この章では、Oracle GoldenGate MonitorおよびOracle GoldenGateコアのインストール時にcfg
サブディレクトリに格納されるプロパティ・ファイルについて説明します。これらのファイルには、監視プロセスを制御する設定が格納されます。ソフトウェアのリリースに基づいて事前設定されているプロパティ値と、ユーザーの入力内容に基づいてインストーラによって設定されるプロパティ値があります。
この章の内容は次のとおりです。
monitor.properties
ファイルには、Oracle GoldenGate Monitorの処理に関する特性が記述されます。これには、JMXサーバーとの関係、使用されるアラート通知のタイプ、および接続の試行のタイミングを定義するプロパティが含まれます。これらのプロパティ値の多くは、ユーザーの入力内容に基づいてインストール中に初期設定されます。
注意: プロパティ値を変更したら、Monitorサーバーを再起動してアクティブ化する必要があります。 |
特定のOracle GoldenGate Monitorのプロパティは、変更するとシステム障害が発生する場合があります。これらのプロパティは、制限付きと指定されています。制限付きプロパティに事前設定されている値は変更しないでください。
制限付きプロパティには、次のものがあります。
monitor.jmx.internal.mbeans.enabled monitor.supported.agent.metadata.version monitor.jpa.connection.driver_class monitor.jpa.connection.url eclipselink.target-database eclipselink.weaving eclipselink.ddl-generation
SSO WebパラメータではSSO (シングル・サインオン)ログアウトURLを指定します。Oracle GoldenGate MonitorにSSO環境でアクセスする場合は、monitor.ssoLogOutUrl
を使用してアプリケーションのログアウトURLを設定します。OAM (Oracle Access Manager)の後続のバージョンでログアウトURLの形式が変更された場合は、このプロパティを適切に変更する必要があります。ただし、その場合にサーバーの再起動は必要ありません。
構文は次のとおりです。
monitor.ssoLogOutUrl=/oamsso/logout.html?end_url=/monitor
これらのプロパティは、JMXサーバーを有効にし、ユーザー名を識別して、JMXサーバー・ホストの名前とポートを登録します。
monitor.jmx.server.enabled
monitor.jmx.server.enabled
では、JMXサーバーを有効化または無効化します。JagentをOracle GoldenGate Monitorサーバーに登録するには、JMXサーバーが有効化されている必要があります。エージェントが登録されるよう、値はtrue
に初期設定されています。
デフォルト
true
構文
monitor.jmx.server.enabled={true | false}
monitor.jmx.server.host
monitor.jmx.server.host
では、Oracle GoldenGate Monitorインストールのコンピュータ名を指定します。これは、Oracle GoldenGate Monitorインストール用のサーバーの完全修飾のホスト名に設定します。エージェントのConfig.propertiesファイル内のmonitor.serverのエントリと一致している必要があります。この値は、ユーザーの入力内容に基づいてインストーラによって初期設定されます。
構文
monitor.jmx.server.host=host_name
通信でSSLを使用するかどうかを選択する必要があります。SSLを使用する場合は、鍵および資格証明の記憶域を指定する必要があります。
monitor.ssl
monitor.ssl
では、Oracle GoldenGate Monitorからの通信でSSLを使用するかどうかを指定します。
注意: Oracle GoldenGate Monitorサーバーのmonitor.ssl 設定は、サーバーと通信するすべてのエージェントでConfiguration.properties ファイルのagent.ssl プロパティ設定に一致する必要があります。 |
デフォルト
false
構文
monitor.ssl=[true | false]
monitor.keystore.file
monitor.keystore.file
では、SSL認証に使用される鍵のペアと証明書を格納するファイルを指定します。
デフォルト
monitorKeyStore
構文
monitor.keystore.file=keystore_filename
monitor.truststore.file
monitor.truststore.file
では、クライアントまたはサーバーのIDを確認する、信頼できる認証局(CA)の証明書を格納します。
デフォルト
jagentKeyStore
構文
monitor.truststore.file=truststore_filename
これらのプロパティは、接続の特性を定義します。これらは変更できますが、まずOracle Supportサポートに問い合せることをお薦めします。詳細は、http://support.oracle.com
にアクセスしてください。
