5 既知の問題

警告:

Oracle Linux 7は現在延長サポート中です。詳細は、Oracle Linux拡張サポートおよびOracleオープン・ソース・サポート・ポリシーを参照してください。

できるだけ早くアプリケーションとデータをOracle Linux 8またはOracle Linux 9に移行してください。

この章では、Oracle Linux 7 Update 4の既知の問題について説明します。

使用中のカーネル固有の問題が他にも存在する可能性があります。デフォルトのUEK R4u4を使用している場合は、Unbreakable Enterprise Kernel: リリース・ノートfor Unbreakable Enterprise Kernelリリース4更新4 (4.1.12-94)を参照してください。別のUEKリリースまたは更新を使用している場合は、Unbreakable Enterprise Kernelドキュメントで入手可能な、該当するカーネル・バージョンに適したリリース・ノートを参照してください。

インストールの問題

次の各項では、インストール時に発生する可能性のある問題について説明します。

インストール時の暗号化および/bootの構成

インストール中に、インストール先画面でデータの暗号化を選択して、手動によるパーティション化を実行すると、暗号化チェック・ボックスは、手動パーティション化画面で選択したとおりに表示されません。このチェック・ボックスは、暗号化をサポートするファイル・システム・タイプまたはファイル・システムを含むLVM論理ボリュームに対して構成できる暗号化を示します。変更をクリックすると、ボリュームの構成画面には、基礎となるブロック・デバイスのレベルで暗号化が適用されることを意味する暗号化チェック・ボックスが、ボリュームについて選択したとおりに表示されます。

LVMの場合は、データの暗号化を選択すると、LVM物理ボリュームおよびそこに含まれるすべての論理ボリュームが暗号化されます。データの暗号化を選択しない場合、論理ボリュームを暗号化するには手動パーティション化画面で暗号化チェック・ボックスを選択し、物理ボリュームを暗号化するにはボリュームの構成画面で暗号化チェック・ボックスを選択します。

btrfsの場合は、暗号化は、サブボリュームも含め、ファイル・システムを含むブロック・デバイスにのみ適用できます。たとえば、btrfsルート・ファイル・システムの/homeサブボリュームの暗号化を有効にすると、ルート・ファイル・システム自体の暗号化が暗黙的に有効になります。ボリュームの構成画面では、暗号化チェック・ボックスのみを選択できます。btrfsではファイル・システム・レベルでの暗号化がサポートされていないため、手動パーティション化画面では、btrfsファイル・システムについて暗号化チェック・ボックスを選択できません。

暗号化チェック・ボックスやBTRFSLVMまたはLVMシン・プロビジョニングの各デバイス・タイプを/bootに対して選択しないでください。/bootファイル・システムは標準パーティションで構成し、ext4またはXFSタイプである必要があります。

ネットワーク・インストール

ネットワーク・インストールを試行するとき、DHCPを使用してそのIP設定を取得するようにネットワーク・インタフェースを構成していないか、または静的IP設定を使用すると、インストール・ソースでエラーが発生しましたというエラーが発生します。

たとえば、boot ISOにアクセスするためにリモート・コンソールやLights-Out Managementなどの機能を使用する場合は、インストール場所を選択するときに、組込みサーバー・マネージャのネットワーク構成が使用できないことがあります。回避策は、インストール場所を構成する前に、グラフィカル・インストーラを使用してネットワーク設定を手動で構成することです。(バグID 19047736)

iSCSIディスクへのインストール

iSCSIディスクにインストールする場合は、ブート・コマンドラインにip=ibftまたはrd.iscsi.ibft=1のいずれかを追加し、インストール・ターゲットとして少なくとも1つのMBRまたはGPT形式のディスクを指定してください。そうしない場合、エラー・メッセージ「有効なブート・ローダーのターゲット・デバイスが見つかりませんでした」が表示され、インストールが失敗します。(バグID 22076589)

HP 3PAR TPVVへのインストール

HP 3PARストレージ・アレイにThin Persistenceライセンスを適用していない場合は、インストールで、シン・プロビジョニングされた仮想ボリューム(TPVV)にファイル・システムを作成できません。このライセンスは、ストレージの再利用のための低レベルSCSI UNMAPコマンドをサポートするために必要です。適切なライセンスがない場合の回避策は、TPVVのかわりにフル・プロビジョニングされた仮想ボリューム(FPVV)を使用することです。(バグID 22140852)

Broadcom MegaRAID 9460コントローラを使用しているシステムへのインストール後に起動できない

Intel® Xeon® E3 v5、Intel® Xeon® Platinum 8100、Intel® Xeon® Gold 6100、Intel® Xeon® Gold 5100、Intel® Xeon® Silver 4100およびIntel® Xeon® Bronze 3100ファミリ・プロセッサ(旧称: Skylake)が搭載された一部のシステムでは、MegaRAID_SAS v7.x.ドライバに依存する最新のBroadcom MegaRAID 9460 RAIDコントローラが使用されている場合があります。このドライバは、このリリースのインストール・メディアでは使用できません。このコントローラにアタッチされているRAIDボリューム上にOracle Linux 7がインストールされている場合、システムは起動できません。

