Oracle® Fusion Middleware Oracle GoldenGateのアップグレードfor Windows and UNIX 12c (12.2.0.1) E70104-03 |
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次の手順は、Oracle Database用Oracle GoldenGateをバージョン12cにアップグレードするためのものです。
この章では、正常なアップグレードのために実行する必要がある次の各項について説明します。
このアップグレード手順では、統合Replicat、更新されたグローバリゼーション・サポート、新しいSQL-92のデフォルト、セキュリティ機能の拡張など、12c (12.2.0.1)の主要な新機能をこの時点では実装せずに、更新されたコア機能のみをデプロイする最小限のアップグレードを実行します。問題が発生した場合に簡単にトラブルシューティングできるように、最初は最小限のアップグレードを実行することをお薦めします。環境が正常にアップグレードされたことを確認したら、新機能を実装できます。
このアップグレード手順では、Oracle GoldenGateのアップグレード時に、ソースまたはターゲットのデータベースを同時にアップグレードする場合に実行する手順も考慮されています。次に示すアップグレード前要件が組み込まれています。
Oracle GoldenGateプロセスが、Oracle GoldenGate証跡にある現在のDMLおよびDDLデータすべての処理を完了できるようにします。
ネイティブDDLサポートがない場合はDDLトリガーを無効化します。
使用中のデータベースをOracle GoldenGateアップグレードと並行してアップグレードする場合、先にデータベースをアップグレードする必要があります。
この項では、現在のOracle GoldenGate環境で、DDLサポートがアクティブ化されている場合に実行する必要のある考慮事項と手順を説明します。Oracle GoldenGate v12におけるDDLサポートには、次の2つのオプションがあります。
Oracle GoldenGateバージョン12cの統合モードでは、DDLのキャプチャ方法が2つサポートされています。
ソース・データベースがOracle 11.2.0.4以降の場合、DDL取得サポートはデータベース・ログマイニング・サーバーに統合されるため、データベースのCOMPATIBLE
パラメータが11.2.0.4以上に設定されていれば、Oracle GoldenGateのDDLトリガーおよびサポート・オブジェクトを使用する必要はありません。
ソース・データベースがOracle 11.2.0.4より前の場合、Extractが統合モードのときは、Oracle GoldenGateのトリガーとDDLサポート・オブジェクトを使用する必要があります。
クラシック・キャプチャでは、ソース・データベースのOracleのバージョンに関係なく、Oracle GoldenGateのDDLトリガーとサポート・オブジェクトを使用する必要があります。
表2-1に、考えられるDDLのアップグレード・パスとガイドラインを示します。
表2-1 考えられる12cへのアップグレード・パスとDDLサポートの要件
アップグレード元: | アップグレード先: トリガー・メソッドを使用した12cのクラシック・キャプチャ | アップグレード先: トリガーなしの12cの統合キャプチャ脚注 1 |
---|---|---|
トリガー・メソッドを使用したクラシック・キャプチャ(11.2.1のすべてのデータベース・バージョン) |
コンテナ・データベースには使用できません。 次のアップグレード手順を使用してOracle GoldenGateをアップグレードします。 |
コンテナ・データベースに使用できます。
|
トリガー・メソッドを使用した統合キャプチャ(11.2.1のすべてのデータベース・バージョン) |
コンテナ・データベースには使用できません。 DDLのアップグレード・パスはありません。 |
コンテナ・データベースに使用できます。
|
脚注 1 データベースを11.2.0.4または12.1へアップグレードすると、パッチ・セット・アップグレードの一環として、データ・ディクショナリのスナップショットがREDOストリームに自動的に取得されます。
Oracle GoldenGate リリース12.1.2.1.0から12.2.0.1.0へのアップグレードで、監視を有効にし、データ・ストアが作成されている場合(GGSCIではCREATE DATASTORE
)、データを削除(GGSCIではDELETE DATASTORE
)してからアップグレードを実行することがベスト・プラクティスです。アップグレードの後に、データ・ストアを再作成します(GGSCIではCREATE DATASTORE
)。
データ・ストアの削除と再作成の前に、Managerプロセスを起動していなければ、先にデータ・ストアを削除しなくてもアップグレードできます。それ以外の場合、アップグレード後にManagerの起動が失敗します。
