アクセス・ポイントは通信チャネルであり、これを使用して、ソフトウェアやハードウェア・デプロイメントをEnterprise Manager Cloud Controlでモニタリングします。これらはアップロード・ポイントであり、これを介してデータが収集され、Oracle Management Service (OMS)にアップロードされます。ほとんどのターゲットは単一のアクセス・ポイントですが、一部のターゲットには複数のアクセス・ポイントがあります。
この章では、アクセス・ポイントの概念およびマルチアクセス・ポイント・ターゲット(システム・インフラストラクチャ・サーバーやシステム・インフラストラクチャCiscoスイッチなど)に構成されたアクセス・ポイントのモニタリング方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
アクセス・ポイントは通信チャネルであり、これを使用して、ソフトウェアやハードウェア・デプロイメントをEnterprise Manager Cloud Controlでモニタリングします。これらはアップロード・ポイントであり、これを介してメトリック・データが収集され、Oracle Management Serviceにアップロードされます。
通常、ソフトウェアのデプロイメントを検出して、Enterprise Manager Cloud Controlのターゲットとしてモニタリングするには、まず、ソフトウェアがデプロイされているホストにOracle Management Agent (管理エージェント)をインストールする必要があります。この場合、管理エージェントはソフトウェア・デプロイメントについてのデータを収集し、そのホスト上にあるソフトウェア・デプロイメントとの唯一の通信チャネルの役割を果たします。
ただし、一部のターゲットでは(たとえば、システム・インフラストラクチャ・サーバー、システム・インフラストラクチャCiscoスイッチ、システム・インフラストラクチャOracle InfiniBandスイッチおよびシステム・インフラストラクチャ・ラックなど)では、ターゲットに関するメトリック・データを収集する複数のアクセス・ポイントを持つことができます。アクセス・ポイントはハードウェアと統合されたチップ、ハードウェアにデプロイされたプラグインなども可能です。
特定のターゲット・タイプと対話するために使用される様々な管理インタフェースを区別するために、様々なアクセス・ポイント・タイプが使用され、通常各アクセス・ポイント・タイプには独自のメトリック実装およびターゲットに対する操作があります。
図11-1で、特定のマルチアクセス・ポイント・ターゲットについて、各アクセス・ポイントにメトリックのサブセットがどのように実装されるかを確認できます。メトリック名が赤色のアクセス・ポイントは、これらのメトリックのベスト・インプリメンタであることを示しています。メトリック名が青色のアクセス・ポイントは、これらのメトリックの2番目のベスト・インプリメンタであることを示しています。
Enterprise Manager Cloud Controlを使用すると、マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されている、そのようなアクセス・ポイントのリストを表示できます。また、アクセス・ポイントの履歴ステータスや、アクセス・ポイントの機能マップ、特定タイプのメトリック・データの収集に最適なインプリメンタも表示できます。
注意: マルチアクセス・ポイント・ターゲットが、明示的に、または、そのようなターゲットを含むグループがブラックアウトしていることでブラックアウトしている場合、マルチアクセス・ポイント・ターゲットとそのアクセス・ポイントはブラックアウトされ、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールにおいて「ブラックアウト」ステータスに入ります。他方、マルチアクセス・ポイント・ターゲットはブラックアウトしていないが、そのアクセス・ポイントがすべて、アクセス・ポイントをモニターしているすべての管理エージェント上での完全なホスト・ブラックアウトによってブラックアウトしている場合、そのターゲットのメトリック・データを収集できるアクセス・ポイントがないため、マルチアクセス・ポイント・ターゲットは「保留中」ステータスになります。これは特に、アクセス・ポイントが1つしかないマルチアクセス・ポイント・ターゲットの場合に当てはまります。1つのアクセス・ポイントだけがブラックアウトし、他のすべてのアクセス・ポイントがまだ利用できる場合は、他のアクセス・ポイントがメトリック・データを収集できるため、マルチアクセス・ポイント・ターゲットは引き続き稼働中と表示されます。 |
Enterprise Manager Cloud Controlを使用すると、マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されているアクセス・ポイントのリストを表示できます。アクセス・ポイントは通信チャネルであり、これを使用して、ソフトウェアやハードウェア・デプロイメントをEnterprise Manager Cloud Controlでモニタリングします。これらはアップロード・ポイントであり、これを介してデータが収集され、Oracle Management Serviceにアップロードされます。
マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されているアクセス・ポイントのリストを表示するには、次の手順に従います。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
すべてのターゲット・ページで、マルチアクセス・ポイント・ターゲット(たとえば、システム・インフラストラクチャ・サーバー、システム・インフラストラクチャ・スイッチなど)を選択します。
ホームページのターゲット固有のメニューから、「モニタリング」、「アクセス・ポイント - 概要」の順に選択します。