このハードウェアに適切なドライバ・モジュールをインストールするには、ドライバ更新ディスクをダウンロードして準備する必要があります。このドライバ更新ディスクには、次の更新されたドライバ・モジュールが含まれています。

  • megaraid_sas 07.701.17.00-rc1

  • mpt3sas 15.100.00.00

  • smartpqi 1.0.4-100

更新されたモジュールは、必要に応じてUEKとRHCKの両方に提供されます。

ドライバ更新ディスクは、Oracle Software Delivery Cloud (https://edelivery.oracle.com/)からダウンロードできます。「Oracle Linux 7.4」を検索し、バスケットに追加するソフトウェアを選択します。「選択したソフトウェア」バスケットをクリックし、「続行」をクリックします。Oracleの標準条件および制限事項に同意し、「続行」をクリックします。このメディア・パックに含まれているドライバ更新ディスク・ファイルを選択してダウンロードできます。

  • V952636-01.zip (ドライバ更新ディスクのReadme)

  • V952635-01.iso (Oracle Linux 7 x86_64用のドライバ更新ディスク)

準備およびインストールの手順は、次の場所にあるOracle Linux 7: インストレーション・ガイドを参照してください。

https://docs.oracle.com/en/operating-systems/oracle-linux/7/install/ol7-install-dud.html

(バグID 26426929)

アップグレードの問題

Oracle Linux 6 (_latest)からOracle Linux 7 Update 4にアップグレードする際に、次の問題が発生する可能性があります。

cgconfigおよびcgredパッケージは個別にリストアする必要がある

Oracle Linux 7のlibcgroupパッケージには、cgconfigおよびcgred制御グループ・サービスが含まれていません。アップグレードしたシステムでこれらのサービスをリストアするには、libcgroup-toolsパッケージをインストールします。(バグID 19177606)

Webプロキシが必要な場合にアップグレード後スクリプトが失敗する

Oracle Linux yumサーバーにアクセスするためにプロキシが必要な場合、アップグレード後スクリプトが失敗します。(バグID 19169163)

古いバージョンのyumを使用すると依存関係エラーが生じる

redhat-upgrade-tool-cliユーティリティでは、アップグレード対象のOracle Linux 6システムにバージョン3.2.29-43.0.1以降のyumパッケージがインストールされている必要があります。それより前のバージョンのyumパッケージを使用すると、依存関係エラーによりアップグレード・ツールが失敗します。(バグID 18648783)

パッケージの競合

OracleがULNまたはOracle Linux yumサーバー経由で配布しているOracle Linux 7用パッケージの既知のパッケージ競合を次に示します。

oracle-ofed-releaseインストール時のrdma-coreとinfiniband-diags

rdma-coreinfiniband-diagsパッケージの間には競合があります。

競合が発生するのは、oracle-ofed-releaseパッケージのインストール時に、RPMが競合を検知してRDMAのかわりにrdma-core-*パッケージをインストールしようとするためで、その結果、依存関係に関連するその他のエラーが発生します。

競合を回避するには、OFEDパッケージのインストールまたはアップグレードの実行時にyumの‐‐exclude=rdma-core*オプションを使用し、yum-plugin-prioritiesパッケージをOracle Linux yumサーバーにあるyumのol7_optional_latestリポジトリからインストールします。詳細は、「OracleでサポートされているOFEDパッケージ」を参照してください。(バグID 26309256)

dovecot-devel.i686とdovecot-devel.x86_64

ULNのol7_x86_64_optional_latestチャネルのdovecot-devel.i686dovecot-devel.x86_64パッケージは競合します。両方のパッケージをインストールしようとすると、トランザクション・チェック・エラーが発生します。

Transaction check error:
  file /usr/include/dovecot/config.h conflicts between attempted installs of
dovecot-devel-1:2.2.10-7.el7.i686 and dovecot-devel-1:2.2.10-7.el7.x86_64

指定されたファイル間にはビットサイズの差があります。同じシステムに一度にインストールできるのは、いずれか1つのパッケージのみです。(バグID 25057633)

ipa-server-dns.x86_64とfreeipa-server-dns

ipa-server-dns.x86_64パッケージとULNのol7_x86_64_latestチャネルのfreeipa-server-dnsパッケージの間には競合があります。Oracle Linux 7 update 3で、.x86_64バージョンのipa-server-dnsパッケージは.noarchパッケージに置き換わりました。