アップグレードを実行する前に、ExtractおよびReplicatのアップグレードに関して、次の情報を確認してください。ソースとターゲットの両方ではなく、どちらか1つのみをアップグレードする場合でも、アップグレードにはすべてのプロセスが関係します。どのコンポーネントをアップグレードするかに関係なく、すべてのプロセスをアップグレードの適切な順序で停止し、空になるまで証跡を処理する必要があります。
証跡ファイル・フォーマットを調整する必要がないように、ソースではなくターゲットからアップグレードを開始することをお薦めします。
トリガーベースのDDLサポートを使用している場合は、統合キャプチャのトリガーなしの新しいDDLサポートを使用する予定でも、DDLオブジェクトを再構築する必要があります。アップグレード後、Oracle GoldenGateを再度正常に実行したら、このドキュメントの手順に従って、トリガーとDDLオブジェクトを削除してください。DDLのアップグレードに関する考慮事項は、2.2項「DDLサポートを含む構成のアップグレード」を参照してください。
統合構成(多数のソースと1つのターゲット)で動作する複数のExtractプロセスをアップグレードする場合は、完全にこれらの手順に従い、一度に1つのExtractをアップグレードします。
統合キャプチャを使用している場合は、アップグレード手順の適切な時点で、ローカルとリモートの証跡をロールオーバーする必要があります。11.2.1の統合Extract (バージョン1)では、TIMESTAMP WITH LOCAL TIME ZONE
データがUTCとして取得されますが、12c (12.2.0.1)の統合Extract (バージョン2)では、データベース・タイム・ゾーンのローカル時間として取得されます。
すべてのReplicatインストールを同時にアップグレードする必要があります。全ターゲット・システムのすべてのReplicatグループにつながる証跡すべてを、アップグレード手順に従って、空になるまで処理することが重要です。
注意: Replicatプロセス間でデータをパーティション化するための@RANGE 関数で使用されるハッシュ計算が変更されました。この変更は透過的であるため、アップグレードが指示に従って行われるかぎり、パラメータ・ファイルの行を再度パーティション化する必要はありません。データの継続性を保証するには、Replicatプロセスを停止する前に、全システムのすべてのReplicatプロセスで、アップグレード手順に従って、証跡の全データの処理が完了されるようにする必要があります。Replicatプロセスがすべて同時にアップグレードされない場合、またはアップグレード前に証跡が空にならない場合は、新しいハッシュ・メソッドの結果として行のパーティションが移動し、コリジョン・エラーが発生する可能性があります。 |
Oracle Fusion Middlewareソフトウェアの入手方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・プランニング・ガイド』の製品の配布の理解と入手に関する項を参照してください。
Oracle WebLogic Server and Coherenceソフトウェアを開発または評価用にダウンロードするには、Oracle Technology Network (OTN)で次の場所を参照してください。
Oracle Fusion Middleware製品の検索やダウンロードの詳細は、OTNでOracle Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のREADMEファイルを参照してください。
Oracle GoldenGateを入手するには、次の手順に従います。
Oracle Technology Networkに移動します。
Oracle GoldenGate 12c (12.2.0.1)リリースを探して、使用中のシステムにZIPファイルをダウンロードします。
パッチをダウンロードしたら、インストールする前に環境を整える必要があります(アンインストールの前にもこれらの前提条件を満たす必要があります)。これを行うには、システムが次の要件を満たしていることを確認します。
パッチのインストール先またはパッチのロールバック元のOracle GoldenGateのバージョンが、Oracle用のOracle GoldenGateリリース12c (12.2.0.1)であることを確認します。
最新バージョンのOPatchを使用します。最新バージョンがない場合は、次の場所のMy Oracle Supportのノート224346.1に示された手順に従ってください。
OPatchの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Identity and Access Managementパッチ適用ガイド』を参照してください。
ORACLE_HOME
環境変数をOracle GoldenGateのインストール・ディレクトリに設定します(以後、ORACLE_HOME
と呼びます)。
解凍した実行可能ファイルの場所、Oracle GoldenGateホームにあるORACLE_HOME
