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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド
13cリリース1
E70369-02
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A EM前提条件キットの概要

この付録では、Enterprise Managerをインストールまたはアップグレードするたびにインストール・ウィザードが実行するEnterprise Manager前提条件キット・ユーティリティ(EM前提条件キット)について説明します。この付録の具体的な内容は次のとおりです。

A.1 EM前提条件キットについて

EM前提条件キットは、ご使用の環境でリポジトリ関連の前提条件チェックを行うコマンドライン・インタフェースで、Enterprise Managerシステムのインストールやアップグレードに必要なすべてのリポジトリ要件を満たしていることを確認します。

このキットは前提条件のチェックを行うだけでなく、前提条件チェックが失敗した場合には、可能なかぎり自動的に修正も行います。このキットは前提条件チェック後の作業として自動的に修正作業を取り消して、Enterprise Managerシステムのインストールまたはアップグレード以前の状態に戻すこともできます。

EM前提条件キットは、Enterprise Managerシステムのインストールまたはアップグレード中に、Enterprise Managerインストール・ウィザードが内部で実行します。さらに、事前にキットを実行し、環境がすべてのリポジトリ関係要件を満たしていることを確認できます。


警告:

オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスの使用を計画している場合は、EM前提条件キットを呼び出す際に次のパラメータを必ず渡してください。

-componentVariables repository:EXECUTE_CHECKS_NOSEED_DB_FOUND:false


A.2 EM前提条件キットの実行

この項では、EM前提条件キットを実行する次の方法を説明します。

A.2.1 フレッシュ・インストールまたはアップグレードでのEM前提条件キットの実行

EM前提条件キットは、Enterprise Managerシステムのインストールまたはアップグレード中に、Enterprise Managerインストールウィザードによって内部で実行されますが、事前に実行して環境がすべてのリポジトリ関係要件を満たしていることを確認できます。そうすることによって、リポジトリ関係の問題を事前に発見および修正でき、インストールやアップグレードをよりスムーズに行えます。

この項では、フレッシュ・インストールおよびアップグレードでEM前提条件キットを実行する方法について説明します。

A.2.1.1 フレッシュ・インストールでのEM前提条件キットの実行


注意:

EM前提条件キットを実行するユーザーに、中央インベントリへの書込み権限があることを確認します。Microsoft Windowsでは、setup_em13100_win64.exeを実行します。

EM前提条件キットを実行するには次のいずれかを実行します。

  • 修正処理なしでも満たされるリポジトリ要件のリストを表示するには、SYSユーザーとしてEM前提条件キットを実行し、すべての必要な引数を含むレスポンス・ファイルを渡します。レスポンス・ファイル内に渡すことができるその他の引数の詳細は、A.2.1.3項を参照してください。

    ./em13100_linux64.bin EMPREREQ_KIT=true EMPREREQKIT_PROPERTY_FILE=<absolute_path_to_reponse_file>

    レスポンス・ファイルに次の引数が含まれていることを確認します。

    installerMode=emprereqkit
    executionType=<install|upgrade|postrequisite|plugindeploy>
    prerequisiteXMLRootDir=<absolute_path_to_/install/requisites/list/_directory
    connectString=<connect_string>
    dbUser=SYS 
    dbPassword=<db_password>
    dbRole=sysdba
    reposUser=SYSMAN
    showPrereqs=true
    

    次に例を示します。

    ./em13100_linux64.bin EMPREREQ_KIT=true EMPREREQKIT_PROPERTY_FILE=/u01/software/em13c/temp/emprereqkit.rsp

    レスポンス・ファイルの内容を次に示します。

    installerMode=emprereqkit
    executionType=install
    prerequisiteXMLRootDir=/net/xyz.example.com/scratch/username/view_storage/username_empreq/work/omsOracleHome/install/requisites/list
    connectString=(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=xyz.example.com)(PORT=15044)))(CONNECT_DATA=(SID=sv505)))
    dbUser=SYS
    dbPassword=password
    dbRole=sysdba
    reposUser=SYSMAN
    showPrereqs=true
    
  • 前提条件ユーティリティを実行し、リポジトリ要件を満たすための修正処理も併せて行うには、次の方法でSYSユーザーとしてEM前提条件キットを実行します。キットに指定できるその他の引数については、第A.2.1.3項を参照してください。

    1. EM前提条件キットを実行します。

      ./em13100_linux64.bin EMPREREQ_KIT=true EMPREREQKIT_PROPERTY_FILE=/u01/software/em13c/temp/emprereqkit.rsp

      レスポンス・ファイルの内容を次に示します。

      installerMode=emprereqkit
      executionType=<install|upgrade|postrequisite|plugindeploy>
      prerequisiteXMLRootDir=<absolute_path_to_/install/requisites/list/_directory
      connectString=<connect_string>
      dbUser=SYS
      dbPassword=db_password
      dbRole=sysdba
      reposUser=SYSMAN
      runPrerequisites=true
      

      次に例を示します。

      installerMode=emprereqkit
      executionType=install
      prerequisiteXMLRootDir=/net/xyz.example.com/scratch/username/view_storage/username_empreq/work/omsOracleHome/install/requisites/list
      connectString=(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=xyz.example.com)(PORT=15044)))(CONNECT_DATA=(SID=sv505)))
      dbUser=SYS
      dbPassword=password
      dbRole=sysdba
      reposUser=SYSMAN
      runPrerequisites=true
      
    2. EM前提条件キットを実行して、修正処理を実行します。

      ./em13100_linux64.bin EMPREREQ_KIT=true EMPREREQKIT_PROPERTY_FILE=/u01/software/em13c/temp/emprereqkit.rsp

      レスポンス・ファイルの内容を次に示します。

      installerMode=emprereqkit
      executionType=<install|upgrade|postrequisite|plugindeploy>
      prerequisiteXMLRootDir=<absolute_path_to_/install/requisites/list/_directory
      connectString=<connect_string>
      dbUser=SYS
      dbPassword=db_password
      dbRole=sysdba
      reposUser=SYSMAN
      runCorrectiveActions=true
      

      次に例を示します。

      installerMode=emprereqkit
      executionType=install
      prerequisiteXMLRootDir=/net/xyz.example.com/scratch/username/view_storage/username_empreq/work/omsOracleHome/install/requisites/list
      connectString=(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=xyz.example.com)(PORT=15044)))(CONNECT_DATA=(SID=sv505)))
      dbUser=SYS
      dbPassword=password
      dbRole=sysdba
      reposUser=SYSMAN
      runCorrectiveActions=true
      

A.2.1.2 アップグレードのためのEM前提条件キットの実行

アップグレードでは、次のオプションがあります。

  • 13cソフトウェアの.binファイルを使用してEM前提条件キットを実行し、必要な引数を含むレスポンス・ファイルを渡します。

    これを行うには、次のコマンドを実行します。レスポンス・ファイル内に渡すことができるその他の引数の詳細は、A.2.1.3項を参照してください。

    ./em13100_linux64.bin EMPREREQ_KIT=true EMPREREQKIT_PROPERTY_FILE=<absolute_path_to_reponse_file>

  • OMSホームまたはミドルウェア・ホームの/install/requisites/bin/ディレクトリからEM前提条件キットを実行し、レスポンス・ファイルを使用せずにコマンドですべての必要な引数を渡すことができます。

    これは、Enterprise Managerシステムをインストールすると、EM前提条件キットと他のすべてのファイルおよびディレクトリがOMSホームまたはミドルウェア・ホームの/install/requisites/bin/ディレクトリにコピーされ、この場所からキットを実行できるようになるためです。

    /install/requisites/bin/ディレクトリからEM前提条件キットを実行するには、次の手順を実行します。

    1. 次のいずれかの方法で、新規または更新済の前提条件XMLファイルを調達します。

      • 新規または更新済の前提条件XMLファイルがOMSホームまたはミドルウェア・ホーム内の/install/requisites/listディレクトリに自動的にダウンロードされるように、Enterprise Manager Cloud Control内の「自己更新」機能を有効にします。

