デフォルトでは、Extractは追加モードで動作します。このモードでは、プロセス障害が発生すると証跡にリカバリ・マーカーが書き込まれ、Extractは、すべての古いデータの履歴をリカバリ目的で保持するために、ファイルにリカバリ・データを追加します。
追加モードでは、Extractの初期化によって、起動時に証跡に書き込まれた最後の完全なトランザクションのIDが判別されます。この情報に基づいて、Extractは、そのトランザクションのコミット・レコードがデータソースで見つかると、リカバリを停止します。その後、Extractは、抽出要件を満たす次のコミット済トランザクションから新しいデータ取得を開始し、新しいデータの証跡への追加を始めます。データ・ポンプまたはReplicatは、このリカバリ・ポイントから読取りを再開します。
上書きモードは、Oracle GoldenGateリリース10.0以前のリリースで使用されていたもう1つのExtractリカバリ方法です。これらのリリースでは、Extractは、新規データを追加するかわりに、最後の書込みチェックポイント位置の後にある証跡の既存のトランザクション・データを上書きします。書き込まれる最初のトランザクションは、データソースの最後の読取りチェックポイント位置の後にある、抽出要件を満たす最初のトランザクションです。
ターゲットのOracle GoldenGateのリリースがリリース10より古い場合、Extractは、下位互換性をサポートするために自動的に上書きモードに戻ります。この動作は、RECOVERYOPTIONS
パラメータを使用して手動で制御できます。