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Oracle® Database Appliance管理およびリファレンス・ガイド
リリース12.1.2.5.0 for Linux x86-64
E69892-01
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B Oracle Database Applianceのデータベース・テンプレート

この付録の情報を使用して、計画しているデータベースのデータベース・テンプレートを選択します。Oracle Database Applianceテンプレートはベスト・プラクティスを実装しており、特にOracle Database Appliance用に構成されているため、これらのテンプレートを使用することを強くお薦めします。

テンプレートは、Oracle Database Appliance上のパフォーマンスを最適化するように特に選択されたパラメータを使用してデータベースを定義します。また、適切なインスタンス・ケージングのセットアップ、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上の一致するテンプレートを使用したODA_BASEの作成、およびベア・メタル・インストールに関する適切なライセンスの取得を支援します。


ヒント:

Oracle Appliance Managerコンフィギュレータは、データベースのクラスとしてデータベースのサイズ設定テンプレートを参照します。

データベース・テンプレートの選択

複数のCPUを使用して、Oracle Database Applianceでは、複数のデータベースを1つのシステムに統合できます。統合により、アイドル・リソースを最小限に抑え、効率を最大限に高め、コストを下げることができます。インスタンス・ケージングを使用して、Oracle Database Resource Manager (リソース・マネージャ)と連携し、単一のOracle Database Applianceの複数インスタンス間で必要なサービス・レベルを提供できます。

Oracle Database Applianceテンプレートは、各データベース・インスタンス・ワークロードのサイズに合せて事前チューニングされています。特定のコア数で動作するよう設計されています。ケージングによって、各データベースのワークロードは、テンプレートで割り当てられたコアのセットに制限されます(これによって、複数のデータベースを同時に、パフォーマンスを低下させることなく、Oracle Database Applianceの容量まで、実行できるようになります)。計画的成長に備えるために、現在のニーズよりも大きなデータベース・テンプレート・サイズを選択できます。テンプレート・サイズは後になって、システム・グローバル領域(SGA)とプログラム・グローバル領域(PGA)のサイズやコア数を調節することにより調整できます。


注意:

Oracle Database Applianceテンプレートはベスト・プラクティスを実装しており、特にOracle Database Appliance用に構成されているため、これらのテンプレートを使用することを強くお薦めします。

次の表を使用すれば、ご使用のデータベースに最適なテンプレートを選択できます。これらの表を使用するときに、次に留意してください。

  • この表の情報は、ディスクのバックアップを作成していることを前提としています。この表の情報は、ローカル・ディスクのバックアップを作成していることを前提としています。データベースの領域要件と、ローカル・ディスク・バックアップと外部バックアップのポリシーを検討します。通常、外部バックアップには、データベースが使用できる領域がローカル・バックアップより豊富にあります。

  • コンテナ・データベースがOracle ACFS上に作成されます。表B-5表B-6表B-7および表B-8に、Oracle ACFSファイル・システムに必要な容量を示します。Oracle ACFSファイル・システムを拡張して、領域不足を回避できます。

  • 1秒当たりのI/O (IOPS)値は、オンライン・トランザクション処理(OLTP) I/Oリクエストを処理するための、ランダムな8Kの読取り/書込みレスポンス時間(Oracle Database Appliance X5-2の場合、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)に対しては10から12ミリ秒、Flashに対しては1ミリ秒未満、Oracle Database Appliance X4-2およびX3-2の場合は5から7ミリ秒、Oracle Database Applianceバージョン1の場合は5ミリ秒)から導出されます。この率はCPU数に基づくものではなく、システムがフル稼働していることを前提としています。

  • 1秒当たりのMBでのスループット(MBPS)は、データ・ウェアハウス・システムの1MBの順次読取り/書込みに基づいています。IOPSと同様にMBPSは、システムがフル稼働している場合のスループットの測定値です。単一の小規模データベースのみが動作している場合、MBPSは大規模データベース用のシステムで使用可能な最大数となります。

  • ログ・ファイルのサイズは、システムがフル稼働している際に、各インスタンスの4つのREDOログ・グループで15分ごとにログ・スイッチが実行されることを前提としています。

データベースのワークロードおよびハードウェアに適した情報を見つけてください。

  • データベースのワークロードがOLTPタイプの場合、表B-2を使用します

  • データベースのワークロードがDSSタイプ(データ・ウェアハウス).の場合、表B-3を使用します

  • データベースのワークロードがインメモリー・タイプの場合、表B-4を使用します

  • データベースがOracle Database Appliance X5-2の場合、表B-5を使用します

  • データベースがOracle Database Appliance X4-2の場合、表B-6を使用します

  • データベースがOracle Database Appliance X3-2の場合、表B-7を使用します

  • データベースがOracle Database Applianceのオリジナル・モデルの場合、表B-8を使用します。


注意:

