9 共有エージェントのスタンドアロン・エージェントへの変換

管理エージェントは組み込まれたソフトウェア・コンポーネントで、Enterprise Managerシステムで管理対象外ホストを管理対象ホストに変換できます。管理エージェントはプラグインと連携することにより、管理対象ホスト上で実行されているターゲットを監視します。

最初にインストールするOracle Management Service (OMS)では、デフォルトでセントラル・エージェントと呼ばれる管理エージェントを受け取ります。セントラル・エージェントは、最初のOMSホスト、最初のOMS、および最初のOMSホストで実行する他のターゲットの監視のみに使用されます。他のホストやそこで実行するターゲットを監視するには、それらのホストごとに別のスタンドアロン管理エージェントをインストールする必要があります。

共有エージェントは、既存の管理エージェントのバイナリを使用して、リモート・ホストにインストールされる管理エージェントです。ここでは、ソフトウェア・バイナリを共有する管理エージェントはマスター・エージェントと呼ばれ、リモート・ホスト上でインスタンス・ディレクトリとともに構成される管理エージェントは共有エージェントまたはNFSエージェントと呼ばれます。

この章では、共有エージェントをスタンドアロン・エージェントに変換する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。

NFSまたは共有エージェントのスタンドアロン・エージェントへの変換

9.1 NFSまたは共有エージェントのスタンドアロン・エージェントへの変換

注意:

スタンドアロン・エージェントに変換するすべての共有エージェントについてこの手順を実行する必要があります。

NFSまたは共有エージェントをスタンドアロン・エージェントに変換するには、次の手順に従います。

マスター・エージェント・ホストで、エージェント・ベース・ディレクトリに移動し、次のファイルを除外してディレクトリを圧縮します。
- agent_instディレクトリ
- sbinディレクトリ内のルート所有ファイル
これを行うには、次のコマンドを実行します。
```
cd <agent base directory>
zip -rq agentcoreimage.zip  * -x sbin/nmb sbin/nmgsshe sbin/nmhs sbin/nmo sbin/nmopdpx sbin/nmosudo agent_inst
For example, 
cd /u01/app/oracle/agent_nfs/agentbasedir
zip -rq agentcoreimage.zip * -x sbin/nmb sbin/nmgsshe sbin/nmhs sbin/nmo sbin/nmopdpx sbin/nmosudo agent_inst
```
各共有エージェントで次の手順を実行します。

次のコマンドを実行して、エージェントを停止します。

<sharedagent_inst>/bin/emctl stop agent
For example,
/u01/app/emstate/agent_inst/bin/emctl stop agent

次のコマンドを実行して、圧縮したファイルを共有エージェント・ホストのローカル・フォルダにコピーします。
```
cp <agent base directory>/agentcoreimage.zip <local directory>
For example,
cp /u01/app/oracle/agent_nfs/agentbasedir/agentcoreimage.zip /u01/stage
```
次のコマンドを実行して、エージェント・ベース・ディレクトリをマウント解除します。
```
umount <path to the agent base directory>
For example,
umount /u01/app/oracle/agent_nfs/agentbasedir
```
注意:
ルート・ユーザーでない場合はこのコマンドを実行できません。
次のコマンドを実行して、ローカル・ディレクトリの圧縮ファイルをエージェント・ベース・ディレクトリに抽出します。
```
unzip agentcoreimage.zip -d <agent base directory>
For example,
unzip /u01/stage/agentcoreimage.zip -d /u01/app/oracle/agent_nfs/agentbasedir
```
<path to the agent home>/root.shスクリプトをルート・ユーザーとして実行します。
次のコマンドを実行して、エージェント・ベース・ディレクトリのインスタンス・ホームをコピーし、マスター・エージェントの構造と一致するように名前をagent_instに変更します。
```
cp -r <local instance home> <agent base directory>/
For example,
cp -r /u01/app/emstate/agent_inst/* /u01/app/oracle/agent_nfs/agentbasedir/agent_inst/
```

次のコマンドを実行して、パス<agent base directory>/agent_instでエージェントを起動します。

<agent base directory>/agent_inst/bin/emctl start agent
For example,
/u01/app/oracle/agent_nfs/agentbasedir/agent_inst/bin/emctl start agent

次のコマンドを実行して、インベントリにエントリを作成します。

$ORACLE_HOME/oui/bin/attachHome.sh -silent ORACLE_HOME=<$ORACLE_HOME> -force
次のコマンドを実行して、Oracleホーム・コレクションをリフレッシュします。

<Agent Instance Home>/bin/emctl control agent runCollection <ORACLEHOME_TARGET_NAME>: oracle_home oracle_home_config

例:

./u01/app/oracle/agent_nfs/agentbasedir/agent_inst/emctl control agent runCollection example.com:oracle_home oracle_home_config

注意:
<ORACLEHOME_TARGET_NAME>は<Agent Instance Home>/sysman/emd/targets.xmlファイルにあります。

グラフィカル・インタフェースを使用してOracleホーム・コレクションをリフレッシュするには、次の手順に従います。
1. 管理エージェントのホームページの「サマリー」セクションで「Oracleホームとパッチの詳細」をクリックします。
2. 次のページで「構成のリフレッシュ」をクリックします。
  
  注意:
  この手順は共有エージェントとマスター・エージェントの両方で実行します。