本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。
日付 | 製品 | 機能 | ノート |
---|---|---|---|
2021年10月7日 | 資産ベースのオーダー | コマース・デルタ価格設定のサポート | 文書の更新。改訂済の項。 |
2021年10月7日 | コマース | コマース・レイアウト・エディタ | 文書の更新。改訂済の項。 |
2021年10月1日 | 初版作成。 |
Oracle Configure, Price, and Quote (CPQ)の使用により、商談から見積、オーダーまでの一連のプロセス(製品の選択、構成、価格設定、見積作成、オーダーおよび承認のワークフローを含む)を合理化できます。Oracle CPQは柔軟性と拡張性の高いエンタープライズ対応ソリューションです。直販や間接、Eコマースといった販売チャネルを通じて製品やサービスを販売するあらゆる規模のお客様にご利用いただけます。
このガイドは、Oracle CPQ 21Dの新機能や改善点に関して理解する必要がある情報の概要をまとめたものです。
セキュリティおよび新機能
システムのセキュリティ構造が変更されている場合は、実装する新機能についてセキュリティ管理者に知らせる必要がある場合があります。
アイデア募集中
ご意見をお待ちしています。クラウド・サービスの改善方法についての提案がございましたら、お知らせください。Oracle Customer Connectのアイデア・ラボなど、いくつかの方法でアイデアを送信していただけます。このアイコンが機能名の後に表示されている箇所はすべて、お客様のアイデアを実現した機能です。
フィードバックをお寄せください
本書の内容改善のため、ご意見やご提案をお待ちしております。フィードバックは、cpqcloud_documentation_us_grp@oracle.comまでお送りください
免責事項
この文書に記載された情報には、オラクルの製品開発プランに関する説明文が含まれていることがあります。オラクルの製品開発プランと、今後の製品リリースの本質および時期に対し、様々な要因が大きく影響を及ぼします。したがって、この情報はあくまで情報として提供されるものであり、マテリアルやコード、機能を提供することのコミットメント(確約)ではないため、購買決定を行う際の判断材料になさらないでください。記載されている機能の開発、リリースおよび時期については、オラクルの単独の裁量により決定されます。
この情報は、オラクルおよびその子会社や関連会社との契約を構成するものではありません。特にこの情報についてオラクルは一切の責任を負いかねます。詳細は、法律上の注意点および使用条件を参照してください。
列の定義:
レポート = 新規または変更済の、オラクル社提供の実行可能レポート。
UIまたはプロセスベース: 小規模 = これらのUIまたはプロセスベースの機能は、通常、フィールド、検証またはプログラムのマイナーな変更で構成されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は最小限になります。
UIまたはプロセスベース: 大規模* = これらのUIまたはプロセスベースの機能には、より複雑な設計が含まれます。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は高くなります。
すぐ使用できない状態で提供される機能 = エンド・ユーザーがこれらの機能を使用できるようにするには、処理が必要です。これらの機能は提供時には使用不可になっているため、機能を使用可能にするかどうかおよび使用可能にする時期を選択してください。たとえば、a)新規または拡張BIサブジェクト領域は、レポートにまず組み込む必要があり、b)新規Webサービスは使用する前に統合する必要があり、c)ユーザー・ロールに機能を割り当てないと機能にアクセスできません。
エンド・ユーザーがすぐに使用可能 レポートおよび小規模なUIまたはプロセスベースの新機能は、更新後のユーザーに対する影響を最小限に抑えます。したがって、顧客受入れテストでは、大規模なUIまたはプロセスベース*の新機能に焦点を当ててください。 |
エンド・ユーザーが使用する前に顧客による処理が必要 これらの機能を使用可能にするために処理が必要になるため、中断されません。選択的に使用するよう選択すると、テストおよびロールアウトのタイミングを設定できます。 |
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機能 |
レポート |
UIまたは |
UIまたは |
|
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Oracle CPQ 21Dでは、次の管理機能が提供されます。
Oracle CPQ 21Dには、.XLSX形式でコマース・レポートをエクスポートする機能が導入されています。.XLSX形式でエクスポートされたレポートには、最大1,048,575個の結果を移入できます。65,535個までの結果に制限されている.XLS形式のエクスポートに比べて、結果の数が大幅に増加しています。新しい一般オプション設定の「コマース・レポートをXLSX形式でエクスポート」により、どのエクスポート形式を優先するかを管理者が決定できます。新規サイトのインストールの場合、デフォルト設定は「はい」になります。アップグレード時には、デフォルト設定が「いいえ」に設定され、レポートのエクスポートはXLS形式のまま変わりません。
より大規模なレポートを管理者がエクスポートできます。
有効化のステップ
新規サイトのインストールの場合、「コマース・レポートをXLSX形式でエクスポート」機能が有効に設定されます。この機能を有効にするために何もする必要はありません。
21Dにアップグレードするサイトの場合は、次の手順を実行してこの機能を有効にします。
- 「オプション - 一般」ページに移動します。 「管理」→「一般」→「一般サイト・オプション」
- 「コマース・レポートをXLSX形式でエクスポート」設定で「はい」をクリックします。
- 「更新」をクリックします。
ヒントと考慮事項
レポートでグループ化が有効になっている場合は、.XLSXファイルか.XLSファイルのどちらへのエクスポートかに関係なく、65,535個の結果の制限が残ります。
Oracle CPQ 21Dでは、次の資産ベース・オーダー(ABO)機能が提供されます。
Oracle CPQ 21D以降では、ABOが有効なユーザーが、トランザクションUIの明細品目グリッドから子システム・モデルを直接再構成できます。以前のリリースでは、システムの子モデルを再構成するには、まずルート・モデルを再構成してから子にナビゲートして変更する必要がありました。
この機能により、エンド・ユーザーによる子システム・モデルの再構成が容易になります。
有効化のステップ
システム構成が実装されているABO有効サイトの場合、トランザクションおよびトランザクション明細コマース・プロセスに次のABOコマース・ライブラリ関数を追加する必要があります。これらのライブラリ関数のBMLスクリプトは、19B以降のABO実装パッケージに含まれており、Oracle CPQ資産ベース・オーダー実装ガイド(19B以降)に詳細な手順が説明されています。
- oRCL_abo_ReconfigureAction
- oRCL_abo_BuildLineItemHierarchy
ヒントと考慮事項
詳細は、My Oracle SupportのOracle CPQ資産ベース・オーダー(ドキュメント21829661)を参照してください。
Oracle CPQ 21Bでは、資産ベース・オーダー(ABO)を使用して実装すると、構成UI内で構成デルタ価格設定情報が提供されていました。Oracle CPQ 21Dでは、ABOサイトに対するOracle CPQコマース・トランザクションにデルタ価格設定を拡張する、新しいサブ文書デルタ価格属性セットおよび新しいコマース・ライブラリ機能が導入されました。
サブ文書デルタ価格設定セットには、次の通貨タイプ属性が含まれます。
-
「デルタ価格」属性(_delta_price)には、更新された明細品目の価格差異が表示されます。
-
前価格属性(_prior_price)には、更新された明細品目の前価格が表示されます。
-
ロールアップ・デルタ価格属性(_rollup_delta_price)には、更新されたモデルのすべての子アイテムのモデル・レベルの価格差異が表示されます。
サンプル・ユースケース
営業ユーザーが顧客のSIMカードの注文を更新する必要があります。顧客は5G SIMカード100枚の当初要求を5G SIMカード400枚に変更し、3G SIMカード100枚を3G SIMカード25枚に変更する必要があります。サブスクリプション・ワークベンチで、営業ユーザーは以前に履行したモデルを選択し、「変更」をクリックして既存の資産詳細を表示します。営業ユーザーは以前の構成のSIMカード数量を変更してから、「トランザクションに追加」をクリックして続行します。
当初要求(4G SIMカード100枚、5G SIMカード100枚、3G SIMカード100枚)と変更後のオーダー(4G SIMカード100枚、5G SIMカード400枚、3G SIMカード25枚)がトランザクションに表示されます。前価格列と「デルタ価格」列には、各明細品目の値が表示され、ロールアップ・デルタ価格列にはモデルの合計デルタ変更が表示されます。