ディレクトリおよびORACLE_HOME/OPatch
ディレクトリが含まれるようPATH
環境変数を設定します。
パッチをインストールする際にOPatchがアクセスするOracle Inventoryを確認します。インベントリを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ opatch lsinventory
コマンドでエラーが表示される場合は、Oracleサポートに連絡し、問題を解決してください。
パッチをインストールするには、次の手順を使用します。
パッチのZIPファイルの中身を格納するための場所を準備します。以後、このドキュメントでは、この場所(絶対パス)をPATCH_TOP_DIR
と呼びます。
パッチのZIPファイルの中身を、手順1で作成した場所に抽出します。
次に例を示します。
$ PATCH_TOP_DIR p14309369_112101_Solaris86-64.zip
次のようにして、Oracle GoldenGateを停止します。
GGSCIを実行します。
コマンドを実行して、Managerを停止します。
STOP MANAGER
コマンドを実行して、すべてのOracle GoldenGateプロセスを停止します。
STOP ER *
PATCH_TOP_DIR
/Patch_number
ディレクトリに移動します。
$ cd PATCH_TOP_DIR/Patch_number
次のコマンドを実行してパッチをインストールします。
$ opatch apply
注意: OPatchが起動されると、パッチが検証され、Oracle GoldenGateリリースのORACLE_HOME にすでにインストールされているソフトウェアと競合しないことが確認されます。OPatchでは、競合は次のタイプに分けられます。
|
パッチに新しいパラメータが含まれている場合、各パラメータ・ファイルを編集します。
ORACLE_HOME
をOracleデータベース・ホーム・ディレクトリに設定しなおします。
次のようにして、Oracle GoldenGateホームからプロセスを起動します。
GGSCIが実行されていることを確認します。
次のコマンドを実行して、Managerを起動します。
START MANAGER
次のコマンドを実行して、すべてのOracle GoldenGateプロセスを起動します。
START ER *
ここでは、最小限のアップグレードを実行するための手順を説明します。
始める前に、このマニュアルに記載されている、次の準備情報を確認してください。
注意: 統合キャプチャを使用し、トリガーベースのDDLキャプチャから新しいネイティブDDLキャプチャにアップグレードする場合、要求されるまでDDLトリガーを削除しないでください。Extractは、REDOのCOMPATIBLE レベルが11.2.0.4(以上)になるまでDDLをマイニングする必要があります。たとえば、データベースが11.2.0.4にアップグレードされたときにExtractが1週間遅れている場合、ExtractはネイティブDDLキャプチャにすぐには切り替わりません。11.2.0.4より前のREDOの処理がまず行われ、その後、ExtractはネイティブDDLキャプチャに自動的にアップグレードされます。 |
(ソース・システム) Extractを停止した時点で最も古いオープン・トランザクションの最初のレコードがシステムではなくログにある場合、新しいExtractは、バインド・リカバリ・チェックポイントではなく通常のリカバリ・チェックポイントから処理を開始することが必要な場合があります。GGSCIで次のコマンドを使用して、Extractの開始時にリストアが必要になる可能性のある最も古いアーカイブ・ログを判断します。Recovery Checkpoint
フィールドに、リカバリに必要な最も古いログが表示されます。
GGSCI> INFO EXTRACT
group
, SHOWCH
次の2つのオプションがあります。
アーカイブを、INFO EXTRACT
と表示されているリカバリ・チェックポイントで示されている時点までリストアします。
アップグレードしているExtractに適用されるトランザクションで、長時間実行されているものを消去します。これは、トランザクションをスキップするか、コミット済トランザクションとして強制的に証跡に書き込むことで実行します。トランザクションをスキップするとデータが失われる可能性があり、トランザクションを強制的に証跡に書き込むと、トランザクションのロールバック時に、不要なデータが追加される可能性があります。トランザクションのスキップまたは強制を実行するには、次の手順に従います。
GGSCIで、次のコマンドを使用してオープン・トランザクションを表示します。クリーンアップする任意のトランザクションのトランザクションIDを記録します。
GGSCI> SEND EXTRACT
group
, SHOWTRANS
SEND EXTRACT
コマンドで古いトランザクションをクリーンアップしますが、トランザクションをスキップするにはSKIPTRANS
オプションを、コミット済トランザクションとして現在の状態を強制的に証跡に書き込むにはFORCETRANS