競合を回避するには、Yumの構成でipa-server-dns.*.x86_64パッケージを除外する必要があります。パッケージを除外する方法の詳細は、Oracle Linux 7: 管理者ガイドを参照してください。(バグID 25054687)

ipa-admintools.x86_64とfreeipa-admintools

ipa-admintools.x86_64パッケージとULNのol7_x86_64_latestチャネルのfreeipa-admintoolsパッケージの間には競合があります。Oracle Linux 7 update 3で、.x86_64バージョンのipa-admintoolsパッケージは.noarchパッケージに置き換わりました。

競合を回避するには、Yumの構成でipa-admintools.*.x86_64パッケージを除外する必要があります。パッケージを除外する方法の詳細は、Oracle Linux 7: 管理者ガイドを参照してください。(バグID 25054687)

rear.x86_64とrear.noarch

Oracle Linux 7 update 3で、ULNのol7_x86_64_latestチャネルにある.noarchバージョンのrearパッケージは.x86_64パッケージに置き換わりました。

競合を回避するには、Yumの構成でrear.*.noarchパッケージを除外する必要があります。パッケージを除外する方法の詳細は、Oracle Linux 7: 管理者ガイドを参照してください。(バグID 25054687)

PackageKit.i686とPackageKit.x86_64

ULNのol7_x86_64_optional_latestチャネルのPackageKit.i686パッケージは、ol7_x86_64_u3_baseチャネルのPackageKit.x86_64パッケージと競合します。両方のパッケージをインストールしようとすると、トランザクション・チェック・エラーが発生します。

Transaction check error:
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/__init__.pyc from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/__init__.pyo from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/backend.pyc from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/backend.pyo from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/enums.pyc from install of
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/enums.pyo from install of
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/filter.pyc from install of
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/filter.pyo from install of
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/misc.pyc from install of
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/misc.pyo from install of
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/package.pyc from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/package.pyo from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/progress.pyc from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64
  file /usr/lib/python2.7/site-packages/packagekit/progress.pyo from install
of PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.i686 conflicts with file from package
PackageKit-1.0.7-6.0.1.el7.x86_64

同じシステムに一度にインストールできるのは、いずれか1つのパッケージのみです。Yumの構成でPackageKit.i686パッケージを除外する必要があります。パッケージを除外する方法の詳細は、Oracle Linux 7: 管理者ガイドを参照してください。(バグID 24963661)

sssd-common.i686とsssd-common.x86_64

sssd-common.i686パッケージは、ULNのol7_x86_64_optional_baseチャネルのsssd-common.x86_64パッケージと競合します。両方のパッケージをインストールしようとすると、トランザクション・チェック・エラーが発生します。

Transaction check error:
  file /usr/share/systemtap/tapset/sssd.stp conflicts between attempted
installs of sssd-common-1.14.0-14.el7.i686 and
sssd-common-1.14.0-14.el7.x86_64

同じシステムに一度にインストールできるのは、いずれか1つのパッケージのみです。Yumの構成でsssd-common.i686パッケージを除外する必要があります。パッケージを除外する方法の詳細は、Oracle Linux 7: 管理者ガイドを参照してください。(バグID 24963661)

ファイル・システム関連のバグ

次のファイル・システムの問題はOracle Linux 7 Update 4に関連しています。

AutoFS: AMD形式マップのbrowsable_dirsオプションはautofs.conf[amd]セクションに設定されていないと機能しない

必要に応じてファイル・システムの自動マウントに使用するautofsパッケージには、AMD形式マウント・マップ使用時のbrowsable_dirsオプションのサポートが含まれていますが、このオプションが機能するのは、ユーザーがこのオプションをautofs.conf構成ファイルの[ amd ]セクションに手動で設定した場合のみです。詳細は、autofs.conf(5)および/usr/share/doc/autofs-5.0.7/README.amd-mapsを参照してください。(バグID 26363401)

btrfs: 送信操作により大規模な重複排除済ファイル上でソフトロックアップが発生する

大規模な重複排除済ファイル上でbtrfs sendを使用すると、ソフトロックアップまたはメモリー不足の問題が発生します。この問題は、すべて1つのエクステントを指している複数のファイル・エクステントが含まれる大規模な重複排除済ファイルをbtrfs send操作で処理できないために発生しますが、それは、このようなタイプのファイル構造がbtrfs send操作で深刻なメモリー不足を引き起こすからです。