この機能では、次の便利な操作が有効になり、エンド・ユーザーがデルタ価格情報を簡単に使用できるようになります。
-
明細品目グリッドおよびレガシーUIとJETトランザクションUIの両方のサブ文書ページで、デルタ価格設定情報を表示できます。
-
ABOフローの追加、更新、削除、更改および終了のトランザクションUIでデルタ価格設定がサポートされます。
-
新規、更新済および変更済モデルにロールアップ・デルタ価格設定が表示されます。
有効化のステップ
この機能を有効にするには、管理者が次のタスクを実行する必要があります。
-
必要な属性を作成します。サブ文書デルタ価格設定属性セットの作成を参照してください。
-
トランザクションUIレイアウトの明細品目グリッドにサブ文書デルタ価格設定属性を追加します。明細品目グリッドに属性を追加する手順は、Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプのコマース・レイアウト・エディタのトピックを参照してください。
重要: コマース・デルタ価格設定のBML機能を作成および有効化するには、Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプ→実装→資産ベースのオーダー→ABO実装 - コマース・デルタ価格設定の有効化を参照してください。
サブ文書デルタ価格設定属性セットの作成
次のステップを実行して、サブ文書デルタ価格属性セットを作成します。
-
「管理」をクリックして、管理ホーム・ページに移動します。
-
「コマースおよび文書」セクションの「プロセス定義」をクリックします。
-
該当するコマース・プロセスのナビゲーション・ドロップダウンで「文書」を選択し、「リスト」をクリックします
-
サブ文書のナビゲーション・ドロップダウンで「属性」を選択し、「リスト」をクリックします。
-
「属性リスト」ページの下部にある「追加」をクリックします。
-
「属性タイプ」ドロップダウンから「デルタ価格設定セット」を選択します。
- 「追加」をクリックすると、「デルタ価格設定セット」属性が表示されます。
重要: デルタ価格設定セットを削除するには、サブ文書のデルタ価格設定セットに移動して、「すべて削除」を選択します。
ヒントと考慮事項
-
デルタ価格設定機能では、特定のABO実装パッケージのアップグレードは不要です。ただし、この機能を実装するには、ABO実装パッケージ18D以降のサイトが必要です。
-
デルタ価格は、保存されている資産の既存価格と現在の品目価格の差異(+/-)です。
-
デルタ価格は、初回オーダーが保存されるまで使用できません。デルタ価格フィールドは、サブスクリプション・ワークベンチまたは「資産」ページで既存の資産が変更されたときに移入されます。この機能は、資産変更および後続オーダーでのみ使用できます。
-
デルタ価格は、トランザクションUIのモデル/部品と同じ通貨で表示されます。
-
デルタ価格設定が有効になっていない場合、システムの構成時に、子モデルが構成されているかどうかに関係なく、ルート・レベルのBOMの合計価格は変動しません。デルタ価格設定を有効にすると、子モデルが構成されている場合に、システム全体の合計価格がルート・レベルで更新されます。
Oracle CPQ 21Dでは、コマースのデルタ価格設定サポートに加えて、コマース算式およびBML機能でもデルタ価格設定がサポートされます。
この機能では、管理者がBMLエディタでデルタ価格設定属性を使用し、次のものを使用してメイン文書とサブ文書のデフォルト値を定義できます。
- 関数
- 変更処理
- 算式の前後
- コマース・ルールの拡張条件および処理
管理者は、次に対してもデルタ価格設定属性を使用できます。
- コマース・ライブラリ関数
- 価格スコア
- 拡張デフォルトおよび自動更新スクリプト
有効化のステップ
この機能を使用可能にするために必要な手順はありません。
Oracle CPQ 21Dでは、次のコマース機能が提供されます。
Oracle CPQ 21Dでは、JET UIとレガシー・コマースUIの両方の現在のコマース・レイアウト・エディタが新しいコマース・レイアウト・エディタで置き換えられます。このコマース・レイアウト・エディタでは、以前のエディタと同じ機能が提供され、操作性が向上しました。コマース・レイアウト・エディタのデモについては、次のビデオを参照してください。
このエディタには、レイアウト・パネルと折りたたみ可能なサイド・パネルが含まれています。管理者はサイド・パネルから項目を簡単に選択して、項目をレイアウトにドラッグ・アンド・ドロップできます。
サイド・パネルには、「レイアウト要素」、「属性」、「処理」および「設定」が含まれます。「設定」セクションには、レイアウト・パネルで選択した項目のプロパティが表示されます。項目が選択されていない場合は、文書のプロパティが表示されます。
レイアウト要素
コマース・レイアウト・エディタには、「パネル」、「スペーサ」、「ツールバー」、「明細品目グリッド」および「電子署名表」要素が含まれます。レイアウト要素を追加するには、目的の要素を管理者がサイド・パネルからドラッグ・アンド・ドロップします。要素を編集するには、レイアウト・パネルで該当する要素を選択し、サイド・パネルの「設定」セクションでプロパティを変更します。
要素 |
説明 |
---|---|
パネル |
パネルはレイアウト要素のコンテナです。
|
*タブ |
コマース・レイアウト・エディタには、レイアウトにタブを追加するための「タブ」要素はありません。タブを追加するには、既存のレイアウト・パネル内にパネル要素を挿入してください。 |
*パネル列 |
コマース・レイアウト・エディタには、レイアウトにパネル列を追加するための「パネル列」要素はありません。項目をタブ・パネルに追加した後、列を選択し、サイド・パネルの「設定」を使用して列のプロパティを変更してください。 |
スペーサ |
スペーサのデフォルトは25ピクセルですが、必要に応じて管理者が高さを設定できます。 |
ツールバー |
ツールバーには1つ以上の処理が含まれます。管理者は、ツールバーの処理の幅と位置合せを選択できます。処理が既存のツールバーに挿入されないと、ツールバー要素が自動的に作成されます。 |
明細品目グリッド |
明細品目グリッドにはトランザクション明細情報が含まれ、メイン文書レイアウトで使用できます。管理者が、サイド・パネルの「属性」の「トランザクション明細」要素から属性をドラッグして追加します。 |
電子署名グリッド |
電子署名機能では、Oracle CPQユーザーが文書を見積に添付し、電子署名ベンダー(DocuSignなど)を使用して署名を要求できます。文書は印刷処理で作成するか、ユーザーがアップロードできます。 |
重要: アスタリスクが付いている要素をコマース・レイアウト・エディタを使用して追加する方法が、JETレスポンシブ・エディタやレガシー・デスクトップ・エディタの場合と異なります。詳細は、Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプのコマース・レイアウト・エディタのトピックを参照してください。
明細品目グリッド
トランザクション明細属性を明細品目グリッドに追加して、その動作を編集する作業が、コマース・レイアウト・エディタを使用すれば非常に簡単になります。管理者がサイド・パネルからトランザクション明細属性をレイアウトの明細品目グリッドにドラッグ・アンド・ドロップするだけです。属性のマッピングは不要になりました。トランザクション明細属性を明細品目グリッドに追加した後、レイアウトまたはサイド・パネルの「設定」で、属性の動作を直接変更できます。
「明細品目グリッド」要素を選択し、「設定」をクリックして明細品目グリッドのプロパティにアクセスします。
属性
属性は、トランザクションUIにコマース属性を表示するために使用する入力要素です。属性を追加するには、目的のトランザクションまたはトランザクション明細属性を管理者がサイド・パネルからドラッグ・アンド・ドロップします。属性を編集するには、レイアウト・パネルで該当する属性を選択し、サイド・パネルの「設定」セクションでプロパティを変更します。
属性を選択し、「設定」をクリックして属性のプロパティにアクセスします。
処理
ツールバーまたはスティッキー処理ツールバーに、管理者が処理を配置できます。処理を追加するには、目的の処理を管理者がサイド・パネルからドラッグ・アンド・ドロップします。処理が既存のツールバーに挿入されないと、ツールバー要素が自動的に作成されます。処理を編集するには、レイアウト・パネルで該当する処理を選択し、サイド・パネルの「設定」セクションでプロパティを変更します。
処理を選択し、「設定」をクリックして処理のプロパティにアクセスします。
処理ツールバーを選択し、「設定」をクリックしてツールバーのプロパティにアクセスします。
新しいコマース・レイアウト・エディタでは、Oracle CPQのJETとレガシーのトランザクションUIページを管理者がシンプルかつ直感的に作成および編集できます。このエディタは、すべてのOracle CPQ管理ページで共通のユーザー・エクスペリエンスを提供する基盤となります。
有効化のステップ
この機能を使用可能にするために必要な手順はありません。
