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Oracle® Fusion Middleware Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX
12c (12.2.0.1)
E70112-04
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1.21 ADD REPLICAT

ADD REPLICATでは、Replicatグループを作成します。SPECIALRUNが指定されている場合を除き、ADD REPLICATは実行間の処理の継続性を維持するためにチェックポイントを作成するオンライン・プロセス・グループを作成します。

このコマンドでは、DESCオプションに入力するテキストを含む、すべてのキーワードおよび入力のサイズは、500バイトを超えることはできません。

Oracle GoldenGateは、Oracle GoldenGate Managerインスタンス当たり、最大で5,000の同時ExtractおよびReplicatグループをサポートします。サポートされているレベルで、INFOSTATUSなどのGGSCIコマンドですべてのグループを完全に制御および表示できます。Oracle GoldenGateでは、環境を効果的に管理するために、ExtractおよびReplicatグループの数(合計)をデフォルト・レベルの300以下に保つことが推奨されます。

(Oracle)INTEGRATEDオプションが使用されている場合を除き、このコマンドはReplicatグループを非統合モードで作成します。Replicatのモードの詳細は、Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成の使用する適用方法の決定およびBATCHSQLを参照してください。

構文

ADD REPLICAT group_name
[, INTEGRATED | COORDINATED [MAXTHREADS number]]
{, SPECIALRUN |
    , EXTFILE file_name |
    , EXTTRAIL trail_name}
[, BEGIN {NOW | yyyy-mm-dd[ hh:mm[:ss[.cccccc]]]} |
    , EXTSEQNO sequence_number, EXTRBA rba]
{, CHECKPOINTTABLE owner.table | NODBCHECKPOINT}
[, PARAMS file_name]
[, REPORT file_name]
[, DESC 'description']
[, CPU number]
[, PRI number]
[, HOMETERM device_name]
[, PROCESSNAME process_name]
group_name

Replicatグループ名。調整Replicatグループ名は最大5文字を使用できます。標準Replicatグループ名は最大8文字まで使用できます。プロセス・グループの命名規則の詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

INTEGRATED

(Oracle)Replicatを統合モードで作成します。このオプションがない場合、ADD REPLICATはReplicatを非統合(クラシック)モードで作成します。このモードでは、ReplicatプロセスはOracleデータベースで使用可能な適用プロセス機能を利用します。このモードでは、Replicatは次のように動作します。

  • Oracle GoldenGate証跡を読み取ります。

  • データのフィルタリング、マッピング、および変換を実行します。

  • ソース・データベースDMLまたはDDLトランザクションを(コミットされた順序で)表す論理変更レコード(LCR)を作成します。

  • データベース・インバウンド・サーバーと呼ばれるターゲット・データベースのバックグラウンド・プロセスに、軽いストリーミング・インタフェースを介してアタッチします。

  • データがターゲット・データベースに適用されるインバウンド・サーバーにLCRを転送します。

INTEGRATEDSPECIALRUNまたはEXTFILEオプションとともに使用しないでください。INTEGRATEDはローカルEXTTRAILが指定されたトレイルから読み取るオンライン変更同期Replicatに対して使用する必要があります。

統合Replicatにはチェックポイント表(ADD CHECKPOINTTABLEコマンドおよびCHECKPOINTTABLEパラメータ)またはトレース表(TRACETABLEパラメータ)は必要ありません。統合Replicatではこれらの表のいずれも保持しません。

統合モードでは、Replicatは次のパラメータをサポートしません。

  • BULKLOAD (初期ロードReplicatとして統合Replicatを使用しないでください)

  • SPECIALRUN

  • GENLOADFILES

  • SHOWSYNTAX

  • MAXTRANSOPS (無視されます)

統合Replicatの統合および使用の詳細は、Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成を参照してください。

COORDINATED [MAXTHREADS number]

Replicatを調整モードで作成します。調整Replicatは並列処理できるようにマルチスレッド化されます。このオプションはコーディネータ(グループ名自体で識別)と、デフォルトまたはMAXTHREADSで指定した最大数の処理スレッドを追加します。依存関係がコーディネータにより計算されて調整され、SQL処理がスレッドにより実行されます。

COORDINATEDSPECIALRUNまたはEXTFILEオプションとともに使用しないでください。COORDINATEDはローカルEXTTRAILが指定されたトレイルから読み取るオンライン変更同期Replicatに対して使用する必要があります。調整済Replicatの詳細は、Oracle GoldenGate for Windows and UNIX管理を参照してください。

注意:

調整Replicatのグループ名は5文字のみ使用できることに注意してください。プロセス・グループの命名規則の詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

MAXTHREADS number

このReplicatグループが生成できる処理スレッドの最大数を指定します。これらのスレッドはすべて起動時に作成されますが、パラメータ・ファイルのMAP文に指定した内容により、これらのスレッドの一部またはすべては、指定した時間でワークロードを処理します。一般的なルールとして、ワークロードを分割するときに、MAP文で指定するスレッド数の2倍を指定します。これにより、ワークロードが増加した場合に、Replicatグループを削除したり再作成しなくてもスレッドを追加できます。

スレッド間でワークロードをパーティション化する方法の詳細は、TABLE | MAPを参照してください。

MAXTHREADSを省略した場合、スレッドのデフォルト数は25です。スレッドの最大数は500です。

MAXTHREADSにはMAXGROUPSパラメータとの関連性があります。MAXGROUPSは、Oracle GoldenGateのインスタンスごとに使用できるプロセス・グループ(ExtractおよびReplicat)の最大数を制御します。各Replicatスレッドは、MAXGROUPSのコンテキストでは1つのReplicatグループと想定されます。したがって、Oracle GoldenGateインスタンス内のExtractおよびReplicatグループの数、プラスMAXTHREADSの値は、MAXGROUPSの値を超えることはできません。詳細は、MAXGROUPSを参照してください。