この問題が発生しないようにするには、メモリー搭載量が4GB未満のシステムではbtrfs sendを使用しないでください。(バグID 25306023)

btrfs、ext4およびxfs: 凍結および凍結解除操作が複数のスレッドで実行される場合のカーネル・パニック

サポートされているファイル・システムの複数のスレッドで実行される凍結および凍結解除操作により、システムが停止し、カーネル・パニックが発生する場合があります。この問題は、実際に凍結される前に凍結解除操作がトリガーされると発生する競合状態の結果です。結果のロック解除操作は存在しないロックの書込み操作を試行し、カーネル・パニックが発生します。(バグID 25321899)

btrfs: qgroupの予約領域がリークする

割当てグループ(qgroups)が領域を予約する方法に関するいくつかのバグが原因でリークが発生します。これには、ダーティな範囲への再書込みによってリークが発生し、"pwrite64: Disk quota exceeded"エラーが表示される問題が含まれます。(バグID 22483655)

btrfs: サブボリューム間でファイルをクローニングした後の排他参照カウントが正しくない

2つのサブボリューム間でファイルをクローニングした後の排他参照カウントは正しくありません。この問題は、割当てグループと、一部のコードの実装方法に関連しています。(バグID 22456419)

btrfs: 割当て再スキャンまたは無効化中のアンマウント時のカーネル・ウップス

割当て再スキャンをトリガーする操作またはマウントされたファイル・システムの割当てを無効化する操作により、ファイル・システムのアンマウント時にカーネル・ウップス・メッセージが発生します。これにより、システムがハングする場合があります。(バグID 22377928)

btrfs: qgroupアカウンティングを使用している共有エクステント削除時のカーネル・ウップス

割当てグループ(qgroup)アカウンティングが使用されている共有エクステントを削除すると、カーネル・ウップス・メッセージが表示される可能性があります。これは、遅延参照の追加時にレコードが見つからないことが原因で、後方参照を実行中に不正確な結果が取得されるという問題と関連しています。(バグID 21554517)

ext4: 負のi_sizeを使用してファイルに追加した後、アンマウントでシステムが停止する

ファイル・システムで負のi_sizeを使用してinodeをロードすることは無効ですが、負のi_sizeを使用したファイルの作成とそのファイルへの追加は可能です。ただし、これにより、ライトバックの基礎となるルーチンで整数オーバーフローが発生し、カーネルがロックされます。(バグID 25565527)

ext4: iノード・サイズの動的拡張時に停止が発生する

iノードのi_extra_sizeフィールドを使用している場合、iノード・サイズの動的拡張時にext4ファイル・システムで停止が発生します。(バグID 25718971)

ext4: 破損した孤立iノード・リストを処理する場合にシステムが停止する

孤立iノード・リストが破損している場合、iノードを繰り返し処理するとシステムが停止する可能性があります。たとえば、孤立iノード・リストにブートローダーiノードの参照が含まれる場合、ext4_iget()は、システムを停止する可能性がある処理ループが発生する不正なiノードを戻します。(バグID 24433290)

xfs: XFSを使用してファイル・システムがフォーマットされd_typeが有効になっている場合、Oracle Linux 7 Update 4はUEK R3と互換性がない

Oracle Linux 7 Update 4インストーラを使用して作成されるすべてのxfsファイル・システムは、d_typeのサポートが自動的に有効化され、ftype=1オプションを使用してフォーマットされます。UEK R3カーネルはこのオプションと互換性がなく、ftype=1を使用して作成されたxfsファイル・システムをマウントできないため、デフォルトのファイル・システム・フォーマットが選択されるOracle Linux 7 Update 4インストーラを使用してインストールされたシステムでは、UEK R3カーネルは起動できません。

以前のOracle Linux 7 Updateでフォーマットされたディスクではftype=0オプションが使用されるため、アップグレードに影響はありません。ただし、Oracle Linux 7 Update 4以降でUEK R3を使用する場合、XFSを使用してディスクをフォーマットする際は、ftype=0オプションを明示的に設定する必要があることに注意してください。

kickstartインストールの実行時にシステムでUEK R3を使用する場合は、フォーマットに別のファイル・システム・オプションを手動で指定できます。UEK R3で引き続きXFSを使用する場合は、kickstart構成で明示的にフォーマット・オプションをftype=0に設定する必要があります。(バグID 26176688)

xfs: ディレクトリreadaheadの完了によってアンマウント後にシステムが停止する可能性がある

ファイル・システムがマウント後に突然アンマウントされた場合、ディレクトリreadaheadによってシステムが停止する可能性があります。ディレクトリreadaheadの遅延が長くなると、アンマウントが完了した後にバッファI/O完了が発生する可能性があります。ディレクトリreadahead I/Oの持つ非同期的な性質から、readahead I/O完了が発生したときにコア・データ構造が解放済になっている場合があり、これにより、完了によるメモリー・アクセスが無効になって、カーネル・パニックが発生したり、システムが停止する可能性があります。(バグID 25550712)

xfs: 負のi_sizeを使用してバッファによるファイルへの追加を実行した後、アンマウントでシステムが停止する

ファイル・システムで負のi_sizeを使用してinodeをロードすることは無効ですが、このようなファイルの作成は可能です。バッファをファイルに追加する場合は、ライトバックの基礎となるルーチンでの整数オーバーフローによってカーネルがロックされます。直接追加ではこの動作は発生しません。(バグID 25565490)

xfs、ext4: DIO/AIO書込み時のIOエラーが原因でディスク内容が破損する

直接IO (DIO)または非同期IO (AIO)の未書込みエクステントへの書込みがIOエラーにより失敗すると、ディスク内容が破損します。(バグID 24393811)