ヒントと考慮事項
-
新しいレイアウト・エディタにアップグレードしても、レイアウトに対する以前のカスタマイズには影響しません。
-
コマース・レイアウト・エディタには、レイアウトにタブを追加するための「タブ」要素はありません。タブを追加するには、既存のレイアウト・パネル内にパネル要素を挿入してください。
-
コマース・レイアウト・エディタには、レイアウトにパネル列を追加するための「パネル列」要素はありません。項目をタブ・パネルに追加した後、列を選択し、サイド・パネルの「設定」を使用して列のプロパティを変更してください。
-
明細品目グリッド、配列セットおよび署名要素の場合は、レイアウト・エディタ自体に、すべての使用可能なプロパティとともに列が表示されます。
-
Oracle 21D以降は、レイアウトに追加できる列が12列のみになります。これは、以前の20列の制限から減少することになります。12列を超える以前のレイアウトは引き続き機能し、それらのレイアウトをレイアウト・エディタで保存できます。
-
Oracle CPQ 21Dではプレビュー機能を使用できません。
Oracle CPQ 21Dでは、次のディール比較散布図分析機能が提供されます。
ディール比較散布図データ・ポイント・キャッシュ構成のサポート
Oracle CPQ 21D以降では、ディール比較散布図分析のHTML属性のデータ・ポイント・キャッシュ設定を管理者が定義できます。ディール比較散布図分析は、データ・ポイントを散布図チャート内に比較セットとして表示するグラフです。トランザクションUIにHTML属性を追加して、散布図がユーザーに公開されます。Oracle CPQ 21Dより前は、ユーザーが散布図分析を表示するたびに、定義済データ・ポイント・リストからHTML属性を生成するために別途データベースを呼び出す必要がありました。
この機能では、HTML属性のデータ・ポイント・リストがキャッシュされて、より効率的に取得できるようになりました。
有効化のステップ
データ・ポイント・キャッシュ構成機能を使用してディール比較散布図を作成または編集するには、次のステップを実行します。
- 新しい散布図分析を作成するか、既存の散布図分析を編集します。「分析定義エディタ」ページが開きます。
- 次のパラメータを定義します。
- 名前 - 分析の名前。
- 変数名 - 分析の変数名。
- 摘要(オプション) - 分析の説明。
- 文書 - 選択したコマースのメイン文書またはサブ文書(トランザクションまたはトランザクション明細)。
- タイトル - チャートのタイトル。
- 「次」をクリックします。
- チャート設定を定義します。
- X軸 - X軸に表示する属性を選択します。この選択内容は、チャートのX軸の名前にもなります。
- Y軸 - Y軸に表示する属性を選択します。この選択内容は、チャートのY軸の名前にもなります。
- グループ化基準(オプション) - データ項目をグループ化する方法を選択します。
- カーブ・フィッティング・グループ値(オプション) - 「グループ化基準」が使用されている場合は、カーブ・フィッティング値を選択します。
- フィルタを定義します。
- 日付フィルタ - 分析の履歴トランザクションのフィルタ処理に使用するコマース日付属性の名前。システム最終変更日などのシステム属性も選択できます。
- 期間 - 分析に含める、本日の日付より前の期間。データ選択期間は累積になります。管理者は、「過去30日間」、「過去90日間」、「過去6か月」、「過去12か月間」および「すべて」のトランザクションなどのオプションから選択できます。
- 拡張フィルタを使用すると、管理者は「トランザクション」および「トランザクション明細」散布図に表示される結果を制限できます。フィルタする項目を追加するには、「行の追加」をクリックします。散布図ごとに設定できるフィルタ数に制限はありません。
-
事前定義のデータ列から「問合せ属性」を選択します。
-
選択した基準に一致する「演算子」を選択します。
-
問合せデータ型に関連する演算子が表示されるので、管理者がフィルタを簡単かつ正確に編集できます。「空」演算子および「空でない」演算子を使用して、値のない属性をフィルタで除外することもできるので、クリーン・データのみが確実に予測モデルに含まれるように管理者が設定できます。
-
必要に応じて、「トランザクション属性」または「指定値の使用」を選択します。
-
必要に応じて、問合せフィルタで使用する「指定値」を選択または定義します。
-
メニューまたはブール属性の場合は値、日付属性の場合は日付をドロップダウン・リストから選択するか、テキストまたは数値属性の場合は値を入力します。たとえば、散布図には、現在のトランザクションに存在するのと同じ業種または顧客のデータのみを表示できます。
-
-
最大レコード数 - デフォルト値は200です。値を指定しないと、最大1200個のレコードが使用されます。
- 「キャッシュ使用可能」チェック・ボックスを選択します。
- キャッシュ内のデータ・ポイント値を保持する分数を入力します。この分数をすぎると、データベースの値でリフレッシュされます。デフォルトは1440分です。最小値は1分で、最大値は7200分です。
- 「拡張フィルタのタイムスタンプの切捨て」ドロップダウン・ボックスから値を選択して、キャッシュされたデータへのアクセスに使用する日時属性の粒度(日または時間)を定義します。
- 終了日のみ - 拡張フィルタのタイムスタンプ属性を日付のみで切り捨て、データ・ポイントがキャッシュされている時間、分、秒を無視します。
- 終了時間のみ - 拡張フィルタのタイムスタンプ属性に日付と時間が含まれるように切り捨て、データ・ポイントがキャッシュされている分と秒を無視します。
- 次のいずれかのオプションを選択します。
- 「適用」をクリックすると、変更内容が保存されて、エディタ・ページが引き続き表示されます。
- 「更新」をクリックすると、変更内容が保存されて、分析リスト・ページに戻ります。
- 「更新して新規作成」をクリックすると、別の分析を定義できます。
- 「戻る」をクリックすると、変更内容が保存されずに分析リスト・ページに戻ります。
ヒントと考慮事項
- キャッシュを有効にする前に、散布図のキャッシュの効果性を評価します。キャッシュは、散布図が見積および営業ユーザーの間で共有されている場合に最も効果的です。たとえば、営業地域別の割引と収益の散布図は、同じ地域のすべての営業ユーザーに対して同じになるため、キャッシュに適しています。他方、すべての見積または営業ユーザーで異なる散布図(たとえば、現在の営業ユーザーの見積履歴)を表示する場合は、キャッシュの効果性が低くなります。かわりに、この例では、「変更」タブでHTML属性を「値を変更しない」に設定することをお薦めします。これにより、対応する変更処理でHTML属性がリフレッシュされなくなります。
- ビジネス・ニーズに対して許容される最大レコード数の最小数を入力します。最大レコード数は200にデフォルト設定され、1,200を超えることはできません。散布図のデータ・ポイントが多いほど、ストレージ使用量が大きくなります。各データ・ポイントは約28バイトのストレージに相当します。200個のデータ・ポイントを持つ散布図の場合は約5.6KB、1,200個のデータ・ポイントの場合は34KBのストレージが必要になります。散布図キャッシュの最大制限は50MBです。ストレージ制限に達すると、最も過去に使用されたエントリがキャッシュから削除されて、新しいデータ・ポイント・エントリの領域が確保されます。
Oracle CPQ 21Dでは、次の統合機能が提供されます。
Oracle CPQ 21Dにアップグレードすると、障害ログが30日後に自動的に削除されます。サイトの障害ログが削除されるまでの時間を変更する場合は、My Oracle Supportでサービス要求(SR)を送信してください。
リアルタイム統合障害ログを自動的にパージすると、アクティブに使用していないデータに必要なストレージが削減されます。
有効化のステップ
この機能を使用可能にするために必要な手順はありません。
Oracle CPQ 21Dでは、次のJETトランザクションUI機能が提供されます。
JETトランザクションUI用のユーザー固有リッチ・テキスト・エディタ(RTE)テンプレート
Oracle CPQ 21Dには、JETトランザクションUIインライン・エディタ用にユーザー固有のRTEテンプレートが用意されています。この新機能により、ユーザーは次を実行できます。
- 新しいRTEテンプレートの作成
- RTEテンプレートの保存
- 以前に保存したRTEテンプレートの挿入
- 既存のRTEテンプレートの名前変更
- 複数のRTEテンプレートの削除
Oracle CPQ 21D以降では、インライン・エディタから次のRTEテンプレート機能を使用できます。機能ツールチップは、ツールバー・アイコンにカーソルを重ねると表示されます。
次の表に、RTEテンプレート・エディタのアイコンを示します。
アイコン | 説明 |
---|---|
テンプレートの作成 | |
テンプレートの挿入 | |
テンプレートの編集 | |
テンプレートの削除 | |
保存 | |
取消 |
RTEテンプレートの作成
ユーザーは次のステップを実行して、JETトランザクションUIインライン・エディタでRTEテンプレートを作成できます。
-
