A テープカートリッジ

テープカートリッジは T10000 テープドライブに付属していないため、別途注文する必要があります。詳細は、媒体とカートリッジラベルの注文を参照してください。

この付録では、StorageTek T10000 テープドライブで使用するテープカートリッジを一覧表示し、説明しています。

図A-1 テープカートリッジのタイプ

図A-1 については、周囲のテキストで説明しています。

図の凡例:


1 - ラベル領域
2 - ドア (黒 = データ、赤 = Sport、白 = クリーニング、黄 = VolSafe)
3 - 書き込み保護スイッチ

免責条項

媒体の使用:

ライブラリとテープドライブで使用されるストレージ媒体 (テープカートリッジ) は、全体のパフォーマンスに重大な影響を与える可能性があります。次は、テープストレージ媒体に関するポリシーです。

  • StorageTek ブランドの媒体には保証があります。

  • お客様は、StorageTek ブランドでないストレージ媒体によって破損したハードウェアの修理や交換に関連するすべての費用とコストに対する責任を負います。

テープカートリッジ

大容量に最適化されたこれらのカートリッジは、パフォーマンスを最大にするために、単一のリールハブを使用します。カートリッジの基本的なタイプは次のとおりです。

  • StorageTek T10000 (T10000A または B テープドライブ用)

    • 標準

    • Sport

    • VolSafe (標準または Sport)

    • クリーニング

  • StorageTek T10000 T2 (T10000C または D テープドライブ用)

    • 標準

    • Sport

    • VolSafe (標準または Sport)

    • クリーニング

標準カートリッジ

標準カートリッジは、一般的な読み取りまたは書き込み用のデータカートリッジです。標準カートリッジは、 黒色のアクセスドアによって識別できます。

  • 標準データカートリッジのネイティブ容量は次のとおりです。

    • StorageTek T10000: 500G バイト (T10000A) または 1T バイト (T10000B)

    • StorageTek T10000 T2: 5T バイト (T10000C) または 8T バイト (T10000D)

      最大容量が有効にされている場合、容量は 5.5T バイト (T10000C) および 8.5T バイト (T10000D) です。

  • StorageTek T10000 データカートリッジの仕様では、15,000 回のマウントをサポートします。StorageTek T10000 T2 データカートリッジの仕様では、25,000 回のマウントをサポートします。その数を超えると、テープドライブはホストに警告メッセージを発行します。

    ノート:

    マウントとは、テープドライブが巻き取りリールにテープを通し、ロード位置まで動かすことと定義されています。

Sport カートリッジ

Sport カートリッジは、標準データカートリッジの小容量版です。Sport カートリッジは、赤色のアクセスドアによって識別できます。

  • Sport データカートリッジのネイティブ容量は次のとおりです。

    • StorageTek T10000: 120G バイト (T10000A) または 240G バイト (T10000B)

    • StorageTek T10000 T2: 1T バイト (T10000C) または 1.6T バイト (T10000D)

  • StorageTek T10000 カートリッジの仕様では、15,000 回のマウントをサポートします。StorageTek T10000 T2 カートリッジの仕様では、25,000 回のマウントをサポートします。その数を超えると、テープドライブは警告メッセージを発行します。

VolSafe カートリッジ

VolSafe は書き込み保護機能の拡張機能です。VolSafe カートリッジは、Write-Once Read-Many (WORM) アプリケーションで使用します。テープ自体を壊さないとそれらを消去することはできません。

VolSafe カートリッジは、黄色のアクセスドアによって識別できます。

  • T10000 は VolSafe テープにデータを書き込み、ドライブはカートリッジがいっぱいになるまで、カートリッジに大量のデータセットを追加できます。このように、VolSafe により、データの損失の可能性なく、テープにデータを永久的に保存できます。

  • VolSafe カートリッジは、標準容量と Sport 容量の両方で提供されます。

  • StorageTek T10000 カートリッジの仕様では、15,000 回のマウントをサポートします。StorageTek T10000 T2 カートリッジの仕様では、25,000 回のマウントをサポートします。その数を超えると、テープドライブはホストに警告メッセージを発行します。