monitor.db.connection.initial_size
monitor.db.connection.initial_size
では、接続プール内の初期データベース接続数を設定します。デフォルトは5です。
構文
monitor.db.connection.initial_size=5
monitor.db.connection.max_active
monitor.db.connection.max_active
では、作成可能な最大データベース接続数を設定します。デフォルトは50です。
構文
monitor.db.connection.max_active=50
monitor.db.connection.max_idle
monitor.db.connection.max_idle
では、アイドル状態にできる最大データベース接続数を設定します。デフォルトは5です。
構文
monitor.db.connection.max_idle=5
monitor.default_agent_connection.max_attempts
monitor.default_agent_connection.max_attempts
では、プロセスが接続の試行を停止するまでに失敗する接続数を指定します。0または負の数値を入力すると、接続の試行回数が無制限になります。この値は10に初期設定されています。
構文
monitor.default_agent_connection.max_attempts=number
リポジトリ・データベースは、Oracle GoldenGate Monitorのインストール中に選択されます。インストール後にリポジトリを変更する必要がある場合は、Oracle Supportに問い合せてください。サポートへの問合せの詳細は、http://support.oracle.com
にアクセスしてください。
これらのプロパティでは、タイムアウト値と、処理をトリガーするイベント数のしきい値を設定します。
monitor.cm.event.timeout
monitor.cm.event.timeoutでは、Oracle GoldenGate Monitorサーバーに登録された新規エージェントに対する問合せ間で、ソリューションの検出プロセスが待機する時間をミリ秒単位で指定します。新しいエージェントが検出されると、ソリューションの検出プロセスが開始されます。この値は2000ミリ秒に初期設定されています。
構文
monitor.cm.event.timeout=milliseconds
Config.properties
ファイルでは、Oracle GoldenGate MonitorサーバーまたはOracle Enterprise Manager (Oracle GoldenGateリリース11.2.1以降)と通信できるようにOracle GoldenGate Monitor Javaエージェントが構成されます。これには、Oracle GoldenGateコア・インストールで提供される事前設定済プロパティが含まれています。ホスト・サーバー名、ポート、ユーザーなどの値を、使用しているシステムに有効な値にリセットする必要があります。
一部のプロパティには、プロパティ・ファイルにプロパティの値が定義されていない場合に使用されるデフォルト値が含まれています。デフォルト値は無効なエントリには置き換えられません。デフォルト値が使用される場合、メッセージがjagent.log
およびggserr.log
に書き込まれます。
注意: プロパティ値を変更したら、エージェントを再起動してアクティブ化する必要があります。 |
Oracle GoldenGateインスタンスの監視に使用するエージェントのタイプを設定する必要があります。
agent.type.enabled
agent.type.enabled
では、監視をOracle GoldenGate MonitorとOracle Enterprise Managerのどちらで行うかを指定します。
Oracle GoldenGate Monitor Javaエージェントは、構成可能な間隔でManagerをポーリングして、監視ポイント・データを収集します。
agent.type.enabled
をOGGMON
に設定すると、Oracle GoldenGate Monitor JavaエージェントはOracle GoldenGate Monitorサーバーにデータを送信します。
agent.type.enabled
をOEM
に設定すると、Oracle GoldenGate Monitor Javaエージェントは、Oracle Enterprise ManagerエージェントまたはODIによってポーリングされたときに監視ポイント・データを提供します。
この設定は、Oracle Data Integratorとの統合時にも必要です。GoldenGate MonitorとOracle Data Integratorを同時に使用している場合は、2つのエージェントを設定する必要があります(1つはagent.type.enabled
をOracle GoldenGate Monitorに設定し、もう1つはOEMに設定)。
agent.type.enabled
がOEM
に設定されている場合、Oracle Enterprise ManagerエージェントはRemote Method Invocation (RMI)コネクタ経由でOracle GoldenGate Monitor Javaエージェントに接続するため、jagent.rmi.port
と入力する必要があります。
注意: このプロパティは、Oracle GoldenGateのリリース11.2.1以降で有効です。 |