Oracle Appliance Managerリリース12.1.2.2.0以降には、データベース・ワークロードのタイプ(OLTP、DSS、インメモリー)に固有の改善されたデータベース・テンプレートが用意されています。この改善されたテンプレートが、OLTPワークロードのサイズ設定パラメータしか提供されていなかった以前のリリースの汎用データベース・テンプレートに取って代わります。データベース・サイズ設定表には、各データベース・ワークロード・タイプのCPUの数およびメモリー属性に基づいて、更新されたテンプレート名およびサイズ設定が示されます。表B-1に、汎用データベース・テンプレート名とCPUコアに基づくデータベース・テンプレート名の間の参照を示します。

表B-1 Oracle Database Appliance データベース・テンプレート名の変換

CPUコア・ベースのデータベース・テンプレート名 odb-01s odb-01 odb-02 odb-04 odb-06 odb-12 odb-16 odb-24

汎用データベース・テンプレート名

超極小規模

非常に小規模

小規模

中規模

大規模

非常に大規模

超巨大規模脚注 1

超超巨大規模脚注 1 


脚注 1 超巨大規模はOracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Appliance X4-2に適用されます。超超巨大規模はOracle Database Appliance X4-2にのみ適用されます。

表B-2 Oracle Database Appliance OLTPデータベース・テンプレートのサイズ

テンプレート CPUコア数 SGA PGA フラッシュ プロセッサ ログ・バッファ、REDOログ

odb-01s (すべてのハードウェア・バージョン)

1

2GB

1GB

6GB

200

16MB、1GB

odb-01 (すべてのハードウェア・バージョン)

1

4GB

2GB

12GB

200

16MB、1GB

odb-02 (すべてのハードウェア・バージョン)

2

8GB

4GB

24GB

400

16MB、1GB

odb-04 (すべてのハードウェア・バージョン)

4

16GB

8GB

48GB

800

32MB、1GB

odb-06 (すべてのハードウェア・バージョン)

6

24GB

12GB

72GB

1200

64MB、2GB

odb-12 (すべてのハードウェア・バージョン)

12

48GB

24GB

144GB

2400

64MB、4GB

odb-16 (X5-2、X4-2、X3-2のみ)

16

64GB

32GB

192GB

3200

64MB、4GB

odb-24 (X5-2、X4-2のみ)

24

96GB

48GB

192GB

4800

64MB、4GB

odb-32 (X5-2のみ)

32

128GB

64GB

256GB

6400

64MB、4GB

odb-36 (X5-2のみ)

36

128GB

64GB

256GB

7200

64MB、4GB



注意:

フラッシュはOracle Database Appliance X5-2にのみ適用されます。

表B-3 Oracle Database Appliance DSSデータベース・テンプレートのサイズ

テンプレート CPUコア数 SGA (GB) PGA (GB) プロセッサ REDOログ・ファイルのサイズ(GB) ログ・バッファ(MB)

odb-01s (すべてのハードウェア・バージョン)

1

1

2

200

1

16

odb-01 (すべてのハードウェア・バージョン)

1

2

4

200

1

16

odb-02 (すべてのハードウェア・バージョン)

2

4

8

400

1

16

odb-04 (すべてのハードウェア・バージョン)

4

8

16

800

1

32

odb-06 (すべてのハードウェア・バージョン)

6

12

24

1200

2

64

odb-12 (すべてのハードウェア・バージョン)

12

24

48

2400

4

64

odb-16 (X5-2、X4-2、X3-2のみ)

16

32

64

3200

4

64

odb-24 (X5-2、X4-2のみ)

24

48

96

4800

4

64

odb-32 (X5-2のみ)

32

64

128

6400

4

64

odb-36 (X5-2のみ)

36

64

128

7200

4

64


表B-4 Oracle Database Applianceインメモリー・データベース・テンプレートのサイズ

テンプレート CPUコア数 SGA (GB) PGA (GB) インメモリー(GB) プロセッサ REDOログ・ファイルのサイズ(GB) ログ・バッファ(MB)

odb-01s (すべてのハードウェア・バージョン)

1

2

1

1

200

1

16

odb-01 (すべてのハードウェア・バージョン)

1

4

2

2

200

1

16

odb-02 (すべてのハードウェア・バージョン)

2

8

4

4

400

1

16

odb-04 (すべてのハードウェア・バージョン)

4

16

8

8

800

1

32

odb-06 (すべてのハードウェア・バージョン)

6

24

12

12

1200

2

64

odb-12 (すべてのハードウェア・バージョン)

12

48

24

24

2400

4

64

odb-16 (X5-2、X4-2、X3-2のみ)

16

64

32

32

3200

4

64

odb-24 (X5-2、X4-2のみ)

24

96

48

48

4800

4

64

odb-32 (X5-2のみ)

32

128

64

64

6400

4

64

odb-36 (X5-2のみ)

