Oracle Commerce Cloudセルフサービス・ポータル – CPQ統合

Oracle CPQ 24Cでは、Oracle CPQからOracle Commerce Cloudセルフサービス・ポータルに見積を公開して、バイヤーと販売者が共通のオープン・プラットフォームでコラボレーションできるようにします。Oracle Commerce Cloudのバイヤー担当者は、提案の特定の部分にコメントを追加できます。そのコメントは、CPQの営業ユーザーがレビューしてコメントを返すことができ、CPQ見積トランザクションに適切に組み込むことができます。

見積は、Oracle CPQまたはOracle Commerce Cloudセルフサービス・ポータルから開始できます。

  • Oracle Commerce Cloudのバイヤーが見積を公開すると、見積公開要求がOracle CPQに送信されます。要求を受信すると、Oracle CPQの営業ユーザーは「見積の公開」処理を実行できます。

CPQ-OCCセルフサービス・ポータル統合のバイヤー開始フロー

  • または、Oracle CPQの営業ユーザーは、Oracle Commerce Cloudのバイヤーから要求がなくても「見積の公開」処理を開始できます。

CPQ-OCCセルフサービス・ポータル統合の販売者開始フロー

見積がOracle CPQで公開されると、見積はOracle Commerce Cloudに送信され、バイヤーは次のいずれかの処理を実行する必要があります:

  • 見積の承認 – この処理では、見積を「顧客受入済」ステップに移動して、「顧客ステータス」を「受入」に変更し、見積を販売者に割り当てることにより、バイヤー受入済として見積がマークされます。
  • 見積の否認 – この処理では見積が終了します。否認事由のコメントは、見積または個々の明細品目に追加できます。バイヤーのコメントは、CPQ見積または該当するトランザクション明細品目(あるいはその両方)に保存されます。
  • 改訂の要求 - この処理では、更新のために見積がOracle CPQに送り返されます。改訂要求のコメントは、見積または個々の明細品目に追加できます。バイヤーのコメントは、CPQ見積または該当するトランザクション明細品目(あるいはその両方)に保存されます。Oracle CPQの営業ユーザーが見積を更新し、「見積の公開」処理を実行すると、バイヤーの承認、否認または改訂要求のために見積がOracle Commerce Cloudに送り返されます。

Oracle Commerce Cloudセルフサービス・ポータル統合の標準プロセスの更新

Oracle CPQ 24Cでは、Oracle CPQ - Oracle Commerce Cloudセルフサービス・ポータル統合をサポートするために、次の標準プロセス・エンティティが導入されています:

トランザクション属性

  • 割当先(_s_assignedTo_t) このトランザクションがレビュー用に割り当てられているビジネス・エンティティ。メニュー・オプション: バイヤー、販売者
  • 顧客ステータス(_s_customerStatus_t) 顧客/バイヤー人物のトランザクションのステータス。メニュー・オプション: ソリューション検出、ネゴシエーション、受入、オーダー済、否認済
  • 顧客表示識別子(_s_customerVisibilityIdentifier_t) 顧客/バイヤー人物に表示されるフィールドを決めるための識別子。メニュー・オプション: NOTHING、HEADER、HEADER_PRODUCTS、HEADER_PRODUCTS_PRICES
  • 公開済(_s_isPublished_t) この見積が顧客に公開されたかどうかを示します。このフラグは、見積が初めて公開されるときにtrueに設定されます。
  • トランザクションのソース(_s_transactionSource_t) このトランザクションを開始したビジネス・エンティティ。メニュー・オプション: バイヤー開始済、販売者開始済
  • コメント配列セット(_s_transactionComments_t) バイヤーと販売者からのコメント
  • コメント作成者(_s_commentor) このコメントを作成した個人の名前。
  • 顧客コメント(_s_customerComment) コメント・テキスト
  • コメント日(_s_commentDate) コメントの日付。
  • 内部コメント(_s_isInternalComment) このコメントを顧客/バイヤー人物に表示するかどうかを決定します。

