この章では、Oracle GoldenGate Monitorを構成するコンポーネントについて確認し、その役割について説明します。ここでは、監視プロセスの概要および監視対象のターゲットの検出方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle GoldenGate Monitorは、すべてのOracle GoldenGateインスタンスおよび企業内で関連付けられているデータベースを一目で確認できるリアルタイムのWebベース監視コンソールです。Oracle GoldenGate構成のすべてのオブジェクトのパフォーマンスを監視し、ラグや異常終了したプロセスなどの問題、それらの問題の発生時間を検出するのに役立つ統計、ターゲット・ビューおよびアラートをすぐに表示できます。Oracle GoldenGate Monitorでは、アラート・メッセージを独自のコンソール・ワークスペースだけでなく、電子メール、SNMPおよびCLIクライアントにも送信できます。
Oracle GoldenGateインスタンスは、リモート・クライアントによる監視を構成できます。監視が有効になっている場合、Extract、ReplicatおよびManagerプロセスは、ステータス、ラグ、チェックポイントなどの監視ポイントを定期的に更新します。Managerは、クライアントと通信するJavaエージェントに、これらの監視ポイントを送信します。
注意: このドキュメントは、Oracle GoldenGate Monitor 12c (12.2.1)をサポートしています。Oracle GoldenGateリリース11.2.1以降も、Oracle Enterprise Managerでの監視をサポートしています。このオプションの詳細は、『Oracle Enterprise Manager System Monitoring Plug-inインストレーション・ガイドfor Oracle GoldenGate』を参照してください。 |
Oracle GoldenGate Monitorでは、ブラウザ・ベースのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle GoldenGateインスタンスをリモートで監視します。図に示すようなコンポーネントが含まれています。
Oracle GoldenGate Monitorサーバーは、Java Management Extensions (JMX)またはSecure Sockets Layer (SSL)を使用して、1つ以上のOracle GoldenGateインスタンスと通信します。各Oracle GoldenGateインスタンスのManagerプロセスは、インスタンスに関する情報をOracle GoldenGate Monitorサーバーに提供するOracle GoldenGate Monitor Javaエージェントと関連付けられています。
Oracle GoldenGate Monitor Javaエージェントは、各Oracle GoldenGateインスタンスで使用する必要があります。インスタンスに関する情報を収集し、Oracle GoldenGate Monitorサーバーに送信します。
エージェントは個別にダウンロードするため、個別のインストール・プロセスが必要です(『Oracle GoldenGate Monitor Agentのインストールおよび構成』を参照)。フル機能を実現し、すべてのコマンドおよび制御機能(ログの編集、停止、表示など)を利用するには、Oracle GoldenGate Monitor Javaエージェント12c (12.2.1)をインストールする必要があります。
Oracle GoldenGate Monitorには、ソリューションとデータベースを定義して自動的に検出する方法を決定する、事前設定された定義とルールがあります。
Oracle GoldenGateプロセスを開始すると、エージェントがOracle GoldenGate Monitorサーバーに登録されます。サーバーでは、エージェントによって提供される情報を使用してソリューションを検出します。その後、ブラウザのユーザー・インタフェースにログインすると、これらのソリューションが表示されます。
完全なソリューションとして分類されるようにするには、ソース・データベースからターゲット・データベースに対する連続的なフロー・キャプチャ、および変更のレプリケートが存在する必要があります。検出プロセスでは、ソース・データベースから開始し、証跡を作成して、ターゲット・データベースに変更をレプリケートする完全なソリューション(単一のエンドツーエンド・ソリューション)が検索されます。または、ソース・データベースの変更をキャプチャし、ターゲットにそれらを配信する処理、およびターゲットからの変更をキャプチャし、ソースにそれらを配信する処理(双方向ソリューション)が検索されます。
ソース・データベースからターゲット・データベースに連続的にリンクされているものとして登録されていない部分的なソリューションは、Oracle GoldenGate Monitorコンソールのダイアグラム・ビューに表示されます。これらはソリューション・ノードにありますが、ソリューションではなく、部分的なソリューションで開始するデフォルト名を持ちます。
この図は、Replicatは構成済だが開始されていない部分的なソリューションを表現したものです。Replicatは登録されていないため、サーバーではターゲットへの連続的なリンクとして認識されません。一部はツリー・ビューに表示されますが、構成はソリューション・リスト内に含まれません。
Managerの登録にはそのプロセスの名前が含まれるため、ExtractおよびReplicatの名前は、それらが登録されているかどうかに関係なく、ツリー・ビューにインスタンスとともにリストされます。リンクされたデータベースおよびリモート証跡はプロセスが登録されるまで表示されないため、例のリモート証跡およびターゲット・データベースは、ユーザーがReplicatを開始し、登録するまでリストされません。この例は、Replicatが登録されるとソリューションになります。
この2番目の例では、ソース・データベースからターゲット・データベースへの連続的なリンクが存在しますが、ターゲットにアタッチされているExtractからのリンクは存在しません。このため、部分的なソリューションとして表示されます。