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Oracle® Fusion Middleware SQL ServerのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.2.0.1)
E70108-03
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2 Oracle GoldenGateのインストール

この章では、Oracle GoldenGate for Microsoft SQL Serverのインストール手順を説明します。Oracle GoldenGateをインストールすると、処理の実行および管理に必要なすべてのコンポーネントが(ドライバやライブラリなどの他のベンダー製の必要なコンポーネントを除いて)インストールされ、また、Oracle GoldenGateユーティリティがインストールされます。

この章は次の項で構成されています:

ここでは、Oracle GoldenGateを初めてインストールする場合の手順を説明します。また、この手順は、Oracle GoldenGateの新バージョンのベース・リリースをダウンロードするためのものです。

それ以降のパッチをダウンロードしてベース・リリースにインストールするには、次の場所でMy Oracle Supportの「パッチと更新版」タブにアクセスします。

http://support.oracle.com

Oracle GoldenGateをあるバージョンから別のバージョンにアップグレードするには、『Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateのアップグレードfor Windows and UNIX』のアップグレード手順に従ってください。

2.1 Oracle GoldenGateをインストールする場所

SQL Server用のOracle GoldenGateキャプチャでは、リアルタイム・モードとアーカイブ・ログ・モードをサポートしています。リアルタイム・キャプチャの場合、Oracle GoldenGateはソース・データベース・サーバー上にインストールする必要があります。アーカイブ・ログ・モードの場合、Oracle GoldenGateはソース・データベース・サーバーまたはリモートWindowsサーバー上にインストールできます。

Microsoft SQL Serverデータベースに適用する場合、Oracle GoldenGateはデータベース・サーバーまたはリモートWindowsサーバー上にインストールできます。

2.2 Oracle GoldenGateディストリビューションの理解と入手

Oracle Fusion Middlewareソフトウェアの入手方法の詳細は、Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングの製品の配布の理解と入手を参照してください。

Oracle WebLogic Server and Coherenceソフトウェアを開発または評価用にダウンロードするには、Oracle Technology Network (OTN)で次の場所を参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/fusion-middleware/downloads/index.html

Oracle Fusion Middleware製品の検索やダウンロードの詳細は、OTNで『Oracle Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のREADMEファイル』を参照してください。

元のテキストは次のとおりです。ファイル名はそのままにしますか。

Oracle GoldenGateを入手するには、次の手順に従います。

  1. Oracle Technology Networkに移動します。

  2. Oracle GoldenGate 12c (12.2.0.1)リリースを探して、使用中のシステムにZIPファイルをダウンロードします。

2.3 クラスタ内にOracle GoldenGateをインストールする準備

この項では、フェイルオーバーを自動化する機能を持つクラスタ環境ソリューションにOracle GoldenGateをインストールする場合に適用されるインストール要件について説明します。

2.3.1 Oracle GoldenGateのバイナリおよびファイルをインストールするクラスタ内の場所の決定

最低でも、なんらかのOracle GoldenGateオブジェクトを共有記憶域にインストールする必要があります。クラスタのどのノードからも独立していて、すべてのノードから使用可能なクラスタ対応の共有記憶域を選択します。

ベスト・プラクティスは、Oracle GoldenGate全体を共有記憶域にインストールすることです。これによって、パラメータ・ファイルを変更せずにどのノードからもOracle GoldenGateプロセスを起動できます。アクティブ・ノードに障害が発生した場合、インストール・ディレクトリに保持されている処理のチェックポイントを使用して、別のノードでプロセスをただちに起動できます。

共有記憶域ではなく、各ノードにOracle GoldenGateバイナリとファイルをインストールする場合、次の条件を満たす必要があります。

  • Oracle GoldenGateインストールの場所が、すべてのノードで同じパスである必要があります。

  • 最低でも次のディレクトリを共有記憶域にインストールし、Oracle GoldenGateのリカバリ要件をサポートします。

    • dirchk

    • dirdat

  • dirprmディレクトリのパラメータ・ファイルは、共有ドライブに配置されていない場合、すべてのノードで同一である必要があります。ノードごとに異なる環境設定を解決するために、ローカルManagerプロセスから継承するか、ノード固有のOracle GoldenGateマクロ・ファイルを参照するよう環境設定を設定できます。このシナリオを実現するのは難しいため、パラメータ・ファイルを共有ドライブに格納することで内在する問題を回避できます。