        自己更新の設定については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。更新のダウンロードについては、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

      • 新規または更新済の前提条件XMLファイルを、OracleストアからOMSホームまたはミドルウェア・ホーム内の/install/requisites/listディレクトリに手動でダウンロードします。

    2. レスポンス・ファイルでなくコマンドラインで、次のコマンドをすべての必要な引数とともに実行して、キットを起動します。コマンドラインで渡すことができるその他の引数の詳細は、A.2.1.3項を参照してください。

      $<ORACLE_HOME>/install/requisites/bin/emprereqkit <list_of_arguments>

A.2.1.3 EM前提条件キットがサポートしている追加の引数

表A-1は、EM前提条件キットの起動時に指定できる追加の引数を示しています。

表A-1 EM前提条件キットがサポートしている引数

オプション オプションまたは必須 値の要否 説明

installerMode

必須

はい

インストーラをEM前提条件キット・モードで起動することを指定します。

必ず、値emprereqkitを指定してください。

installerMode=emprereqkit

configurationType

オプション

はい

大、中、小などの、様々なリポジトリ構成に対する前提条件チェックの実行を可能にします。オプションを指定しなければ、デフォルトで中規模のデプロイメント・サイズで前提条件チェックを実行します。

configurationType=MEDIUM

executionType

必須

はい

次のいずれかの実行タイプを指定できます。

  • install

  • upgrade

  • postrequisite

executionType=upgrade

prerequisiteXMLRootDir

または

prerequisiteResourceLocs

必須

はい

前提条件に関連するXMLファイルが存在している場所の絶対パスを指定します。場所を指定しなかった場合、デフォルトの場所は../list/です。

-prerequisiteResourceLocsを使用する場合は、prerequisiteResourceLocs=<plugin_id>=<prereq_location>, <plugin_id>=<prereq_location>, <platform>=<prereq_location>という形式で、前提条件リソースの場所のカンマ区切りリストを渡します。

prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list

または

prerequisiteResourceLocs=oracle.sysman.db=/scratch/mwhps2/plugins/oracle.sysman.db.oms.plugin_13.1.1.0.0, platform=/scratch/mwhps2/oms

  • connectString=<connectstring>

  • dbHost= <hostname> dbPort=<port> dbSid=<sid>

いずれかのオプションは必須です。

はい

データベースの詳細を次のように指定します。

フレッシュ・インストールのためにキットを起動する場合は、.binインストーラ・ファイルを起動し、接続文字列を含めすべての引数が含まれるレスポンス・ファイルを渡します。この場合、接続文字列が二重引用符や一重引用符で囲まれていないことを確認してください。

アップグレードのためにキットを起動する場合は、OMSホストのOracleホーム(またはミドルウェア・ホーム)からキットを起動し、(レスポンス・ファイルではなく)コマンドラインですべての引数を渡します。この場合、接続文字列が二重引用符で囲まれていることを確認してください。

例(フレッシュ・インストールのために、.binファイルを使用してキットを起動し、レスポンス・ファイルで接続文字列を渡す場合):

connectString=(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=example.com)(PORT=15044)))(CONNECT_DATA=(SID=dbview)))

例(アップグレードのためにミドルウェア・ホームからキットを起動し、コマンドラインで接続文字列を渡す場合):

connectString="(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=example.com)(PORT=15044)))(CONNECT_DATA=(SID=dbview)))"

たとえば(database details):

dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=dbview

dbUser

必須

はい

SYSを指定します。

この場合も必ず、reposUser=SYSMANを指定してください。

dbUser=SYS reposUser=SYSMAN

dbPassword

オプション

はい

データベース・ユーザーのパスワードを指定します。このオプションを指定しない場合、パスワードの入力を求められます。

dbPassword=welcome1

dbRole

dbUserSYSの場合、このオプションは必須です。dbUserがそれ以外のユーザーの場合、このオプションは省略可能です。

はい

sysdbaを指定します。

dbRole=sysdba

prereqResultLoc

オプション

はい

前提条件チェックの結果(XMLファイル形式)を保存するディレクトリを作成し、そのディレクトリのパスを指定します。

このオプションを指定しなかった場合、結果はデフォルトの場所である現在のディレクトリ内に保存されます。

注意 - すべてのアクションを完了する前に別なデータベースの詳細を指定する場合、別な-prereqResultLocを指定する必要があります。

prereqResultLoc=/scratch/results

  • showPrereqs

  • runPrerequisites

  • showCorrectiveActions

  • runCorrectiveActions

  • showPostCorrectiveActions

  • runPostCorrectiveActions

(重要: これらのオプションは、次に示した順番で渡してください。順番を変更しないでください。)

いずれかのオプションは必須です。

いいえ

  • showPrereqsは、実行される前提条件チェックを一覧表示します。

  • runPrerequisitesは、前提条件チェックを実行し、合格および不合格のものを一覧表示します。

  • showCorrectiveActionsは、不合格だった前提条件チェックに対する修正処理を一覧表示します。

  • runCorrectiveActionsは、不合格だった前提条件チェックに対する修正処理を実行します。

  • showPostCorrectiveActionsは、修正処理を行った前提条件チェックに対して行われる事後修正処理を一覧表示します。

  • runPostCorrectiveActionsは、修正処理を行った前提条件チェックに対して事後修正処理を実行します。つまり、修正作業前の値に戻します。

重要: runPrerequisitesとともにprereqResultLocを渡した場合は、次のオプションも指定してprereqResultLocを渡し、さらに同一のカスタム場所も指定してください。

showCorrectiveActions

runCorrectiveActions

showPostCorrectiveActions

runPostCorrectiveActions

注意: アクションは独立している、すなわち他のアクションと組み合せることができないことを示します。

  • showPrereqsの例:

    /u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS  dbPassword=password dbRole=sysdba showPrereqs=true
    
  • -runPrerequisitesの例:

    /u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade  -prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS  dbPassword=password dbRole=sysdba runPrerequisites=true
    
  • -showCorrectiveActionsの例:

    u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade -prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS  dbPassword=password dbRole=sysdba showCorrectiveActions=true
    
  • -runCorrectiveActionsの例:

    u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade  prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS  dbPassword=password dbRole=sysdba runCorrectiveActions=true
    
  • -showPostCorrectiveActionsの例:

    u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade  prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS  dbPassword=password dbRole=sysdba showPostCorrectiveActions=true
    
  • -runPostCorrectiveActionsの例:

    u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade  prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS  dbPassword=password dbRole=sysdba runPostCorrectiveActions=true
    

upgradeVersion

オプション

はい

前提条件チェックに関連するデフォルトのXMLは、この製品のリリース時のものです。ただし、製品リリース後に新しい前提条件チェックが提供された場合または既存の前提条件チェックが更新された場合は、新規や更新されたXMLを、手動か自己更新を使用してダウンロードできます。

より新しい2つのバージョンに対応するXMLがある場合は(たとえば、13.1.0.0.0および13.1.0.1.0)、アップグレード中に、-upgradeVersion引数を指定して前提条件チェックをそのうち1つに対して実行できます。

upgradeVersion=13.1.0.0.0

logLoc

オプション

はい

EM前提条件キット・ユーティリティの実行ログを保存可能なディレクトリへの絶対パスを指定します。デフォルトの場所は<prereqResultloc>/prerequisiteResults/logです。

logLoc=/scratch/logs

runOnlyFor

オプション

はい

前提条件のチェックのために、XMLファイルのかわりに選択が必要なコンポーネントを指定します。

{comp1|<version1>, comp2|<version2>}]

