管理グループ
グループへの加入時に、ターゲットに対するモニタリングおよびその他の管理設定の適用を完全に自動化するために使用されるグループ・タイプ。ターゲットがグループに追加される際、Enterprise Managerにより、モニタリング・テンプレート、コンプライアンス標準およびクラウド・ポリシーで構成されるグループに定義されているテンプレート・コレクションがターゲットに適用されます。
自動データベース診断モニター(ADDM)
データベース・アクティビティの定期的にスケジュールされたスナップショットを自動作成するアプリケーション。ADDMによって、最もリソースが集中するコンポーネントまたは操作が特定され、アドバイスが表示されます(アドバイザの実行またはデータベース構成の変更のどちらかを提案されます)。
自動ストレージ管理(ASM)
データファイル、制御ファイルおよびログ・ファイルのレイアウトを自動化し、簡略化するアプリケーション。データファイルは自動的に使用可能なすべてのディスクに分散され、記憶域の構成が変わるたびに、データベース記憶域のリバランスが実行されます。
自動ターゲット検出
ターゲットが検出されてEnterprise Managerに追加されるプロセス。インストール後にOracle管理エージェントを起動すると自動的に検出されます。エージェントに配置されているターゲットが検出され、監視および管理の対象としてEnterprise Managerに追加されます。ターゲットのインストール方法によって、自動的に追加されるターゲットが決定します。
自動ワークロード・リポジトリ(AWR)
リアルタイムの統計データおよびパフォーマンス分析履歴を自動で取得します。AWRには、スナップショット・データ、アクティブ・セッション履歴データおよびワークロード・レポートが含まれます。
ビーコン
様々なユーザー・コミュニティや地理的地域からトランザクションを監視するアプリケーション。ビーコン・ソフトウェアを使用可能にすると、ネットワーク・コンポーネント(ホスト・コンピュータまたはIP通信量コントローラ)の可用性およびパフォーマンスを複数の場所から監視したり、WebページおよびWebアプリケーションをネットワーク上の複数の場所から監視することが可能です。
ブラックアウト
監視対象の1つ以上のターゲットに対するデータ収集アクティビティを一時停止するメンテナンス・ツール。これによって、ターゲットに対して定期的にメンテナンスを実行し、データ分析からこれらの特別な状況を除外して、ターゲットのパフォーマンスに関する長期的展望をより正確に把握できます。
クラスタ・キャッシュ一貫性
Real Application Clusters(RAC)環境で、処理傾向を特定し、パフォーマンスを最適化します。「クラスタ・キャッシュ一貫性」ページでは、グローバル・キャッシュ・ブロックのアクセス待機時間、グローバル・キャッシュ・ブロックの転送速度、およびグローバル・キャッシュ・ブロックの転送と物理読取りを表示できます。
ダッシュボード
管理対象ターゲットの状態をリアルタイムで表示して、ステータスとアラートを事前に監視するツール。ダッシュボードには情報が直感的なアイコンとグラフで表示されるため、最近の変化を把握し、迅速に問題を特定して対応できます。
データベース構成
Oracleデータベースに関してEnterprise Managerで収集された構成情報。次の情報を含みます。
データベースおよびインスタンスの一般情報(データベース名、インスタンス名、データベースの稼働は制限モードかアーカイブ・ログ・モードかなど)
初期化パラメータ値
システム・グローバル領域の値
表領域とそのパラメータ
データファイルとそのパラメータ
制御ファイルとその属性
REDOログとその属性
ロールバック・セグメントとそのパラメータ
高可用性の情報
ライセンスの情報
データベース・オプションの情報
データベース・インスタンス
Oracleデータベースの実行は、メモリー構造(SGA)とバックグラウンド・プロセスで構成されます。インスタンスが存在するのは、起動中および稼働中のみです。基本的に、データベースはディスクに常駐しますが、インスタンスはメモリーに常駐します。
1つのデータベースは通常1つのインスタンスによって管理されます。ただし、Oracle Real Application Clustersを使用している場合は、単一のデータベースに対して複数のインスタンスを(別々のクラスタ・ホスト上で)起動できます。
「Oracle Real Application Clusters (RAC)」も参照してください。
イベント
Enterprise Managerにより検出されたターゲットでの重大な出来事の発生。イベントには、メトリック・アラート、コンプライアンス違反、ジョブ・イベントおよび可用性アラートが含まれます。
検出
Enterprise Managerにより管理可能であるが、環境内で管理されていないホストおよびそのホスト上のターゲットを特定するプロセス。ホストおよびターゲットを自動的にまたは手動で検出できます。
ファスト・スタート・フェイルオーバー
手動介入の必要がなくスタンバイ・データベースに迅速かつ自動的にフェイルオーバーするData Guardの機能。この機能により、システム・インフラストラクチャの可用性と障害リジリエンスが向上します。
グループ
1つの論理単位として管理およびモニターされるターゲットのセット。1つのグループには同じタイプのターゲット(すべての本番データベースなど)を含めることも、異なるターゲット・タイプで構成されるホスト上のすべてのターゲットを含めることもできます。グループにより、多数のターゲットを集合的に監視および管理できます。