構文
agent.type.enabled={OGGMON | OEM}
通信でSecure Sockets Layer (SSL)を使用するかどうかを選択する必要があります。SSLを使用する場合は、鍵および資格証明の記憶域を指定する必要があります。
注意: IBM z/OS上で実行されているOracle GoldenGate Monitor Javaエージェントで使用できるのはSSLのみです。また、GoldenGate Monitorサーバーと通信しているすべてのエージェントは同じ接続プロトコルを使用する必要があります。 |
jagent.ssl
jagent.ssl
では、エージェントからの通信でSSLを使用するかどうかを指定します。
注意: jagent.backward.compatility プロパティがtrue に設定されている場合、Oracle GoldenGate Monitorは、SSLが有効でないと判断し、jagent.ssl の設定を無視します。 |
注意: Oracle GoldenGate Monitorサーバーと通信するすべてのエージェントのjagent.ssl 設定は、monitor.properties ファイルのmonitor.ssl プロパティのサーバーの設定と一致する必要があります。 |
デフォルト
false
構文
jagent.ssl=[true | false]
Oracle GoldenGate Managerおよびエージェントが常駐するコンピュータの名前とポートを指定する必要があります。下位互換性を設定し、エージェント資格証明を定義する必要もあります。
jagent.host
jagent.host
では、Oracle GoldenGate Monitor Javaエージェントが実行されているコンピュータのホスト名を指定します。これは、監視対象のOracle GoldenGateインスタンスのホスト名で、Oracle GoldenGate Monitorインスタンスに接続するリモートGoldenGate Extractプロセスによって、RMTHOST
パラメータで使用されるのと同じ名前にする必要があります。これにより、ソリューション検出が適切に動作します。
このプロパティは必須です。有効値が入力されていないと、起動中にManagerがエラーをggserr.log
に書き込み、エージェントが正常に初期化されません。
構文
jagent.host=ogg_host_name
注意: RMTTRAIL を使用して、Extractパラメータ・ファイルでリモート証跡が指定されている場合、RMTHOST パラメータに指定したホスト名は、Java jagent.host エントリに設定されている値に一致する必要があります。Oracle GoldenGate Monitor Javaエージェントを実行するローカルのOracle GoldenGate MonitorインスタンスにリモートExtractを接続している場合、パラメータ・ファイルに指定した完全修飾のホスト名は、jagent.host に使用される完全修飾名と同じにする必要があります。 |
jagent.jmx.port
jagent.jmx.port
では、エージェントのJMXポートを指定します。
デフォルト
5555
構文
jagent.jmx.port=port_number
mgr.host
mgr.host
では、Oracle GoldenGate Managerが実行されているコンピュータの名前またはIPアドレスを指定します。mgr.host
およびmgr.port
は、ともにOracle GoldenGate Monitor JavaエージェントにOracle GoldenGateインスタンスを指定します。
このプロパティが入力されていないと、エージェントがOracle GoldenGateインスタンスに対してローカルであると判断され、デフォルトで値が決定されます。
注意: エージェントはOracle GoldenGateインスタンスに対してローカルである必要があるため、このプロパティは11.2.1以前のリリースには使用されません。 |
構文
mgr.host=ogg_host_name
mgr.port
mgr.port
では、Oracle GoldenGate Managerのポートを指定します。このプロパティが入力されていないと、エージェントがOracle GoldenGateインスタンスに対してローカルであると判断され、デフォルトで値が決定されます。
このプロパティを変更するときは必ずjagent.jmx.port
プロパティも変更してMonitorサーバーに登録し、正確な結果が表示されるようにする必要があります。
注意: エージェントはOracle GoldenGateインスタンスに対してローカルである必要があるため、このプロパティは11.2.1以前のリリースには使用されません。 |
構文
mgr.port=manager_port
monitor.host
monitor.host
では、Oracle GoldenGate Monitorサーバー・インストールのホスト・コンピュータ名を指定します。完全修飾のホスト名を使用します。これは、monitor.properties
ファイルのmonitor.jmx.server.host
のエントリに一致する必要があります。
このプロパティは必須です。有効値が入力されていないと、起動中にManagerがエラーをggserr.log
に書き込み、エージェントが正常に初期化されません。
構文
monitor.host=monitor_host_name
monitor.jmx.port