Ceph: Ceph Object GatewayにSSLモードでアクセスするとSSL証明書の検証エラーが発生する

Ceph Object GatewayサービスでSSLを有効化するように構成し、自己署名証明書の使用を選択した場合、SSLモードでサービスにアクセスしようとすると、SSL証明書の検証エラーが発生する可能性があります。

Ceph Object Gatewayサービスのテストに使用するサンプルPythonスクリプト(『Ceph Storage for Oracle Linuxリリース2.0リリース・ノート』で提供)には、Oracle Linux 7 update 4で更新されたPythonライブラリが必要です。urllib2などのライブラリ(python-botoの依存関係)は、より厳格なSSL検証を実行するように更新され、自己署名証明書が使用されているサービスへのHTTPSを介した接続時にSSL証明書の検証エラーを戻す可能性があります。

自己署名証明書を使用する場合は、CA証明書をクライアント・システムの証明書バンドルにコピーできます。たとえば、次のようにします。

cat custom.crt >> /etc/pki/tls/certs/ca-bundle.crt

あるいは、プログラムの環境を使用して、その他の信頼できるCA証明書(PEM形式)へのパスを指定します。その他の信頼できるCA証明書を指定するには、環境変数SSL_CERT_FILEおよびSSL_CERT_DIRを使用できます。たとえば、次のようにします。

SSL_CERT_FILE=/root/ceph/custom.pem python script.py

(バグID 26451186)

自動バグ報告ツール

Red Hat自動バグ報告ツール(ABRT)で提供される自動報告のデーモンおよび機能は、Oracle Linuxではサポートされていません

ABRTパッケージおよび関連ファイル(libreportなど)は、パッケージの依存関係を満たすためにディストリビューションに含まれており、ローカル・バグ・レポートの生成に使用できますが、これらのレポートを自動的にアップロードする機能はサポートされていません。技術的なサポートが必要な場合は、My Oracle Supportポータルまたは電話でOracleサポートに連絡してください。

bashシェルでのコマンドの自動入力

lsなどの一部のコマンドでは、[Tab]キーを押すとbashシェルでコマンドが自動的に入力されますが、exportなどのその他のコマンドでは自動入力されません。次の回避策を使用すると、すべてのコマンドで自動入力を有効にできます。

  1. bash-completionパッケージを削除します。

    sudo yum remove bash-completion
  2. シェルでcomplete -rコマンドを実行します。このコマンドを永続化するには、これを$HOME/.bashrcに入れます。

(バグID 19248362)

UEK R3でのcrashkernel=auto設定

Kdump構成を簡単にするためにUEK R3のcrashkernel=autoカーネル・パラメータを有効にした場合は、dmesg出力および/proc/cmdlineの両方にcrashkernel=NNNM@0Mと表示されます。これは実装で想定される動作で、@0Mauto設定を表します。crashkernel=autoパラメータはXenではサポートされません。(バグID 17616874)

grubbyにより誤った保存済エントリが設定される

grubbyを使用してGRUB 2構成からカーネル・メニュー・エントリを削除すると、/etc/grub2/grub.cfgのデフォルト・エントリの値が正しくなくなります。

この問題を回避するには、/etc/default/grubGRUB_DEFAULTの値を正しいエントリに設定し、grub2-mkconfigを使用して/etc/grub2/grub.cfgファイルを再生成します。または、yumコマンドを使用してカーネル・パッケージを削除します。(バグID 19192278)

/bootがbtrfsサブボリューム上にある場合、カーネルのアップグレード時にgrubbyの致命的エラーが発生する

/bootがbtrfsサブボリュームでホストされている場合、GRUB 2ではinitramfsおよびvmlinuzのパス名を正しく処理できません。この問題は、ユーザーが新しいカーネルを更新またはインストールする際と、grubbyがGRUB 2構成の更新を試行する際に発生します。Oracle Linux 7 Update 4のフレッシュ・インストール実行時にRHCKまたはUEKカーネルをアップグレードする場合は、次のエラーが表示されます。

grubby fatal error: unable to find a suitable template

システムの再起動時、カーネルが更新された後に、システムは古いカーネルにブートされます。

同様に、Oracle Linux 7 Update 3からOracle Linux 7 Update 4へのアップグレード時に、/bootディレクトリがbtrfsサブボリュームでホストされている場合、アップグレードの完了後、システムは古いOracle Linux 7 Update 3カーネルにブートされます。