ホスト構成
管理対象のターゲットであるホストに関してEnterprise Managerが収集する構成情報(次の情報を含みます)。
ホストのハードウェア(メモリー、CPU、I/Oデバイス、ネットワーク・インタフェース情報など)。
ホストのオペレーティング・システム(オペレーティング・システム・プロパティ、パッケージ、インストールされたパッチなど)。
インストールされたOracleソフトウェア(ホスト上のインストールされた製品とそのコンポーネント、パッチ・セット、個別パッチなどを含む)。Enterprise Managerは、ホスト上のOracle Universal Installerインベントリを使用して、ホスト上にインストールされたOracle製品についての情報を取得します。
メトリック・ベースライン
ターゲットに関連付けられた名前付きの期間で、ターゲットのパフォーマンスを評価する際の参照として使用されます。特定のターゲット・メトリックのベースライン期間全体の統計が計算されます。これらの統計を使用すると、アラートのメトリックしきい値の自動的な設定や、システム・パフォーマンスのグラフィック表示の正規化を行うことが可能になります。
「適応アラートしきい値」も参照してください。
メトリック・スナップショット
通知システムは、特定のインシデント、イベントまたは問題が発生したときに電子メールを送信します。すべてのEnterprise Manager管理者は、各自の電子メール通知を設定できます。
通知メソッド
様々な通知送信用のメカニズムを定義するメカニズム。これには、電子メール、SNMPトラップ、カスタム・スクリプト実行のいずれかまたはすべてが含まれます。定義後は、このメソッドを通知ルールと一緒に使用し、アラート発生の結果として通知を管理者に送信できます。
Oracle Ecosystem
ソフトウェア、ハードウェア、およびこれらが1つの単位として機能するような環境の編成。通常、Oracleプラットフォームと、ストレージ・システムやホスト、ルーターなどを含むすべてのサード・パーティ製のソフトウェアで構成されます。Cloud Controlのホームページには、エコシステムに関する情報がまとめて表示されます。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control
Fusion Middleware Controlは、各種の基礎となるテクノロジに基づいて、Oracle Fusion Middleware環境の検出、モニターおよび管理を行います。Fusion Middleware Controlは、Fusion Middleware Controlコンソールおよびその基になるテクノロジで構成されています。
Oracle Dynamic Monitoring Service(DMS)
Oracle Process Management Notification(OPMN)
Distributed Configuration Management(DCM)
Fusion Middleware Controlのモニタリング・データを収集するように設計されたローカル・バージョンのOracle Management Agent。
Oracle管理エージェント
監視対象ホストごとにデプロイされるプロセス。Oracle管理エージェントは、中間層管理サービスへの監視情報の伝達、およびホストとそのターゲットの管理のために、ホスト上のすべてのターゲットを監視します。
Oracle管理リポジトリ
Oracleデータベースの2つの表領域。Enterprise Manager内で管理される管理者、ターゲットおよびアプリケーションを含みます。
管理サービスによって、管理エージェントから受信した監視データが管理リポジトリにアップロードされます。その後、データは管理リポジトリによって編成されて、管理サービスで取得およびCloud Controlで表示できるようになります。
Oracle管理サービス
Cloud Controlコンソール用のユーザー・インタフェースを提供するJ2EE Webアプリケーションは、モニタリング情報およびジョブ情報の処理時にすべての管理エージェントと連動し、管理リポジトリをデータ・ストアとして使用します。
モニタリング・テンプレート
エンタープライズ全体のモニタリング設定を標準化するために使用するテンプレート。これを使用すると、モニタリング設定を一度指定して、それらをモニター対象ターゲットに適用できます。
My Oracle Support
顧客がリリース済のパッチや未処理の不具合に関する情報を入手できるOracleサポート・サービスのサイト。My Oracle Supportから、Enterprise Managerを使用してパッチをダウンロードできます。
Oracle Streams
データベース内またはデータベース間でのデータ・ストリームのデータ、トランザクションおよびイベントの伝播と管理。ストリームに入れる情報、データベース間でのストリームの流れ、ストリーム内のメッセージに対して実行されるアクション、およびストリームの終了を制御します。
ポリシー
目的のシステム動作を定義し、1つ以上のターゲットまたはグループに関連付けられています。ポリシー・ルールには、構成、セキュリティ、記憶域などの様々なカテゴリがあります。Enterprise Managerは、ポリシー・ルールが設定されているターゲットを該当するターゲット・タイプのポリシー・ルールと比較し、このターゲットのポリシー違反を検出します。
ポリシーのコンプライアンス・スコア