同じコンポーネント名の前提条件XMLファイルが2つある場合は、<version*>を使用していずれかを選択します。このオプションは、プラグインのインストールのための前提条件を実行する場合に特に便利です。

runOnlyFor=repository|11.2.0.43

responseFile

オプション

はい

レスポンス・ファイルがある場所への絶対パスを指定します。

responseFile=/scratch/response.rsp

contextName

オプション

はい

この実行用の一意の名前を指定します。これを指定しなかった場合、executionType_timestampの形式のデフォルト名が作成されます。

contextName=11.2.0.1

componentVariables

オプション

はい

コンポ―メント変数名と値を次の形式で指定します。

component_name:variable_name:variable_value

例:

global:EM_REPOS_USER:sysman

コンポーネント変数は必要な数を指定することができますが、必ずカンマで区切ってください。

例:

global:EM_REPOS_USER:sysman,repository:DB_VERSION:10.2.0.5.0

componentVariables=global:EM_REPOS_USER:sysman

logInDB

オプション

はい

デフォルトはtrueで、結果のXMLをデータベースに保存します。データベースに保存したくない場合は、このオプションにfalseを指定してください。

logInDB=false

stopExecOnFirstError

オプション

いいえ

エラーに初めて遭遇するとユーティリティを停止し、残りの前提条件を実行しません。

注意: この操作はrunPrerequisitesと組み合せて実行する必要があります。

/u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade -prerequisiteXMLRootDir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS dbPassword=password dbRole=sysdba runPrerequisites=true stopExecOnFirstError=true

list

オプション

独立したオプションとして渡し、他のオプションと組み合せないでください。

いいえ

前提条件チェック結果(データベース内に保存)を、実行時間とコンテンツに基づき集計し、一覧表示します。

/u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS dbPassword=password dbRole=sysdba list=true

export

オプション

独立したオプションとして渡し、他のオプションと組み合せないでください。

いいえ

前提条件チェック結果(XMLファイル)をデータベースから、外部のファイル・システムにコピーします。

/u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS dbPassword=password dbRole=sysdba export=true

purge

オプション

独立したオプションとして渡し、他のオプションと組み合せないでください。

いいえ

デフォルトはfalseで、結果のXMLをデータベースに維持します。データベースから削除するには、このオプションを指定します。

/u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/bin/emprereqkit executionType=upgrade dbHost=example.com dbPort=15044 dbSid=sv902 dbUser=SYS dbPassword=password dbRole=sysdba purge=true

-help

オプション

いいえ

キットをOMSホストのOracleホーム(ミドルウェア・ホーム)から起動した場合にのみサポートされます。この場合、コマンドラインでこのオプションを渡すことができます。

キットに渡すことができる各種パラメータの詳細が表示されます。

emprereqkit -help


A.2.2 EM前提条件キットをEM CLIを使用して、アップグレード用に実行

この項ではEM前提条件キットをEnterprise Manager Command Line Interface (EM CLI)から実行する方法を説明します。ただし、現時点では、EM CLIで実行可能なのは、前提条件のリストの表示と、アップグレード用の前提条件チェックのみです。この項の具体的な内容は次のとおりです。

A.2.2.1 EM CLIを使用したEM前提条件キットの前提条件チェックの表示

前提条件のリストを表示するには、次の手順に従います。

  1. EM CLIにログインします。

    emcli login -username=sysman

  2. EM CLIを同期します。

    emcli sync

  3. 前提条件をリストします。

     $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_prerequisites
    -db_user=<database_user> 
    -db_password=<database_password>
    -db_role=<database_role> (needed only when dbUser is SYS)
    -repos_user=<repository_user> (needed only when dbUser is SYS) 
    -prerequisite_xml_root_dir=<absolute_path_to_all_prerequisite_XMLs> 
    [-prerequisite_resource_locs=<prereq_xml_location>]
    [-log_loc=<absolute_path_to_log_file_location>]
    [-upgrade_version=<EM_version_to_which_upgrade_is_being_done_eg_13.1.0.0.0>]
    [-configuration_type=<configuration/deployment_type_eg_MINI/SMALL/MEDIUM/LARGE>]
    

    次に例を示します。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli list_prerequisites
    -db_user=SYS 
    -db_password=mypwd
    -db_role=sysdba
    -repos_user=SYSMAN 
    -prerequisite_xml_root_dir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list 
    -upgrade_version=13.1.0.0.0
    -configuration_type=MEDIUM
    

    詳細の情報を表示するには、emcli help <verb_name>を使用します。

A.2.2.2 EM CLIを使用したEM前提条件キットの前提条件チェックの実行

前提条件を実行するには、次の手順に従います。

  1. EM CLIにログインします。

    emcli login -username=sysman

  2. EM CLIを同期します。

    emcli sync

  3. 前提条件を実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli run_prerequisites
    -db_user=<database_user> 
    -db_password=<database_password>
    -db_role=<database_role> (needed only when dbUser is SYS)
    -repos_user=<repository_user> (needed only when dbUser is SYS) 
    -prerequisite_xml_root_dir=<absolute_path_to_all_prerequisite_XMLs> 
    [-prerequisite_resource_locs=<prereq_xml_location>]
    [-log_loc=<absolute_path_to_log_file_location>]
    [-upgrade_version=<EM_version_to_which_upgrade_is_being_done_eg_13.1.0.0.0>]
    [-configuration_type=<configuration/deployment_type_eg_MINI/SMALL/MEDIUM/LARGE>]
    

    次に例を示します。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli run_prerequisites
    -db_user=SYS 
    -db_password=mypwd
    -db_role=sysdba
    -repos_user=SYSMAN 
    -prerequisite_xml_root_dir=$ORACLE_HOME/install/requisites/list 
    -upgrade_version=13.1.0.0.0
    -configuration_type=MEDIUM
    

    詳細の情報を表示するには、emcli help <verb_name>を使用します。

A.2.2.3 EM前提条件キットをEM CLIを使用して実行したときに指定するパラメータの説明

  • db_user

    SYSと入力します。データベースへは、このユーザー・アカウントを使用して接続します。

  • db_password

    SYSデータベース・ユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

  • db_role

    sysdbaと入力します。

  • repos_user

    SYSMANと入力します。前提条件チェックは、このユーザー・アカウントを使用して実行します。

  • prerequisite_xml_root_dir

    XMLファイルが格納されているrequisites/listディレクトリへの絶対パスを入力します。XMLファイルがrequisites/listのサブディレクト内にある場合でも、入力するパスはlistまでを示すようにしてください。場所を次に示します。

    $<ORACLE_HOME>/install/requisites/list

    次に例を示します。

    /u01/software/em13c/oraclehome/install/requisites/list

  • prerequisite_resource_locs

    プラグイン.oparファイルや、前提条件チェックのXMLファイルを含むプラットフォーム・バイナリが格納されているディレクトリへの絶対パスを入力します。プラグイン.oparファイルへのパスを入力する場合は、plugin_id=<plugin_home>の書式に従ってください。

  • log_loc

    EM前提条件キットの実行ログが保存可能なディレクトリへの絶対パスを入力します。

  • upgrade_version

    Enterprise Managerのアップグレード先のバージョンを入力します。たとえば、13.1.0.0.0などです。

  • configuration_type

    デプロイメント・サイズ(SMALL、MEDIUM、LARGE)を入力してください。デプロイメント・サイズの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。


注意:

  • (次のEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・リリースへのアップグレードのみ) EM前提条件キットの最新バージョンは、自己更新フレームワークから、次の手順に従ってダウンロードできます。

    1. Cloud Controlで、「設定」メニューから「拡張性」を選択し、「自己更新」を選択します。

    2. 「自己更新」ページの「EMデプロイメント前提条件リソース更新」エンティティの下に新しいXMLバージョンがあればダウンロードします。

  • これらの更新をダウンロードして適用すると、前のXMLバージョンにロールバックすることはできません。

  • より新しい2つのバージョンに対応するXMLがある場合は(たとえば、13.1.0.0.0および13.1.0.1.0)、アップグレード中に、-upgrade_version引数を指定して前提条件チェックをそのうち1つに対して実行できます。

    次に例を示します。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli run_prerequisites
    -db_user=SYS
    -db_password=mypwd
    -db_role=sysdba
    -repos_user=SYSMAN
    -prerequisite_xml_root_dir=<ORACLE_HOME>/install/requisites/list/
    -upgrade_version=13.1.0.0.0
    