36

128

64

64

7200

4

64


表B-5 Oracle Database Appliance X5-2データベース・テンプレートのサイズのストレージのパフォーマンス

テンプレート このテンプレートを使用してデプロイできるデータベースの数 DATAディスク・グループのコンテナ・データベースACFSサイズ(GB) I/Ops(1つのストレージ・シェルフあり)(HDD/FLASH) スループット(MBps)(1つのストレージ・シェルフあり)(HDD/FLASH) I/Ops (MBps)(ストレージ・シェルフおよびストレージ拡張シェルフあり)(HDD/FLASH) スループット(MBps)(ストレージ・シェルフおよびストレージ拡張シェルフあり)(HDD/FLASH) ログ生成(MBps)

odb-01s

36

100

42/4167

83/83

83/8333

167/167

6.83

odb-01

36

100

42/4167

83/83

83/8333

167/167

6.83

odb-02

18

200

83/8.3K

167/167

167/16.7K

333/333

6.83

odb-04

9

400

167/16.7K

333/333

333/33.3K

667/667

13.65

odb-06

6

800

250/25K

500/500

500/50K

1000/1000

27.3

odb-12

3

1600

500/50K

1000/1000

1000/100K

2000/2000

27.3

odb-16

2

1600

750/75K

1500/1500

1500/150K

3000/3000

27.3

odb-24

1

1600

1500/150K

3000/3000

3000/300K

6000/6000

27.3

odb-32

1

1600

1500/150K

3000/3000

3000/300K

6000/6000

27.3

odb-36

1

1600

1500/150K

3000/3000

3000/300K

6000/6000

27.3



注意:

特定データベースの実際の秒あたりI/O (I/Ops)およびスループットは、FLASHを介して処理されるI/O操作とHDDを介して処理されるI/O操作の割合によって異なります。ワーキング・セットがFLASHに収まるOLTPワークロードでは、80%が読取り(フラッシュ・キャッシュを介して処理)で20%が書込み(HDDを介して処理)です。このため、実際のI/Oパフォーマンスは適切に重み付けされます。

表B-6 Oracle Database Appliance X4-2データベース・テンプレートのサイズのストレージのパフォーマンス

テンプレート このテンプレートを使用してデプロイできるデータベースの数 DATAディスク・グループのコンテナ・データベースACFSサイズ(GB) I/Ops(1つのストレージ・シェルフあり) スループット(MBps)(1つのストレージ・シェルフあり) I/Ops (MBps)(ストレージ・シェルフおよびストレージ拡張シェルフあり) スループット(MBps)(ストレージ・シェルフおよびストレージ拡張シェルフあり) ログ生成(MBps)

odb-01s

24

100

138

146

275

229

6.83

odb-01

24

100

138

146

275

230

6.83

odb-02

12

200

275

292

550

458

6.83

odb-04

6

400

550

583

1100

917

13.65

odb-06

4

800

825

875

1650

1375

27.3

odb-12

2

1600

1650

1750

3300

2750

27.3

odb-16

1

1600

3300

3500

6600

5500

27.3

odb-24

1

1600

3300

3500

6600

5500

27.3


表B-7 Oracle Database Appliance X3-2データベース・テンプレートのサイズのストレージのパフォーマンス

テンプレート このテンプレートを使用してデプロイできるデータベースの数 DATAディスク・グループのコンテナ・データベースACFSサイズ(GB) I/Ops(1つのストレージ・シェルフあり) スループット(MBps)(1つのストレージ・シェルフあり) I/Ops (MBps)(ストレージ・シェルフおよびストレージ拡張シェルフあり) スループット(MBps)(ストレージ・シェルフおよびストレージ拡張シェルフあり) ログ生成(MBps)

odb-01s

16

100

206

219

413

344

6.83

odb-01

16

100

206

219

413

344

6.83

odb-02

8

200

413

438

825

688

6.83

odb-04

4

400

825

875

1650

1375

13.65

odb-06

2

800

1650

1750

3300

2750

27.3

odb-12

1

1600

3300

3500

6600

5500

27.3

odb-16

1

1600

3300

3500

6600

5500

27.3


表B-8 Oracle Database Applianceバージョン1データベース・テンプレートのサイズのストレージのパフォーマンス

テンプレート このテンプレートを使用してデプロイできるデータベースの数 DATAディスク・グループのコンテナ・データベースACFSサイズ(GB) I/Ops スループット(MBps) ログ生成(Mps)

odb-01s

12

100

333

250

6.83

odb-01

12

100

333

250

6.83

odb-02

6

200

667

500

6.83

odb-04

3

400

1333

1000

13.65

odb-06

2

800

2000

1500

27.3

odb-12

1

1600

4000

3000

27.3


データベースが1つの場合は、(必要なCPUとI/Opsを考慮して)ご使用のハードウェアで予想されるワークロードに適したテンプレートを選択します。複数のデータベースを作成する場合、全体的なワークロードは、すでにシステム上にある既存のデータベースによって消費されるCPUおよびI/Opsの影響を受けます。