次の各項で、Oracle Tuxedoのインストール後に実行するタスクを説明します。
Oracle Tuxedoのディレクトリ構造の理解
Oracle Tuxedoソフトウェアのインストール中に、インストーラ・プログラムによって、
完全インストールの場合は次のディレクトリ構造が作成されます。完全インストールには、すべてのOracle Tuxedoサーバーおよびクライアント・ソフトウェア・コンポーネントと、リンク・レベルの暗号化(LLE)およびSecure Sockets Layer (SSL)暗号化ソフトウェア・パッケージが含まれます。
Oracle Tuxedo 12
c リリース2 (12.2.2)
のディレクトリ構造は
図7-1のとおりです。
ここに示されている
tuxedo12
cリリース2 (12.2.2)の製品ディレクトリは、Oracle Tuxedo 12
cリリース2 (12.2.2)のデフォルトです。デフォルト名はインストール時に変更できます。
Oracle Tuxedoディレクトリ構造の最上位レベルのディレクトリおよびファイルについて、
表7-1で簡単に説明しています。
表7-1
Oracle Tuxedoディレクトリ構造の最上位レベルのディレクトリおよびファイル
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注意:
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サンプルは、Tuxedo 12 c リリース2 (12.2.2)インストール時に選択しないとインストールされません。
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Oracle Tuxedoを使用したアプリケーション開発を学ぶための、サンプル・コードおよびリソースが含まれています。samplesディレクトリには次のサブディレクトリが含まれています。
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atmi
Oracle Tuxedoアプリケーション・トランザクション・モニター・インタフェース(ATMI)サーバー・ソフトウェアの多様な機能を示す単純なアプリケーションの集合。
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•
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corba
Oracle Tuxedo Common Object Request Broker Architecture (CORBA) C++サーバー・ソフトウェアの多様な機能を示す単純なアプリケーションの集合。
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jolt
Oracle Joltサーバー・ソフトウェアの多様な機能を示す単純なアプリケーションの集合。
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Tuxedo、Jolt、およびSNMPエージェントの実行可能プログラムが含まれています。
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Oracle Tuxedoソフトウェアのアンインストールに必要なコードが含まれています。
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システム・メッセージのローカライゼーションをサポートするサブディレクトリが含まれています。 Cサブディレクトリに、デフォルトのロケール(アメリカ英語)のメッセージ・カタログが含まれています。
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COBOLプログラムで使用される .cblファイルのエントリが含まれています。
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Oracle Tuxedoクライアントおよびサーバーの作成に必要なコンパイル済オブジェクト・ファイル(Oracle Tuxedoがダイナミック共有ライブラリを使用するプラットフォームではダイナミック共有ライブラリを含む)およびその他のオブジェクト・ファイルが含まれています。
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CおよびC++言語ヘッダー・ファイル、およびOMG IDLファイルが含まれています。サブディレクトリ unicodeおよび xercescも含まれており、プラットフォームによってはサブディレクトリ rpcも含まれます。
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Oracle Tuxedoが必要とする他のディレクトリおよびファイルが含まれます。udataobjディレクトリには、次のサブディレクトリおよびファイルが含まれます。
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security
デフォルトのLightweight Directory Access Protocol (LDAP)フィルタ・ファイル( bea_ldap_filter.dat)およびLLEやSSLに関連付けられている暗号化ファイルが含まれています。
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jolt
インストールを選択したOracle Joltソフトウェアのコンポーネントが含まれています。
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snmp etcディレクトリが含まれており、その中にはSNMPエージェントの構成ファイル、MIBファイルおよびその他の様々なファイルが含まれています。
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java
Javaアプリケーションの実行に必要なクラスおよびJavaアーカイブ・ファイルが含まれています。
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tlisten.pw(ファイル) インストール時に入力した tlisten管理パスワードが含まれています。