  • これらの改訂版XMLを使用して、前提条件チェックを次のデプロイメントに対して実行すると、改訂版XMLは自動的に管理リポジトリにコピーされます。ダウンロードした改訂版XMLが、次のEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・リリースで使用可能なXMLより新しい場合、Enterprise Managerインストール・ウィザードは、ダウンロードしたソフトウェアで使用可能なXMLではなく、これらの改訂版XMLを管理リポジトリから直接使用します。

  • ダウンロードした改訂版XMLでの前提条件チェックおよびダウンロードしたXMLの管理リポジトリへのコピーを行うために、複数のEM CLIクライアントから並列にemcli run_prerequisitesコマンドを実行することは行わないでください。


A.3 EM前提条件キットによって実行される前提条件チェックの結果の表示

EM前提条件キットを実行するたびに、特定のコンポーネントに対して実行した前提条件チェックの結果がインスタンスXMLファイルに保存されます。インスタンスXMLファイルには、<component>.xmlというファイル名が付いています。結果は、前提条件のXMLファイル内に保存されている情報と同じ形式です。唯一の違いは、前提条件チェックの実際の結果を示す新しい列です。

表A-2は、EM前提条件キットの起動方法によって異なるインスタンス・ファイルの場所を示しています。

表A-2 EM前提条件キットの結果ファイルの場所(インスタンスXMLファイル)

起動タイプ インスタンス・ファイルの場所脚注 1  最新のインスタンス・ファイルの場所脚注 2 

手動で起動

<prereqResultLoc>/resultXMLs/<time-stamp>

注意: prereqResultLoc値を提供する場合、結果のXMLの場所は前述のようになります。それ以外の場合、結果のXMLの場所は<Current Directory>/ prerequisiteResults/resultXMLs/<time-stamp>です。

<prereqResultLoc>/resultXMLs/LATEST/

注意: prereqResultLoc値を提供する場合、結果のXMLの場所は前述のようになります。それ以外の場合、結果のXMLの場所は<Current Directory>/ prerequisiteResults/resultXMLs/LATESTです。

Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードが自動的に起動

<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/resultXMLs/<time-stamp>

注意: インストール・ウィザードのページを進むと、EM前提条件キットの結果のXMLが/tmp/OraInstall<timestamp>/emprereqkit/resultXMLs/<time-stamp>に作成されます。

インストールが開始されると、/tmp/OraInstall<timestamp>/emprereqkit/resultXMLs/<time-stamp>の結果のXMLが<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/resultXMLs/<time-stamp>にコピーされます。

<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/resultXMLs/LATEST

注意: インストール・ウィザードのページを進むと、EM前提条件キットの結果のXMLが/tmp/OraInstall<timestamp>/ emprereqkit/p; resultXMLs/LATESTに作成されます。

インストールが開始されると、/tmp/OraInstall<timestamp>/ emprereqkit/ resultXMLs/LATESTの結果のXMLが<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/resultXMLs/LATESTにコピーされます。


脚注 1 インスタンス・ファイルの場所とは、EM前提条件キットを実行するたびにユーティリティが動的に作成する<time-stamp>ディレクトリを指します。ここで作成されるインスタンス・ファイルは、削除するまで維持されます。

脚注 2 最新のインスタンス・ファイルの場所とは、EM前提条件キットを最後に実行したときに作成された、最新のインスタンス・ファイル用に確保されている単一の標準的な場所を指します。ここで作成されたインスタンス・ファイルは、ユーティリティを実行するたびに上書きされます。


注意:

<prereqResultLoc>の場所は、ユーティリティの起動時にprereqResultLocオプションで入力した場所です。このオプションを指定しなかった場合、デフォルト設定として、ユーティリティを起動したディレクトリが基本ディレクトリとみなされ、そこにprerequisiteResultsという名前のディレクトリが動的に作成され、その中にインスタンス・ファイルが保存されます。

A.4 EM前提条件キットによって作成されるログ・ファイルの表示

表A-3は、EM前提条件キットを実行するたびに作成されるすべてのログ・ファイルを示します。

表A-3 EM前提条件キット・ログ・ファイル

ログ・ファイル名 説明

emprereqkit.log

キットが実行した各手順やアクションに関する情報が含まれます。

emprereqkit.err

発生した例外のエラーおよびスタックトレースのみが含まれます。

emprereqkit.out

実行するすべての前提条件チェックのステータス(合格または不合格)に関する情報が含まれます。各前提条件チェックに関する詳細な情報も含まれます。たとえば前提条件名、実行ステータス、詳細な推奨内容(不合格の前提条件を修正するためにどの問合せを実行するべきか)などが含まれます。

<functional_area>.log

実行する機能領域固有の前提条件チェックに関する情報が含まれます。たとえば、実行するリポジトリ固有のパフォーマンス関連の前提条件チェックを含むrepository.logなどです。repository.logは<ログの場所>/componentLogディレクトリにあります。

例: $OraInventory/logs/emdbprereqs/LATEST/componentLog/repository.log


表A-4は、EM前提条件キットの起動方法によって異なるログ・ファイルの場所を示しています。この表は、emprereqkit.outファイル以外のすべてのログ・ファイルの場所を示しています。emprereqkit.outファイルについては、表の後の注意を参照してください。

表A-4 EM前提条件キット・ログ・ファイルの場所

起動タイプ 最新のログ・ファイルの場所脚注 1  ログ・ファイルの場所脚注 2 

手動で起動

<logLoc>/LATEST

注意: logLocを値として提供する場合、ログの場所は前述のようになります。それ以外の場合は<Current Directory>/prerequisiteResults/log/LATESTです。

<logLoc>/<time-stamp>

注意: logLocを値として提供する場合、ログの場所は前述のようになります。それ以外の場合は<Current Directory>/ prerequisiteResults/log/<time-stamp>です。

Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードが自動的に起動

<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/LATEST

注意: インストール・ウィザードのページを進むと、EM前提条件キット・ログが$OraInventory/logs/emdbprereqs/LATESTまたは/tmp/OraInstall<timestamp>/ emdbprereqs/LATESTに作成されます。

インストールが開始されると、/tmp/OraInstall<timestamp>/emprereqkitログが<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/emprereq/LATESTにコピーされます

<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/<time-stamp>

注意: インストール・ウィザードのページを進むと、EM前提条件キット・ログが$OraInventory/logs/emdbprereqs/<timestamp>または/tmp/OraInstall<timestamp>/ emdbprereqs/<timestamp>に作成されます。

インストールが開始されると、/tmp/OraInstall<timestamp>/ emdbprereqs/<time-stamp>ログが<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/emprereq/<time-stamp>にコピーされます


脚注 1 最新のログ・ファイルの場所とは、EM前提条件キットを最後に実行したときに作成された、最新のログ・ファイル用に確保されている単一の標準的な場所を指します。ここで作成されたログ・ファイルは、ユーティリティを実行するたびに上書きされます。

脚注 2 ログ・ファイルの場所とは、EM前提条件キットを実行するたびにユーティリティが動的に作成する<time-stamp>ディレクトリを指します。ここで作成されるログ・ファイルは、削除するまで維持されます。


注意:

EM前提条件キットを手動で実行すると、ログ・ファイルemprereqkit.out<prereqResultLoc>/log/<time-stamp>に保存されます。最新のログ・ファイルが<prereqResultLoc>/log/LATEST/に保存されます。

Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードの内部でEM前提条件キットが実行されると、ログ・ファイルemprereqkit.out<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/log/<time-stamp>に保存されます。また、最新のログ・ファイルが<ORACLE_HOME>/.gcinstall_temp/log/<LATEST>に保存されます。


A.5 EM前提条件キットによって実行されるリポジトリ前提条件チェック

表A-5では、EM前提条件キットがチェックするすべてのリポジトリ前提条件について説明します。この項ではこれらの前提条件を手動でチェックする方法についても説明します。