コマースRTE属性のRTEインライン・エディタにテキストを入力します。
-
テンプレートのテキストを選択します。
-
「テンプレートの作成」アイコンをクリックします。
-
テンプレート名を入力します。
-
「保存」アイコンをクリックします。
RTEテンプレートの挿入
RTEテンプレートを作成した後、次の手順を実行して、保存したテンプレートを挿入できます。
-
既存のRTE属性のRTEインライン・エディタを開きます。
-
「テンプレートの挿入」アイコンをクリックします。
-
適切なテンプレート名を選択します。
既存のRTEテンプレートの名前変更
次の手順を実行して、既存のテンプレートの名前を変更します。
-
既存のRTE属性のRTEインライン・エディタを開きます。
-
「テンプレートの編集」アイコンをクリックします。
-
適切なテンプレート名を選択します。
-
新しいテンプレート名を入力します。
-
「保存」アイコンをクリックします。
RTEテンプレートの削除
次の手順を実行して、既存のテンプレートの名前を変更します。
-
既存のRTE属性のRTEインライン・エディタを開きます。
-
「テンプレートの編集」アイコンをクリックします。
-
削除するテンプレートの「削除」アイコンをクリックします。
テンプレート名に取消線が付きます。
-
「保存」アイコンをクリックします。
Oracle CPQ 21D以降では、ユーザーがJETトランザクションUIインライン・エディタのRTEテンプレートを使用することで、繰り返し作業を回避できます。
有効化のステップ
この機能を使用可能にするために必要な手順はありません。
ヒントと考慮事項
- JETトランザクションUIインライン・エディタの保存済RTEテンプレートは、ユーザーおよび属性固有です。
- JETトランザクションUIインライン・エディタのRTEテンプレートは、Oracle CPQ 21Dの他のユーザーと共有できません。
- この機能により、レガシーRTEテンプレートもユーザーと属性に固有のものになり、動作方法が変わります。
Oracle CPQ 21Dでは、次の印刷サーバー・ログの拡張機能を使用できます。
Oracle CPQ 21D以降では、3つの新しい印刷ログがCPQに導入され、印刷要求で障害またはタイムアウトが発生した場合に、印刷サーバーの要求、接続およびステータスの詳細が記録されます。
- bm_print.logは、管理者が印刷エラーを切り分けるのに役立つ情報を提供します。
- bm_print_xslfo.logは、管理者がエラーを再現できるようにするための情報を提供します。
重要: サイトのbm_print_xslfo.logを有効にするには、My Oracle Supportでサービス要求を発行する必要があります。
- printserver_dd.logは、実行が遅い印刷ジョブと最大許容印刷要求数に関する情報を提供します。
有効にすると、印刷の問題が発生した場合に、管理者が次の手順を実行して、新しい印刷ログにアクセスできます。
- 管理ホーム・ページにナビゲートします
- 「開発者ツール」にある「エラー・ログ」をクリックします。
- bm_print.log、bm_print_xslfo.logまたはprintserver_dd.logをクリックします。
印刷ログ(bm_print.log)
印刷エラーが発生すると、管理者はbm_print.logにアクセスして次の情報を表示できます。
名前 | 説明 |
---|---|
ID |
bm_print.log、bm_print_xslfo.logおよびprintserver_dd.logのエントリを関連付ける一意の識別子。 |
トランザクションID |
処理中のトランザクションのbs_id。 |
処理変数名 |
実行中の処理の変数名。印刷エラーが処理によってトリガーされていない場合(文書デザイナのプレビューなど)は、<Not Applicable>が表示されます。 |
元 |
処理が呼び出された領域。たとえば、コマース処理、文書デザイナのプレビュー、XSLビューのプレビューなどです。 |
XSLビューID |
印刷エラーをトリガーした処理に関連付けられたXSLビューのID。このフィールドは、コマース・フローでのみ使用できます。 |
ログイン名 |
ユーザーのログイン名。 |
エラー |
考えられる障害の原因を示すエラーメッセージ。 サンプル・エラー・メッセージ:
|
開始時間 |
要求が印刷サーバーに送信された時間。 |
経過時間 |
印刷要求を送信したときと、エラー・レスポンスを印刷サーバーから受信したときの時間の差。この値はミリ秒単位で指定され、印刷サーバーの障害時にのみ計算されます。 |
たとえば、次のイメージは、ID: 1626702747849のエラー・エントリを示しています。
印刷XSLFOログ(bm_print_xslfo.log)
印刷エラーが発生すると、管理者はbm_print.logのIDを使用して、対応するbm_print_xslfo.logのエントリを検索できます。XSL FOは、管理者が印刷の問題を再現して切り分けるのに役立ちます。
印刷サーバー・ロギングしきい値
Oracle CPQ 21Dでは、印刷サーバーの遅いスレッドの検出時間限度も設けられました。印刷要求が事前定義済の限度を超えると、ログのエントリがprintserver_dd.logに記録されます。次のログ・エントリが記録されます。
- 実行が遅い印刷スレッドの情報
- すべての印刷スレッドがビジー状態である時期
- 印刷スレッドが完了し、プールに戻される時期
印刷サーバーの障害およびタイムアウトのパフォーマンス・ログ・エントリ
新しいログに加えて、印刷処理の障害およびタイムアウトがパフォーマンス・ログに記録されるようになりました。
新しい拡張印刷ログでは、ロギングが改善しており、印刷の問題が発生したときに、管理者がエラーを識別して切り分けるのに役立ちます。
有効化のステップ
この機能を使用可能にするために必要な手順はありません。
Oracle CPQ 21Dでは、価格設定に関する次の拡張機能が提供されます。
Oracle CPQ 21Dでは、必要な条件属性および比較演算子を管理者が選択して、価格設定ルールが起動される属性の値を指定できるようにする、単純条件価格設定ルール・タイプが導入されています。
管理者は、条件入力に使用可能なアカウント名を検索および指定することもできます。類似する取引先名をお客様が区別しやすくするために、アカウント値の検索時に会社IDが会社名とともに表示されます。
単純条件価格設定ルール・タイプでは、拡張タイプ価格設定ルールにBMLスクリプトを作成しなくてもに、価格設定ルールの単純条件を管理者が簡単に作成できます。
有効化のステップ
管理者が単純条件価格設定ルールを追加して、価格設定を更新する条件を指定します。次に、条件が満たされて、エンド・ユーザーがトランザクションを更新すると、新しい価格が適用されます。
単純条件価格設定ルールのユースケース
特定のアカウントが特定の品目を大量に注文した場合に、関連する明細品目に割引が自動的に適用されることを、お客様が希望する場合があります。
単純条件価格設定ルールの作成
次のステップを実行して、価格設定エンジンの価格設定プロファイルに単純条件を追加します。
-
Oracle CPQにログインし、管理ホーム・ページを開きます。
-
「製品」セクションの「価格設定エンジン」をクリックします。
-
「ルール」タブを選択します。
-
左側のパネルの「+ ルールの追加」をクリックします。
-
「名前」フィールドに名前を入力します。
-
「変数名」フィールドは自動的に入力されます。変数名には、英数字とアンダースコアのみを指定できます。エントリは保存前に変更できますが、値の保存後は読取り専用になります。
-
「単純」選択タイプ・オプションを選択します。
-
「保存」をクリックします。
-
ルールの「開始日」を入力します。
-
(オプション)ルールの「終了日」を入力します。
-
単純条件の作成:
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このサイトに定義された価格設定属性のドロップダウン・リストから、「属性名」を選択します。
-
重要: 「ヘッダー・レベル」オプションが有効な価格設定属性のみを選択できます。価格設定属性オプションの詳細は、Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプの価格設定属性のトピックを参照してください。
-
-
演算子を選択します。
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必要な「属性値」を入力します。
-
-
「追加」アイコンをクリックして、価格設定ルールに条件を追加します。
-
(オプション)ステップ10および11を繰り返して、条件を追加します。
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「行グループ化」を入力します。
-
「保存」をクリックします。
-
右パネルで、作成したルールにプロファイルをリンクします。
Oracle CPQ 21Dでは、各明細品目に単一の価格タイプを許可することで、サブスクリプションおよび非サブスクリプション製品に対して一貫した価格設定構造を提供する新しいサブスクリプション価格体系が導入されました。新しい価格設定構造では、すべての料金が個別の部分に対応するため、より細かいレベルで価格変更できます。すべての明細品目/部品の料金をモデル価格にロールアップできます。
