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Oracle® Fusion Middleware Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.2.0.1)
E70107-04
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13.16 処理でDDLが評価される仕組み

次に、Oracle GoldenGateによるソースおよびターゲット・システムでのDDL文の処理方法について説明します。Oracle GoldenGateパラメータの異なる基準が処理される順序を示し、ExtractとReplicatがそれぞれDDLを処理する方法の違いについて説明します。

Extract

  1. Extractは、DDL文をキャプチャします。

  2. Extractは、コメントがあれば、メインの文から分離します。

  3. Extractにより、DDLパラメータが検索されます。(この例では、存在するものとします。)

  4. Extractは、IGNOREREPLICATESパラメータを検索します。これがあり、ReplicatがこのシステムでこのDDLを生成した場合、ExtractはそのDDL文を無視します。(この例では、このシステムではReplicat操作がないものとします。)

  5. Extractは、DDL文がRENAMEかどうかを判断します。そうである場合、名前変更に内部的にフラグが付けられます。

  6. Extractにより、ベース・オブジェクト名と導出オブジェクト名(存在する場合)が取得されます。

  7. 文がRENAMEの場合、ExtractはこれをALTER TABLE RENAMEに変更します。

  8. Extractは、DDLOPTIONS REMOVECOMMENTS BEFOREパラメータを検索します。これがある場合、ExtractはDDL文からコメントを削除しますが、INSTRまたはINSTRCOMMENTSを使用するDDL INCLUDEまたはDDL EXCLUDEに備えてコメントを格納します。

  9. ExtractはDDLのスコープ(MAPPEDUNMAPPEDまたはOTHER)を判断します。

    • 操作とオブジェクト・タイプがマッピングに対してサポートされており、ベース・オブジェクト名や導出オブジェクト名(RENAMEの場合)がTABLEパラメータに含まれている場合、MAPPEDです。

    • 操作とオブジェクト・タイプがマッピングに対してサポートされておらず、ベース・オブジェクト名や導出オブジェクト名(RENAMEの場合)がTABLEパラメータに含まれていない場合、UNMAPPEDです。

    • それ以外の場合、操作はOTHERと識別されます。

  10. Extractにより、INCLUDEおよびEXCLUDE句のDDLパラメータが確認され、それらの句のDDLパラメータ基準が評価されます。INCLUDEまたはEXCLUDETRUEに評価されるには、すべてのオプションがTRUEに評価される必要があります。次のようになります。

    • EXCLUDE句がTRUEと評価される場合、ExtractはDDL文を破棄し、別のDDL文を評価します。この場合、処理の手順が最初から始まります。

    • INCLUDE句がTRUEと評価される場合、またはDDLパラメータにINCLUDE句もEXCLUDE句も含まれていない場合、ExtractはDDL操作を含めて、処理ロジックが続けられます。

  11. ExtractによりDDLSUBSTパラメータが検索され、INCLUDEおよびEXCLUDE句が評価されます。これらの句の基準がTRUEになると、Extractにより、文字列置換が実行されます。Extractは、パラメータ・ファイル内の各DDLSUBSTパラメータに対してDDL文を評価します。すべてのtrueのDDLSUBST指定について、DDLSUBSTパラメータがファイル内にリストされている順に、Extractによって文字列の置換が行われます。

  12. DDLSUBTが処理されたため、ExtractはREMOVECOMMENTS AFTERパラメータを検索します。これがある場合、ExtractはDDL文からコメントを削除します。

  13. Extractは、DDLOPTIONS ADDTRANDATAを検索します。これがある場合、操作がCREATE TABLEであれば、ExtractはALTER TABLE name ADD SUPPLEMENTAL LOG GROUPコマンドを表に対して発行します。

  14. Extractにより、DDL文が証跡に書き込まれます。

Replicat

  1. Replicatは、DDL文を証跡から読み取ります。

  2. Replicatは、コメントがあれば、メインの文から分離します。

  3. Replicatは、DDLOPTIONS REMOVECOMMENTS BEFOREを検索します。これがある場合、ReplicatはDDL文からコメントを削除します。

  4. Replicatは、DDL同期スコープを評価し、DDLが名前のマッピングに適しているかを判断します。その他はOTHERスコープになります。

  5. Replicatにより、パラメータ・ファイルのMAP文が評価されます。(証跡から読み取る際に)このDDLのソースのベース・オブジェクト名がいずれかのMAP文に含まれている場合、その操作のスコープはMAPPEDとマークされます。それ以外の場合、スコープはUNMAPPEDとマークされます。

  6. Replicatにより、ソースのベース・オブジェクト名が、MAP文のTARGET句に指定されたベース・オブジェクト名で置換されます。

  7. 導出オブジェクトがある場合、ReplicatはDDLOPTIONS MAPDERIVEDを検索します。存在する場合は、Replicatにより、ソースの導出名がMAP文のターゲットの導出名で置換されます。

  8. Replicatにより、INCLUDEおよびEXCLUDE句のDDLパラメータが確認され、それらに含まれるDDLパラメータ基準が評価されます。INCLUDEまたはEXCLUDETRUEに評価されるには、すべてのオプションがTRUEに評価される必要があります。次のようになります。

    • EXCLUDE句がTRUEと評価される場合、ReplicatはDDL文を破棄し、別のDDL文の評価を始めます。この場合、処理の手順が最初から始まります。

    • INCLUDE句がTRUEと評価される場合、またはDDLパラメータにINCLUDE句もEXCLUDE句も含まれていない場合、ReplicatはDDL操作を含めて、処理ロジックが続けられます。

  9. Replicatは、DDLSUBSTパラメータを検索し、INCLUDE句およびEXCLUDE句を評価します。これらの句のオプションがTRUEになると、Replicatにより、文字列置換が実行されます。Replicatは、パラメータ・ファイル内の各DDLSUBSTパラメータに対してDDL文を評価します。すべてのtrueのDDLSUBST指定について、DDLSUBSTパラメータがファイル内にリストされている順に、Replicatによって文字列の置換が行われます。

  10. DDLSUBTが処理されたため、ReplicatはREMOVECOMMENTS AFTERパラメータを検索します。これがある場合、ReplicatはDDL文からコメントを削除します。

  11. Replicatは、ターゲット・データベースでDDL操作を実行します。

  12. エラーがない場合は、Replicatにより次のDDL文が処理されます。エラーがある場合は、Replicatにより次の手順が実行されます。

  13. Replicatは、Replicat DDLERRORパラメータのINCLUDEルールとEXCLUDEルールを、パラメータ・ファイルに出現する順に分析します。Replicatによりエラー・コードのルールが検出された場合は、指定のエラー処理が適用されますが、それ以外の場合はDEFAULTの処理が適用されます。

  14. エラー処理によってDDL文が正常完了とならない場合、Replicatは、ルールでの指定に応じて異常終了、操作の無視、または操作の破棄のいずれかを実行します。

注意:

MAP文に同じソースに対する複数のターゲットが存在する場合は、それぞれに対して処理ロジックが実行されます。