VolSafe および WORM テクノロジは、Sarbanes-Oxley Act などの多様なアプリケーションのデータのストレージ、保護、およびアーカイブに最適です。

Sarbanes-Oxley Act は、2002 年 7 月 30 日に法制化されました。この法は、金融慣行とコーポレートガバナンス規制に大幅な法的変更をもたらしました。これにより、次のように定められた目標で厳格な新しい規則が導入されました。「証券取引法に従って行われる企業の情報開示の正確性と信頼性と向上することによって、投資家を保護すること」

クリーニングカートリッジ

名前が示すように、クリーニングカートリッジは、テープドライブのヘッドとテープパスをクリーニングするために使用します。

ノート:

テープドライブが所定の長さのテープをトランスポートするか、または所定の数のエラーを記録すると、ドライブが自動的にクリーニングをリクエストします。

クリーニングカートリッジを使用して、ドライブのヘッドを定格パス数までクリーニングできます。それを超えてクリーニングカートリッジを使用すると、テープドライブはそのカートリッジを拒否し、ホストにエラーメッセージを送信します。

これらのカートリッジは、白色のリーダーアクセスドアによって識別できます。

追加のカートリッジコンポーネント

T10000 テープカートリッジには、2 つの追加のコンポーネント (Radio Frequency Identificationおよび媒体情報) があります。

Radio Frequency Identification

T10000 ドライブの RFID 回路は、テープのロード時に、カートリッジ内に存在する RFID チップの情報を読み取ります。この情報は、テープのタイプと、媒体情報領域 (Media Information Region、MIR) の状態を判断するのに役立ちます。

  • テープがロードされると、MIR は無効とマークされ (つまり変更される可能性がある)、アンロードされると、新しい情報で更新されます。

  • テープがドライブから解放されると、RFID チップは、ドライブによって、現在の MIR 情報、統計情報、およびステータスでリフレッシュされます。

媒体情報

T10000 テープドライブは、各テープカートリッジに記録された情報を使用して、カートリッジへのアクセス回数を減らしカートリッジの寿命を管理します。この情報は、カートリッジの RFID (Radio Frequency IDentification) チップと、テープの先頭にある媒体情報領域 (Media Information Region、MIR) と呼ばれる領域に記録されています。RFID に格納される情報は、MIR に格納される情報の真部分集合です。媒体情報は、統計カウンタとデータポインタの、2 つのカテゴリに分類されます。

統計カウンタ

統計カウンタにはカートリッジの使用状態が反映され、読み取りまたは書き込み動作、エラー動作、マウントの累積回数など、データカートリッジの使用に関する情報が含まれています。

データポインタ

データポインタ情報とは、物理的なテープ媒体上にあるカスタマ (論理) データの位置を示すために使用されるディレクトリ (マップ) です。カスタマデータはテープ上のドライブ制御ブロックに圧縮して書き込まれるため、書き込まれたデータの位置を効率よく特定するにはマップが必要です。このマップは、カスタマデータとテープ媒体上の物理的なブロックとの間のインデックスを提供します。データが書き込まれたあと、ドライブはこのマップにアクセスして、カスタマデータへのアクセスを最適化します。

カスタマデータの位置を特定するため、または間隔をあけるため、ブロックを示す論理オブジェクトはテープ媒体上の物理的な位置に変換され、ドライブはそのブロックを読み取る最速の方法を決定します。ブロックが現在の位置から物理的にある程度離れている場合は、計算によってブロック位置を高速に特定し、そのあと通常の速度で読み取りが行われます。

媒体情報の存在は、問題がなければ、通常はユーザーに透過的です。これは、マウント解除中に情報の更新が失敗した場合に発生することがあります。無効な媒体情報は、いくつかの領域に影響を及ぼします。これは高速な位置特定を可能にするための情報なので、媒体情報が無効になるとすべての操作の速度が低下します。これは、テープの先頭からの順次読み取りには影響を及ぼしません。ただし、位置特定を使用する操作は、要求されたブロックの読み取りにデフォルトの低速な順次読み取りを使用するようになるため、処理時間が長くなる可能性があります。