表A-5 リポジトリの前提条件

前提条件 インストール/アップグレードに適用 説明

基本ポリシー要件

アップグレード

MGMT_TARGETS用の有効なポリシーが存在していることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select 'EM_TARGET_POLICY' from dual where not exists (select policy_name from dba_policies where object_owner=SYSMAN' and pf_owner='SYSMAN' and object_name='MGMT_TARGETS') )

この問合せによって行が戻されないようにしてください。

アクティブなジョブの要件

アップグレード

リポジトリ・データベース内で、バックグラウンドDBMSジョブが現在実行中でないことを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) FROM dba_jobs_running run_job,gv$session sess WHERE sess.sid=run_job.sid AND sess.schemaname='SYSMAN'

問合せの結果が0の場合はアクティブなDBMSジョブはありません。結果が0以外の場合は、アクティブなジョブが完了するまで待機します。

GVMパフォーマンス収集ジョブが実行中かどうかの確認

アップグレード

GVMパフォーマンス・メトリック収集ジョブが停止し、削除されていることを確認します。

GVMPERFMETRICCOLLという名前のジョブが存在するかどうかを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from mgmt_job where job_name = 'GVMPERFMETRICCOLL' and job_type = 'UpdateGVMPerfMetric'

存在する場合は、停止して削除します。

有効な参照の要件

アップグレード

MGMT_JOB_EXECUTION内のexecution_idのすべてのエントリが、MGMT_JOB_EXEC_SUMMARY内の有効なエントリを指しているか、NULLであることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。この問合せによって行が戻されないようにしてください。

SELECT COUNT(1) FROM MGMT_JOB_EXECUTION e WHERE NOT EXISTS (SELECT 1 FROM MGMT_JOB_EXEC_SUMMARY s WHERE s.execution_id = e.execution_id) AND execution_id IS NOT NULL

ジョブ・タイプの一意性要件

アップグレード

MGMT_JOB_TYPE_INFOjob_type, job_type_owner, major_version, minor_version1, minor_version2の列セットに重複するエントリがないことを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。この問合せによって行が戻されないようにしてください。

SELECT job_type FROM MGMT_JOB_TYPE_INFO GROUP BY job_type, job_type_owner, major_version, minor_version1, minor_version2 HAVING COUNT(1) > 1

SQL計画ベースライン・キャプチャパラメータ要件

インストール、アップグレード

パラメータoptimizer_capture_sql_plan_baselinesFALSE (またはデフォルト)に設定されていることを確認します。

管理リポジトリに対しては、SQL計画ベースライン・キャプチャを決してオンにしないでください。Enterprise Managerは、更新されたCBO統計に大きく依存します。古いCBO統計が存在する場合、SQL計画ベースライン・キャプチャが原因で不正な実行計画がクリティカル機能に使用されることがあります。

現在の可用性索引要件

インストール、アップグレード

現在の可用性索引をEM_CURRENT_AVAILABILITY_PKに設定します。

My Oracle Supportユーザー名サイズ要件

アップグレード

My Oracle Supportユーザー名が239文字を超えていないことを確認します。超えている場合は、アップグレードできません。

ARUユーザー名サイズ要件

アップグレード

ARUユーザー名が239文字を超えていないことを確認します。超えている場合は、アップグレードできません。

DBMSパッケージ要件

インストール、アップグレード

必要なDBMSパッケージをコンパイルします。

パッケージを手動でコンパイルするには、管理リポジトリが構成されているデータベースにSYSユーザーとしてログインし、次の問合せを実行して無効なDBMSパッケージのリストを取得します。

SELECT object_name, object_type FROM all_objects WHERE status = 'INVALID' AND object_name LIKE 'DBMS%'

パッケージが無効な場合は、次の問合せを実行します。

  • パッケージ:

    ALTER PACKAGE <PACKAGE_NAME> COMPILE
    
  • パッケージ本体:

    ALTER PACKAGE <PACKAGE_NAME> COMPILE BODY
    

パッケージが正常にコンパイルされない場合は、Oracleサポートに問い合せてください。

スナップショット・ログ要件

アップグレード

スナップショット・ログが表から削除されていることを確認します。

コネクタ構成表要件

アップグレード

コネクタ構成表に不正なデータがないことを確認します。ある場合は、次の問合せを実行して表をクリーニングします。

delete from mgmt_cntr_config where connector_guid is null or connector_type_guid is null; 
commit;

compatibleインスタンス・パラメータ要件

インストール、アップグレード

互換性があるインスタンス・パラメータが、管理リポジトリのデータベース・インスタンスと同じバージョン値に設定されていることを確認します。他の値では、予期しない問題、パフォーマンスの低下、またはその両方が発生することがあります。

プライマリ・キーと外部キーの要件

アップグレード

プライマリ・キーと外部キーが無効になっていないことを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from (select constraint_name, table_name from DBA_CONSTRAINTS where owner = 'SYSMAN' and (constraint_type = 'P' or constraint_type = 'R') and status = 'DISABLED')

結果が0以外の場合、次の問合せを使用して制限を有効にします。

alter table SYSMAN.<TABLE_NAME> modify constraint <CONSTRAINT_NAME> enable

なんらかの理由で制限を有効にできない場合は、Oracleサポートに連絡してください。

キューの有効化要件

アップグレード

リポジトリ・データベース内で、キューが有効になっていることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from dba_queues where owner = 'SYSMAN' and queue_type like '%NORMAL_QUEUE%' and (enqueue_enabled like '%NO%' OR dequeue_enabled like '%NO%')

結果が0以外の場合、次の問合せを使用して無効になっているキュー名のリストを取得します。

select name, queue_table from dba_queues where owner = 'SYSMAN' and upper(queue_type) not like 'EXCEPTION_QUEUE' and (upper(enqueue_enabled) NOT LIKE '%YES%' OR upper(dequeue_enabled) NOT LIKE '%YES%'))

次のSQL文を実行して、キューを有効にします。

begin
dbms_aqadm.start_queue('<disabled_queue_name>');
end;

キューを開始できない場合は、Oracleサポートに連絡してください。

トリガー要件

アップグレード

リポジトリ・データベース内ですべてのトリガーが無効になっていないことを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from (select trigger_name, trigger_type, table_name from DBA_TRIGGERS where table_owner = 'SYSMAN' and status = 'DISABLED')

結果が0以外の場合、トリガーを有効にします。

SYSTEM表領域要件

インストールとアップグレード

SYSTEM表領域に、autoextensibleが設定されたデータファイルが1つ以上あることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from dba_data_files where tablespace_name = 'SYSTEM' and autoextensible = 'YES'

結果が0の場合、autoextendの属性を持つ新しいデータファイルをSYSTEM表領域に追加して、autoextensibleが'YES'になったものがDBA_DATA_FILESビューに1つ以上表示されるようにします。エラーが発生した場合は、Oracleサポートに連絡してください。

emkey要件

アップグレード

emkeyがリポジトリにコピーされていることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select COUNT(*) from sysman.mgmt_repos_time_coefficient

問合せの結果が1以外の場合は、emkey.oraファイルを別なOMSまたはバックアップ・マシンからORACLE_HOME/sysman/configディレクトリにコピーします。

emctl config emkey -copy_to_repos -sysman_pwd <sysman_pwd>を実行して、emkey.oraファイルを構成します。

EM_USER_CONTEXTの要件

アップグレード

EM_USER_CONTEXTがリポジトリ内に存在していることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from dba_context where schema='SYSMAN' and upper(namespace)='EM_USER_CONTEXT'

問合せ結果が0の場合、次の問合せを実行してプロシージャSETEMUSERCONTEXTが有効であることを確認します。

select status from all_objects

ここで、object_name='SETEMUSERCONTEXT'およびowner='SYSMAN'です。

前述の問合せでは'VALID'が戻される必要があります。その後、次を実行します。

alter session set current_schema='SYSMAN';

SETEMUSERCONTEXTを使用して、コンテキストEM_USER_CONTEXTを作成または置換します。

なんらかの理由でコンテキストを作成できない場合は、Oracleサポートに連絡してください。

Audit Master表の要件

アップグレード

Audit Master表に異常な状態が保存されていないことを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from sysman.mgmt_audit_master