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UNIXシステムのみ: UNIXインストールのOracle Tuxedo環境変数が含まれ、それらの変数設定のモデルとなります。
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Oracle Service Architecture Leveraging Tuxedoディレクトリ構造の理解
SALTソフトウェアのインストール時に、すべてのSALTファイルがOracle Tuxedoの
TUXDIRディレクトリに解凍されます。
注意:
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各Oracle製品では、インストール情報は、 comps.xml( $ORACLEHOME/inventory/ContentsXMLにあります)というファイルにリストされます。
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表7-2では、SALTディレクトリおよびファイルについて簡単に説明します。
表7-2
SALTディレクトリおよびファイルの構造
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次のSALTの実行可能プログラムが含まれています。
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次のSALTプラグイン開発および管理開発のC言語ヘッダー・ファイルが含まれています。
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SALTプログラムを実行するために必要な、次の動的共有ライブラリが含まれています。
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libwsbase.*(共有ライブラリの接尾辞はプラットフォームによって異なります)
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SALTで使用されるシステム・メッセージのローカライゼーションが含まれています。
Cサブディレクトリには、デフォルト・ロケール(U.S. English)の特定のSALTメッセージ・カタログ( GWWS、 WSBASE、 WSCFG、 WSCMD)が含まれています。
ファイル CATNAMESは、Oracle Tuxedoカタログ名の定義ファイルで、SALTで使用される上述のメッセージ・カタログ名が含まれています。
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SALT機能を示す、単純なアプリケーションの集まりです。
注意:
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samples/saltは、インストール時にリクエストした場合のみインストールされます。
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3rd_party_licenses_salt.txt
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SALTで使用されるサード・パーティ・ソフトウェアのライセンス情報です。
アウトバウンドWebサービス・コールに対してSALTで事前定義されたFML32フィールド
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Oracle Universal Installerで使用する、インストール済の製品に関する情報を格納します。
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SALTで必要とされる、次のサブディレクトリおよびファイルが含まれています。
SALTで事前定義されたWS-* policyファイルが含まれています。
SALTで必要とされる様々な外部のXMLスキーマ・ファイルが含まれています。
Apache Xalan Java 2.7クラス・ライブラリ・ファイルおよび対応するライセンス情報が含まれています。
wsdl*.xslファイルは、SALT WSDLコンバータ(wsdlcvt)により使用されます。
*.xsdファイルは、SALT構成ファイル形式のXMLスキーマ・ファイルです。
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SALT 12 c リリース2 (12.2.2)ソフトウェアをアンインストールするために必要なファイルが含まれます。
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Oracle TSAM Plusインストール後ディレクトリ構造
Oracle TSAM Plusのインストールが終了すると、Oracle TSAM Plusインストール・ディレクトリに次のディレクトリが配置されます。
Oracle TSAM Plusエージェントのディレクトリ構造(Linuxの場合)
リスト7-1に、インストール後のOracle TSAM Plusエージェントのディレクトリと、
$TUXDIRに追加されるファイルを示します。
リスト7-1
Oracle TSAM Plusエージェントのディレクトリ構造(Linuxの場合)
./include/tsam_snmptrap.h
./jmx/jmxaccess.properties
./jmx/com.bea.core.jatmi_1.0.0.0.jar
Oracle TSAM Plusマネージャのディレクトリ構造(Linuxの場合)
リスト7-2に、インストール後のOracle TSAM Plusマネージャのディレクトリ、サブディレクトリと、
$ORACLE_HOME/tsamに追加されるファイルを示します。
リスト7-2
Oracle TSAM Plusマネージャのディレクトリ構造(Linuxの場合)
/apache-tomcat (bundled Tomcat installed only)
/TSAM (bundled Derby installed only)
/db-derby-bin (bundled Derby installed only)
/12.1.0.2.0_oracle.fmw.txdo_2000_0.opar
/logs (bundled Tomcat installed only)
図7-2に、Oracle Tuxedoアーキテクチャの基礎となるOracle Tuxedoの