アクセス・ポイント - 概要ページで、選択したマルチアクセス・ポイント・ターゲット用に構成されたアクセス・ポイントのリストを表示できます。
Enterprise Manager Cloud Controlを使用すると、モニタリングに不要なアクセス・ポイントを削除できます。アクセス・ポイントは通信チャネルであり、これを使用して、ソフトウェアやハードウェア・デプロイメントをEnterprise Manager Cloud Controlでモニタリングします。これらはアップロード・ポイントであり、これを介してデータが収集され、Oracle Management Serviceにアップロードされます。
マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されているアクセス・ポイントを削除するには、次の手順に従います。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
すべてのターゲット・ページで、マルチアクセス・ポイント・ターゲット(たとえば、システム・インフラストラクチャ・サーバー、システム・インフラストラクチャ・スイッチなど)を選択します。
ホームページのターゲット固有のメニューから、「モニタリング」、「アクセス・ポイント - 概要」の順に選択します。
警告: 最後のアクセス・ポイントを削除すると、Enterprise Manager Cloud Controlからマルチアクセス・ポイント・ターゲットが削除されます。 |
アクセス・ポイント - 概要ページで、削除するアクセス・ポイントを選択して、「削除」をクリックします。
Enterprise Manager Cloud Controlを使用すると、マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されているアクセス・ポイントの機能マップを表示できます。アクセス・ポイントは通信チャネルであり、これを使用して、ソフトウェアやハードウェア・デプロイメントをEnterprise Manager Cloud Controlでモニタリングします。これらはアップロード・ポイントであり、これを介してデータが収集され、Oracle Management Serviceにアップロードされます。
アクセス・ポイントには、メトリック・データを収集する機能、またはターゲットにアクションを実行する機能のいずれかを設定できます。Enterprise Manager Cloud Controlでは、アクセス・ポイントの機能が表形式で表示されます。この機能マップを表示して、それぞれのアクセス・ポイントの効率のよい点を判断できます。
マルチアクセス・ポイント・ターゲットの機能メトリック・マップを表示するには、次の手順に従います。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
すべてのターゲット・ページで、マルチアクセス・ポイント・ターゲット(たとえば、システム・インフラストラクチャ・サーバー、システム・インフラストラクチャ・スイッチなど)を選択します。
ホームページのターゲット固有のメニューから、「モニタリング」、「アクセス・ポイント - 現行の機能マップ」の順に選択します。
アクセス・ポイント - 現在の機能マップ・ページには、アクセス・ポイントのリストとそれぞれの機能が表示されます。詳細は、表11-1を参照してください。
「ベスト・インプリメンタのみ表示」を選択することで、どのアクセス・ポイントが、必要なメトリック・データの収集に最適なインプリメンタであるかも識別できます。
機能タイプや機能名で表をフィルタする場合は、「機能タイプ」および「機能名」ドロップダウン・リストを使用して、「検索」をクリックします。
表11-1は、現行の機能マップ表の列の説明です。
表11-1 機能マップ表の列の説明
列名 | 説明 |
---|---|
アクセス・ポイント |
マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されているアクセス・ポイントの名前。 |
優先度 |
アクセス・ポイントのメトリック・データ収集機能の測定。優先度が最も高いアクセス・ポイントは、最初にメトリック・データを収集して、アップロードするものです。このアクセス・ポイントが利用できなくなると、優先度が次に高いアクセス・ポイントが引き継いで、メトリック・データを収集します。 |
機能タイプ |
そのアクセス・ポイントがメトリック・データを収集できるか、ターゲットに対してアクションをとることができるか。可能な値は、「アクション」と「収集」です。 |
機能名 |
アクセス・ポイントが持っているメトリック収集機能またはアクション機能の名前。 |
現行のベスト・インプリメンタ |
アクセス・ポイントが現行のベスト・インプリメンタであるかどうか。使用できる値は「Yes」または「No」です。 アクセス・ポイントには、メトリック・データを収集する機能、またはターゲットにアクションを実行する機能のいずれかを設定でき、2つ以上のアクセス・ポイントにそれらの機能を重複して設定できる場合もあります。特定のメトリックやアクションに最も適している場合、そのアクセス・ポイントを最適なインプリメンタと呼びます。 |
ステータス |
アクセス・ポイントの層、およびそのアクセス・ポイントに対して収集機能が有効か無効か。 |
Enterprise Manager Cloud Controlでは、アクセス・ポイントの機能が表形式で表示されるのみでなく、特定のメトリックまたはアクションに最適なインプリメンタまたは最もふさわしいとみなされたアクセス・ポイントがハイライト表示されます。
アクセス・ポイントは通信チャネルであり、これを使用して、ソフトウェアやハードウェア・デプロイメントをEnterprise Manager Cloud Controlでモニタリングします。これらはアップロード・ポイントであり、これを介してデータが収集され、Oracle Management Serviceにアップロードされます。アクセス・ポイントには、メトリック・データを収集する機能、またはターゲットにアクションを実行する機能のいずれかを設定でき、2つ以上のアクセス・ポイントにそれらの機能を重複して設定できる場合もあります。特定のメトリックやアクションに最も適している場合、そのアクセス・ポイントを最適なインプリメンタと呼びます。