要件(ポリシー・ルール)セットと一致するターゲットのレベルを示す数値。スコアは、一般的なテストの点のように0%から100%の間で表されます。スコアが100%の場合、このターゲットは完全にポリシーの目標にコンプライアンスしていることを意味します。ポリシーのコンプライアンス・スコアにより、これらのターゲットのうち、どの違反のあるターゲットに注意が必要か、相対的に評価できます。
ポリシー違反
ポリシー・ルールへの違反。たとえば、ホスト・セキュリティのポリシー・ルールの1つに、オープン・ポートがないかのチェックがあります。セキュアでないポートをオープンしないことをお薦めします。したがって、この場合の違反はオープン・ポートが存在することです。
権限
Enterprise Manager内で管理操作(ターゲットの表示、エンタープライズへのターゲットの追加など)を行う権利、またはターゲットに対する操作(ターゲットの管理、クローニングなど)を行う権利。権限のタイプは、Oracleによって定義されています。
Oracle Real Application Clusters
複数の同時インスタンスが単一の物理データベースを共有できるようにするためのオプション。これによって、複数のホストにまたがる高可用性のデータベース環境が実現します。それぞれのクラスタは複数のクラスタ・データベースで構成され、各クラスタ・データベースは複数のクラスタ・データベース・インスタンスで構成されます。
ロール
複数の権限やロールをユーザーに簡単に付与するために、Enterprise Managerの事前定義済ターゲットの権限またはスーパー管理者によって作成されたシステム権限の集合。ロールは、ターゲット・アクセスおよび特定の管理機能へのアクセスを制限します。
Secure Socket Layer
管理サービスおよび管理エージェント間の通信を保護するソフトウェア。HTTPSを介した、管理エージェントと管理サービスの通信を暗号化すると、コンピュータ間で送信されるデータのプライバシが保護されます。
サービス
CRMアプリケーション、オンライン・バンキング、電子メール・サービスなどの有用な機能をユーザーに提供するエンティティ。より単純な形式のサービスには、DNS、LDAP、POP、SMTPなどのプロトコルでサポートされるビジネス機能があります。
スタンバイ・データベース
スタンバイ・ノード上の読取り専用データベース。スタンバイ・データベース(レプリケート・データベースとも呼ばれます)は、物理的にはマスター・データベースと同じです。致命的な障害が発生した場合は、データ変更アクティビティがスタンバイ・データベースにフェイルオーバーされ、そのスタンバイ・データベースが新しいマスター・データベースになります。
スーパー管理者
Enterprise Managerの管理者。Enterprise Manager管理者の作成、変更および削除、システムでのロールの作成、システム内のターゲットに対する操作の実行、および管理システムのすべての領域の表示を行うことができます。
SYSMAN
デフォルトでは、Oracle Enterprise Managerのインストール時に、SYSMANというユーザー名で1つのスーパー管理者アカウントが作成されます。SYSMANアカウントは、環境の設定など、頻繁に行わないシステム全体のグローバル構成タスクを実行する場合に使用する必要があります。その他の管理者アカウントは、日常の管理作業用に作成できます。SYSMANアカウントは、次の役割を持ちます。
管理リポジトリ・スキーマの所有者
Enterprise Managerのデフォルトのスーパー管理者
Enterprise Managerに初めてログインする場合に使用するユーザー名
システム
1つ以上のサービスを連携して提供する複数のターゲットを論理的にグループ化したもの。連携して1つ以上のアプリケーションやサービスを提供する、一連のインフラストラクチャ・ターゲット(ホスト、データベース、アプリケーション・サーバーなど)。
システム権限
システム権限によって、ユーザーはシステム単位の操作を実行できます。たとえば、VIEW ANY TARGETシステム権限によって、管理者は、システム上のすべてのターゲット(Oracle管理エージェント、Oracle管理サービスなど)を表示できます。
ターゲット
Enterprise Managerを使用して監視または構成する単一のコンポーネント。ターゲットの例は次のとおりです。
単一のOracleデータベース
世界中の顧客に製品情報を提供するデータベースのグループ
Oracle Application Server、またはOracle HTTP Serverのインスタンス
製品の調査または購入のために顧客が利用するWebアプリケーション
Linuxホスト・コンピュータ(メモリー、ディスクおよびCPUを含む)
一連のWebサーバーのインターネット通信量を制御するサーバーのロード・バランサ・スイッチ
Enterprise Managerで、これらのすべてのターゲットを管理できます。管理可能なターゲット・タイプの完全なリストは、『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』を参照してください。
ターゲットのコンプライアンス・スコア
ターゲットに関連付けられたポリシーに対する各ポリシー・コンプライアンス・スコアの平均。また、ターゲットのセキュリティ・コンプライアンス・スコアは、そのターゲットに関連付けられたセキュリティ・ポリシーに対するコンプライアンス・スコアの平均です。コンプライアンス・スコアを使用して、ターゲットの全体的なコンプライアンスを評価できます。また、グループはスコアを使用して、ポリシー違反に関して最も問題のあるターゲットを判別できます。