この問題を回避するには、カーネルがインストールまたはアップグレードされた直後に、次の例に示すように、grub2-mkconfigを使用して/etc/grub2/grub.cfgを再作成します。

sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg

生成された構成内のカーネル・メニュー・エントリのリストを取得します。

grep -P "submenu|^menuentry" /boot/grub2/grub.cfg | cut -d "'" -f2

リストからデフォルト・カーネルとして実行するカーネル・エントリを選択し、次のコマンドを使用して、menu entry titleをリストで特定したカーネル・エントリのタイトルに置き換え、このエントリをデフォルトに設定します。

sudo grub2-set-default "menu entry title"

grub2-editenv listコマンドを使用して、saved_entryが選択したカーネル・メニューのタイトルに更新されていることを確認できます。

再起動し、uname -aを使用して、システムの再起動時に正しいカーネルが動作していることを確認します。

(バグID 22750169)

ヘブライ文字のLaTeXフォント

tex-fonts-hebrewパッケージのインストールは、その前にすべてのtexlive*パッケージをインストールしていないと失敗します。(バグID 19059949)

InfiniBandの問題

InfiniBandデバイスの使用時に発生する可能性のある問題を次に示します。

ifup-ib: line 357: /sys/class/net/ib0/acl_enabled: 権限が拒否されましたエラー

Oracle Linux 7 Update 4システムでifup ib-interfaceまたはservice network restartを実行すると、次のエラーが報告されます。

/etc/sysconfig/network-scripts/ifup-ib: line 357: /sys/class/net/ib0/acl_enabled: Permission denied

このエラーは、InfiniBandインタフェースが正常に起動されている場合でも報告されます。

この問題を回避するには、sysfsファイルを操作する古い構成方法から、提供されている新しいibaclツールを使用する方法に変更します。(バグID 26197105)

InfiniBand Adapter M3の無効なファームウェア・バージョンが原因でKdumpが失敗する場合がある

Oracle Dual Port QDR InfiniBand Adapter M3ファームウェア・バージョン2.31.5350がインストールされている場合、Oracle Linux 7 Update 4でKdumpが失敗することがあります。

この問題が発生しないようにするには、Oracle Dual Port QDR InfiniBand Adapter M3のファームウェア・バージョンを2.31.5350以上に更新してください。(バグID 26351183)

InfiniBandインタフェースのIPoIBモードの変更

IPoIBドライバは、インタフェースでの接続モードまたはデータグラム・モードの使用をサポートし、データグラム・モードがデフォルト・モードです。connectedまたはdatagram/sys/class/net/ibN/modeに反映させてInfiniBandインタフェースのモードを変更する方法はUEK R3ではサポートされていません。また、UEK R3が実行中で、InfiniBandインタフェースが有効化されている場合は、InfiniBandインタフェースのモードを変更できません。

UEK R3システムでInfiniBandインタフェースのIPoIBモードを変更するには:
  1. /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ibN構成ファイルを編集します(Nはインタフェースの番号です)。

    • 接続モードを有効にするには、このファイルにCONNECTED_MODE=yesを指定します。

    • データグラム・モードを指定するには、このファイルにCONNECTED_MODE=noを指定するか、この設定を指定しないようにします(データグラム・モードはデフォルトで有効になります)。

    ノート:

    変更を保存する前に、このファイルにCONNECTED_MODEの設定が複数指定されていないことを確認してください。

  2. インタフェースで指定モードを有効にするには、次のコマンドを使用して、インタフェースを無効にして再度有効にします。

    sudo ifdown ibN
    sudo ifup ibN

ノート:

この問題はUEK R4で解決されています。

(バグID 17479833)

InfiniBand CAポートを無効にすると警告が示される

ibportstate disableコマンドを使用してInfiniBand CAまたはルーター・ポートを無効にすると、次の警告メッセージが表示される場合があります。
ibwarn: [2696] _do_madrpc: recv failed: Connection timed out
ibwarn: [2696] mad_rpc: _do_madrpc failed; dport (Lid 38)
ibportstate: iberror: failed: smp set portinfo failed
これらの警告は無視してもかまいません。(バグID 16248314)

Intel QuickAssist Acceleration Technology

UEK R3では、暗号化機能をQuickAssistハードウェアにオフロードできるようにするQATドライバをサポートしていません。

systemdにRemoveIPC=yesが構成されている場合にデータベースのインストールおよび操作が失敗する

systemdRemoveIPC=yesが構成されている場合に、非システム・ユーザーがログ・アウトすると、そのユーザーのプロセスのプロセス間通信(IPC)が終了されます。ラップトップ用のこの設定は、サーバー・システムではソフトウェアの問題を引き起こす場合があります。たとえば、ユーザーが、Oracle Databaseのoracleのようなデータベース・ソフトウェア所有者である場合、この構成によってデータベースのインストールが失敗したり、データベース・サービスがクラッシュすることがあります。

Oracle Linux 7 Update 4ではデフォルトで、systemdによってIPCが終了しないようにするために、/etc/systemd/logind.confRemoveIPC=noが構成されています。ただし、システムをOracle Linux 7 Update 4に更新する前にこのファイルを変更した場合、更新によって新しいバージョンのファイルが/etc/systemd/logind.conf.rpmnewとしてインストールされ、/etc/systemd/logind.confRemoveIPC=noは設定されません。データベースのクラッシュを防ぐには、/etc/systemd/logind.confRemoveIPC=noを設定し、systemctl rebootを実行してシステムを再起動します。(バグID 22224874)