オプションを使用します。
GGSCI> SEND EXTRACTgroup
, {SKIPTRANS | FORCETRANS}transaction_ID
[THREADn
] [FORCE]
長時間実行されているトランザクションのクリーンアップが終了したら、バインド・リカバリ・チェックポイントを強制します。
GGSCI> SEND EXTRACT
group
, BR BRCHECKPOINT IMMEDIATE
注意: スキップまたは強制されたトランザクションはバインド・リカバリ・チェックポイントからクリーンアップされず、SHOWTRANS が再度発行された場合に表示されるため、強制されたチェックポイントが必要です。これは既知の問題です。SEND EXTRACT の詳細は、Oracle GoldenGate for Windows and UNIXリファレンスを参照してください。 |
(ソース・システム) Oracle GoldenGate構成のオブジェクトにDDLとDMLの両方を生成するユーザー・アクティビティを停止します。DDLとDMLを停止したら、次の問合せを実行します。問合せ結果から現在のSCNを記録します。
select current_scn from v$database;
注意: Oracle GoldenGateのアップグレードを行う際、DML操作は停止しなくてもかまいませんが、手順7、17および19で指定されているようなDDLやその他のアップグレードSQLスクリプトなどのSQLを実行する必要がある場合、DMLを停止する必要があります。 |
問合せ結果から現在のSCNを記録します。
(ソース・システム。クラシック・キャプチャを使用している場合)ソース・システムのGGSCIで、取得するREDOデータがこれ以上ないことが示されるまで、LOGEND
オプションを指定したSEND EXTRACT
コマンドを発行します。
(ソース・システム。統合キャプチャを使用している場合)Extractのリカバリ・チェックポイントが問合せ結果の現在のSCNを過ぎるまで待ちます。ExtractがチェックポイントでそのSCNを過ぎたかどうかを判別するには、Extractレポート・ファイルを表示します。
GGSCI> SEND EXTRACT
group
LOGEND
(ソース・システム) GGSCIで、Extractとデータ・ポンプを停止します。
GGSCI> STOP EXTRACT group
(ソース・システム。ターゲットをアップグレードしない場合)現時点ではターゲット・システムのReplicatをアップグレードしない場合は、Extractのパラメータ・ファイルに次のパラメータを追加して、ターゲットで実行されるOracle GoldenGateのバージョンを指定します。このパラメータを指定すると、Extractによって、古いバージョンのReplicatと互換性のある証跡のバージョンが書き込まれます。Extractのパラメータ・ファイルに変更を加える前に、ソース上でOracle GoldenGateパラメータ・ファイルのバックアップを作成してください
{EXTTRAIL | RMTTRAIL} file_name FORMAT RELEASE major.minor
バージョン
はOracle GoldenGateリリースのバージョンを指定し、major
はメジャー・バージョン番号、.minor
はマイナー・バージョン番号です。たとえば、11.2または12.1です。major.minor
には、必ずピリオドを含めてください。
(ソース・システム。現在、トリガーベースのDDLキャプチャ・サポートを使用している場合のみ)次の手順に従います。
SQL*Plusを実行し、sysdba
権限を持つユーザーとしてログインします。
ORA-04021エラーを回避するため、それ以前にDDLを発行したすべてのセッションを切断します。このアップグレード中にDDLセッションが開始されないことを確認してください。
Oracle GoldenGateディレクトリから、ddl_disable
スクリプトを実行して、Oracle GoldenGate DDLトリガーを無効にします。
ddl_remove
スクリプトを実行してOracle GoldenGate DDLトリガーおよびその他の関連オブジェクトを削除し、Oracle GoldenGate DDLスキーマの名前を指定します。
デバッグでの使用に備え、スクリプト出力を記録するddl_remove_spool.txt
ログ・ファイル、および現在のユーザーの環境設定を記録するddl_remove_set.txt
ファイルが生成されます。
marker_remove
スクリプトを実行してOracle GoldenGateマーカー・サポート・システムを削除し、Oracle GoldenGate DDLスキーマの名前を指定します。
デバッグでの使用に備え、スクリプトの出力を記録するmarker_remove_spool.txt
ファイル、およびmarker_remove_set.txt
ファイルが生成されます。
(ターゲット・システム)各ターゲット・システムのGGSCIで、証跡のすべてのデータの処理が完了したことを示す"At EOF
