5 Oracle GoldenGate Veridataのドメインの構成

この章では、Oracle GoldenGate Veridataの標準インストール・トポロジのドメインを作成および構成する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

• 5.1項「データベース・スキーマの作成」

• 5.2項「ドメインの構成」

• 第5.3項「次の手順の実行」

5.1 データベース・スキーマの作成

エージェントのトポロジを構成する前に、必要なスキーマをデータベースに作成していることを確認します。手順は、第4章「Oracle GoldenGate Veridataリポジトリ・スキーマの作成」を参照してください。

5.2 ドメインの構成

この項では、構成ウィザードを使用して、Veridataエージェントの拡張WebLogicドメインを作成する手順について説明します。

ドメインの作成に使用可能なその他の方法の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインを作成、拡張および管理するためのその他のツールに関する項を参照してください。

この項では、次のトピックについて説明します。

• 5.2.1項「構成ウィザードの起動」

• 5.2.2項「構成ウィザード画面を使用したドメインの構成」

5.2.1 構成ウィザードの起動

ドメインを構成するには、ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd

5.2.2 構成ウィザード画面を使用したドメインの構成

この項の手順に従い、トポロジのドメインを作成および構成します。

注意: 既存のドメインを拡張するには、この項で説明されているのと同じ手順を使用できます。説明されている手順と異なる場合は、それに応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントを参照して、詳細を確認してください。

ドメインの作成および構成のタスクは次のとおりです。

• タスク1「ドメイン・タイプおよびドメイン・ホームの場所の選択」

• タスク2「構成テンプレートの選択」

• タスク3「管理者アカウントの構成」

• タスク4「ドメイン・モードおよびJDKの指定」

• タスク5「データストア構成タイプの指定」

• タスク6「JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定」

• タスク7「JDBC接続のテスト」

• タスク8「キーストアの詳細の指定」

• タスク9「拡張構成の選択」

• タスク10「管理サーバーのリスニング・アドレスの構成」

• タスク12「管理対象サーバーの構成」

• タスク13「構成仕様の確認およびドメインの構成」

• タスク14「ドメイン・ホームおよび管理サーバーURLの確認」

タスク1   ドメイン・タイプおよびドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面で、「新規ドメインの作成」を選択します。

「ドメインの場所」フィールドで、ドメイン・ホーム・ディレクトリを指定します。

『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の推奨のディレクトリ構造の理解に関する項にまとめられているディレクトリ構造に従い、ドメイン・ホームを確認することをお薦めします(ドメイン・ホームはOracleホーム・ディレクトリの外部にあります)。このディレクトリ構造により、ソフトウェアのアップグレードまたは再インストールが必要な場合に発生する問題を回避できます。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

タスク2   構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」が選択されていることを確認し、「テンプレート・カテゴリ」からOracle GoldenGateを選択します。次のテンプレートが選択されています。

• Veridata Standard WebLogic Server Domain - 12.2.1.0.0 [veridata]

  このテンプレートを選択すると、次が依存関係として自動的に選択されます。

  • Oracle JRF - 12.2.1 [oracle_common]

  • WebLogic Coherenceクラスタの拡張 - 12.2.1 [wlserver]

図config_templates_jee.gifの説明

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

タスク3   管理者アカウントの構成

「管理者アカウント」画面で、ドメインのデフォルトのWebLogic管理者アカウントのユーザー名およびパスワードを指定します。

この画面で指定したユーザー名とパスワードの資格証明は、ドメインの管理サーバーの起動および接続に後で必要になるため、メモしておくことをお薦めします。

タスク4   ドメイン・モードおよびJDKの指定

「ドメイン・モードおよびJDK」画面で、次を実行します。

• 「ドメイン・モード」フィールドで「本番」を選択します。

• 「JDK」フィールドで、Oracle HotSpot JDKを選択します。JDKバージョン1.8.0_40以上が必要です。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のドメイン・モードとJDKに関する項を参照してください。

タスク5   データストア構成タイプの指定

「RCUデータ」を選択して、この画面のフィールドをアクティブ化します。「RCUデータ」オプションでは、データベースおよびサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に取得するように構成ウィザードに指示します。

注意: この画面の「手動構成」を選択する場合は、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面でスキーマのパラメータを手動で入力する必要があります。

「RCUデータ」を選択したら、次のフィールドでデータベース接続詳細を指定します。

フィールド	説明
DBMS/サービス	データベースDBMS名またはサービス名(サービス・タイプ・ドライバを選択した場合)を入力します。
ホスト名	データベースをホストするサーバーの名前を入力します。
ポート	データベースがリスニングするポート番号を入力します。
スキーマ所有者 スキーマ・パスワード	データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面(5.1項「データベース・スキーマの作成」を参照)でサービス表コンポーネントに指定したスキーマ・ユーザー名とパスワードです。 デフォルトのユーザー名はprefix_STBで、prefixは、RCUで定義したカスタム接頭辞です。