    Oracle GoldenGateのインストール後、クラスタへのOracle GoldenGateの統合も参照してください。

2.4 Oracle GoldenGateのインストール

次の手順に従って、Windowsシステムまたはクラスタ内の適切な場所にOracle GoldenGateをインストールします。詳細は、クラスタ内にOracle GoldenGateをインストールする準備を参照してください。ここに記載されている説明は、Microsoft SQL Serverのすべてのバージョンに当てはまります。Oracle GoldenGateプロセスを実行する前に追加のデータベースの準備が必要です。詳細は、Oracle GoldenGateのためのシステムの準備を参照してください。

2.4.1 WindowsクラスタへのOracle GoldenGateのインストール

Oracle GoldenGateをWindowsクラスタにインストールするには、次の手順を実行します。

  1. クラスタの1つのノードにログインします。
  2. Oracle GoldenGateのインストール場所のドライブを選択します。このドライブは、データベース・インスタンスが含まれる同じクラスタ・グループ内のリソースである必要があります。
  3. このクラスタ・グループが、ログインしているクラスタ・ノードによって所有されていることを確認します。
  4. 次の手順に従って、Oracle GoldenGateをインストールします。

2.4.2 Oracle GoldenGateファイルのインストール

Oracle GoldenGateファイルをインストールするには、次の操作を実行します。

  1. WinZipまたは同等の圧縮製品を使用して、ダウンロードしたファイルを解凍します。
  2. Oracle GoldenGateをインストールするドライブ内のフォルダに、バイナリ・モードでファイルを移動します。パスが引用符で囲まれている場合でも、名前に空白が含まれているフォルダにはOracle GoldenGateをインストールしないでください。次に例を示します。

    C:\"Oracle GoldenGate"は有効ではありません。

    C:\Oracle_GoldenGateは有効です。

  3. Oracle GoldenGateフォルダからGGSCIプログラムを実行します。
  4. GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。
    CREATE SUBDIRS
    
  5. 次のコマンドを発行してGGSCIを終了します。
    EXIT

2.4.3 カスタムManager名の指定

次のいずれかに該当する場合は、Managerプロセスにカスタム名を指定する必要があります。

  • 既定のGGSMGR以外にManagerの名前を使用する場合。

  • 複数のManagerプロセスがWindowsサービスとしてこのシステムで実行されています。システム上の各Managerの名前を一意にする必要があります。先に進む前に、すべてのローカルManagerサービスの名前を確認します。

Managerのカスタム名を指定するには、この手順を使用します。

  1. ManagerプログラムがあるディレクトリからGGSCIを実行します。
  2. 次のコマンドを発行します。
    EDIT PARAMS ./GLOBALS

    注意:

    GLOBALSファイルはOracle GoldenGateインストール・ファイルのルートにあるため、このコマンドの./の部分を使用する必要があります。

  3. ファイルに次の行を追加します。この場合、nameはManagerサービスの1語名です。
    MGRSERVNAME name
    
  4. ファイルを保存します。ファイルはGLOBALSという名前で自動的に保存されますが、ファイル拡張子は付きません。このファイルは移動しないでください。Windowsサービスのインストール時とデータ処理時に使用されます。

2.4.4 WindowsサービスとしてのManagerのインストール

デフォルトでは、Managerはサービスとしてインストールされず、ローカルまたはドメイン・アカウントで実行できます。ただし、このように実行する場合は、ユーザーがログアウトするとManagerは停止します。Managerをサービスとしてインストールする場合は、ユーザー接続とは無関係に操作でき、手動またはシステム起動時に起動するように構成できます。

Windowsクラスタの場合にManagerをサービスとしてインストールする必要がありますが、それ以外の場合はオプションです。

WindowsサービスとしてManagerをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. (推奨)システム管理者としてログオンします。
  2. 「スタート」「ファイル名を指定して実行」の順にクリックし、「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスにcmdと入力します。
  3. サービスとしてインストールするManagerプログラムを含むディレクトリから、次の構文でinstallプログラムを実行します。
    install option [...]
    

    ここで、optionは次のいずれかです。


    表2-1 installオプション

    オプション 説明
    ADDEVENTS

    Windowsイベント・マネージャにOracle GoldenGateイベントを追加します。

    ADDSERVICE

    存在する場合はGLOBALSファイルのMGRSERVNAMEパラメータに指定されている名前、またはデフォルトのGGSMGRで、Managerをサービスとして追加します。ユーザーのログインとパスワードの変更に関係なくサービスを実行できるため、ADDSERVICEは、ローカル・システム・アカウント(ほとんどのWindowsアプリケーションの標準)で実行するようにサービスを構成します。Managerを特定のアカウントで実行するには、USERオプションとPASSWORDオプションを使用します。脚注 1

