供給を取り消さずにオーダー構成の変更を管理

更新24Dより前にオーダー構成品目を変更した場合は、Oracle Supply Chain Orchestrationにより既存の作業オーダーが取り消され、別の構成品目を使用して新しい作業オーダーが作成されていました。 既存の作業オーダーを取り消さずに、構成を変更し、同じ構成品目を更新できるようになりました。

サプライ・チェーン・オーケストレーションにより、作業オーダーの変更要求が送信され、既存の作業オーダーを更新して履行を続行できます。 Oracle Cost Accountingでは原価を積み上げるときに最新の作業定義および作業オーダーが考慮され、Oracle Supply Planningではコンポーネントの計画時にそれらの作業定義および作業オーダーが考慮されます。

構成品目に加えた変更の管理方法を合理化します。 オーダー明細で複数の変更要求を行った後でも、独自の構成品目を保守し、既存の作業オーダーを更新します。

仕組み:

  1. 「製品情報管理」作業領域で、品目の「構成の照合」属性を「一時」に設定します。
  2. 販売オーダーを作成し、構成品目をオーダー明細に追加して構成します。
  3. オーダー管理によってオーダー構成が呼び出され、モデルが取得されます。
  4. オーダー構成によって独自の構成品目が作成され、一時としてマークされて、この特定の構成のバージョン番号が設定されます。 後続の各ステップで、品目の「構成の照合」属性の値とバージョン番号が通知されることに注意してください。
  5. オーダー構成によってこの独自の構成品目がオーダー管理に送信され、オーダー管理によってオーダー明細がスケジュールされ、サプライ・チェーン・オーケストレーションに供給要求が送信されて、品目の供給が作成されます。
  6. サプライ・チェーン・オーケストレーションによって供給オーダーが作成され、Oracle Manufacturingに要求が送信されて作業オーダーが作成されます。
  7. 製造によって作業オーダーが作成され、サプライ・チェーン・オーケストレーションに更新が送信されます。
  8. サプライ・チェーン・オーケストレーションによって作業オーダーが記録され、供給詳細がオーダー管理に送信されます。

変更の要求

  1. 販売オーダーを改訂し、構成を変更してから送信するとします。
  2. オーダー管理により、品目の「構成の照合」属性の値が検査され、変更した構成で既存の構成品目が更新され、バージョンを増分してから、サプライ・チェーン・オーケストレーションに更新要求が送信されます。
  3. サプライ・チェーン・オーケストレーションにより、更新要求が製造に送信され、既存の作業オーダーが更新されます。

製造による更新の処理

作業オーダーのステータスが「リリース済」で、かつ製造によっていずれのトランザクションも実行されていない場合は、作業オーダーが更新されます。 製造でトランザクションが実行されていた場合は、次のようになります:

  1. 製造により、作業オーダーが「保留中」に設定され、変更を説明する「作業オーダーのインポート」スケジュール済プロセスのエントリがログに作成され、生産例外が作成されてから生産監督者に送信されます。 例外にはログ番号が含まれます。
  2. 監督者は、ログおよび作業オーダーの伝票レポートを印刷し、レポートの構成を比較します。 監督者がログにアクセスできるようにするには、「What Job Role Will Allow a Single Fusion User to View all ESS Scheduled Processes/Jobs?」(文書ID 1467664.1)および「How to View the Output of an ESS Jobs Submitted By Another User Based on Role?」(文書ID 1980772.1)を参照してください

監督者は、変更を受け入れる場合、変更した構成で作業オーダーを手動で更新し、作業オーダーのステータスを「保留中」から「リリース済」に更新します。 サプライ・チェーン・オーケストレーションにより、変更が正常に完了したとみなされます。

監督者が変更を拒否した場合(たとえば、生産が工場で受け入れられない程度にまで進んだ場合)は、次のようになります:

  1. 監督者は作業オーダーを更新するのではなく、かわりに作業オーダーを取り消すか、作業オーダーの予約を取り消します。
  2. サプライ・チェーン・オーケストレーションにより、オーダー管理に通知が送信されます。
  3. オーダー・マネージャは、「オーダー管理」作業領域で通知を表示し、次に「サプライ・チェーン・オーケストレーション」作業領域に移動して推奨を表示します。
  4. オーダー・マネージャは、通知の元の明細をコピーし、スケジュールするために送信してから、元の明細を取り消します。
  5. サプライ・チェーン・オーケストレーションでは、構成品目の要求がオーダー管理から届き、元の構成品目とは異なる新しい構成品目が作成され、オーダー管理に送信されます。
  6. オーダー管理により、新しい構成品目の供給要求がサプライ・チェーン・オーケストレーションに送信されます。
  7. サプライ・チェーン・オーケストレーションにより、作業オーダー要求が製造に送信され、監督者が変更を受け入れたかのようにフローが続行されます。

有効化のステップ

  1. 「製品情報管理」作業領域に移動します。
  2. 品目を検索して編集用に開きます。
  3. 「仕様」 > 「製造」をクリックし、「構成の照合」属性を「一時」に設定します。

ヒントと考慮事項

  • 一時構成は、バック・トゥ・バック製造フローにのみ、かつルートのオーダー組立モデルでのみ使用できます。 これは、子のオーダー組立モデルでは使用できません
  • 製造で作業オーダーが更新されている間は、オーダー明細の構成を変更できません。
  • 標準原価方法を使用する場合は、原価会計担当が原価積上を再実行して、最新の作業オーダーおよび作業定義のコンポーネントに従って標準原価を再計算する必要があります。

主なリソース

アクセス要件

ユーザーにこの機能へのアクセス権を付与するために、事前定義済ジョブ・ロールを割り当てるか、自分で構成したジョブ・ロールを割り当てるかに応じていくつかのオプションがあります。

  • 次の事前定義済ジョブ・ロールのいずれかが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
    • サプライ・チェーン運用マネージャ(ORA_DOS_SUPPLY_CHAIN_OPERATIONS_MANAGER_JOB)
    • 生産監督者(ORA_WIE_PRODUCTION_SUPERVISOR_JOB)
  • 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
    • 供給オーダー・インタフェースの処理(DOS_PROCESS_SUPPLY_ORDER_INTERFACE_PRIV)
    • 供給オーダーの表示(DOS_VIEW_SUPPLY_ORDERS_PRIV)
    • 供給要求例外の管理(DOS_MANAGE_SUPPLY_REQUEST_EXCEPTIONS_PRIV)
    • 供給オーダー例外およびステータスの表示(DOS_VIEW_SUPPLY_ORDER_EXCEPTIONS_AND_STATUS_PRIV)
    • 作業オーダー・ヘッダーの管理(WIP_MANAGE_WORK_ORDER_HEADERS_PRIV)
    • Manage Work Orer Operations (WIP_MANAGE_WORK_ORDER_OPERATIONS_PRIV)
    • Manage Production Exceptions (WIP_MANAGE_PRODUCTION_EXCEPTIONS_PRIV)
    • Print Work Order Traveler (WIP_PRINT_WORK_ORDER_TRAVELER_PRIV_OBI)

独自のジョブ・ロールを保守している場合、この機能をサポートするための新しい権限は導入されていません。