ドメインを示します。
TuxedoドメインはTuxedoアプリケーションとも呼ばれ、Tuxedoシステム上に構築されたビジネス・ソフトウェア・プログラムで、1つの構成ファイル
UBBCONFIGによって定義および制御されます。Tuxedoドメインは、多数のシステム・プロセス、1つ以上のアプリケーション・クライアント・プロセス、1つ以上のアプリケーション・サーバー・プロセス、およびネットワークで接続された1つ以上のコンピュータ・マシンで構成されます。
インストール後のチェックを実行する前にOracle Tuxedoに関して知っておく必要のある重要な用語および概念について、次の各項で簡潔に説明されています。
この時点でこれらの用語について完全に理解する必要はなく、これらの項をリファレンスとして利用してください。インストール後の手順でこれらの用語が出てきたら、これらの項を参照して用語の意味を確認してください。
Tuxedoドメインは、構成ファイルによって制御され、このファイルには、インストール時の設定に基づくパラメータが定義されています。この構成ファイルのテキスト・バージョンは
UBBCONFIGと呼ばれていますが、ファイルの内容が
『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のリファレンス・ページUBBCONFIG(5)の項に示されているフォーマットに従っているかぎり、このファイルに任意の名前を付けることができます。<Default ?Font>
Tuxedoドメインの
UBBCONFIGファイルには、アプリケーションを起動するために必要なすべての情報、たとえばリソース、マシン、グループ、サーバー、使用可能なサービスなどのリストが含まれています。9つのセクションで構成され、そのうちの5つのセクション、
RESOURCES、
MACHINES、
GROUPS、
SERVERSおよび
SERVICESはすべての構成に必要です。
Tuxedoドメインの
MASTERマシン、または
MASTERノードは、ドメインの
UBBCONFIGファイルが格納され、
UBBCONFIGファイルの
RESOURCESセクションで
MASTERマシンとして指定されます。Tuxedoドメインは、
MASTERマシンを使用して起動、停止、および管理します。
異なるリリースのTuxedoシステム・ソフトウェアを実行している複数のマシンで構成されるTuxedoドメインでは、
MASTERはドメイン内の最新のリリースのTuxedoシステム・ソフトウェアを実行している必要があります。
TUXCONFIGファイルは、
UBBCONFIGファイルのバイナリ・バージョンです。
tmloadcf(1)コマンドの実行によって作成され、これによって
UBBCONFIGが解析され、バイナリ
TUXCONFIGファイルが
TUXCONFIG環境変数によって参照される場所にロードします。
UBBCONFIGと同様に、
TUXCONFIGファイルには任意の名前を使用できます。
Tuxedoドメインの
MASTERマシンには、
TUXCONFIGファイルのマスター・コピーが存在します。Tuxedoシステムが
MASTERマシンで起動されるたびに、
TUXCONFIGファイルのコピーが、Tuxedoドメイン内の他のすべてのサーバー・マシン(非
MASTERマシンと呼ばれる)に伝播されます。
TUXCONFIG環境変数により、
MASTERマシン上で
tmloadcf(1)コマンドによってバイナリ
TUXCONFIGファイルがロードされる場所が定義されます。
TUXCONFIGをロードする端末またはシステム・ファイルで終了する絶対パス名を設定する必要があります。
TUXCONFIGパス名の値は、
UBBCONFIGファイルの
MACHINESセクションで指定されます。
MASTERマシン
およびTuxedoドメイン内のすべての他のサーバー・マシンについて指定されます。システムの起動時にバイナリ
TUXCONFIGファイルが非
MASTERマシンに伝播されると、コピーは
TUXCONFIGパス名の値に従って非
MASTERマシンに保存されます。
TUXDIR環境変数により、
MASTERマシン上でのOracle Tuxedoソフトウェアの製品インストール・ディレクトリが定義されます。製品インストール・ディレクトリの名前で終了する絶対パス名を設定する必要があります。
TUXDIRパス名の値は、
UBBCONFIGファイルの
MACHINESセクションで指定されます。
MASTERマシン
およびTuxedoドメイン内のすべての他のサーバー・マシンについて指定されます。
Windowsシステムのレジストリを使用したアクセス制限の強化
Oracle Tuxedo付属のクライアント・プログラムは、自分の許可を持つユーザーによって直接実行されます。さらに、ネイティブ・クライアント(サーバー・プログラムと同じマシンで実行中のクライアント)を実行するユーザーは、
UBBCONFIGファイルにアクセスしたり、
掲示板(アプリケーションを制御するパラメータおよびアプリケーションの統計情報を格納するために確保されている共有メモリーの一部)などのプロセス間通信(IPC)のメカニズムにアクセスできます。
Oracle Tuxedo機能にアクセスできるようにするために、ネイティブ・クライアントはアプリケーション管理者(
tpsysadm)のアイデンティティを使用してOracle Tuxedoアプリケーションに参加します。ただし、
tpsysadmは信頼されたユーザーであるため、この設定によってOracle Tuxedoシステムはユーザー認証プロセスを迂回することになります。
Windows 2003 Serverマシンにおけるこのセキュリティの欠如を防ぐために、次の手順を実行してください。
1.
|
「スタート」 →「ファイル名を指定して実行」を選択して「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスを起動し、「 regEdt32」と入力し、「OK」をクリックして「レジストリ エディタ」ウィンドウを開きます。
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2.
|
「HKEY_LOCAL_MACHINE」→「Software」→「Oracle Systems」→「Tuxedo」→「10.3.0.0_ VS2005」を選択します。
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3.
|
「SECURITY」→「Permissions」を選択します。
|
4.