次の図は、新しいサブスクリプション製品の価格設定構造を示しています。
Oracle CPQ 21C以前では、モデル部分のサブスクリプション製品の明細品目は、1つのモデル・レベルの価格と部品番号にロールアップされていました。共通の価格設定構造の導入により、実物とサブスクリプション・ベースの両方の製品タイプを販売するお客様の柔軟性が増し、コマース製品と構成製品の両方のエンド・ユーザー・エクスペリエンスを同じにできます。さらに、新しいサブスクリプション価格設定モデルでも、1つのトランザクション内で、様々なタイプの製品価格設定(階層価格設定、調整/割引、使用料金など)が引き続きサポートされます。
有効化のステップ
サブスクリプション製品の細かい価格設定は、新規サイト・インストールでのみ使用できます。最新(21D)のサブスクリプション管理(SM)パッケージを使用して、サイトを設定する必要があります。
最新のサブスクリプション管理パッケージにアクセスする方法は、My Oracle SupportのOracle Subscription ManagementとOracle CPQの統合(ドキュメントID 2508999.1)を参照してください。詳細は、サブスクリプション管理実装ガイドを参照してください。
Oracle CPQ 21Dでは、次の使用状況メトリック機能が提供されます。
Oracle CloudダッシュボードでのOracle CPQ使用状況メトリックのサポート
Oracle CPQ 21D以降では、次の新しいCPQ使用状況メトリック・データをOracle Cloudダッシュボードで表示できます。
- 1日当たりに使用されたAPIライセンスの合計数。
- 使用されたディスク容量の合計(GB)。
正確なリアルタイムのライセンス情報を1つの場所で集中的に提供して、管理者の意思決定、使用状況追跡およびトラブルシューティングを支援します。
有効化のステップ
この機能を使用可能にするために必要な手順はありません。
ヒントと考慮事項
ディスク領域使用量メトリックは、一定時間のスナップショットで表され、毎日1回レポートされます。
Oracle CPQ 21Dでは、次のWebサービス機能が提供されます。
Oracle CPQ 21Dでは、v13統合資産ビューREST APIを導入することで、資産ベースのオーダーが有効になっているユーザーに対するWebサービス・サポートが拡張されています。
顧客別予測資産の検索
このREST APIコールは、特定の顧客の階層リストで履行済および保留中のオーダー資産明細の統合リストを提供します。また、予測資産の統合リストで検索およびソート操作を実行できます。
- エンドポイント: /rest/v13/projectedAssets/actions/search
- メソッド: POST
このRESTコールには、顧客識別子(customerId)およびコマース・プロセス(sourceIdentifier)が必要です。さらに、このREST APIでは、次のABO属性が移入されたデータ列がコマース・プロセスに設定されている必要があります。
- assetkey (instanceid_l)
- fulfillmentstatus (fulfillmentStatus_l)
- actionCode (oRCL_ABO_ActionCode_l)
- requestDate (requestDate_l)
有効化のステップ
REST APIガイドのRESTサービス定義(「Oracle Help Center」→関心のあるアプリケーション・サービス領域 →「REST API」から使用可能)を参照してください。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。
ヒントと考慮事項
- このサービスは、ルート資産のみ(enableHierarchy=false)または資産ツリー(enableHierarchy=true)を返すために使用できます。デフォルトでは、すべての資産に対して最大100,000行がサーバーで処理され、さらにツリー検索に対して最大100ルート行が処理されます。結果がサーバーの限度を超えると、状態パラメータのレスポンスに警告が含められます。
- コマース・プロセスのassetkey (instanceid_l)データ列は索引付けされている必要があります。
- 21Dにアップグレードして、ABOコマース・プロセスがすでに実装されている場合で、保留中の履行済トランザクション明細がコマース・プロセスにすでに存在する場合は、データ列を再移入する必要があります。
- enableHierarchy=trueのときの検索およびソートの動作は、トランザクション明細の階層検索およびソートと非常によく似ています。結果明細には、親の後に子が続くフラット・リストが返されます。指定された基準に一致する結果のみが返され、これらの親/子品目と一致しない結果は返されません。ソート機能では、親子関係が考慮されますが、親が異なる子の間ではソートされません。
- 検索結果では、データベースで使用可能な情報および予測資産のマージ済データのメモリー検索の情報が考慮されます。これを念頭に置くと、検索/ソートの子コンポーネントは、指定された基準に常に一致します。ただし、ルート明細の検索/ソートでは、データベース問合せの基準との一致のみを保証できます。
データベース検索とインメモリー検索を組み合せているため、ユーザーが複数の変更可能な属性に対して基準を指定した検索の結果に差異が出る可能性があります。
たとえば:
数量 | 追加日 | |
---|---|---|
資産(データベース問合せ) | 10 | 10月1日 |
保留中の履行済オーダー(データベース問合せ) | 20 | 11月1日 |
予測資産(マージ済データ) | 20 | 10月1日 |
-
- 予測資産を検索すると、追加日が10月1日の数量20が結果に表示されます。
- 10未満の数量と10月15日より前の追加日を指定して検索すると、マージされた予測資産の問合せの前に、データベース問合せで条件がフィルタで除外されるため、結果が返されません。
一般に、保留中の履行オーダー問合せの結果が複数の属性により変わる可能性がある場合は、複数の属性を組み合せて検索しないでください。
-
同じ資産に対して複数の保留中履行済オーダー明細がある場合は、最新の要求日の保留中履行済明細から予測資産情報が取得されます。したがって、最初の保留中履行済オーダー明細が処理コード「追加」の資産作成オーダーである場合、資産が存在しない場合でも、最終予測資産の処理は、2番目の保留中履行済明細に基づいて更新済と表示されます。
- レスポンスにhasMore=trueが含まれている場合は、検索基準を変更しなくても、ページ区切りによって、さらに結果を取得できることを示しています。レスポンスがhasMore=falseである場合でも、結果データが多すぎるという警告が表示されることがあります。この場合、より限定的な検索基準を適用してください。
-
データベースのルート資産検索の結果が多すぎるという警告が表示された場合は、より限定的な基準を適用してみてください。履行ステータス、処理コード、作成日または変更日の属性はメモリー内でのみ適用されるため、これらを使用して限定的な基準を追加しても、データベースの結果数は制限できません。
- フラット・モードの場合は、partNumberが、より限定的な検索結果に使用できる唯一の属性です。
- ツリー検索モードの場合は、partNumber、assetkey、lineId、またはtransactionId属性を使用して基準を適用してみてください。
- 21C以前のABOパッケージの資産の更新サンプル・スクリプトには、資産を更新するための保留中の履行済明細情報がすべて組み込まれています。このスクリプトのロジックでは、保留中の履行済オーダーについて、常に要求日の順序で資産が更新されるものと仮定しています。このロジックがお客様のビジネス・ケースに適合しない場合は、資産の更新スクリプトを必要に応じてカスタマイズする必要があります。
- 21C以前のABOパッケージに含まれている資産の更新サンプル・スクリプトでは、資産のorigTransactionid属性を移入するために、この機能を更新する必要があります。資産ペイロードに次の行を追加して、abo_convertDeltaBomToAsset関数を変更してください。
Oracle CPQ 21Dでは、ユーザー固有のJET RTEテンプレートをサポートする新しいv13 REST APIが導入されました。次のWebサービスが使用可能になりました。
RTE属性のテンプレート・リストの取得
このエンドポイントを使用して、特定のRTE属性に対するユーザー固有のテンプレート・リストを取得します。
コマースのプロセス変数名、文書変数名およびRTE変数名の問合せパラメータを設定して、このREST APIエンドポイントを使用すれば、指定したRTE属性のユーザー固有テンプレート・リストを取得できます。
たとえば、次のエンドポイント・サンプルは、'oraclecpqo'コマース・プロセスの'transaction'文書の'coverLetter_t' RTE属性に対する現在のユーザーのRTEテンプレート・リストを返します。
- エンドポイントの例:
