この付録では、Oracle GoldenGate Veridataインストールをテスト環境(ソース環境)から本番環境(ターゲット環境)に移動する方法について説明します。
この付録の内容は次のとおりです。
Oracle Fusion Middlewareには、環境の移動に使用する各種スクリプトが用意されています。
Veridataインストールのすべてのバイナリ・ファイルを含むOracleホームを移動するには、copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを使用します。Oracleホームを移動したら、copyConfigおよびpasteConfigスクリプトを使用して、管理サーバー、管理対象サーバー、およびドメインのその他のコンポーネントを含む、Veridataドメイン構成のコピーをターゲット環境に移動します。
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注意: テストから本番への移行は、コンパクト・ドメインまたはOracleとSQL Server以外のリポジトリ・データベースではサポートされていません。 |
これらのスクリプトの使用の詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理のターゲット環境への移動の一般手順に関する項を参照してください。
Oracle Fusion Middlewareの管理のガイドに説明されている一般手順に加えて、Oracle GoldenGate Veridataリポジトリをターゲット環境に移動するための次の手順に従います。
Veridataリポジトリ構成データをエクスポートまたはインポートするには、DOMAIN_HOME/veridata/binディレクトリにあるスクリプトを使用して、次の手順を実行します。
テスト環境からリポジトリをエクスポートするには、次のようにエクスポート・スクリプトを実行します。
DOMAIN_HOME/veridata/bin/veridata_export.sh -export /tmp/export.xml -all -wluser cmd_user -exportPassword
表A-1は、エクスポート・スクリプトとインポート・スクリプトの実行中に指定する引数の説明です。
本番ホストで使用するVeridataエージェントのホスト、ポートおよびユーザー・パスワードの指定が、作成された/tmp/export.xmlファイルで更新されていることを確認します。
Veridataエージェントのホストまたはポートが変更されている場合は、接続用の新しいホストおよびポート情報を使用して、生成されたexport.xmlファイルを手動で更新する必要があります。
エクスポート操作では、リポジトリ内のすべてのデータがXMLファイルに検証なしでエクスポートされます。検証ステータスが正常以外の比較ペアが現在の環境にある場合、エクスポート操作によって生成されたXMLファイルを使用すると、インポート操作に失敗します。インポート操作が失敗しないようにするには、比較ペアの検証を無効化する方法があります。これを行うには、次の手順を実行して、生成されたXMLを更新します。
生成されたXMLファイルを開きます。
configurationタグを探します。このタグのvalidation属性は、デフォルトでrequiredに設定されています。
validation属性を次のいずれかの値に設定します。
omit-failures — 正常に検証された比較ペアはすべてリポジトリに追加され、指定された他の比較ペアは無視されるように指定します。
none — 比較ペアをリポジトリに追加する前に比較ペアの検証を行わないように指定します。この場合は、後でVeridata GUIを使用して検証の問題を確認および修正します。次に例を示します。
古いタグ: <configuration operation="update" validation="required">
更新されたタグ: <configuration operation="update" validation="omit-failures">
本番環境にリポジトリをインポートするには、次のようにインポート・スクリプトを実行します。
DOMAIN_HOME/veridata/bin/veridata_import.sh -update /tmp/export.xml -wluser cmd_user
テスト環境から本番環境に移動中に、ホストやポートの変更など、Veridataエージェントの構成変更がある場合、または比較ペアにスキーマまたはカタログ名の変更がある場合は、最初に次の文を実行する必要があります。
Update DEV_VERIDATA.TABLE_INFO set SRC_SCHEMA_NAME = production_source_schema Where SRC_SCHEMA_NAME = test_source_schema Update TABLE_INFO set TARG_SCHEMA_NAME = production_target_schema Where TARG_SCHEMA_NAME = test_target_schema
DEV_VERIDATAは本番リポジトリ・スキーマの名前です。
production_source_schemaは本番ソース・スキーマの名前で、production_target_schemaは本番ターゲット・スキーマの名前です。
test_source_schemaはテスト・ソース・スキーマの名前で、test_target_schemaはテスト・ターゲット・スキーマの名前です。
Update TABLE_INFO set SRC_CATALOG_NAME = production_source_catalog Where SRC_CATALOG_NAME = test_source_catalog
Update TABLE_INFO set TARG_CATALOG_NAME = production_target_catalog Where TARG_CATALOG_NAME = test_target_catalog
production_source_catalogは本番ソース・カタログの名前で、production_target_catalogは本番ターゲット・カタログの名前です。
test_source_catalogはテスト・ソース・カタログの名前で、test_target _catalogはテスト・ターゲット・カタログの名前です。
使用中のデータベースに適した次のいずれかの方法を使用し、COMPARE_PAIR表の表名を更新して、テスト・ノード名およびディスク・ボリューム名を本番名で置換します。
Oracleの場合:
Update COMPARE_PAIRS SET SRC_TABLE_NAME = '\SPROD.$PDATA' || SUBSTR(SRC_TABLE_NAME, 12) Where SRC_TABLE_NAME like '\STEST.TDATA%'
Update COMPARE_PAIRS SET TARG_TABLE_NAME = '\TPROD.$PDATA' ||
SUBSTR(TARG_TABLE_NAME, 12) Where TARG_TABLE_NAME like '\TTEST.TDATA%'
SQL Serverの場合:
Update COMPARE_PAIRS SET SRC_TABLE_NAME = '\SPROD.$PDATA' + SUBSTRING(SRC_TABLE_NAME, 12, LEN(SRC_TABLE_NAME) - 12) Where SRC_TABLE_
NAME like '\STEST.TDATA%'
Update COMPARE_PAIRS SET TARG_TABLE_NAME = '\TPROD.$PDATA' + SUBSTRING(TARG_TABLE_NAME, 12, LEN(TARG_TABLE_NAME) -12) Where TARG_TABLE_
NAME like '\TTEST.TDATA%'
次の説明に従い、本番環境ホストのCONNECTIONS表のVeridataエージェントの詳細を更新します。
エージェント・ホスト名のみを変更する必要がある場合は、次のようにデータベースを更新します。
Update CONNECTIONS set MGR_NAME = 'prod host' where MGR_NAME 'test host'
ポート番号、ユーザーID、パスワード、修復ユーザーIDの変更など、Veridataエージェントにさらに変更がある場合は、Veridataアプリケーションを起動し、UIまたはコマンドライン・ツールを使用して環境を更新する必要があります。
たとえば、/tmp/con.xml XMLファイルを次のように作成します。
#Create xml as below by filling placeholders between @ and connections can be more than one.
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE configuration SYSTEM
"http://@VeridataServerHost@:@veridataServerPort@/veridata/configuration.dtd">
<configuration validation="required">
<connection name="@conneciotnName@" host="@sqlManagerHostSrc@"
port="@sqlManagerPortSrc@" user="@sqlConn0User@"
password="@sqlConn0Password@" repairUser="@repairUsername@"
repairPassword="@repairPassword@" agent-timeout="4000"
truncate-spaces="false" fetch-size="3" use-ssl="false">
<description>
<![CDATA[
SQL Scripting Source Connection
]]>
</description>
</connection>
</configuration>
次を使用して、VeridataエージェントをXMLファイルで更新します。
DOMAIN_HOME/veridata/bin/veridata_import.sh -update /tmp/con.xml -wlUser cmd_user
Veridataエージェントは、これらの変更の適用後に起動します。