"ステータスが表示されるまで、STATUS
オプションを指定したSEND REPLICAT
コマンドを発行します。すべてのReplicatプロセスが"At EOF
"を戻すまで、すべてのターゲット・システムでこれを行う必要があります。
GGSCI> SEND REPLICAT
group
STATUS
(ターゲット・システム) GGSCIで、すべてのReplicatプロセスを停止します。
GGSCI> STOP REPLICAT
group
(ソースおよびターゲット・システム) GGSCIで、ソース・システムとターゲット・システムのManagerを停止します。
GGSCI> STOP MANAGER
ターゲット・システムのみを更新する場合、またはソース側の前にターゲット側を更新する場合は、必ずSTOP
を使用して、すべてのデータ・ポンプ、およびそのターゲット上で実行されている、任意のソースについてターゲットに直接書き込むプライマリExtractを停止します。開始されている静的コレクタがあれば、同様に停止する必要があります。server
プロセスが実行されていないことを確認するには、ps
やgrep
などのプロセスをチェックするシェル・コマンドを使用します。
(ソースおよびターゲット・システム)ソース・システムとターゲット・システムの現在のOracle GoldenGateインストール・ディレクトリと、クラスタ内の共有ドライブにインストールしたすべての作業ディレクトリ(該当する場合)をバックアップします。このディレクトリ内の証跡ファイルは再作成できるので、dirdat
フォルダをバックアップする必要はありません。
ソースまたはターゲット、あるいは両方のデータベースをアップグレードする場合は、新しいバージョン向けのOracleデータベース・アップグレード手順に従って、この時点で実行します。アップグレード後にデータベースを起動してマウントしますが、Oracle GoldenGate構成内のオブジェクトに対するDMLまたはDDLトランザクションは許可しないでください。
(ソースおよびターゲット・システム)11.2.1より前のバージョンのOracle GoldenGateを使用している場合、既存のOracle GoldenGateディレクトリへの書込み権限をインストール・ユーザーに付与します。
たとえば、UNIXまたはLinuxでは、次のコマンドを実行します。
$ chmod -R u+w existing_Oracle_GoldenGate_directory
(ソースおよびターゲット・システム) Oracle Universal Installer (OUI)を使用して、ソース・システムとターゲット・システム上の新しいOracle GoldenGateディレクトリにOracle GoldenGateリリース12c (12.2.0.1)をインストールします。OUIでのインストール時、「Start Manager」オプションの選択を解除していることを確認してください。そうしないと、既存のパラメータ・ファイルが上書きされる可能性があります。手順は、Oracle GoldenGate for Oracle Databaseのインストールおよび構成を参照してください。
注意: サイレント・インストールではなく、アップグレード用の対話オプションを使用してインストールすることをお薦めします。 |
(ターゲット・システム。バージョン11.2.1.0.0以前からReplicatをアップグレードする場合)各ターゲット・システムにおいてGGSCIで次のコマンドを発行し、そのシステムのReplicatチェックポイント表をアップグレードします。この手順によって表定義が更新され、12c (12.2.0.1)リリースをサポートする列が追加されます。
GGSCI> DBLOGIN [{SOURCEDB} data_source]|[, database@host:port] |{USERID {/ | user id}[, PASSWORD password] [algorithm ENCRYPTKEY {keyname | DEFAULT}] |USERIDALIAS alias [DOMAIN domain]} GGSCI> UPGRADE CHECKPOINTTABLE [owner.table]
注意: チェックポイント表がGLOBALSファイルのCHECKPOINTTABLE にリストされている名前で作成された場合は、owner . table を省略できます。 |
(ソース・システム)ソース・システムで、ulg.sql
スクリプトをsysdba
として実行します。このスクリプトは、既存のサプリメンタル・ログ・グループを新しいリリースで必要な新しい形式に変換します。この手順は、トリガーなしの新しいキャプチャ方法を使用する場合でも必要です。スクリプトはエラーなしで実行する必要があります。エラーが発生した場合は、Oracleサポートに連絡してください。
(ソースおよびターゲット・システム)証跡バージョン、チェックポイント・ストレージ形式、および統合キャプチャの更新では、次の手順を実行する必要があります。