https://sitename.oracle.com/rest/v13/commerceAttrRichTextTemplates?q={$and:[{'processVarName':'oraclecpqo'},{'documentVarName':'transaction'},{'attributeVarName':'coverLetter_t'}]}&fields=name,id&orderby=name
- メソッド: GET
RTEテンプレートの取得
このエンドポイントを使用して、指定したテンプレートIDのユーザーの保存済RTEテンプレートのコンテンツを取得します。
- エンドポイント: /rest/v13/commerceAttrRichTextTemplates/{id}
- メソッド: GET
RTEテンプレートの作成
このエンドポイントを使用して、指定したRTE属性のRTEテンプレートを作成します。コマースのプロセス変数名、文書変数名、RTE変数名およびコンテンツはリクエスト本文に指定します。
- エンドポイント: /rest/v13/commerceAttrRichTextTemplates
- メソッド: POST
RTEテンプレートの削除
このエンドポイントを使用して、指定したRTEテンプレートを削除します。
- エンドポイント: /rest/v13/commerceAttrRichTextTemplates/{id}
- メソッド: DELETE
複数のRTEテンプレートの作成、名前変更または削除
このエンドポイントを使用して、複数のRTEテンプレートを作成、名前変更または削除します。必要な処理および該当する情報はリクエスト本文に指定します。名前変更リクエストの場合は、新しい名前とテンプレートIDが必要です。削除リクエストの場合は、テンプレートIDが必要です。
- エンドポイント: /rest/v13/commerceAttrRichTextTemplates/actions/synchronize
- メソッド: POST
これらのREST APIエンドポイントでは、JETトランザクションUI RTEインライン・エディタのユーザー固有RTEテンプレートをサポートするWebサービスが提供されます。詳細および例は、Oracle CPQ管理のオンライン・ヘルプのRTEテンプレートREST APIのトピック、またはOracle Help CenterでOracle CPQのREST APIサービスを参照してください。
有効化のステップ
REST APIガイドのRESTサービス定義(「Oracle Help Center」→関心のあるアプリケーション・サービス領域 →「REST API」から使用可能)を参照してください。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。
Oracle CPQ 21Dでは、使用状況メトリックREST API Webサービスが拡張されて、ディスク領域の使用状況情報に管理者が簡単にアクセスできるようになりました。使用状況メトリックREST API v13では、ディスク領域使用量がGB単位で表示されます。ディスク領域使用量は、次の合計として計算されます。
- ファイル添付属性を介して添付されたすべてのファイルの累積サイズ
- ファイル・マネージャによってアップロードされたすべてのファイルの累積サイズ
使用状況メトリックの取得
このエンドポイントは、ライセンス情報およびディスク領域使用量を返します。
- エンドポイント: /rest/v13/companies/usage
- メソッド: GET
次のようにディスク領域問合せパラメータを設定したREST APIエンドポイントを使用して、現在のディスク領域使用量を取得できます。
ディスク領域使用量のREST APIレスポンス本文には、合計と使用量のパラメータが含まれます。ディスク領域の問合せに対するレスポンス本文の例を次に示します。
このRESTコールでは、正確なリアルタイムのディスク領域使用量情報を提供して、管理者の意思決定、使用状況追跡およびトラブルシューティングを支援します。詳細および例は、Oracle CPQ管理のオンライン・ヘルプの使用状況メトリックREST APIのトピック、またはOracle Help CenterのOracle CPQのREST APIサービスを参照してください。
有効化のステップ
REST APIガイドのRESTサービス定義(「Oracle Help Center」→関心のあるアプリケーション・サービス領域 →「REST API」から使用可能)を参照してください。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。
ヒントと考慮事項
ディスク領域使用量メトリックは、一定時間のスナップショットで表され、毎日1回レポートされます。
アップグレード前の考慮事項
既知の機能の変更
Oracle CPQ 21Dにアップグレードする前に、既知の機能に加えた変更を確認し、その変更に応じて計画することをお薦めします。
Oracle CPQの機能 |
説明 |
構成処理 |
構成プロセス起動RESTサービス・コールによって、Oracle CPQデータベース内で一連の構成処理が実行される順序が確立されます。管理者はこのことを認識し、UIを確認して、処理の順序が適切であることを確認する必要があります。 |
シングル・サインオンのゲスト・ユーザーおよびユーザー言語と通貨プリファレンス |
シングル・サインオンのゲスト・ユーザーの場合、言語や通貨などのユーザー・プリファレンスは更新できません。登録済ユーザーのみがユーザー・プリファレンスを更新できます。 |
構成ページ・テンプレート |
この管理機能は、広く実装されているわけではありません。現在、構成ページ・テンプレートが環境内にあるお客様については、標準構成フローに移行する必要があります。Oracle CPQ 21D以降では、構成ページ・テンプレートを作成および編集できなくなりました。構成フローの詳細は、Oracle CPQ管理のオンライン・ヘルプの構成フローのトピックを参照してください。 |
文書エンジン |
提案および発行の作成に使用される文書エンジンは非推奨になります。文書デザイナを使用して既存のDocEngineテンプレートを再作成する必要があります。Oracle CPQ 21Dにアップグレードすると、テンプレートを編集するために文書エンジン管理にアクセスできなくなります。ただし、文書エンジンによって生成されたRAW XSLテンプレートに対する編集アクセス権は保持されます。文書エンジンで作成されたテンプレートを使用した印刷処理は、エンド・ユーザーに対して引き続き機能します。文書デザイナの詳細は、Oracle CPQ管理のオンライン・ヘルプの文書デザイナの概要のトピックを参照してください。 |
サポートされている機能への計画的な変更
Oracle CPQでは、アプリケーションを絶えず改善するために、製品の機能を定期的に評価し、改善された機能で置き換える必要がある古い機能を特定しています。古い機能をサポートすると、お客様に提供する価値に悪影響を及ぼします。このお知らせでは、提供された代替機能を把握して今後の更新に備えるための情報をCPQ管理者およびIT担当者に提供します。次の表に、廃止が計画されている機能、およびそれらが削除されるリリースのスケジュールを示します。
意味の説明
「非推奨」は、Oracle CPQの将来の更新で機能の削除が計画されていることを意味します(次の表の「サポート終了」列を参照)。この機能は、既存のユーザーに対してはその時点まで引き続き機能しますが、機能や文書は拡張されません。削除後は、その機能がサポートされなくなり、機能しなくなります。
Oracle CPQの機能 |
非推奨の発表 |
サポート終了と削除 |
説明 |
Oracle CPQショッピング・カート |
21A |
22A |
Oracle CPQのショッピング・カート機能は、レガシー構成UIで非推奨になりました。JET構成UIで同様のエクスペリエンスを開発作業中です。
|
ExtJSライブラリ・ヘルパー |
21C |
22A |
ExtJSは、Webアプリケーション・ページを作成するためのJavaScriptライブラリです。Oracle CPQでは、このフレームワークを内部実装に使用しており、このライブラリはお客様には公開していませんでした。このライブラリは製品から削除されます。CPQの実装にJavaScriptを使用し、ExtJSライブラリ関数をカスタム参照している場合は、スクリプトからこれらの参照を削除することをお薦めします。Oracle CPQ 22Aリリースでは、このフレームワークがOracle CPQ製品から削除されます。次のステップに従って、CPQ実装でのEXTJSライブラリのカスタム使用を確認してください。 ステップ1 ホームXSLテンプレートでExtJSライブラリを参照しているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
<xsl:variable name="gSkinJsCode"> ... </xsl:variable> ステップ2
ステップ3
ステップ4 ファイル・マネージャからカスタムJavaScriptを定義して参照している場合は、「Ext.」を指定してドキュメント検索を実行し、ExtJS参照を見つけます。 |
レガシー・グローバル関数 |
21C |
22B |