EnforcingモードのSELinuxでOracle ASMが初期化に失敗する

SELinuxがEnforcingモードの場合、/etc/init.d/oracleasmスクリプトが失敗します。このインタフェースは非推奨。SELinuxが有効な場合は、かわりに、/usr/sbin/oracleasmにインストールされているグローバルなoracleasmユーザースペース・ツールを使用して、oracleasm操作を実行します。

(バグID 18513404)

UEK R3でのzramに関するマルチパス・メッセージ

UEK R3でmultipath -llコマンドを実行すると、次のようなメッセージが表示されます。

zram0: No fc_host device for 'host'
zram0: No fc_host device for 'host'
zram0: No fc_remote_port device for 'rport--1:-1-0'

マルチパス機能に対する影響はないため、これらのメッセージは無視してかまいません。メッセージが表示されないようにするには、/etc/multipath.confzramデバイスをブロックリストに登録します。

RHCKおよびUEK R4 u2以降では、必要に応じてロード可能な個別のカーネル・モジュールにzramのサポートがコンパイルされるため、この問題は修正されています。zramカーネル・モジュールがこのいずれかのカーネルにロードされると、警告メッセージが再表示されます。

(バグID 20300644)

NFSでOracle Linux 7 LXCコンテナを作成できない

rootファイル・システム(/container)がNFS共有上でホストされている場合、Oracle Linux 7コンテナの作成に失敗します。一部のパッケージのインストール中に、RPMが機能の設定に失敗します。たとえば、Oracle Linux 7 Update 4コンテナの作成時、iputilsパッケージのインストール中にインストールが失敗します。

Error unpacking rpm package iputils-20121221-7.el7.x86_64
error: unpacking of archive failed on file /usr/bin/ping: cpio: cap_set_file
error: iputils-20121221-7.el7.x86_64: install failed

また、Oracle Linux 7 Update 3コンテナの作成時にinitscriptsおよびsystemdパッケージをインストールしようとすると、同様の問題が発生します。

この問題は、NFSv3とNFSv4の両方で発生します。

Oracle Linux 6コンテナは影響を受けません。

(バグID 25024258)

Oracle VMおよびXenでのOracle Linux 7ゲスト

Oracle Linux 7ゲストでは、Oracle VM 3で、ハードウェア仮想化(HVM)および準仮想化ドライバによるハードウェア仮想化(PVHVM)の両方がサポートされています。Oracle VMまたはその他のXenベースのハイパーバイザ上の準仮想化ドメイン(PVM)内のOracle Linux 7ゲストはサポートされていません。

Oracle VM 2では、どのようなタイプのOracle Linux 7ゲストもサポートされていません。(バグID 18712168、18667813、18266964)

Windows Hyper-V Server環境においてUEK R4カーネルを使用したOracle Linux 7 Update 4ゲストでHyper-V関連サービスが起動に失敗する

Oracle Linux 7でUEK R4以前のリリースを実行している場合、Hyper-Vパッケージのバージョンが0-0.29.20160216git.el7以降であると、hypervkvpdおよびhypervvssdサービスを起動できません。

この問題を回避するには、UEK R4U5以降にアップグレードします。

(バグID 24745861)

UEK R3でkvm_intelモジュールをロードするときにCPUごとの割当てが失敗する

UEK R3でkvm_intelモジュールをロードするときに、CPUごとの割当てが失敗します。次のようなメッセージがログに記録されます。

kvm_intel: Could not allocate 48 bytes percpu data 
PERCPU: limit reached, disable warning 

現時点で、この問題の回避策はありません。(バグID 18459498)

OpenSSHがログイン・レコードをSSHクライアントのホスト名で更新しない

デフォルトでは、Oracle Linux 7 Update 4のインストールまたはアップグレード後、OpenSSHはログイン・レコード(/var/run/utmpなどのファイル)をSSHクライアントのホスト名で更新しません。これは想定された動作です。

以前の動作(ログイン・レコードがSSHクライアントのホスト名で更新される)に戻す場合は、/etc/ssh/sshd_configファイルを編集して、"UseDNS yes"行を非コメント化します。詳細は、sshd_config(5)マン・ページを参照してください。(バグID 26286750)

Geneveネットワーク・ドライバのサポートがUEKリリースで提供されない

Oracle Linux 7 Update 4に含まれているipおよびiprouteコマンドは、Geneve対応デバイスをサポートしています。このドライバ用モジュールはRHCKには付属していますが、UEK R4には含まれていません。Geneveデバイスを設定、追加または表示するコマンドは、RHCKで使用する場合にのみ機能します。(バグID 24652835)。

net_prio制御グループがUEK R3でサポートされていない

ネットワーク優先度cgroupサブシステム(net_prio)のUEK R3での使用は、現在はサポートされていません。UEK R3でモジュールを使用しようとすると、次のようなエラー・メッセージが表示されます。

modprobe: FATAL: Module netprio_cgroup not found
mount: special device cgroup does not exist.