SPECIALRUN

Replicat特別実行をタスクとして作成します。SPECIALRUNEXTFILEまたはEXTTRAILを指定する必要があります。ExtractがSPECIALRUNモードの場合は、GGSCIのSTART REPLICATコマンドでReplicatを起動しないでください。このオプションはINTEGRATEDまたはCOORDINATEDオプションとともに使用しないでください。

EXTFILE file_name

Extractパラメータ・ファイルのRMTFILEで指定されている抽出ファイルの相対名または完全修飾名を指定します。このオプションをINTEGRATEDオプションとともに使用しないでください。

EXTTRAIL trail_name

ADD RMTTRAILまたはADD EXTTRAILコマンドで作成されたトレイルの相対名または完全修飾名を指定します。

BEGIN {NOW | yyyy-mm-dd[ hh:mm[:ss[.cccccc]]]}

証跡の初期チェックポイントを定義します。チェックポイントの詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

NOW

グループが作成されたときから変更のレプリケートを開始します。

yyyy-mm-dd[ hh:mm[:ss[.cccccc]]]

特定の時刻から変更の抽出を開始します。

EXTSEQNO sequence_number

トレイル内のデータ処理開始ファイルの順序番号を指定します。順序番号を指定しますが、埋込みのために0を使用しないでください。たとえば、トレイル・ファイルがc:\ggs\dirdat\aa000026の場合は、EXTSEQNO 26と指定します。

このオプションを使用しない場合、処理はデフォルトで証跡の最初から開始されます。EXTSEQNOを使用するには、EXTRBAも使用する必要があります。このオプションを使用する前に、Oracleサポートに連絡してください。

EXTRBA rba

EXTSEQNOで指定したトレイル・ファイル内の相対バイト・アドレスを指定します。このオプションを使用する前に、Oracleサポートに連絡してください。

CHECKPOINTTABLE owner.table

Oracle GoldenGate Applications AdapterまたはOracle GoldenGate Big Dataには無効です。

このReplicatグループが、データベース内の指定した表にチェックポイントを書き込むように指定します。所有者と表名を指定します(例: hr.hr_checkpoint)。この引数は、GLOBALSファイルのすべてのデフォルトのCHECKPOINTTABLE指定よりも優先されます。ADD CHECKPOINTTABLEコマンドを使用して、最初にこの表を追加する必要があります。このオプションをINTEGRATEDオプションとともに使用しないでください。NODBCHECKPOINTが指定されている場合、Java用の追加チェックポイント・ファイルは作成されません。

NODBCHECKPOINT

このReplicatグループがチェックポイント表にチェックポイントを書き込まないように指定します。この引数は、GLOBALSファイルのすべてのデフォルトのCHECKPOINTTABLE指定よりも優先されます。この引数は、作成中のReplicatグループとともにチェックポイントを使用しないときに指定する必要があります。このオプションをINTEGRATEDオプションとともに使用しないでください。

PARAMS file_name

パラメータ・ファイルの保管場所を、Oracle GoldenGateディレクトリ内のデフォルトのdirprm以外に指定します。完全修飾パス名を指定します。

REPORT file_name

処理レポート・ファイルの保管場所の完全パス名を、Oracle GoldenGateディレクトリ内のデフォルトのdirrpt以外に指定します。

DESC 'description'

グループの説明('Loads account_tab on Serv2'など)を指定します。説明は引用符で囲みます。短縮キーワードDESCまたは完全なキーワードDESCRIPTIONを使用できます。

CPU number

SQL/MXに有効です。プロセスに使用するCPUの数を指定します。有効な値は、0 - 15の番号で、-1がデフォルトです(起動した最後のManagerよりも1高い値が割り当てられます)。

PRI number

SQL/MXに有効です。Extractプロセス優先度を指定します。有効な値は、1 - 199の番号で、-1がデフォルトです(Managerプロセス優先度と同じ)。

HOMETERM device_name

SQL/MXに有効です。使用するデバイスの名前を指定し、ターミナルまたはプロセスにする必要があります。Guardian $またはOSS /G/xxxxxのいずれかの書式で入力できます。デフォルトは$zhomeまたは現在のセッションHOMETERM ($zhomeが定義されていない場合)です。

PROCESSNAME process_name

SQL/MXに有効です。プロセスの名前を最大5文字の英数字の文字列として指定できます(Guardian $またはOSS /G/xxxxxのいずれかの書式で入力できます)。デフォルトは、システム生成のプロセス名です。

例1   
ADD REPLICAT sales, EXTTRAIL dirdat/rt
例2   
ADD REPLICAT sales, INTEGRATED, EXTTRAIL dirdat/rt
例3   

この例では、Replicatを調整モードで作成します。任意の時点で並列処理に最大100スレッドまで使用できることを示しています。

ADD REPLICAT sales, COORDINATED MAXTHREADS 100, EXTTRAIL dirdat/rt
例4   

この例では、SQL/MXプラットフォーム上にReplicatを作成します。

ADD REPLICAT reptcp, CPU 2, PRI 148, HOMETERM $ZTN0.#PTHBP32,  PROCESSNAME $rep1