Oracle CPQの以前のバージョンでは、レガシー・グローバル関数(Jythonスクリプトとも呼ばれます)により、お客様がカスタムpythonスクリプトを記述して様々なタイプの処理のBMLで使用できました。パフォーマンスが低いため、Oracle CPQでは数年前にこれらのスクリプトのサポートを終了しました。Oracle CPQ実装でこの機能を使用している場合は、サポートされている標準機能(たとえば、ユーティリティBMLライブラリ、コマースBMLライブラリおよびBMQL)に管理者が移行することをお薦めします。Oracle CPQ 22Bでは、この機能が製品から削除されます。 ご使用の環境でレガシー・グローバル機能が有効になっているかどうかを確認するには、次のステップに従います。 管理ホーム・ページにナビゲートします。 「開発者ツール」セクションで、「グローバル機能」オプションが使用可能になっている場合は、CPQ環境でレガシー・グローバル機能が有効になっています。 |
レガシー・コマースUI |
21C |
22C |
Oracle CPQ 21Cでは、レガシー・コマース・トランザクションUIが非推奨になりました。Oracle CPQ 22Cでは、この機能のサポートが終了して削除されます。 Oracle CPQ 18Cでコマースに対してJETレスポンシブUIが導入され、何年も進化を続けて本番環境での経験を積んだ結果、お客様はコマースと構成の両方で新しいJETレスポンシブUIのメリットを享受しています。Oracle CPQのお客様の大半は、JET UIへの完全な移行を完了しています。今後は、JETレスポンシブUIの拡張に重点を置いて、ユーザー・エクスペリエンス全般を向上させていきます。 これらの変更を発表するのは、お客様に早めにお知らせして、この更新に備えていただくためです。Oracle CPQの実装で、レガシー・コマースUIをまだ使用している場合は、JET UIへの移行の準備を始めることをお薦めします。JETコマースUIの有効化の詳細は、Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプのJETトランザクションUIのトピックを参照するか、CPQ JET UI: ベスト・プラクティスおよびカスタマイズのビデオをご覧ください。 |
レガシー構成UI |
21C |
22C |
Oracle CPQ 21Cでは、レガシー構成UIが非推奨になりました。Oracle CPQ 22Cでは、この機能のサポートが終了して削除されます。 Oracle CPQ 19Bで構成に対してJETレスポンシブUIが導入され、何年も進化を続けて本番環境での経験を積んだ結果、お客様はコマースと構成の両方で新しいJETレスポンシブUIのメリットを享受しています。Oracle CPQのお客様の大半は、JET UIへの完全な移行を完了しています。今後は、JETレスポンシブUIの拡張に重点を置いて、ユーザー・エクスペリエンス全般を向上させていきます。 これらの変更を発表するのは、お客様に早めにお知らせして、この更新に備えていただくためです。Oracle CPQの実装で、レガシー構成UIをまだ使用している場合は、JET UIへの移行の準備を始めることをお薦めします。JET構成UIの有効化の詳細は、Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプのJET構成UIのトピックを参照するか、CPQ JET UI: ベスト・プラクティスおよびカスタマイズのビデオをご覧ください。 |
レガシー・コマースおよび構成モバイル・レイアウト |
21C |
22C |
Oracle CPQ 21Cでは、レガシー・コマースおよび構成モバイル・レイアウトが非推奨になりました。Oracle CPQ 22Cでは、この機能のサポートが終了して削除されます。 Oracle CPQ 19Bで構成に対してJETレスポンシブUIが導入され、何年も進化を続けて本番環境での経験を積んだ結果、お客様はコマースと構成の両方で新しいJETレスポンシブUIのメリットを享受しています。Oracle CPQのお客様の大半は、JET UIへの完全な移行を完了しています。今後は、JETレスポンシブUIの拡張に重点を置いて、ユーザー・エクスペリエンス全般を向上させていきます。 これらの変更を発表するのは、お客様に早めにお知らせして、この更新に備えていただくためです。Oracle CPQの実装で、レガシー構成UIをまだ使用している場合は、JET UIへの移行の準備を始めることをお薦めします。JET構成UIの有効化の詳細は、Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプのJET構成UIのトピックを参照するか、CPQ JET UI: ベスト・プラクティスおよびカスタマイズのビデオをご覧ください。 |
レガシー・リッチ・テキスト・エディタ |
21C |
22C |
Oracle CPQ 21Cでは、レガシー・リッチ・テキスト・エディタが非推奨になりました。Oracle CPQ 22Cでは、この機能のサポートが終了して削除されます。 Oracle CPQでは、製品の古い領域が使用不可になり、新しく改善されたバージョンで置き換えられることがあります。CPQ 20Cで以前発表されていたように、リッチ・テキスト編集可能属性(RTE)の新しいインライン・エディタが導入されました。新しいJETエディタには、レガシー・エディタよりも多くのテキスト書式設定オプションが含まれます。これには、元に戻す/やり直し、イメージ、リンク、表ツール、ブラウザ固有のスペル・チェックに関する機能などがあります。また、製品からレガシー・エディタを廃止する前に、ユーザー固有テンプレートのサポートを新しいエディタに追加する作業も進めています。 |
GXT顧客イメージおよびCSS参照 |
21C |
22C |
GXTは、Webアプリケーション・ページを作成するためのJavaフレームワークです。Oracle CPQでは、このフレームワークを内部実装に使用しており、お客様には公開していませんでした。このフレームワークは製品から削除されます。このフレームワークによって提供されるイメージまたはCSSを参照している場合は、実装からこれらの参照を削除することをお薦めします。Oracle CPQ 22Cリリースでは、このフレームワークがOracle CPQ製品から削除されます。 GXTイメージ/アイコンの参照 このフレームワークで使用されるイメージは、フォルダ・パス「/gwt/gxt/images/default/」にあります。次の例を参照してください。このフォルダのイメージを参照している場合は、それらの参照を削除し、カスタマイズされたイメージをファイル・マネージャを使用して管理してください。 GXT CSSの参照 このフレームワークで使用されるCSSファイルは、「/gwt/gxt/css/gxt-all.css」というフォルダ・パスにあります。次の例を参照してください。前述のCSSファイルをカスタマイズしたか、このファイルからCSSクラスを参照している場合は、それらのカスタマイズを削除し、スタイルシート・マネージャを使用してカスタマイズしたCSSを管理してください。 |
カスタムJavascript
Oracle CPQではカスタマイズしたJavaScriptの使用は公認または保証されていませんが、Oracle CPQを拡張しているお客様を確認しております。カスタマイズがOracle CPQプラットフォームの新機能と競合したり、データが破損または失われたり、メンテナンスやサポートが困難になったりする場合があります。また、ブラウザをまたぐサポートの検証やアップグレードごとにテストが必要になったり、パフォーマンスが低下したりする可能性があります。関連するリスクを考慮したうえで、JavaScriptカスタマイズの利点を適切に評価してください。
文書オブジェクト・モデル(DOM)の構造または特定の要素、クラスまたはIDを使用するカスタムJavaScriptを追加した場合、このカスタマイズには徹底的なテストに加え、場合によってはリファクタリングが必要になります。
JET v8.3.0をサポートする更新21C以降には、既存のJavaScriptカスタマイズに影響を与える可能性が非常に高い、次のDOM構造に対する変更が含まれています。
- JETウィジェットCSSは、「.oj」で始まるクラスを持つ要素に適用されます。Oracle JETでは、これをネームスペースとして予約しています。「.oj」を含むカスタマイズされた要素はすべて、確認、テスト、およびリファクタする必要があります。将来の問題を回避するために、今後はカスタマイズした要素に「.oj」を含めないでください。
詳細は、次のリソースを参照してください。
- Oracle CPQ管理オンライン・ヘルプ→スタイルおよびテンプレート→JET UIのJavaScriptカスタマイズ
- Oracle CPQ JETの構成およびトランザクションUI: 既存のJavaScriptカスタマイズのリファクタリング(ドキュメントID 2490016.1)
- JavaScript Extension ToolkitおよびJET v8.3.0リリース・ノート
移行
「ソースからインポート」または「宛先に接続」を使用してコンテンツを移行する場合、両方のサイトで同じメジャー更新を使用する必要があります。コンテンツの移行は、同じメジャー更新内のマイナー更新間でのみ実行できます。
