第3章 インストールと可用性

完全なOracle Linux 7インストール・メディア・イメージは、Oracle Software Delivery Cloud (https://edelivery.oracle.com/linux)からダウンロードできます。Oracle Linux 7パッケージは、Unbreakable Linux Network (ULN)およびOracle Linux yumサーバーから入手することもできます。

次の表に、Oracle Linux 7用のULNおよびOracle Linux yumサーバーで使用可能なチャネルおよびリポジトリのいくつかを示します。

ULNチャネル

Oracle Linux yumサーバー・リポジトリ

説明

ol7_x86_64_latest

ol7_latest

Oracle Linux 7の最新パッケージ。

ol7_x86_64_u0_base

ol7_u0_base

Oracle Linux 7の最初のリリース(Update 0)の基本パッケージ。

ol7_x86_64_u0_patch

 

Oracle Linux 7の最初のリリース・パッケージのパッチ。

ol7_x86_64_addons

ol7_addons

アップストリームをソースとするOracle Linux 7用のGPLライセンス付きパッケージ。

ol7_x86_64_Dtrace_userspace

 

Oracle Linux 7用のDTraceユーザー・スペース・パッケージ。

ol7_x86_64_Ksplice

 

Oracle Linux 7用のKspliceパッケージ。

ol7_x86_64_MySQL55

ol7_MySQL55

Oracle Linux 7用のMySQL Community Edition 5.5パッケージ。

ol7_x86_64_MySQL56

ol7_MySQL56

Oracle Linux 7用のMySQL Community Edition 5.6パッケージ。

ol7_x86_64_optional_latest

ol7_optional_latest

アップストリームをソースとするOracle Linux 7用の最新オプション・パッケージ(ほとんどの*-develパッケージを含む)。

ol7_x86_64_oracle

 

Oracle Linux 7用のOracleソフトウェア・パッケージ。

ol7_x86_64_UEKR3

ol7_UEKR3

Oracle Linux 7用の最新のUnbreakable Enterprise Kernelリリース3 (UEK R3)パッケージ。

ol7_x86_64_UEKR3_OFED20

 

Oracle Linux 7でのUEK R3用のOpenFabrics Enterprise Distribution (OFED) 2.0パッケージ。3.2項「ol7_x86_64_UEKR3_OFED20チャネルからのOFEDパッケージのインストール」を参照してください。

ol7_x86_64_VirtualBox

 

Oracle Linux 7用のOracle VM VirtualBoxパッケージ。

ノート

一部のULNチャネルは、最初のリリースが行われるまで入手可能になりません。

Oracle Linux yumサーバーでは、ULNで使用可能な一部のチャネルに対応するリポジトリは提供されません。これらのチャネルでは、非オープン・ソース・パッケージを提供しています。

カーネルのソース・コードは、公開されているgitソース・コード・リポジトリ(https://oss.oracle.com/git/?p=linux-uek3-3.8.git)から、最初のリリース後に入手できます。

UEK R3は、Oracle Linux 7のフレッシュ・インストール時のデフォルトのブート・カーネルです。

UEK R3を実行し、ULNのol7_x86_64_UEKR3チャネルまたはOracle Linux yumサーバーのol7_x86_64_UEKR3リポジトリをサブスクライブするシステムは、次のように最新のUEKリリースにアップグレードします。

  1. カーネル・パッケージを含む、システム上のすべてのパッケージをアップグレードします。

    # yum update

    デフォルトでは、ブート・マネージャにより最新のカーネル・バージョンが有効化されるため、GRUB構成を変更する必要はありません。

  2. システムを再起動します。

    # systemctl reboot

3.1 Oracle Linux 6からのアップグレード

次の条件が満たされている場合、Oracle Linux 6 Update 5システムをOracle Linux 7にアップグレードできます。

  • システムがOracle Linux 7の最小インストール要件を満たしている。1.1項「システム要件」を参照してください。

  • アップグレード対象のシステムにUEK R3がインストールされており、デフォルトのブート・カーネルになっている。UEK R2からのアップグレードはサポートされていません。

  • Oracle製品スタックがシステムに存在しない。

アップグレードは、最小インストール・ベース環境でインストールされたシステムに対してのみサポートされます。

次の表は、アップグレード対象のシステム上で構成されているカーネルに適用される変更を示しています。

元のシステムのカーネル

アップグレード後のシステムのカーネル

RHCK (2.6.32)

RHCK (3.10.0) for Oracle Linux 7がインストールされます。RHCK (2.6.32)は削除されます。

UEK R3 (3.8.13)

UEK R3 (3.8.13) for Oracle Linux 7がインストールされ、デフォルト・ブート・カーネルとして使用されます。以前のバージョンのUEK R3は削除されます。

アップグレードの実行方法については、Oracle® Linux 7: インストレーション・ガイドを参照してください

3.2 ol7_x86_64_UEKR3_OFED20チャネルからのOFEDパッケージのインストール

システムをULNのol7_x86_64_UEKR3_OFED20チャネルにサブスクライブしている場合、新しいOFEDパッケージをインストールする前に、このチャネルから既存のOFEDパッケージを削除します。Oracle Linux 7完全インストールDVDイメージ、ULNのol7_x86_64_latestチャネルまたはOracle Yum Serverのol7_latestリポジトリからOFEDパッケージをインストールした場合、あるいはOracle Linux 7にアップグレードしたOracle Linux 6 Update 5システムにOFEDパッケージが存在する場合、OFEDパッケージはアップグレードできません。

次のようにrpmコマンドを使用して、古いOFEDパッケージを削除します。

# rpm -e infiniband-diags \
libibcm \
libibcm-devel \
libibmad \
libibmad-devel \
libibumad \
libibumad-devel \
libibverbs \
libibverbs-devel \
libmlx4 \
librdmacm \
librdmacm-devel \
opensm-devel \
opensm-libs \
ibacm-devel \
ibutils \
ibutils-libs

その後、次のようにyumを使用して、新しいパッケージをインストールできます。

# yum install ibutils

パッケージの競合が表示された場合は、rpmを使用して古いパッケージを削除してから、新しいパッケージを再インストールしてみます。