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Oracle® Fusion Middleware Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.2.0.1)
E70107-04
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1.8 Oracle DDLのオブジェクトと操作のサポートの詳細

この項では、DDL操作のキャプチャとレプリケーションについてOracle GoldenGateでサポートされるOracleオブジェクトと操作について概説します。DDLサポートの詳細は、次を参照してください。

DDLサポートの構成

トリガーベースのDDLキャプチャのインストール(トリガー・ベースのキャプチャはバージョン11.2.0.4より前のOracleリリースで必要です。Extractがバージョン11.2.0.4以上のOracle Databaseに対して統合モードで実行される場合、DDLトリガーおよびサポート・オブジェクトは不要です。)

1.8.1 Oracle DDLでサポートされているオブジェクトおよび操作

ソース・データベースがOracle 11.2.0.4以上でExtractが統合モードで動作する場合、DDLキャプチャ・サポートはデータベース・ログマイニング・サーバーに統合され、DDLトリガーを使用する必要はありません。データベース・パラメータの互換性を11.2.0.4.0に設定する必要があります。統合キャプチャ・モードでは、Extractは次のようなパスワード・ベースの列の暗号化を含むDDLはサポートしません。

  • CREATE TABLE t1 ( a number, b varchar2(32) ENCRYPT IDENTIFIED BY my_password);

  • ALTER TABLE t1 ADD COLUMN c varchar2(64) ENCRYPT IDENTIFIED BY my_password;

注意:

DDLのパスワード・ベースの列の暗号化は、クラシック・キャプチャ・モードではサポートされません。

DDLサポートに関して、統合およびクラシックの両方のキャプチャ・モードに次の追加の文が適用されます。

  • Oracle GoldenGateのすべてのトポロジ構成は、Oracle DDLレプリケーションでサポートされています。

  • Oracle DDLのアクティブ/アクティブ(双方向)レプリケーションは、同一のメタデータが含まれている2つ(および2つだけ)のデータベース間でサポートされています。

  • Oracle GoldenGateでは、次のオブジェクトでDDLはサポートされます。

    • クラスタ

    • ディレクトリ

    • 関数

    • 索引

    • パッケージ

    • プロシージャ

    • 表領域

    • ロール

    • 順序

    • シノニム

    • トリガー

    • ビュー

    • マテリアライズド・ビュー

    • ユーザー

    • 非表示列

  • Oracle DDLのOracle Edition-Based Redefinition (EBR)データベース・レプリケーションは、次のOracle Databaseオブジェクトの統合Extractでサポートされています。

    • 関数

    • ライブラリ

    • パッケージ(仕様と本体)

    • プロシージャ

    • シノニム

    • 型(仕様と本体)

    • ビュー

    EBRは、DDLトリガーの使用をサポートしていません。

  • Oracle GoldenGateでは、最大4MBのサイズのDDL操作がサポートされます。Oracle GoldenGateでは、DDL文のサイズが文字ではなくバイトで測定されます。このサイズ制限にはパッケージ、プロシージャおよび関数が含まれます。DDLサポートの実際のサイズには、文のテキストに加え、オブジェクト名の長さ、DDL型および内部でのDDLレコード保持のその他の特性に応じて異なるOracle GoldenGateのメンテナンス・オーバーヘッドも含まれるため、実際のサイズ制限は概算です。

  • Oracle GoldenGateは、グローバル一時表(GTT) DDL操作をレプリケートできるように、Extractへのこの操作の表示をサポートしています。この操作はデフォルトでは設定されていないため、有効にするにはDDLOPTIONSパラメータを設定する必要があります。

  • Oracle GoldenGateは、NOUSERIDおよびTRANLOGOPTIONS GETCTASDMLとともに使用する統合ディクショナリをサポートしています。これは、ExtractはDDLトリガーのかわりに、ディクショナリ・オブジェクトに問い合せずにLogMinerディクショナリからオブジェクト・メタデータ取得することを意味しています。Oracle GoldenGateは、ソース・データベース互換性パラメータが11.2.0.4以上で、統合Extractが使用されているときには、自動的に統合ディクショナリを使用します。

    統合ディクショナリの機能は、クラシックExtractではサポートされていません

    Oracle GoldenGate release 12.2.xで統合ディクショナリおよび証跡フォーマットを使用するときには、Oracle Databaseのリリースが12.1.0.2よりも前の場合、統合キャプチャではLogminerパッチがマイニング・データベース上で適用されることが必要になります。

  • Oracle GoldenGateでは、統合キャプチャ・モードでの非表示列のレプリケーションがサポートされます。証跡フォーマット・リリース12.2が必要です。ReplicatではMAPINVISIBLECOLUMNSパラメータを指定するか、MAPパラメータのCOLMAP句で非表示列に明示的にマップする必要があります。

    SOURCEDEFSまたはTARGETDEFSを使用する場合、Oracle表の定義ファイルのメタデータ・フォーマットは証跡フォーマットと互換性があることが必要です。メタデータ・フォーマット12.2は証跡フォーマット12.2と互換性があり、12.2より前のメタデータ・フォーマットは12.2より前の証跡フォーマットと互換性があります。定義ファイルのメタデータ・フォーマットを指定するには、DEFGENで定義ファイルが生成される際にDEFSFILEパラメータのFORMAT RELEASEオプションを使用します。

  • ネームスペース・コンテキストを作成するDDL文(CREATE CONTEXT)は、Extractによってキャプチャされ、Replicatによって適用されます。