monitor.jmx.port
では、Oracle GoldenGate Monitorサーバー・インストールのJMXポートを指定します。これは、Oracle GoldenGate Monitorサーバーのインストール中に、「JMX Server Configuration」画面でポートに入力した値に初期設定されます。
デフォルト
5502
構文
monitor.jmx.port=port_number
monitor.jmx.username
monitor.jmx.username
では、Oracle GoldenGate MonitorサーバーのJMX接続のユーザー名を指定します。これは、Oracle GoldenGate Monitorのインストール中に、「JMX Server Configuration」画面でユーザー名に入力した値に初期設定されます。
このプロパティは必須です。有効値が入力されていないと、起動中にManagerがエラーをggserr.log
に書き込み、エージェントが正常に初期化されません。
構文
monitor.jmx.username=user_name
jagent.username
jagent.username
では、Oracle GoldenGate Monitor JavaエージェントへのJMX接続のエージェント・ユーザー名を指定します。エージェントが登録されると、この名前はOracle GoldenGate Monitorサーバーに渡されます。
このプロパティは必須です。有効値が入力されていないと、起動中にManagerがエラーをggserr.log
に書き込み、エージェントが正常に初期化されません。
構文
jagent.username=user_name
jagent.backward.compatibility
jagent.backward.compatibility
をtrue
に設定し、Oracle GoldenGate 11.1.1.1.1インスタンスの監視を可能にする下位互換性を有効にします。この値はfalse
に初期設定されています。
注意: このプロパティは、agent.type.enabled=OGGMON の場合にのみ適用されます。agent.type.enabled=OEM の場合は無視されます。 |
jagent.backward.compatibility
は、IBM z/OSを除く、サポートされているすべてのプラットフォームで有効です。
jagent.backward.compatibility
がtrue
に設定されている場合、Oracle GoldenGate Monitorは、SSLが有効でないと判断し、jagent.ssl
が無視されます。
構文
jagent.backward.compatibility={true | false}
ポーリング間隔を設定できます。何も入力されない場合、これらのポーリング間隔プロパティは、指定されたデフォルトの秒数に設定されます。入力された秒数が負の値または2147483647よりも大きい場合には、エラー・メッセージが生成されます。
interval.regular
interval.regular
では、Regular Default Polling Group
に、監視ポイントに使用するポーリング間隔を指定します。値は秒単位です。
デフォルト
60秒
構文
interval.regular=seconds
interval.quick
interval.quick
では、Quick Default Polling Group
に、監視ポイントに使用するポーリング間隔を指定します。値は秒単位です。
デフォルト
30秒
構文
interval.quick=seconds
reg.retry.interval
reg.retry.interval
では、例外が発生した場合に、最初のエージェント登録が再試行されるまで待機する間隔を指定
デフォルト
60秒
構文
reg.retry.interval=seconds
instance.query.initial.interval
instance.query.initial.interval
では、Managerのみが実行中のプロセスである場合、Jagentが登録されるまで待機する間隔を指定します。この間隔の後でも他のプロセスが存在しない場合、エージェントにより登録が処理されます。
デフォルト
15秒
構文
instance.query.initial.interval=seconds
incremental.registration.quiet.interval
incremental.registration.quiet.interval
では、エージェントが新しいプロセスの登録まで待機する間隔を指定します。
デフォルト
5秒
構文
incremental.registration.quiet.interval=seconds
maximum.message.retrieval
maximum.message.retrieval
では、Oracle GoldenGate Monitor Javaエージェントが開始されるときに、コアのOracle GoldenGateインスタンスから取得される最大メッセージ数を指定します。
デフォルト
500メッセージ
構文
maximum.message.retrieval=number
message.polling.interval
message.polling.interval
では、エージェントが新規メッセージのggserr.log
をポーリングする間隔を設定します。
デフォルト
5秒
構文
message.polling.interval=seconds