問合せ結果が1以外の場合、Oracleサポートにお問い合せいただき、パッチ/アップグレード前にEnterprise Managerリポジトリを分析してください。

Exempt Access Policy要件

アップグレード

EXEMPT ACCESS POLICYがSYSMANに対して直接付与されていないこと、あるいはSYSMANに付与されているロールに間接的に付与されていることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from dba_sys_privs where upper(privilege)='EXEMPT ACCESS POLICY' and (grantee = 'sysman' or grantee in (select distinct granted_role from dba_role_privs start with grantee='SYSMAN' connect by prior granted_role=grantee) or grantee = 'sysman')

問合せ結果が0以外の場合、SYSMANおよびロールのEXEMPT ACCESS POLICYを無効にします。

例:

revoke exempt access policy from SYSMAN

max_enabled_roles init parameter要件

インストールとアップグレード

max_enabled_rolesパラメータ値に、SYSに付与されたフラット・ロールよりも3つ以上多く含むように設定されていることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select 1 from DUAL where (select count(*) from v$instance where version like '9.%') = 0 or (select value from v$parameter where name like 'max_enabled_roles') > (select count(*) from dba_role_privs start with grantee='SYS' connect by prior granted_role=grantee)+2;

問合せ結果が1以外の場合は、max_enabled_rolesパラメータ値を増やして、SYSに付与されたフラット・ロールよりも3つ以上多く含むようにします。

max_enabled_rolesを修正するには次の手順を実行します。

  1. すべてのOMSインスタンスを停止します。

  2. データベースをクリーンに停止します。

  3. init.oraやデータベースの初期化プロセスで使用されているその他のファイルで、max_enabled_rolesパラメータを変更します。

  4. データベースをクリーンに起動します。

  5. v$parameterを使用して、パラメータ値が増加したことを確認します。

PAF実行要件

アップグレード

PAFの実行が予定されていない、または実行中でないことを確認します。

手動で確認するには、次の問合せを実行し、予定されている、または実行されているデプロイメント・プロシージャのGUIDを書き留めてください。

SELECT i.instance_guid FROM SYSMAN.MGMT_PAF_STATES s, SYSMAN.MGMT_PAF_INSTANCES i, SYSMAN.MGMT_PAF_PROCEDURES p WHERE p.procedure_guid = i.procedure_guid AND s.instance_guid = i.instance_guid AND s.state_type = 0 AND s.status in (0,1)

予定されている、または実行されているデプロイメント・プロシージャを手動で停止するには、次の問合せを実行し、前述のコマンド出力から書き留めたGUIDを渡します。

emcli stop_instance -instance=<instance id from sql query>

Secured Agent要件

アップグレード

最新のCAによってすべてのエージェントの安全性が確保されていることを確認します。

安全性確保が必要なエージェントのリストを入手するには、次のコマンドを実行します。

emcli get_ca_info -details

アップグレード前のコンソール・パッチ要件

アップグレード

アップグレード前にパッチが適用されていることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from all_objects where object_name ='PRE_UPGC_MASTER_INFO' and object_type='TABLE' and owner='SYSMAN'

問合せ結果が1以外の場合は、アップグレード前にアップグレード前コンソール・パッチを適用してください。

Global Stale割合要件

インストールとアップグレード

グローバル・ステール割合が5から25の間であることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(*) from dual where dbms_stats.get_prefs('STALE_PERCENT') between 5 and 25

問合せ結果は1である必要があります。

アカウント・ステータス要件

アップグレード

SYSMAN、MGMT_VIEWおよびORACLE_OCMアカウントがロックされていない、または失効していないことを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select account_status from dba_users where username='SYSMAN';
select account_status from dba_users where username='MGMT_VIEW';
select account_status from dba_users where username='ORACLE_OCM';

問合せ結果はOPENである必要があります。

SYSMANスキーマ要件

アップグレード

アップグレード用のSYSMANスキーマがあることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

SELECT COUNT(*) FROM ALL_USERS WHERE USERNAME='SYSMAN'

問合せ結果は1である必要があります。

Redo Logサイズ要件

インストールとアップグレード

ログ・ファイルのサイズが、別のインストール・タイプとデプロイメント・オプションで定義された次の値以上であることを確認します。

  • 簡易インストール: 300MB以上

  • 拡張インストール:

    -小規模: 300MB以上

    -中規模: 600MB以上

    -大規模: 1000MB以上

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select min(bytes) from v$log

既存のデータベースがQUIESCE(停止)モードではないこと

インストールとアップグレード

動作保証済の既存のOracle DatabaseがQUIESCEモードになっていないことを確認します。

これを手動で確認するには、SYSロールで次のSQLをデータベースに実行します。

select active_state from v$instance;

問合せ結果はNORMALである必要があります。

既存のデータベースにデータベース・コントロールがない(新規インストールのみ)

フレッシュ・インストール

動作保証済の既存のOracle DatabaseにDatabase Control SYSMANスキーマが含まれていないことを確認します。Database Control SYSMANスキーマがある場合、つまり既存のデータベースがDatabase Controlで構成されている場合、構成を解除してください。

Database Control SYSMANスキーマを手動で構成解除するには、次の手順を実行します。

  1. データベースにDatabase Control SYSMANスキーマが含まれているかどうかを確認します。

    確認するには、SYSユーザーとしてデータベースにログインし、次の問合せを実行します。

    SELECT COUNT(*) FROM ALL_USERS WHERE USERNAME='SYSMAN'
    

    問合せの結果が1の場合、データベースにこのスキーマがあるということになるため、構成を解除してください。

  2. Database Controlの構成を解除する前に、環境変数ORACLE_HOMEをデータベースのOracleホームに、ORACLE_SIDをデータベースのSIDにそれぞれ設定します。

    たとえば、bashシェルで、次のように設定できます。

    export ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1
    export ORACLE_SID=orcl
    
  3. Database Controlの構成を解除します。

    スタンドアロン・データベースのDatabase Controlの構成を解除するには、データベースをインストールしたユーザーとしてデータベースのOracleホームから次のコマンドを実行します。コマンドがハングした場合、データベースを再起動しコマンドを再実行してください。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emca -deconfig dbcontrol db -repos drop -SYS_PWD <sys pasword> -SYSMAN_PWD <sysman password>
    

    Real Application Cluster(Oracle RAC)データベースのDatabase Controlの構成を解除するには、データベースをインストールしたユーザーとしてデータベースのOracleホームから次のコマンドを実行します。コマンドがハングした場合、データベースを再起動しコマンドを再実行してください。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emca -deconfig dbcontrol db -repos drop -cluster -SYS_PWD <sys pasword> -SYSMAN_PWD <sysman password>
    

注意: 構成解除の操作がハングする場合は、My Oracle Supportノート375946.1を参照してください。

既存のデータベースにSYSMANおよびSYSMAN_MDSスキーマがない

フレッシュ・インストール

動作保証済の既存のOracle Databaseに、Enterprise ManagerのSYSMANスキーマおよびMetadata (MDS)スキーマがまだ構成されていないことを確認します。これらのスキーマが存在するのは、過去に別のEnterprise Managerインストールでデータベースが構成され、同じデータベースを新規インストールで再利用を試みていることを示します。

スキーマが存在することを手動で確認し、削除するには、次の問合せを実行します。

SELECT COUNT(*) FROM ALL_USERS WHERE USERNAME IN ('SYSMAN','SYSMAN_MDS');

問合せの結果が1の場合、データベースにこれらのスキーマがあることを示します。この場合、スキーマを削除して、スキーマを作成したEnterprise Managerソフトウェアを削除します。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

データベース初期化パラメータの要件

インストールして、インストールにのみ適用されるdb_block_size以外のアップグレードを行います。

データベース初期化パラメータを正しく設定したことを確認します。

様々なデプロイメント・サイズに対して設定されるデータベース初期化パラメータの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