GGSCIで、プライマリExtractプロセスと関連データ・ポンプExtractプロセスを新しい証跡シーケンス番号に変更します。コマンドは"Rollover performed
"を返す必要があります。
GGSCI> ALTER EXTRACT
group
ETROLLOVER
GGSCIで、プライマリExtractおよびデータ・ポンプに対してDETAIL
を指定したINFO EXTRACT
コマンドを発行して、証跡シーケンス番号を確認します。
GGSCI> INFO EXTRACT
group
, DETAIL
GGSCIで、開始するデータ・ポンプとReplicatプロセスを新しい証跡シーケンス番号に再配置します。
GGSCI> ALTER EXTRACT
pump
, EXTSEQNO
seqno
, EXTRBA
RBA
GGSCI> ALTER REPLICAT
group
, EXTSEQNO
seqno
, EXTRBA
RBA
(ソース・システム)Oracle Databaseに対して新しいトリガーベースのDDLを使用する場合は、次のサブ手順に従ってOracle GoldenGate DDLトリガー環境をクリーンな状態に再構築します。
SQL*Plusを実行し、sysdba
権限を持つユーザーとしてログインします。
marker_setup
スクリプトを実行してOracle GoldenGateマーカー・サポート・システムを再インストールし、Oracle GoldenGateスキーマの名前を指定します。
ddl_setup
スクリプトを実行してOracle GoldenGate DDLスキーマの名前を指定します。
role_setup
スクリプトを実行して、Oracle GoldenGate DDLロールを再作成します。
作成したロールを、Oracle GoldenGateプロセス(Extract、Replicat、GGSCIおよびManager)を実行するすべてのOracle GoldenGateユーザーに付与します。プロセスに異なるユーザー名がある場合、複数の付与が必要になることがあります。
ddl_enable.sql
スクリプトを実行して、Oracle GoldenGate DDLトリガーを有効にします。
これで、DDLおよびDMLのアクティビティをソース・データベース上で再起動できます。
パラメータ・ファイルのコピーを作成してパラメータを変更する場合は、古いパラメータ・ファイルが格納されていたOracle GoldenGateディレクトリに新しいパラメータ・ファイルを移動し、古いパラメータ・ファイルと同じ名前に変更します。大文字と小文字を区別する場合は、パラメータ・ファイルにNOUSEANSISQLQUOTES
を追加するか、convprm
ユーティリティを実行し、必要に応じて引用符を変換します。詳細は、「キャラクタ・セット変換を使用している場合のアップグレードの考慮事項」を参照してください。
GGSCIで、次の順序に従って、ソース・システムとターゲット・システムのOracle GoldenGateプロセスを開始します。
GGSCI> START MANAGER GGSCI> START EXTRACTgroup
GGSCI> START EXTRACTpump
GGSCI> START REPLICATgroup
ログ・ファイルをリストアする必要がある場合、Extractはリストアが必要なログを示すエラーで異常終了します。ログをそのログまでリストアし、Extractを再起動します。
この項では、Oracle Universal Installer (OUI)を実行してOracle GoldenGateをインストールする場合の手順について説明します。OUIは、Oracle GoldenGateバイナリおよび作業ファイルのインストール、ならびにOracle GoldenGateが動作する適切なデータベース環境の設定に必要な入力を求めるグラフィック・インストール・プログラムです。
OUIは、OUIおよびOracle GoldenGateでサポートされるすべてのLinux、UNIXおよびWindowsプラットフォームで使用できます。
OUIは、Oracleバージョン11g以上でサポートされます。Oracle GoldenGateのインスタンスは、1つのOracleバージョンのみで、指定した任意のOracleホームにインストールできます。同じまたは異なるデータベースの場合は、同じホストにOracle GoldenGateの複数のインスタンスをインストールできます。
インストーラは、選択したデータベースに関連付けられる中央インベントリにOracle GoldenGateホーム・ディレクトリを登録します。OUIを使用して製品がインストールされている場合、インベントリには、ホストにインストールされるすべてのOracleソフトウェア製品の情報が格納されます。
対話型インストールでは、必要なインストール情報を求めるグラフィカル・ユーザー・インタフェースが提供されます。
インストール・ファイルを解凍して展開します。
解凍先のディレクトリから、runInstallerプログラム(UNIXまたはLinux)またはsetup.exe
(Windows)を実行します。