    サービスはシステム起動時に起動するようインストールされます(「AUTOSTART」を参照)。インストール後に起動するには、システムを再起動するか、コントロール パネルの「サービス」アプレットから手動で起動します。

    AUTOSTART

    ADDSERVICEを使用して作成されたサービスをシステムの起動時に開始するよう設定します。MANUALSTARTを使用していない場合は、これがデフォルトです。

    MANUALSTART

    ADDSERVICEを使用して作成されたサービスを、GGSCI、スクリプトまたは「コントロール パネル」の「サービス」アプレットから手動で開始するよう設定します。デフォルトはAUTOSTARTです。

    USER name

    Managerを実行するドメイン・ユーザー・アカウントを指定します。名前には、ドメイン名、バックスラッシュ、ユーザー名を含めます(例:HEADQT\GGSMGR)。

    デフォルトでは、Managerサービスはローカル・システム・アカウントを使用するようにインストールされます。

    PASSWORD password

    USERで指定されたユーザーのパスワードを指定します。


    脚注1

    ユーザー・アカウントは、Windowsコントロール パネルの「サービス」アプレットから「プロパティ」アクションを選択することで変更できます。

  4. Windowsのユーザー・アカウント制御(UAC)が有効になっている場合、コンピュータへのプログラムのアクセスを許可または拒否するよう要求されます。「許可」を選択して、installプログラムを実行できるようにします。これにより、管理者権限で実行されているローカル・システム・アカウントでManagerサービスがインストールされます。サービスとしてインストールされたManagerを実行している場合、これ以降UACプロンプトが表示されることはありません。

    注意:

    Managerがサービスとしてインストールされていない場合、ManagerをGGSCIコマンド・プロンプトから起動する際、Managerの権限の強化を確認するUACプロンプトがOracle GoldenGateユーザーに表示されます。他のOracle GoldenGateプログラムの実行でもプロンプトが表示されます。

2.5 クラスタへのOracle GoldenGateの統合

クラスタにOracle GoldenGateをインストールした場合は、次の手順を実行して、クラスタ・ソリューションにOracle GoldenGateを統合します。

2.5.1 クラスタでの一般的な要件

Oracle GoldenGateをクラスタに統合するための要件を次に示します。

  1. Oracle GoldenGate Managerプロセス(Managerのみ)を、他のアプリケーションと同様にクラスタ管理対象リソースとして登録します。Managerは、他のすべてのプロセスを管理する親プロセスであるため、Managerのみがクラスタ管理ソフトウェアを起動および停止するOracle GoldenGateプロセスです。
  2. クラスタで仮想IPアドレスを使用する場合、Managerプロセス用に使用可能な固定IPアドレスを取得する必要があります。VIPは、パブリック・サブネット上の使用可能なIPアドレスである必要があり、DHCPを介して決定されません。Extractデータ・ポンプのパラメータ・ファイルで、リモートManagerのVIPをRMTHOSTパラメータの入力値として指定します。Managerにアクセスする他のOracle GoldenGate製品もVIPを使用する必要があります。
  3. Managerを構成する際、AUTOSTARTおよびAUTORESTARTパラメータを追加して、Managerでレプリケーション・プロセスを自動的に起動するようにします。必要に応じて、Oracle GoldenGateユーザー・インタフェース内からExtract、Replicatおよび他のOracle GoldenGateプロセスを制御できます。
  4. 1つのノードのみで共有ドライブをマウントします。これによって、他のノードでプロセスが起動されなくなります。すべてのノードで同じマウント・ポイントを使用します。
  5. このドキュメントに記載のとおり、Oracle GoldenGateを構成します。

2.5.2 Windowsクラスタ・リソースとしてのOracle GoldenGateの追加

Oracle GoldenGateをWindowsクラスタにインストールした場合は、次の手順に従ってOracle GoldenGateをクラスタ・リソースとして設定し、すべてのノード上にManagerサービスを正しく設定します。

  • クラスタ・アドミニストレータで、Oracle GoldenGateの接続先のデータベース・インスタンスを含むグループにManagerプロセスを追加します。

  • Oracle GoldenGateが稼働するすべてのノードが、リソースの実行可能な所有者として選択されていることを確認します。

  • Manager Windowsサービスに次の依存関係(「サービス」コントロール・パネルから構成可能)があることを確認します。

    • SQL Serverリソース

    • Oracle GoldenGateディレクトリが含まれているディスク・リソース

    • データベース・トランザクション・ログ・ファイルを含むディスク・リソース

    • データベースのトランザクション・ログ・バックアップ・ファイルを含むディスク・リソース