ファイングレイン・アクセス・コントロール要件

アップグレード

管理リポジトリを作成できるように、動作保証済の既存のOracle Database内でファイングレイン・アクセス制御オプションがTRUEに設定されていることを確認します。

これを手動で確認するには、次のコマンドを実行します。

select value from v$option where parameter = 'Fine-grained access control';

UNDO表領域のサイズ要件

インストールとアップグレード

UNDO表領域に200MB以上の領域があることを確認します。

これを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

SELECT SUM(DECODE(autoextensible,'YES',200*1024*1024+1,bytes)) total
 
FROM dba_data_files f, dba_tablespaces s
 
WHERE s.contents = 'UNDO'
 
AND s.tablespace_name = f.tablespace_name;

注意: この問合せの結果はバイトで示されます。

最小領域が200MB未満の場合、次のコマンドを実行して、200MBに設定してください。

alter database datafile <location datafile> resize 200M;

UNDO表領域および一時表領域の設定要件

インストールとアップグレード

動作保証済の既存のOracle Database内でUNDO表領域とTEMP表領域が自動拡張可能になっていることを確認します。

これを手動で確認するには、次のコマンドを実行します。

select count(*) from  dba_temp_files where tablespace_name='TEMP' and AUTOEXTENSIBLE  <> 'YES';
 
select count(*) from dba_data_files where tablespace_name='UNDOTBS' and AUTOEXTENSIBLE <> 'YES';

問合せの結果が0の場合、表領域は自動拡張可能です。結果が0以外の場合、次の場所で入手可能な『Oracle Database管理者ガイド』を参照して、表領域を自動拡張可能にしてください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/database.html

アーカイブ・ロギングの設定要件

インストールとアップグレード

(推奨)データの連続性が重要となる環境では、動作保証済の既存のOracle Database内で、アーカイブ・ロギングが有効になっていることを確認します。

これを手動で確認するには、次のコマンドをSYSロールで実行します。

select log_mode from v$database;

問合せ結果はARCHIVELOGである必要があります。

表領域関連のハード・ディスク領域の要件

インストール

次の表領域に200MB以上のハード・ディスク領域を割り当てていることを確認します。

- 管理表領域(mgmt.dbf)

- 構成データ表領域(mgmt_ecm_depot1.dbf)

- JVM診断データ表領域(mgmt_deepdive.dbf)

また、表領域データファイルに対して自動拡張機能を常に有効にしておくことをお薦めします。

監視対象のターゲット数が増えれば、ストレージ・デバイスに対する入出力パフォーマンスの需要も増加し、領域要件も大きくなることに注意してください。

既存の管理リポジトリ

アップグレード

管理リポジトリを格納する動作保証済の既存のOracle Databaseにすでに管理リポジトリが構成済であること、およびその管理リポジトリがOracle Management Service 11gリリース1 (11.1)と互換性があることを確認します。

データベースのパーティション化要件

インストールとアップグレード

動作保証済の既存のOracle Databaseで「パーティション化」オプションが有効になっていることを確認します(したがって、Oracle Database Enterprise Editionへのインストールを確認します。)Enterprise Managerリポジトリへのインストールと、「パーティション化」オプションの使用は、Enterprise Managerのみで使用する場合は追加の費用はかかりません。

これを手動で確認するには、SYSDBAとしてデータベースへ接続し、次の問合せを実行します。

select value from v$option where parameter = 'Partitioning';

この問合せの結果はVALUE=TRUEになるはずです。管理リポジトリを格納するデータベースには、追加のパーティション化ライセンスは必要ありません。

データベースのパーティション・メンテナンス要件

アップグレード

パーティションがデータベースに作成されていることを確認します。

アップグレードするEnterprise Managerシステムが長期間にわたり停止していた場合、管理リポジトリを格納する既存の動作保証済Oracleデータベースには、新規データをロードするためのパーティションは作成されません。したがって、そのような状況のときには、次の手順に従って、パーティションを手動で作成します。

  1. SYSMANとしてデータベースにログインし、次のコマンドを実行します。

    execute emd_maintenance.analyze_emd_schema('SYSMAN');
    commit;
    
  2. OracleホームからOMSを再起動します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms
    

データベースおよびリスナー・ステータスの要件

インストール

動作保証済の既存のOracle Databaseおよびそのリスナーが実行されていることを確認します。

有効オブジェクト要件

インストール、アップグレード、前提条件チェック後

動作保証済の既存のOracle Database内に有効なSYSMANおよびSYSオブジェクトのみが存在していることを確認します。

  • 手動で、正当なSYSMANオブジェクトのみがあることを確認するには、データベースにSYSとしてログインし、次のコマンドを実行します。

    select object_name, object_type from all_objects where owner='SYSMAN' and status <> 'VALID';
    

    このコマンドは0行を戻す必要があります。1行以上を戻す場合は、無効なオブジェクトが存在しているので、有効にするには、SYSMANとして次のコマンドを実行します。

    @admin_recompile_invalid.sql SYSMAN
    

    このコマンドを再度実行し、すべてのSYSMANオブジェクトが有効であることを確認します。無効なSYSMANオブジェクトが依然としてある場合、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

    注意: admin_recompile_invalid.sqlスクリプトは、OMSホームのOracleホームの次の場所にあります。

    <ORACLE_HOME>/sysman/admin/emdrep/sql/core/latest/admin
    
  • 手動で、正当なSYSオブジェクトのみがあることを確認するには、データベースにSYSとしてログインし、次のコマンドを実行します。

    select object_name, object_type from all_objects where status<>'VALID' and object_name like 'DBMS%';
    

    このコマンドは0行を戻す必要があります。ただし、1つ以上の行が返される場合はいくつかの無効なオブジェクトがあり、それらを有効にするには次のコマンドを実行して再コンパイルします。

    alter <object type> <object name> compile;

    たとえば、object_typeがmypackageで、object_nameがfooの場合は、次のコマンドを実行します。

    alter mypackage foo compile;

    このコマンドを再度実行し、すべてのパッケージが有効であることを確認します。無効なパッケージが依然としてある場合、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

DBMSジョブおよびDBMSスケジューラ・ステータス要件

インストールとアップグレード

動作保証済の既存のOracle Database内でDBMSジョブおよびDBMSスケジューラが停止していることを確認します。

手動でジョブおよびスケジューラを停止するには、SYSとしてデータベースにログインします。

  1. 次のコマンドを実行して、job_queue_processesの値を書き留めます。

    select a.instance_name as sid, b.value as jobqueue from gv$instance a, gv$parameter b where a.inst_id = b.inst_id and b.name='job_queue_processes';
    
  2. 次のコマンドを実行して、DBMS JOBSとDBMSスケジューラを停止します。

    execute emd_maintenance.remove_em_dbms_jobs;
    alter system set job_queue_processes=0 SID='*';
    commit;
    

    注意: これにより、現在実行中のジョブが停止されますが、新規ジョブの開始は許可されません。

  3. 次を実行して、アクティブなジョブがないことを確認します。

    select l.id2 job, l.sid, to_char(last_date, 'DD-MON-YYYY:HH24.MI.SS') last_date, to_char(this_date, 'DD-MON-YYYY:HH24.MI.SS') this_date, l.inst_id instance from sys.job$ j, gv$lock l where l.type = 'JQ' and j.job (+) = l.id2 order by 5, 4;
    

統計の採取ジョブのステータス要件

インストールとアップグレード

動作保証済の既存のOracle Database内で実行されている「統計の収集」ジョブを停止する必要があります。

手動でジョブを停止するには、データベースにSYSとしてログインし、次のコマンドを実行します。

Oracle Database 10g (10.2.0.4)以上の場合:

dbms_scheduler.disable('GATHER_STATS_JOB',TRUE)を実行;

dbms_scheduler.stop_job('GATHER_STATS_JOB',TRUE)を実行;

Oracle Database 11g (11.1.0.7)以上の場合:

dbms_auto_task_admin.disable('auto optimizer stats collection',null,null)を実行;

ユーザー権限要件

アップグレード

SYSMANユーザーとDBSNMPユーザーに、動作保証済の既存のOracle Database内のDBMS_RANDOMパッケージにアクセスするためのEXECUTE権限があることを確認します。