「Select Installation Option」ページで、インストールするOracle GoldenGateのビルドを選択し、「Next」をクリックして続行します。
「Specify Installation Details」ページで、次を指定します。
「Software Location」で、Oracle GoldenGateのインストール・ディレクトリを指定します。これには、空でディスク領域の量が画面に表示される新規または既存のディレクトリ(12.1.2.0.0より前のバージョンのGoldenGateの場合)か、既存のOracle GoldenGateのインストール場所(既存のOracle GoldenGateインストールをアップグレードする場合)内のディレクトリが可能です。デフォルトの場所は、ユーザーのホーム・ディレクトリの下にありますが、マウントされておらず、割当て制限のないローカル・ディレクトリに変更することをお薦めします。指定したディレクトリは、Oracle中央インベントリの登録済のホームにはできません。クラスタをインストールする場合は、ノードのすべてのクラスタでアクセス可能な共有記憶域にOracle GoldenGateをインストールします。
(オプション)Managerの起動を選択し、Oracle GoldenGateのサブディレクトリをインストールフォルダに作成する、ライブラリ・パスを設定する、指定したポート番号でManagerを開始するなどの構成機能を実行します。続行するには、データベースがシステムに存在する必要があります。「Start Manager」を選択すると、「Database Location」および「Manager Port」フィールドが表示されます。
「Database Location」で、指定した場所のデータベース・バージョンをOracle Database 12c (Oracle GoldenGate for Oracle Database 12cをインストールしている場合)またはOracle Database 11g (Oracle GoldenGate for Oracle Database11gをインストールしている場合)にする必要があります。データベースには、Oracle中央インベントリの登録済のホームが含まれる必要があります。インストーラによって、Oracle GoldenGateホーム・ディレクトリが中央インベントリに登録されます。
「Manager Port」で、デフォルトのポート番号をそのまま使用するか、予約および制限されていないManagerプロセス用の異なるポート番号を入力し、プロセス間通信に使用します。デフォルトのポートは、7809から始まる最初に使用可能なポートです。Oracle GoldenGateの複数のインスタンスを同じシステムにインストールする場合は、それぞれ異なるポート番号を使用する必要があります。
「Next」をクリックして続行します。これが既存のOracle GoldenGateインストールへのアップグレードである場合、OUIでは選択したソフトウェアの場所にファイルまたはディレクトリがあると示されます。「Yes」をクリックします。
中央インベントリが含まれないホストにOUIからOracle製品を最初にインストールする場合は、「Create Inventory」ページが表示されます。
「Inventory Directory」で、中央インベントリのディレクトリを指定します。これには、空の新規または既存のディレクトリが可能で、ディスク領域の量が画面に表示されます。ディレクトリを共有ドライブ上に置くことはできません。
メンバーにインベントリ・ディレクトリへの書込み権限があるオペレーティング・システム・グループを選択します。このグループは、Oracle GoldenGateのサブフォルダへのインベントリ情報の追加に使用されます。
「Summary」ページで、インストールに十分な領域があり、インストールの選択が正しいことを確認します。オプションで、「Save Response File」をクリックして、インストール情報をレスポンス・ファイルに保存します。このファイルを入力として使用して、コマンドラインからインストーラを実行し、他のシステムで成功したインストールの結果を複製します。このファイルを編集、またはテンプレートから新しいファイルを作成できます。
「Install」をクリックしてインストールを開始するか、「Back」をクリックして戻り、入力指定を変更します。既存のOracle GoldenGateインストールをアップグレードする際、OUIではソフトウェアの場所にファイルまたはディレクトリがあると示されます。「Yes」をクリックして続行します。インストールが終了すると、通知されます。
中央インベントリ・ディレクトリを作成すると、INVENTORY_LOCATION/orainstRoot.sh
スクリプトを実行するように求められます。このスクリプトは、rootオペレーティング・システム・ユーザーとして実行されます。このスクリプトでは、インベントリ・データが確立され、インストールされるOracle製品ごと(この場合はOracle GoldenGate)にサブディレクトリが作成されます。