(バグID 18966564)

 UEK R3でDHCPが構成されたインタフェースのデフォルト・ゲートウェイおよびルートをNetworkManagerが設定できない

Oracle Linux 7 update 4でUEK R3が動作している場合、NetworkManagerはDHCPが構成されたネットワーク・インタフェースにデフォルト・ゲートウェイおよびルートを設定できません。この結果、ネットワーク・インタフェースが正常に動作しない場合があります。

この問題を解決するには、DHCP用に構成されているインタフェースに対してNetworkManagerによる制御を無効にします。

インタフェースに対してNetworkManagerを無効化するには、次の例に示したように、/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-devでインタフェースのネットワーク・スクリプトを編集し、パラメータNM_CONTROLLED=noを追加します。

echo "NM_CONTROLLED=no" >> /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eno4

(バグID 26268996)

 UEK R3でNetworkManagerがIPv6アドレスをインタフェースに追加できない

Oracle Linux update 4にアップグレードした後、またはOracle Linux 7 update 4でUEK R3が動作している場合、NetworkManagerがIPv6用に構成されたネットワーク・インタフェースを起動できない場合があります。

次のようなエラーがシステム・ログに記録されます。

<error> platform-linux: do-add-ip6-address[2: fe80::210:e0ff:fe5f:920c]:
        failure 22 (Invalid argument)
<error> platform-linux: do-add-ip6-address[5: fd00:1:1:24::456]:
        failure 22 (Invalid argument)

ip addr addコマンドを使用して、IPv6アドレスをインタフェースに手動で追加できます。

この問題は、IPv6が静的に構成されているか、DHCP経由で動的に割り当てられるか、ステートレス・アドレス自動設定(SLAAC)を使用して構成されるかどうかに関係なく予期されます。

この問題を回避するには、IPv6を構成する必要があるインタフェースに対して、NetworkManagerを無効化します。インタフェースに対してネットワーク・マネージャを無効化するには、次の例に示したように、/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-devでインタフェースのネットワーク・スクリプトを編集し、パラメータNM_CONTROLLED=noを追加します。

echo "NM_CONTROLLED=no" >> /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eno4

(バグID 24848072)

ネットワーク接続アイコンに誤ったインタフェースの状態が示される

ネットワーク接続アイコンに、アクティブなネットワーク・インタフェースが切断されていると示される場合があります。この動作は、rootユーザーで発生し、他のユーザーでは発生しません。ip linkifconfigなどのコマンドライン・ユーティリティには正しい状態が示されます。(バグID 19060089)

電源ボタンがデフォルトでACPI Suspendに設定される

グラフィカル(GUI)コンソール・モードのOracle Linux 7では、デフォルトでハードウェアの電源ボタンがACPI "Sleep"ボタンと同等に扱われ、電源ボタンによりシステムが省電力のスリープ・モードに入ります。この動作は、Gnomeデスクトップ環境に固有です。

以前のバージョンのOracle Linuxでは、ハードウェアの電源ボタンでシステムのシャットダウンが開始されました。Oracle Linux 7で同様に動作させるには、/etc/dconf/db/local.d/01-shutdown-buttonという名前のファイルを作成し、次の内容を設定します。

[org/gnome/settings-daemon/plugins/power]
button-power='shutdown'

次のコマンドを実行します。

sudo dconf update

新しい設定を有効にするには、デスクトップ環境からログアウトして、ログインしなおします。(バグID 25597898)

Cockpit Webインタフェースがサブスクリプション・ステータスの表示に失敗する

「サブスクリプション」メニュー・オプションをクリックしたときに、Cockpit Webインタフェースがサブスクリプション・ステータスの表示に失敗することがあります。次のエラーが戻されます。

Couldn't get system subscription status. Please ensure subscription-manager
is installed.

使用可能なsubscription-managerパッケージはありません。(バグID 26581257)

rdma-coreがインストールされているシステムをアップグレードすると、32ビットRDMAパッケージがインストールされる

rdma-core.noarchパッケージがインストールされているシステムからアップグレードすると、32ビット・バージョンのパッケージおよび多くの依存関係も不必要にインストールされます。これは、パッケージの元のバージョンが廃止され、アップグレード中にパッケージがrdma-core.i686rdma-core.x86_64の両方のバージョンのパッケージおよびそれらのパッケージの依存関係で置き換えられるためです。

この問題を回避するには、--exclude=\*.i686オプションを指定してyum updateコマンドを実行します。

sudo yum update --exclude=\*.i686

(バグID 28217831)