ユーザーにEXECUTE権限があるかどうかを手動で確認するには、次の問合せを実行します。SYSMANユーザーに対してこの問合せを実行する場合、<user_account_name>はSYSMAN、DBSNMPユーザーに対して問合せを実行する場合、<user_account_name>はDBSNMPとする必要があります。

SQL> CONNECT AS SYS;
SQL> SELECT grantee, grantor, owner, table_name
FROM DBA_TAB_PRIVS
WHERE table_name = 'DBMS_RANDOM'
AND privilege = 'EXECUTE'
AND grantee IN
(
SELECT DISTINCT granted_role
FROM DBA_ROLE_PRIVS
START WITH grantee = '<user_account_name>'
CONNECT BY PRIOR granted_role=grantee
UNION ALL
SELECT '<user_account_name>'
FROM dual
WHERE ROWNUM = 1
UNION ALL
SELECT 'PUBLIC'
FROM dual
WHERE ROWNUM = 1
)

ユーザーにEXECUTE権限がない場合、次のコマンドを実行して権限をユーザーに付与します。SYSMANユーザーに権限を付与するためにこのコマンドを実行する場合、<user_account_name>はSYSMAN、DBSNMPユーザーに対してコマンドを実行する場合、<user_account_name>はDBSNMPとする必要があります。

SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_RANDOM TO <user_account_name>;

環境変数の設定要件

インストール

環境変数ORACLE_HOMEが、OMSのOracleホームに設定されていることを確認します。

たとえば、Cshellシェルで、次のように設定します。

setenv ORACLE_HOME /u01/software/em13c/oraclehome

たとえば、bashシェルで、次のように設定します。

export ORACLE_HOME= /u01/software/em13c/oraclehome

SUDO構成要件

インストール

環境内にSUDOを構成する必要があります。SUDOを構成できない場合、またはSUDOを構成せずにコア・コンポーネント(OMSまたは管理エージェント)をすでにアップグレード済の場合、My Oracle Supportのノート789363.1で説明されている対処方法に従ってください。

ユーザー定義メトリック・スクリプト定義の要件

アップグレード

アップグレードする管理エージェントのOracleホーム内にユーザー定義メトリック・スクリプトがある場合は、そのすべてのスクリプトをOracleホーム外の別のディレクトリに手動でコピーできているか確認し、スクリプトの新しい場所を反映するようにユーザー定義のメトリック定義を更新する必要があります。

これは、管理エージェントがアップグレードされた後、ユーザー定義メトリック・スクリプトは新しいOracleホームに自動的にコピーされないためです。

TEMP表領域グループ要件

アップグレード/インストール

TEMPという表領域グループ名が存在していないことを確認します。存在する場合は、Enterprise Managerをインストールまたはアップグレードする前に別の名前に変更します。インストールまたはアップグレードの完了後に、いつでも元の名前に戻すことができます。

これを手動で確認するには、SYSユーザーとしてデータベースへ接続し、次の問合せを実行します。

select count(*) group_name from DBA_TABLESPACE_GROUPS where UPPER(group_name)='TEMP'

前述の問合せの結果は0でない必要があります。

SYSMAN_OPSSアカウント・ステータス要件

アップグレード

SYSMAN_OPSSアカウントがロックされていないことを確認します。

これを手動で確認するには、SYSユーザーとしてデータベースへ接続し、次の問合せを実行します。

select account_status from dba_users where username='SYSMAN_OPSS'

SYSMAN_OPSSアカウント・ステータスが「ロック解除」および「有効」である必要があります。

グローバル名要件

アップグレード(2システム・アップグレードのみ)

古いデータベースと新しいデータベースのグローバル名が同じでないことを確認します。

これを手動で確認するには、SYSユーザーとしてデータベースへ接続し、次の問合せを実行します。

select count(1) from global_name where global_name=(select property_value from SYSMAN.pre_upgc_master_info where upper(property_name)=upper('oldReposGlobalName') and rownum=1) and exists (select 1 from ${EM_REPOS_USER}.pre_upgc_master_info where upper(property_name)=upper('upgrade_type') and upper(property_value) =upper('TWO_SYSTEM')) and exists (select 1 from SYSMAN.pre_upgc_master_info where upper(property_name)=upper('oldReposGlobalNames') and rownum=1 and upper(property_value)='TRUE')

前述の問合せの結果は0である必要があります。そうでない場合、このリポジトリ/Enterprise Managerはアップグレード後に存在しなくなるため、古いリポジトリ内のグローバル名を一時的な名前に変更します。または、新しいリポジトリのGLOBAL_NAMEを変更します。

データベース・エディション要件

インストール

Oracle Enterprise Databaseエディションを使用してEnterprise Managerをインストールしていることを確認します。

これを手動で確認するには、SYSユーザーとしてデータベースへ接続し、次の問合せを実行します。

select count(1) from PRODUCT_COMPONENT_VERSION where PRODUCT like '%Oracle Database%' and instr(PRODUCT,'Enterprise Edition')>0

前述の問合せの結果は0でない必要があります。

既存のデータベースのschema_version_registry表に以前のEnterprise Managerの詳細がない

インストール

既存のデータベースのschema_version_registry表に、以前のEnterprise Managerの詳細がないことを確認します。

これを手動で確認するには、SYSユーザーとしてデータベースへ接続し、次の問合せを実行します。

select count(1) from SCHEMA_VERSION_REGISTRY where comp_name in ('Authorization Policy Manager','Metadata Services','Oracle Platform Security Services')

前述の問合せの結果が0でない場合は、次の問合せを使用してSCHEMA_VERSION_REGISTRYからエントリを削除します。

Delete from SCHEMA_VERSION_REGISTRY where comp_name in ('Authorization Policy Manager','Metadata Services','Oracle Platform Security Services');
commit;

既存のデータベースに以前のEnterprise Managerの表領域がない

インストール

動作保証済の既存のOracle Databaseに、以前のEnterprise Managerの表領域がないことを確認します。

データベースにそのような表領域があるかを手動で確認するには、次の問合せを実行します。

select count(1) from dba_tablespaces where TABLESPACE_NAME in ('MGMT_ECM_DEPOT_TS','MGMT_TABLESPACE','MGMT_AD4J_TS')

前述の問合せの結果が0ではない場合はこれらの表領域を削除でき、削除しない場合は新しいEnterprise Managerで再利用されます。

既存のデータベースに、SYSMAN'、SYSMAN_MDS、MGMT_VIEW、'SYSMAN_BIP、'SYSMAN_APM、BIP、SYSMAN_OPSS、SYSMAN_ROのいずれかのEnterprise Managerリポジトリ・スキーマによって所有される表のパブリック・シノニムがない

インストール

動作保証済の既存のOracle Databaseに、次のいずれかのスキーマによって所有される表のパブリック・シノニムがないことを確認します。

SYSMAN'、SYSMAN_MDS、MGMT_VIEW、'SYSMAN_BIP、'SYSMAN_APM、BIP、SYSMAN_OPSSおよびSYSMAN_RO

データベースに、Enterprise Managerデータベース・スキーマによって所有されるパブリック・シノニムがあるかどうかを手動で確認するには、データベースにSYSユーザーとしてログインし、次の問合せを実行します。

select count(1) from dba_synonyms where table_owner in ('SYSMAN','SYSMAN_MDS','MGMT_VIEW','SYSMAN_BIP','SYSMAN_APM','BIP','SYSMAN_OPSS','SYSMAN_RO')

この問合せの結果が0ではない場合は、データベースにパブリック・シノニムがあるので、それらを削除し、スキーマを作成したEnterprise Managerソフトウェアを削除します。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

DBのセキュアなファイルの要件

インストール、アップグレード

db_securefileパラメータがpermittedに設定されていることを確認します。

適応的なオプティマイザ機能の要件

インストール、アップグレード

optimizer_adaptive_featuresパラメータがfalseに設定されているかどうかがチェックされます。