ノート:

特定のテープカートリッジでパフォーマンスの低下が見られた場合は、媒体情報が無効になっている疑いがあります。

以降のセクションでは、媒体情報の処理方法と、この情報の問題を示している可能性のあるいくつかの状況について説明します。

通常の処理

テープカートリッジがロードされるたびに、テープ媒体から媒体情報が読み取られて、ドライブのメモリーに保存されます。ドライブメモリーへのロード後、テープ上の RFID には読み取り無効状態が書き込まれます。テープ上の媒体情報は、現在のマウントセッションでの動作結果を反映していないため、オープン状態で読み取り無効とマークが付けられます。現在のマウントセッション中に行われるこれ以降のアクセスは、すべてドライブ上の情報に保存されます。カートリッジへの書き込みがなかった場合、RFID は読み取り無効状態のままで、MIR ディレクトリ情報がまだ完全に有効であることを示します。書き込みが発生したあと、RFID には、テープ上の MIR ディレクトリ情報が無効であることを意味する書き込み無効のマークが付けられます。

T10000 ドライブは、読み取り専用機能では、ドライブ上にある情報のコピーを使用してカスタマデータポインタにアクセスします。メモリー上の情報の中の統計カウンタは、ドライブの動作に応じて継続的に更新されます。

アンロードルーチンの一環としてカートリッジがアンロードされると、ドライブ上の情報がカートリッジの RFID とテープ上の MIR に書き込まれ、クローズ状態に設定されます。

密度の異なるカートリッジの処理

ドライブが書き込みに使用する密度とは異なる密度のデータフォーマットで書き込まれたデータカートリッジがロードされるたびに、モデル固有の MIR 処理が発生します。T10000 ドライブモデルが混在している環境では、必須のファームウェア更新によって、低密度のドライブが高密度ドライブの RFID を読み取れるようになります。

T10000A ドライブによって書き込まれた標準データカートリッジまたは Sport カートリッジの場合は、次のようになります。

  • RFID は、T10000A、B、C、または D ドライブによって読み取りまたは更新ができます。

  • MIR は、T10000A、B、C、または D ドライブによって読み取りができます。

  • MIR は、T10000B、C、または D ドライブによって更新できません。

  • T10000A、B、C、または D ドライブのカウンタは、適切なファームウェア更新がインストールされたあとで更新できます。

  • カートリッジは、T10000A または B ドライブによって再利用できます。

T10000B ドライブによって書き込まれた標準データカートリッジまたは Sport カートリッジの場合は、次のようになります。

  • RFID は次が可能です。

    • T10000A、B、C、または D ドライブによる読み取り

    • T10000B、C、または D ドライブによる更新

  • MIR は、T10000B、C、または D ドライブによって読み取りができます。

  • MIR は、T10000A、C、または D ドライブによって更新できません。

  • T10000B、C、または D ドライブのカウンタは、適切なファームウェア更新がインストールされたあとで更新できます。

  • カートリッジは、T10000A または B ドライブによって再利用できます。

    ノート:

    T10000A または B ドライブは、データカートリッジのデータフォーマットが読み取れない密度であると認識すると、Virtual Operator Panel (VOP)、またはラックマウント型ドライブの物理的なオペレータパネルに 3215 を表示します。

