付録I - tn3270レコーダ この項の内容は次のとおりです。 • アーキテクチャ • 構成 • 3270インタラクション取得のためのレコーダの実行 TN3270レコーダの目的は、z/OS上でCICSまたはIMSアプリケーションを使用しているユーザーのオンライン・インタラクションのベースラインを取得し、CICSまたはIMS対応のためにARTで稼働しているリホスト・アプリケーションに対してこれらのインタラクションをART Test Managerで自動的に再現できるようにし、レスポンスを収集してz/OSからのレスポンスと比較できるようにすることです。この機能を使用すると、ART Test Managerでリホスト・アプリケーションのオンライン画面のテストを完全に自動化できます。 CICS 3270およびIMS MPPのテスト・ケースのテスト前に、同じテストをメインフレーム・アプリケーションで実行し、TN3270レコーダを使用してベースライン情報を取得する必要があります。レコーダでは双方向の3270データ・ストリームと関連するスクリーンショットを収集できます。ART Test Managerはデータ・ストリームの入力部分(ターミナルからメインフレーム)を使用してオンライン・インタラクションを自動的に再現し、出力部分(メインフレームからターミナル)を使用して結果を比較します。 TN3270レコーダはコマンド行またはART Test Managerから起動できます。 アーキテクチャ レコーダ(tn3270rcd)はTCPデーモンまたはターミナルとメインフレームの間のソケット・ゲートウェイとしてLinuxシステム上で動作します。ターミナル側とメインフレーム側の両方からデータ・ストリームを受け付け、相手側に透過的に転送し、同時にブループリント(入力)ファイルおよびベンチマーク(出力)ファイルに記録します。次の図を参照してください。 構成 記録を手動で開始するには、コマンド行に次のように入力します。 tn3270rcd -f <レコーダ構成ファイルのパス> 構成ファイルの例: [tn3270rcd] gwPort=50002 hostAddr=your.mainframe.server hostPort=43945 printHTML=YES Caption=YES FnPlay=PA1 構成ファイルのパラメータを次の表に示します。 表13‑1 構成ファイルのパラメータ フィールド名 値 説明 gwPort 必須 レコーダがtn3270エミュレータからの接続の受入れに使用するポート番号。 hostAddr 必須 メインフレーム・ホストのIPアドレス hostPort 必須 tn3270接続の受入れに使用するメインフレームのポート番号 printHTML YES | NO スクリーンショット・ファイルをHTMLフォーマットで生成するかどうかを指定します。デフォルトではTEXTフォーマットで生成されます。YESが指定されている場合、レコーダはHTMLバージョンのスクリーンショットを生成します。これはART Test Managerで横に並べた形で表示れます。 Caption YES | NO 出力ファイルの各スクリーンショットの前にキャプションを追加するかどうかを指定します。 FnPlay 必須 記録を開始および終了するファンクション・キーを指定します。通常は、アプリケーションであまり使用されず、アプリケーションの処理を妨害することがほとんどないPA1を選択します。このキーをキーボードから入力できない場合、tn3270エミュレータのソフト・キーボードからPA1を探してクリックできます。 3270インタラクション取得のためのレコーダの実行 構成ファイル名がtn3270rcd.iniの場合、コマンド行で次のように入力してレコーダを開始します。 $ ./tn3270rcd -f tn3270rcd.ini 次にtn3270エミュレータを開始し、tn3270rcd.iniに定義されているgwPort (50002など)に接続します。レコーダはtn3270rcd.iniファイルで指定したホスト・アドレスおよびポート番号を使用してメインフレームへの接続を開始し、メインフレームの画面を表示します。ログインしてCICSまたはIMSアプリケーションにナビゲートし、PA1 (またはtn3270rcd.iniに定義されている他のFnPlayキー)を押してレコーダ・セッションを開始します。 接続し、アプリケーションを実行できる適切な画面に移動したら、3270ターミナルでトランザクションを実行し、通常どおりCICSまたはIMSの画面で処理を行います。テスト・シーケンスが完了したら、もう一度PA1を押して記録を終了します。ブループリント、ベンチマーク、およびスクリーンショット表示がtn3270rcdで生成され、拡張子".tgz"のtarファイルとして圧縮されます。これでパッケージをART Test Managerケースにアップロードする準備が整います。TN3270レコーダがART Test Managerから直接開始された場合は、ベースライン収集ボタンを使用して取得したベースライン・パッケージをアップロードできます。
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