最適なインプリメンタは、ターゲットの機能マップを変更するイベントが発生したときに決定されます。ターゲットの機能マップに影響を与えるイベントには、停止中のエージェント、停止中または破損しているアクセス・ポイント、異なる優先度をレポートしているアクセス・ポイントの機能メトリック、および新機能または削除された機能をレポートしている機能メトリックが含まれます。そのため、最適なインプリメンタと定義されているアクセス・ポイントをメトリックの収集に使用できない場合、Enterprise Manager Cloud Controlでは、次に最適なインプリメンタに自動的に切り換えて、同じメトリック・データを収集します。
マルチアクセス・ポイント・ターゲットに最適なアクセス・ポイント・インプリメンタを表示するには、次の手順に従います。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
すべてのターゲット・ページで、マルチアクセス・ポイント・ターゲット(たとえば、システム・インフラストラクチャ・サーバー、システム・インフラストラクチャ・スイッチなど)を選択します。
ホームページのターゲット固有のメニューから、「モニタリング」、「アクセス・ポイント - 現行の機能マップ」の順に選択します。
アクセス・ポイント - 現在の機能マップ・ページには、アクセス・ポイントのリストとそれぞれの機能が表示されます。「ベスト・インプリメンタのみ表示」を選択します。リストをさらにフィルタし、最適なインプリメンタの履歴を表示するには、開始日付と終了日付を選択し、「検索」をクリックします。
Enterprise Manager Cloud Controlを使用すると、マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されているアクセス・ポイントのリストを表示できます。アクセス・ポイントは通信チャネルであり、これを使用して、ソフトウェアやハードウェア・デプロイメントをEnterprise Manager Cloud Controlでモニタリングします。これらはアップロード・ポイントであり、これを介してデータが収集され、Oracle Management Serviceにアップロードされます。
マルチアクセス・ポイント・ターゲットの検出中、そのターゲットに構成されているアクセス・ポイントは、Enterprise Manager Cloud Controlに自動的に追加されてモニタリングされます。これらのアクセス・ポイントは、デフォルトのモニタリング構成プロパティで追加されます。ただし、必要な場合には、Enterprise Manager Cloud Controlへの追加後に、モニタリング・プロパティを変更または再構成することが可能です。
マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されているアクセス・ポイントのモニタリング・プロパティを変更または再構成するには、次の手順に従います。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
すべてのターゲット・ページで、マルチアクセス・ポイント・ターゲット(たとえば、システム・インフラストラクチャ・サーバー、システム・インフラストラクチャ・スイッチなど)を選択します。
ホーム・ページで、次のいずれかを実行します。
ターゲット固有のメニューから、「モニタリング」、「アクセス・ポイント - 概要」の順に選択します。アクセス・ポイント - 概要ページで、モニタリング・プロパティを変更するアクセス・ポイントを選択して、「構成」をクリックします。
ターゲット固有のメニューから「ターゲット設定」、「モニタリング構成」の順に選択します。
モニタリング構成ページの「アクセス・ポイント」ドロップダウン・リストで、適切なアクセス・ポイントが選択されていることを確認します。そうでない場合は、適切なアクセス・ポイントを選択します。
「モニタリング・プロパティ」セクションで、プロパティを編集し、「保存」をクリックします。
表11-2に、ターゲットに構成されたアクセス・ポイントを管理するためのEM CLI動詞を示します。これらの動詞の詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlコマンドライン・インタフェース・ガイドを参照してください。
表11-2 ターゲットに構成されたアクセス・ポイントを管理するためのEM CLI動詞
EM CLI動詞 | 説明 |
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Enterprise Managerシステムにマルチアクセス・ポイント・ターゲットを追加します。 |
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Enterprise Managerシステム内にすでに存在するマルチアクセス・ポイント・ターゲットを変更します。 |
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マルチアクセス・ポイント・ターゲットを削除します。 |
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ターゲットに構成されたアクセス・ポイントをリストします。 |
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マルチアクセス・ポイント・ターゲットでサポートされている様々な操作に最適なアクセス・ポイント・インプリメンタをリストします。 |
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マルチアクセス・ポイント・ターゲットに構成されたアクセス・ポイントのモニタリング・プロパティを変更または再構成します。 |