T10000C ドライブによって書き込まれた標準データカートリッジまたは Sport カートリッジの場合は、次のようになります。

  • RFID は次が可能です。

    • T10000A、B、C、または D ドライブによる読み取り

    • T10000C または D ドライブによる更新

  • MIR は、T10000C または D ドライブによって読み取りができます。

  • MIR は、T10000A または B ドライブによって更新できません。

  • T10000C ドライブのカウンタは、適切なファームウェア更新がインストールされたあとで更新できます。

  • カートリッジは、T10000C または D ドライブによって再利用できます。

T10000D ドライブによって書き込まれた標準データカートリッジまたは Sport カートリッジの場合は、次のようになります。

  • RFID は次が可能です。

    • T10000A、B、C、または D ドライブによる読み取り

    • T10000D ドライブによる更新

  • MIR は、T10000D ドライブによって読み取りができます。

  • MIR は、T10000A、B、または C ドライブによって更新できません。

  • T10000D ドライブのカウンタは、適切なファームウェア更新がインストールされたあとで更新できます。

  • カートリッジは、T10000D ドライブによって再利用できます。

媒体情報が無効な状況

T10000 ドライブの媒体が無効になる状況が 4 つあります。

  1. カートリッジの RFID が読み取れません。ドライブはそのカートリッジのマウントを拒否します (403B の FSC)。カスタマデータを回復するため、カートリッジを技術担当者に返してください。

  2. カートリッジの RFID が部分的に読み取り可能です。ドライブはそのカートリッジを読み取り専用としてマウントします。

  3. RFID と MIR が同期していません。RFID の粗粒度のブロック情報も、MIR の細粒度のブロック情報も信頼できません。カートリッジは使用できますが、ドライブは必要なカスタマデータまで連続的にすべてのデータを読み取ってブロック情報を再構築する必要があります。

    ノート:

    このシナリオでは、ドライブがブロック情報を再構築するために 1 時間以上かかり、ホスト上で動作しているアプリケーションのタイムアウトを引き起こす可能性があります。
  4. MIR が破損しているか、または読み取り不能です。カートリッジ上の細粒度のブロック位置情報は使用できません。そのテープは RFID 上の粗粒度のブロック情報によって使用できますがパフォーマンスは低下します。

無効な MIR を含むカートリッジをロードした場合は必ず、ドライブが 4031 または 4032 の情報 FSC を送信します。テープカートリッジに無効な媒体情報がある場合、これを修正するにはいくつかのアクションが必要です。無効な媒体情報は、次に示すいくつかの方法で修正できます。

  • VOP を介して媒体修正ユーティリティーを実行します。

  • ドライブは、ホストコマンドを処理する際に媒体情報を復元しますが、これにはたいへん時間がかかります。

カートリッジの環境要件

動作時 (テープパス):

  • 温度: 10 - 45°C (50 - 113°F)

  • 相対湿度 (結露なし): 20% - 80%

  • 湿球 (最高): 26°C (79°F) 結露なし

    ノート:

    使用前の調整時間は、最低 24 時間ですが、72 時間が推奨されます。

保管時 (4 週間まで):

  • 温度: 10 - 32°C (50 - 90°F)

  • 相対湿度 (結露なし): 5% - 80%

  • 湿球 (最高): 26°C (79°F) 結露なし

アーカイブ時:

  • 温度: 15 - 26°C (59 - 79°F)

  • 相対湿度 (結露なし): 15% - 50%

  • 湿球 (最高): 26°C (79°F) 結露なし

出荷時 (10 日間まで):

  • 温度: -23 - 49°C (9 - 120°F)

  • 相対湿度 (結露なし): 5% - 80%

  • 湿球 (最高): 26°C (79°F) 結露なし

    ノート:

    輸送時の環境は、保管時の環境 (アーカイブ用または非アーカイブ用) の制限を超えず、10 日を超えないようにする必要があります。

テープカートリッジの仕様

物理仕様:

  • 高さ: 2.45 cm (0.964 インチ)

  • 長さ: 12.5 cm (4.92 インチ)

  • 奥行き (幅): 10.9 cm (4.29 インチ)

  • 重量:

    • StorageTek T10000 カートリッジ (T10000A または B ドライブで使用):

      標準データカートリッジ: 262.5 g (9.26 オンス)

      Sport データカートリッジ: 187.0 g (6.60 オンス)

      クリーニングカートリッジ: 196.3 g (6.94 オンス)

    • StorageTek T10000 T2 カートリッジ (T10000C または D ドライブで使用):