  • ポンプ・モードのExtractは、次のDDLオプションをサポートしています。

    • DDL INCLUDE ALL

    • DDL EXCLUDE ALL

    • DDL EXCLUDE OBJNAME

    DDL EXCLUDESOURCECATALOGおよびALLCATALOGオプションもサポートされています。

    DDLパラメータが指定されていない場合、すべてのDDLが証跡に書き込まれます。DDL EXCLUDE OBJNAMEが指定されている場合は、オブジェクト所有者が除外ルールに一致しないと証跡に書き込まれます。

1.8.2 サポートされていないOracle DDLのオブジェクトおよび操作

次の文は、統合キャプチャ・モードとクラシック・キャプチャ・モードに適用されます。

1.8.2.1 除外されるオブジェクト

次の名前または名前の接頭辞はOracle予約済とみなされ、Oracle GoldenGate DDL構成から除外する必要があります。これらの名前を含むオブジェクトはOracle GoldenGateによって無視されます。

除外されるスキーマ:

  "ANONYMOUS", // HTTP access to XDB
  "APPQOSSYS", // QOS system user
  "AUDSYS", // audit super user
  "BI", // Business Intelligence
  "CTXSYS", // Text
  "DBSNMP", // SNMP agent for OEM
  "DIP", // Directory Integration Platform
  "DMSYS", // Data Mining
  "DVF", // Database Vault
  "DVSYS", // Database Vault
  "EXDSYS", // External ODCI System User
  "EXFSYS", // Expression Filter
  "GSMADMIN_INTERNAL", // Global Service Manager
  "GSMCATUSER", // Global Service Manager
  "GSMUSER", // Global Service Manager
  "LBACSYS", // Label Security
  "MDSYS", // Spatial
  "MGMT_VIEW", // OEM Database Control
  "MDDATA",
  "MTSSYS", // MS Transaction Server
  "ODM", // Data Mining
  "ODM_MTR", // Data Mining Repository
  "OJVMSYS", // Java Policy SRO Schema
  "OLAPSYS", // OLAP catalogs
  "ORACLE_OCM", // Oracle Configuration Manager User
  "ORDDATA", // Intermedia
  "ORDPLUGINS", // Intermedia
  "ORDSYS", // Intermedia
  "OUTLN", // Outlines (Plan Stability)
  "SI_INFORMTN_SCHEMA", // SQL/MM Still Image
  "SPATIAL_CSW_ADMIN", // Spatial Catalog Services for Web
  "SPATIAL_CSW_ADMIN_USR",
  "SPATIAL_WFS_ADMIN", // Spatial Web Feature Service
  "SPATIAL_WFS_ADMIN_USR",
  "SYS",
  "SYSBACKUP",
  "SYSDG",
  "SYSKM",
  "SYSMAN", // Adminstrator OEM
  "SYSTEM",
  "TSMSYS", // Transparent Session Migration
  "WKPROXY", // Ultrasearch
  "WKSYS", // Ultrasearch
  "WK_TEST",
  "WMSYS", // Workspace Manager
  "XDB", // XML DB
  "XS$NULL",
  "XTISYS", // Time Index

特別なスキーマ:

  "AURORA$JIS$UTILITY$", // JSERV
  "AURORA$ORB$UNAUTHENTICATED", // JSERV
  "DSSYS", // Dynamic Services Secured Web Service
  "OSE$HTTP$ADMIN", // JSERV
  "PERFSTAT", // STATSPACK
  "REPADMIN",
  "TRACESVR" // Trace server for OEM

除外される表は次のとおりです(*ワイルドカードは任意のスキーマまたは文字を示します)。

  "*.AQ$*", // advanced queues
  "*.DR$*$*", // oracle text
  "*.M*_*$$", // Spatial index
  "*.MLOG$*", // materialized views
  "*.OGGQT$*",
  "*.OGG$*", // AQ OGG queue table
  "*.ET$*", // Data Pump external tables
  "*.RUPD$*", // materialized views
  "*.SYS_C*", // constraints
  "*.MDR*_*$", // Spatial Sequence and Table
  "*.SYS_IMPORT_TABLE*",
  "*.CMP*$*", // space management, rdbms >= 12.1
  "*.DBMS_TABCOMP_TEMP_*", // space management, rdbms < 12.1
  "*.MDXT_*$*" // Spatial extended statistics tables

1.8.2.2 サポートされていないその他のDDL

Oracle GoldenGateでは次のものはサポートされていません。

  • ネストされた表に対するDDL。

  • IDENTITY列に対するDDL。

  • ALTER DATABASEおよびALTER SYSTEM (これらはDDLとはみなされません)。統合ディクショナリを使用している場合は、ALTER DATABASE DEFAULT EDITIONおよびALTER PLUGGABLE DATABASE DEFAULT EDITIONをレプリケートできます。その他のALTER [PLUGABLE] DATABASEコマンドはすべて無視されます。

  • スタンバイ・データベースに対するDDL。

  • データベース・リンクDDL。

  • FLASHBACK ARCHIVE句を含む表を作成するDDL、またはフラッシュバック・データ・アーカイブ自身を作成、変更または削除するDDL。FLASHBACK ARCHIVEを含む表に対するDMLはサポートされません。

  • クラシック・キャプチャ・モードでは、次のようなパスワード・ベースの列の暗号化を含むDDLはサポートされません。

    • CREATE TABLE t1 ( a number, b varchar2(32) ENCRYPT IDENTIFIED BY my_password);

    • ALTER TABLE t1 ADD COLUMN c varchar2(64) ENCRYPT IDENTIFIED BY my_password;