図config_db.gifの説明

「RCU構成の取得」をクリックします(データベース接続情報の指定を終了している場合)。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示します。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント: 「RCUデータ」オプションの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。 この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータソースのデフォルトに関する項を参照してください。

タスク6   JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面の値がすべてのスキーマで正しいことを確認します。前の画面で「RCUデータ」を選択した場合は、スキーマ表にすでに適切に移入されています。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

タスク7   JDBC接続のテスト

「JDBCテスト」画面を使用して、構成したデータソース接続をテストします。

「ステータス」列の緑のチェック・マークは、テストが成功したことを示します。問題が発生する場合は、画面の「接続結果ログ」セクションでエラー・メッセージを確認し、接続を再試行します。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のコンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。

タスク8   キーストアの詳細の指定

「キーストア」画面を使用して、キーストアごとに信頼できる証明書のパスを指定します。各キーストアの秘密鍵のパス、秘密鍵のパスワード、および秘密鍵のアイデンティティ証明書のパスを指定することもできます。

アイデンティティ証明書を選択するには、「ストア・キー名」ドロップダウン・リストからアイデンティティ・キーストア名を選択し、秘密鍵およびアイデンティティ証明書のパスを指定します。

「ストア・キー名」ドロップダウン・リストから「トラスト・ストア」を選択すると、Veridataインストールに付属のサンプル証明書のパスがデフォルトで表示されます。このページでは、信頼できる証明書のパスを指定できます。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のキーストアに関する項を参照してください。

タスク9   拡張構成の選択

トポロジのドメイン構成を完了するには、「拡張構成」画面の次のオプションを選択します。

• 管理サーバー

  管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するのに必要です。

• ノード・マネージャ

  ノード・マネージャの構成に必要です。

• 管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence

  Oracle GoldenGate Veridata管理対象サーバーの構成に必要です。

タスク10   管理サーバーのリスニング・アドレスの構成

「管理サーバー」画面で、「リスニング・アドレス」の横のドロップダウン・リストを選択し、管理サーバーのあるホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」は使用しないでください。

管理サーバーのサーバー・グループは指定しないでください。

タスク11   ノード・マネージャの構成

「ノード・マネージャ」画面では、構成するノード・マネージャのタイプとノード・マネージャの資格証明を選択できます。

ノード・マネージャ・タイプとして「ドメイン当たり」を選択し、ノードマネージャの資格証明を指定します。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のノード・マネージャに関する項を参照してください。 ノード・マネージャのタイプの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

タスク12   管理対象サーバーの構成

「管理対象サーバー」画面に、VERIDATA_server1という名前の新しい管理対象サーバーが作成されます。

1. 「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストで、管理対象サーバーがあるホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」は使用しないでください。

2. 「サーバー・グループ」ドロップダウン・リストで、VERIDATA-MANAGED-SERVERSを選択します。このサーバー・グループでは、Oracle JRFサービスが、作成する管理対象サーバーにターゲット指定されます。

   サーバー・グループは、定義済のアプリケーション・サービス・グループを定義済の各サーバー・グループにマップすることで、Fusion Middlewareアプリケーションおよびサービスを1つ以上のサーバーにターゲット指定します。指定したアプリケーション・サービス・グループは、必要に応じて複数のサーバー・グループにマップできます。指定したサーバー・グループにマップされるアプリケーション・サービスは、このグループに割り当てられているすべてのサーバーに自動的にターゲット指定されます。詳細は、『ドメイン・テンプレート・リファレンス』のアプリケーション・サービス・グループ、サーバー・グループおよびアプリケーション・サービスのマッピングに関する項を参照してください。

これらのサーバー名は、このドキュメントを通して参照されますが、異なる名前を選択する場合は、必要に応じて置き換えてください。

注意: 管理対象サーバーのIPアドレスおよびポート番号をメモしておく必要があります。この情報は、エージェントを構成する場合に必要になります。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。

タスク13   構成仕様の確認およびドメインの構成

「構成サマリー」画面には、作成するドメインの詳細な構成情報が表示されます。画面の各項目の詳細を確認し、情報が正しいことを確認します。

変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで、前の画面に戻ることができます。

ドメインの作成は、「作成」をクリックするまで開始されません。

ヒント: この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成のサマリーに関する項を参照してください。

タスク14   ドメイン・ホームおよび管理サーバーURLの確認

「構成に成功しました」画面に、構成した管理サーバーのドメイン・ホームの場所とURLが表示されます。

どちらの項目もドメインでサーバーを起動するのに必要になるため、メモしておく必要があります。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを終了します。

5.3 次の手順の実行

第7章「Oracle GoldenGate Veridataドメインの構成後の次の手順」では、基本的な管理タスクについて説明します。ドメインが適切に構成されていることを確認するには、この項で説明されているタスクについて理解し、必要に応じてそれらのタスクを実行してください。