      標準データカートリッジ: 270 g (9.52 オンス)

      Sport データカートリッジ: 191 g (6.74 オンス)

      クリーニングカートリッジ: 196.3 g (6.94 オンス)

  • カートリッジの寿命:

    • StorageTek T10000 (T10000A または B ドライブで使用): 15,000 回のマウント

    • StorageTek T10000 T2 (T10000C または D ドライブで使用): 25,000 回のマウント

      ノート:

      マウントとは、テープドライブが巻き取りリールにテープを通し、ロード位置まで動かすことと定義されています。

テープ媒体のデータ:

  • StorageTek T10000 カートリッジ (T10000A または B ドライブで使用):

    • 標準データカートリッジ:

      容量: 500G バイト (T10000A) または 1T バイト (T10000B)

      媒体の長さ: 917 m (3,009 フィート) [記録可能 855 m (2,805 フィート)]

    • Sport データカートリッジ:

      容量: 120G バイト (T10000A) または 240G バイト (T10000B)

      媒体の長さ: 267 m (876 フィート) [記録可能 205 m (672.6 フィート)]

    • 媒体の厚さ: 6.5 ミクロン

    • トラック:

      T10000A: 768 (32 チャネルおよび 24 ラップ)

      T10000B: 1,152 (32 チャネルおよび 36 ラップ)

  • StorageTek T10000 T2 カートリッジ (T10000C または D ドライブで使用):

    • 標準データカートリッジ:

      容量: 5T バイト (T10000C) または 8T バイト (T10000D)

      媒体の長さ: 1,147 m (3,763 フィート) [記録可能 1,107 m (3,632 フィート)]

    • Sport データカートリッジ:

      容量: 1T バイト

      媒体の長さ: 334 m (1,096 フィート) [記録可能 303 m (994 フィート)]

    • 媒体の厚さ: 5.2 ミクロン

    • トラック:

      T10000C: 3,584 (32 チャネルおよび 112 ラップ)

      T10000D: 4,608 (32 チャネルおよび 144 ラップ)

      注意:

      サーボトラックの損傷: 一括消去によって、事前記録されていたサーボトラックが破壊されます。T10000 テープカートリッジにはデガウスを行わないでください。

ラベル

カートリッジのラベルには、バーコードと可視文字が含まれています。可視文字がバーコードと合っている必要はありません。

ラックマウントテープドライブ内のカートリッジを使用している場合、必要に応じて、カートリッジの背面にラベルを付けることができます。

StorageTek ライブラリ内のカートリッジを使用している場合は、そのライブラリのユーザーズガイドでラベルの要件に関して参照してください。

ラベルには次の仕様が該当します。

  • AIM Uniform Symbology Specification USS-39

  • ANSI MH10.8M-1993 ANSI Code 39 Barcode Specification

標準および Sport カートリッジのラベル

データカートリッジのラベルは、8 つの文字とそれに関連するバーコードで構成されます。これらの文字は、A から Z と数字 0 から 9 で構成できます。特殊文字 (&$%@# など) は使用できません。ラベルの最初の 6 文字はカスタマボリューム ID またはボリュームシリアル番号 (VOLSER) です。最後の 2 文字は通常白背景の媒体 ID です。

  • StorageTek T10000 カートリッジの場合 T1

  • StorageTek T10000 Sport カートリッジの場合 TS

  • StorageTek T10000 T2 カートリッジの場合 T2

  • StorageTek T10000 T2 Sport カートリッジの場合 TT

図A-2に T10000A または B テープドライブのデータカートリッジのラベルの例を示します。

図A-2 データカートリッジのラベルの例

図A-2 については、周囲のテキストで説明しています。

ノート:

VolSafe カートリッジのラベルは、媒体 ID 領域の背景色が通常は黄色である点を除き、データカートリッジラベルと同じです。

診断カートリッジのラベル

ラベルは、ライブラリが診断カートリッジを認識できるように、DG <スペース> から始まる必要があります。次の 3 文字は 000 から 999 で、最後の 2 文字は媒体 ID を示します。

