この章では、Informixターゲットにデータを適用するようにOracle GoldenGate Replicat (適用)プロセスを構成する手順について説明します。Replicatプロセスでは、変更データをターゲット・システムの証跡から読み取り、そのデータをInformixターゲットに適用します。Replicatプロセスの詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。
この章の内容は次のとおりです。
Replicatを構成する前に、次の項のガイドラインを満たす必要があります。
Managerプロセスを構成して、ターゲット・システムにOracle GoldenGateインスタンスを作成します。Oracle GoldenGate Windows and UNIXの管理を参照してください。
また、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXのガイドラインも確認してください。
調整済の適用を使用する場合、ターゲット表(DDL)に主キー列を定義する必要があります。
次の手順では、基本的なReplicatパラメータ(構成)ファイルの構成方法について説明します。ビジネス要件によってはより複雑なトポロジが必要ですが、この手順がその他の構成手順の基礎となります。
手順を実行することで、次のことが可能です。
基本的な構成ファイルが作成されます。
後で環境に適用する機能や要件について決定を下してパラメータを追加し、それらを拡張します。
コピーを使用して、一から作成するよりも短時間で追加のReplicatパラメータ・ファイルを作成します。
Replicatは、チェックポイント表と呼ばれる表にリカバリ・チェックポイントを保持し、ターゲット・データベースに格納します。チェックポイントは、Replicatトランザクション内でチェックポイント表に書き込まれます。チェックポイントはトランザクションに対して成功または失敗のいずれかであるため、プロセスまたはデータベースで障害が発生した場合でも、トランザクションは一度のみ適用されることがReplicatにより保証されます。
注意: この手順では、デフォルトのチェックポイント表をインストールします。ほとんどの場合、デフォルトで十分です。複数のチェックポイント表を使用(Replicatグループごとに異なる表を使用するなど)することができます。デフォルト以外のチェックポイント表(デフォルトの表をオーバーライドする)を使用するには、Replicatプロセスを作成する際、ADD REPLICAT のCHECKPOINTTABLE オプションを使用します。 |
ターゲットのOracle GoldenGateディレクトリから、GGSCIを実行します。
informix
ユーザーとしてDBLOGIN
コマンドを発行します。セキュリティ構成に応じて、次のいずれかのオプションを使用します。
Oracle GoldenGate資格証明ストアを使用している場合:
DBLOGIN USERIDALIAS alias_of_informix_user
Oracle GoldenGate資格証明ストアを使用していない場合:
DBLOGIN SOURCEDBDSN_of_syscdc
USERID informix PASSWORDinformix_password
algorithm
ENCRYPTKEY {keyname
| DEFAULT}]
DBLOGIN
構文の詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX』を参照してください。
GGSCIで、任意のスキーマ(Oracle GoldenGate専用であることが推奨されます)にチェックポイント表を作成します。
ADD CHECKPOINTTABLEdatabase.
schema.table
コマンド入力で任意またはすべての名前コンポーネントにワイルドカードを使用できます。
Oracle GoldenGate構成でチェックポイント表を指定する手順:
GLOBALS
ファイルを作成します(あるいは、既存のものを編集します)。
EDIT PARAMS ./GLOBALS
注意: EDIT PARAMS で、単純なテキスト・ファイルが作成されます。EDIT PARAMS 後にファイルを保存すると、拡張子なしのGLOBALS (大文字)という名前で保存されます。これはそのままにし、ファイルはOracle GoldenGateルートディレクトリのままにします。 |
GLOBALS
ファイルで、CHECKPOINTTABLE
パラメータを入力します。
CHECKPOINTTABLEdatabase.
schema.table
GLOBALS
ファイルを保存し、閉じます。
次の手順では、Replicatプロセスを構成します。高度なマッピングのオプションの詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。
注意: この構成は、開始するための基本Replicat構成です。調整モードでReplicatを構成するパラメータを追加することで、この構成を拡張できます。調整モードでは、パラレル適用スレッドを使用して、パフォーマンスを拡張します。詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。 |
ターゲット・システムのGGSCIで、Replicatパラメータ・ファイルを作成します。
EDIT PARAMS name
name
は、Replicatグループの名前です。
次に示す順序でReplicatパラメータを入力します。パラメータ文ごとに新しい行を開始します。説明については、表5-1を参照してください。
Replicatグループの基本パラメータ:
REPLICAT financer TARGETDB informix USERIDALIAS tiger2 ASSUMETARGETDEFS MAP mydatabase.*.*, TARGET mydatabase2.*.*;
表5-1Replicatの基本パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
REPLICAT |
|
TARGETDB |
ターゲット・データベースのODBCデータ・ソース(DSN)およびReplicatに割り当てられているユーザーのデータベース・ログイン資格証明の別名を指定します。この資格証明は、Oracle GoldenGate資格証明ストアに存在する必要があります。ベスト・プラクティスとして資格証明ストアを使用することをお薦めします。セキュリティ・オプションの詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。 注意: この指定はOracle GoldenGateで必要です。ここで指定した場合は、ログイン資格証明を |
ASSUMETARGETDEFS |
データ定義の解釈方法を指定します。 ソース表とターゲット表の定義が異なる場合、かわりに |
MAP |
ソース表または順序、複数オブジェクト、および対応するターゲットオブジェクトの関係を指定します。
このパラメータ文はセミコロン( Oracle ExtractからInformix Replicatのデータベース間レプリケーションでは、ソースの
Informix ExtractからInformix Replicatの類似データベース・レプリケーションでは、
注意: データに0x00が含まれている場合、Informixはゼロ値を終了文字として解釈するため、
map sourcedb.informix.set_tcustmer_sqltrc, target targetdb.informix."set_tcustmer_sqltrc", ワイルドカード指定からオブジェクトを除外するには、 詳細およびデータのフィルタリング、マッピングおよび操作を制御するその他の |
構成に推奨されるオプションのReplicatパラメータを入力します。このファイルは、GGSCIのEDIT PARAMS
コマンドを使用して、処理を開始する前にいつでも編集できます。エラー処理、パフォーマンス、および処理のその他の側面を制御するオプションのパラメータの詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX』を参照してください。Oracle GoldenGateの構成方法に関するタスク・ベースの情報の詳細は、『Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIX』を参照してください。
ファイルを保存して閉じます。
ビジネス・ニーズに合せて、拡張オプションでOracle GoldenGateを構成する必要が生じる場合があります。次を参照してください。
特定のレプリケーション・トポロジを実現するためのその他の構成のガイドラインについては、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。このガイドには、次の構成に関する手順が含まれています。
ライブ・レポートでのOracle GoldenGateの使用
リアルタイム・データ分散でのOracle GoldenGateの使用
リアルタイム・データ・ウェアハウスのためのOracle GoldenGateの構成
ライブ・スタンバイ・データベース管理のためのOracle GoldenGateの使用
アクティブ/ アクティブ型高可用性のためのOracle GoldenGateの使用
ガイドには、次の点に関する情報も含まれています。
Oracle GoldenGateのアーキテクチャ
Oracle GoldenGateのコマンド
Oracle GoldenGateの初期ロード方式
セキュリティの構成
カスタマイズ機能の使用
データ・フィルタリングと操作の構成
Replicatの基本的なパラメータ・ファイルを作成したら、第6章「プロセス・グループの追加」参照してください。