフォルトは30日)を過ぎると、システムから失効されます。

Sev1フラグは、STARTING、WAITING_FOR_DEPLOY、RUNNING、STOPPINGおよびSTOPPEDサービス状態変更イベントに関連付けられています。Sev2は、ERROR_RESTARTING、ERROR_NO_RESTARTおよびUNREACHABLEサービス状態変更イベントに関連付けられています。