  • T10000A または B テープドライブで使用するカートリッジの場合 T1

  • T10000C または D テープドライブで使用するカートリッジの場合 T2

図A-3に T10000A または B テープドライブの診断カートリッジのラベルの例を示します。

図A-3 診断カートリッジのラベルの例

図A-3 については、周囲のテキストで説明しています。

クリーニングカートリッジのラベル

クリーニングラベルは「CLNxxx」で、「xxx」は個々のクリーニングテープを識別する 00 から 99 の値です。ライブラリは、ラベル媒体識別子でクリーニングカートリッジを認識します。

  • T10000A または B ドライブの場合 CT

  • T10000C テープドライブで使用するカートリッジの場合 CC

  • T10000 ドライブファミリーの任意のモデルで使用するカートリッジの場合 CL

図A-4に T10000A または B テープドライブのクリーニングカートリッジのラベルの例を示します。

図A-4 クリーニングカートリッジのラベルの例

図A-4 については、周囲のテキストで説明しています。

テープカートリッジの保守

T10000 カートリッジの正常な処理を長期間保証するには、カートリッジの保守が必要です。

新しいカートリッジ

新しいテープカートリッジは、それを使用する場所で開梱し、24 時間以上放置して環境に順応させます。

取り扱い

注意:

テープとカートリッジの破損: テープカートリッジは破損しやすいため、慎重に取り扱ってください。次に示すテープカートリッジの取り扱いに関するガイドラインに従ってください。
  • テープカートリッジを開いたり、テープに触れたりしないでください。

  • コンテナに収納したテープカートリッジ間にすき間がある状態で搬送しないでください。

  • テープやカートリッジを直射日光や水滴にさらさないでください。

  • 記録済みのテープカートリッジを磁場にさらさないでください。

  • 操作環境、作業環境、および保管環境を清潔に維持してください。

クリーニング

糸くずの出ない布を使って、カートリッジケースのほこり、汚れ、湿気をすべて拭き取ります。

保管

テープカートリッジは常に、指定された温度および湿度の範囲内にある環境で保管してください。カートリッジを保管する際は、次の推奨事項に従ってください。

  • テープカートリッジは、必要になるまで保護用梱包から取り出さないでください。袋を開封するときには、鋭利な器具ではなく開封糸を使用します。

  • テープカートリッジは汚れていない環境で保管し、可能であればデータ処理センターと同じ条件下で保管してください。

  • テープストレージで保管していたテープカートリッジを使用する前に、事前にそれらを操作環境に 72 時間以上放置して順応させてください。

輸送

注意:

テープとカートリッジの破損: テープカートリッジは破損しやすくなっています。輸送時は適切な梱包が必要です。

カートリッジの輸送が必要で、特にリモートシステムバックアップ用、リモートデータベース複製用、または障害回復用のカートリッジを輸送する場合には、次に示すガイドラインに従ってください。

  1. 新しいテープカートリッジを受け取ったら、元の出荷時のパッケージを保存しておいてください。輸送のためにテープカートリッジを梱包する場合は、この梱包材または同等のものを使用してください。

  2. テープカートリッジはビニールで包み、湿気や汚れがテープカートリッジ内に入らないよう保護します。

  3. リーダードアをにして、カートリッジのエッジを梱包します。テープカートリッジを平らに梱包すると、輸送時の振動によって、テープカートリッジ内のクラッチが外れて滑ります。

  4. テープカートリッジの 6 つすべての面にパッドを付けます。

    出荷時のパッケージを使用して、最初に梱包されていた数より少ないテープカートリッジを輸送する場合、またはほかのパッケージを使用する場合は、元の内容と同等のフォームパッドを使用してパッケージの空いた場所を埋めます。

  5. 出荷箱の外側に目立つようにラベルを付け、次の事項を示すテキストまたは一般的に通用する記号を書きます。

    • 磁場にさらさないこと

    • 湿気にさらさないこと

    • 壊れやすいこと

    • この面を上に向けること