トランザクション処理

  • 見積の承認(_s_accept_quote) 顧客がこの処理を使用して見積を受け入れることができます。
  • 見積の公開(_s_publish_quote) 顧客/バイヤーが見積をレビューする準備が完了したことをセルフサービス・チャネルに通知します。
  • 改訂の要求(_s_request_quote_revision) 顧客はこの処理を使用して見積の改訂を要求できます。

コマース・ライブラリ関数

  • 見積の通知のペイロード生成(_s_generatePayloadForNotifyQuote) Oracle Commerce Cloudで見積の通知REST APIを起動するためのペイロードを生成します。
  • 担当者氏名の移入(_s_populateContactFullName) 「担当者の名」および「担当者の姓」フィールドで担当者氏名を生成します。ステップから顧客ステータスおよび表示参照(_s_stepToCustomerStatusAndVisibility) 現在のステップから顧客ステータス・マッピング、および顧客ステータスから顧客表示識別子への参照を提供します。
  • 見積の公開および通知(_s_publishAndNotifyQuote) バイヤーがレビューするためにOracle Commerce Cloudで現在の見積を公開し、CPQシステムでその見積に「公開済」とマークします。
  • 顧客ステータスおよび表示の更新(_s_updateCustomerStatusAndVisibility) バイヤー/顧客の顧客ステータスおよび顧客表示識別子属性を更新します。

コマース統合

  • 顧客ステータスおよび表示の更新(updateCustomerStatusAndVisibility) このBMLタイプの統合では、バイヤー/顧客のビューの現在のステップに基づいて顧客ステータスおよび顧客表示識別子が更新されます。
  • 見積の公開および通知(publishAndNotifyQuote) このBMLタイプの統合では、見積が公開され、見積のレビュー準備が整ったことがバイヤーに通知されます。

コマース・データ列

  • トランザクション: 割当先(_s_assignedTo_t) ラベル: 割当先
  • トランザクション: 担当者名(contactName_t) ラベル: 担当者名
  • トランザクション: 担当者パーティ番号(_s_contactPartyNumber_t) ラベル: 顧客パーティ番号
  • トランザクション: 顧客ステータス(_s_customerStatus_t) ラベル: 顧客見積ステータス
  • トランザクション: ホスト会社正式名称(_s_hostCompanyFullName_t) ラベル: ホスト会社正式名称
  • トランザクション: 公開済(_s_isPublished_t) ラベル: 見積公開済
  • トランザクション: 価格失効日(priceExpirationDate_t) ラベル: 期日
  • トランザクション: ポリシー内の価格(priceWithinPolicy_t) ラベル: ポリシー内の価格
  • トランザクション: トランザクションのソース(_s_transactionSource_t) ラベル: トランザクションのソース
  • 更新済トランザクション: 所有者(owner_t) ラベル: 営業所有者

コマース・ルール

  • トランザクション・アクセス・ルール: 内部コメントのセルフサービス・ユーザーに対する非表示(_s_hideInternalCommentsFromSelfServiceUser) 内部コメントのセルフサービス・ユーザーに対する非表示
  • トランザクション検証ルール: 担当者フィールドの検証(_s_validateContactFields) 新しい「見積の公開」処理が起動されると、担当者Eメール・アドレスが有効であり、担当者の名および姓が移入されていることが検証されます。

コマース・ワークフローのステップ

  • 次のステップが追加されました:
  • 顧客受入待ち(awaitingCustomerAcceptance) トランザクションは、顧客の受入/否認を待機しています。
  • 顧客受入済(customerAccepted) 提案したトランザクションを顧客がレビュー後に受け入れました。
  • すべてのワークフロー・ステップに「セルフサービス・ユーザー」プロファイルが追加されました。

Oracle CPQとOracle Commerce Cloudセルフサービス・ポータルの統合は、セルフサービス・ユーザーとビジネスの関係の状態を反映する、信頼性の高い一貫性のあるセルフサービス・エクスペリエンスを提供します。

有効化のステップ

この機能がOracle CPQ更新24Cで一般提供されたら、「Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプ」 > 「統合」 > 「Oracle統合」 > 「Oracle Commerce Cloudセルフサービス統合」を参照してください。