- 「メジャー更新」 = 更新21D
- 「マイナー更新」 = 更新21Dパッチ1
移行パッケージを使用する場合、19A以降のコンテンツを最新のサイト・バージョンにアップロードできます。
解決済の既知の問題
更新21Dで修正されたバグについての情報は、My Oracle SupportおよびOracle CPQ管理のオンライン・ヘルプでOracle CPQ 21D解決済の既知の問題に関するドキュメントを参照してください。
翻訳
Oracle CPQ 21Dでは、システム定義の一部のメッセージとコンポ―ネントに対し、文字列が一部削除され、別の文字列が加えられました。システム定義の文字列で独自の実装固有の翻訳を作成した場合、一部の文字列は表示されなくなります。その他の文字列は英語で表示されるようになります。新たに英語で表示される文字列は翻訳する必要があります。
これらの大半のメッセージとコンポーネントはOracle CPQの管理側にあります。ただし、更新インストールをデプロイする前に、エンド・ユーザーと管理ページの両方をレビューして、すべての文字列が指定の言語で表示されていることを確認する必要があります。
翻訳ステータス
Oracle CPQでは、シングルおよびマルチバイトの両方の文字セットの利用をサポートしています。ご利用のサイトで新しい言語を有効化するには、My Oracle Supportでサービス要求を発行してください。
次の言語については、プラットフォームとリファレンス・アプリケーションの両方で、Oracle CPQのユーザー・インタフェース上での翻訳を利用できます。
- 中国語(簡体字) [中国]
- 中国語(繁体字) [台湾]
- チェコ語[チェコ共和国]
- デンマーク語[デンマーク]
- オランダ語[オランダ]
- 英語
- フィンランド語[フィンランド]
- フランス語
- フランス語[カナダ]
- ドイツ語
- ハンガリー語[ハンガリー]
- イタリア語
- 日本語[日本]
- 韓国語[韓国]
- ノルウェー語(ボークモール語) [ノルウェー]
- ポーランド語[ポーランド]
- ポルトガル語[ブラジル]
- ルーマニア語[ルーマニア]
- ロシア語[ロシア]
- スペイン語(全世界)
- スウェーデン語[スウェーデン]
- トルコ語[トルコ]
アップグレード後の考慮事項
本番環境にアップグレードする前に、Oracle CPQ 21Dのすべてのテスト・インスタンスをアップグレードしてテストします。
お客様のアップグレード・テスト
スケジュールされた本番アップグレードの前に、非本番環境に適用された新しいバージョンをお客様が積極的にテストしてください。少なくとも、営業ユーザーが実行する一般的なアクションを使用して、トランザクションのライフサイクルをお客様がテストしてください。これらには、トランザクションの開始、新規構成、既存の構成の再構成、部品検索、割引、印刷、改訂および承認が含まれますが、これらに限定されません。統合ポイントもテストする必要があります。新機能を確認すると、集中的なテストが必要な領域が明らかになる場合があるため、新機能の確認をお薦めします。
環境に加えられたカスタマイズ(特にJavaScriptやサポート対象外の統合)もお客様がテストする必要があります。アップグレード後に発生する問題の原因で最も多いのは、カスタムJavaScriptです。カスタムJavaScriptおよびサポート対象外の統合は、Oracleサポートまたは開発部門ではサポートされません。特に、アップグレードによってDOMが変更される場合があるため、お客様のJavaScriptおよびCSSの使用に影響を与える可能性があります。
Oracle CPQではカスタマイズしたJavaScriptの使用は公認または保証されていませんが、クリティカルなユース・ケースをサポートするためにOracle CPQを拡張しているお客様を確認しております。JavaScript API (CPQJS)には、JET構成およびJETトランザクションUIの属性、処理およびその他の要素にアクセスするためのメソッドが含まれています。関連するリスクを考慮したうえで、JavaScriptカスタマイズの利点を適切に評価してください。カスタマイズがOracle CPQプラットフォームの新機能と競合したり、データが破損または失われたり、メンテナンスやサポートが困難になったりする場合があります。また、ブラウザをまたぐサポートの検証やアップグレードごとにテストが必要になったり、パフォーマンスが低下したりする可能性があります。
Oracle CPQでは、リリース・サイクルの一環として、広範なテストを実施しています。そのため、お客様のテスト計画では、構成属性の追加などの一般的なタスクではなく、お客様固有のユース・ケースを集中的にテストしてください。
アップグレード後の問題
アップグレード後のお客様に問題が発生した場合は、アップグレードが非本番アップグレードか本番アップグレードかに応じて、2つの異なるプロセスがあります。
非本番アップグレード後の問題
- My Oracle Supportでサービス要求(SR)を登録します。
- サービス要求がカスタマ・サポートによって取得され、連絡先(POC)に割り当てられます。
- このサービス要求は、標準のカスタマ・サポート・サービス要求として扱われます。
ノート: 場合によっては、カスタマ・サポートのサービス要求をオープンせずにお客様の管理者が問題を解決できる場合があります。
本番アップグレード後の問題
- ほとんどの場合、本番アップグレードはスムーズに進行し、アップグレードが完了するとアップグレード・サービス要求がクローズされます。
- 非本番アップグレード後に特定されなかったクリティカルな問題が本番アップグレード後に発生した場合は、「重大度1」のサービス要求をお客様がオープンしてください。本番サイトのダウン、100%のユーザーの見積不可、またはその他売上に影響するビジネス上のクリティカルな問題は、アップグレード後のクリティカルな問題と見なされます。
- 「重大度1」のサービス要求が作成されると、オンコール・チームに通知されます。
- オンコール・チームのメンバーは、解決のためにサービス要求に対応します。
- オンコール・チームのメンバーは、必要に応じてアップグレード後検証を実行したOracleアップグレード・スペシャリストに連絡します。
ブラウザ・サポート
Oracle CPQは、Oracle Software Webブラウザ・サポート・ポリシーの基準を満たすすべてのブラウザ・バージョンをサポートしています。
サポートされているブラウザ・バージョンの使用時に問題が生じた場合は、My Oracle Supportでチケットをオープンして問題を解決してください。サポートされているブラウザの使用時に問題が生じた場合は、修正プログラムが配信されるまで認定ブラウザ・バージョンを使用してください。認定ブラウザは現在の市場シェアに基づいて選択され、現在のバージョンの標準機能で動作するように徹底的にテストされています。
認定ブラウザ
Windows
- Google Chrome 92.x
- Mozilla Firefox 90.x
- Microsoft Edge 92.x
モバイル・デバイス
- Apple iPad iOS 14.x、Safariブラウザ
- Apple iPhone iOS 14.x、Safariブラウザ
重要:
- Internet Explorerブラウザの動作保証およびサポートは、Oracle CPQ 21Aで廃止されました。
- 追加のJavaScript、代替CSS、または他のカスタム機能を使用してサイトが作成されている場合は、選択されたブラウザとの互換性の問題が存在する可能性があります。カスタマイズはアドオンの作業が必要な場合があります。利用できる回避策と細かい修正を判断するためには、My Oracle Supportに連絡してください。
Salesforce統合サポート
オラクル社は、Oracle CPQ Connector for Salesforceのバージョン8.1、8.2および8.3を正式にサポートしています。レガシーOracle CPQ Commerce統合のバージョン7.2も引き続きサポートします。
トレーニング
現在使用中のバージョンとこれからアップグレードするバージョンまでのすべてのバージョンの、すべての新機能、解決済の既知の問題、および機能的な既知の問題を確認するために、リリース・ドキュメントを参照してください。
Oracle CPQ 21Dで導入された新機能を理解するには、Oracle CPQ管理のオンライン・ヘルプを参照してください。その他のヘルプについては、My Oracle Supportを参照してください。
このソフトウェアでサポートされている、このドキュメントに明確に記載されていない情報については、Oracle CPQ 21Dの製品ヘルプを確認してください。
追加情報
Oracle CPQの詳細は、Oracle CPQドキュメントのサイトを参照してください。
免責事項
このドキュメントの詳細は、高度な情報提供の目的でのみ使用され、仕様としてまたはオンライン・ヘルプの代用として使用することを目的としていません。後続リリースにアップグレードする際に、コマース・プロセス、構成またはグローバル機能設定の再デプロイメントが必要な場合があります。統合XSLファイルまたはAPIの変更も必要な場合があります。