|
「Everyone」のアクセス権を無効にし、管理者権限があるユーザーのアクセスだけを設定します。
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Oracle Tuxedoを使用してOracle Tuxedoアプリケーションを作成および実行する前に、いくつかの環境変数を設定する必要があります。
表7‑3、
表7‑4、
表7‑5、
表7‑6に、これらの環境変数の中のいくつかについて説明し、定義を示します。
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このマシンでOracle Tuxedoソフトウェアをインストールした製品ディレクトリの絶対パス名。 TUXDIRは、サーバーとクライアントのみのマシンの両方で設定する必要があります。
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このサーバー・マシンでアプリケーションおよび管理サーバーが起動するアプリケーション・ディレクトリの絶対パス名。 APPDIRは、1つまたは複数のディレクトリに設定することができます。
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バイナリ形式の TUXCONFIGファイルが置かれているサーバー・マシン上のファイルまたはデバイスの絶対パス名。 TUXCONFIGを作成するには、 UBBCONFIG構成ファイルに対して tmloadcf(1)コマンドを実行します。
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表7-4
Oracle Tuxedoクライアントのみの環境変数
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Tuxedo ATMIワークステーション(/WS)・クライアント: このワークステーションに対して設定するすべての環境変数を収めたファイルの名前。この変数のデフォルト値はありません。
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TuxedoリモートCORBAクライアント: Tuxedoサーバー・マシンのリスナーのアドレスです。サーバーの UBBCONFIGファイルで指定したホストおよびポートと、大文字と小文字の違いも含めて正確に一致する必要があります。
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コンパイラで使用される COBOL COPYの各ファイルが置かれたディレクトリ。
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このマシンでJava Development Kit (JDK) 1.8.xをインストールしたディレクトリの絶対パス名。Javaアプリケーションのビルドと実行に必要です。*
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このマシン上のクラスおよびJavaアーカイブ・ファイルの絶対パス名。Javaアプリケーションの実行に必要です。
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* Oracle Tuxedo 12 c リリース2 (12.2.2)では、JDKは配布されません。
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Windows 2003サーバー・マシンでは、環境を設定するには
表7-7の環境変数を設定する必要があります。
set TUXDIR=pathname_of_Oracle_Tuxedo_product_directory
|
set APPDIR=pathname_of_Oracle_Tuxedo_application_directory
|
set TUXCONFIG=pathname_of_TUXCONFIG_file
|
set WEBJAVADIR=%TUXDIR%\udataobj\webgui\java
|
set PATH=%APPDIR%;%TUXDIR%\bin;\bin;%PATH%
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TUXDIR、
APPDIR、および
TUXCONFIGの例は次のとおりです。
TUXDIR=C:\Oracle\tuxedo12cR1
APPDIR=C:¥home¥¥me¥¥simpapp
TUXCONFIG=%APPDIR%\tuxconfig
TUXDIR、
APPDIR、および
TUXCONFIG環境変数は、
UBBCONFIGファイルの
MACHINESセクションの
TUXDIR、
APPDIR、および
TUXCONFIG パラメータの値と一致しなければなりません。コマンド行シェルから環境変数を設定するかわりに、Oracle Administrationプログラムの環境ページを使用する方法があります。
『WindowsでのOracle Tuxedo ATMIの使用』の環境変数の設定および修正に関する項を参照してください。<Default ?Font>
Windows 2003 Serverは、
PATH変数に設定されたパスを使って、動的に読込み可能な必須ライブラリ・ファイルにアクセスします。具体的には、Windows 2000は、動的に読込み可能なライブラリ・ファイルを次の順序で検索します:
1.
|
Oracle Tuxedoアプリケーションのインストール元ディレクトリ
|
3.
|
Windowsシステム・ディレクトリ( C:\WINDOWS\System32など)
|
4.
|
Windowsディレクトリ( C:\WINDOWSなど)
|
UNIXサーバー・マシンでは、環境を設定するには
表7-8の環境変数を設定し、エクスポートします。
TUXDIR=pathname_of_Oracle_Tuxedo_product_directory
|
APPDIR=pathname_of_Oracle_Tuxedo_application_directory
|
TUXCONFIG=pathname_of_TUXCONFIG_file
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WEBJAVADIR=$TUXDIR/udataobj/webgui/java
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PATH=$APPDIR:$TUXDIR/bin:/bin:$PATH
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LD_LIBRARY_PATH=$APPDIR:$TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:$LD_LIBRARY_PATH
注意:
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HP-UXシステムの場合にのみ、 LD_LIBRARY_PATHのかわりに SHLIB_PATHを使用します。 また、AIXシステムの場合にのみ、 LD_LIBRARY_PATHのかわりに LIBPATHを使用します。
|
|
export TUXDIR APPDIR TUXCONFIG WEBJAVADIR PATH LD_LIBRARY_PATH
|
TUXDIR、
APPDIR、および
TUXCONFIGの例は次のとおりです。
TUXDIR=/home/Oracle/tuxedo12cR1
TUXCONFIG=$APPDIR/tuxconfig
TUXDIR、
APPDIR、および
TUXCONFIG環境変数は、
UBBCONFIGファイルの
MACHINESセクションの
TUXDIR、
APPDIR、および
TUXCONFIG パラメータの値と一致しなければなりません。UNIXシステム上でこれらの環境変数やその他の環境変数を設定するモデルとして、Oracle Tuxedo製品ディレクトリにある
tux.envというBourneシェル・スクリプトを使用します。
アプリケーション管理者は、アプリケーションを起動する前に、ネットワーク接続されたOracle Tuxedoアプリケーションの各マシンの
tlistenプロセスを開始する必要があります。
tlistenプロセスを使用すると、管理者と
MASTERマシンで実行中のOracle Tuxedoソフトウェアは、非
MASTERマシンで実行中のOracle Tuxedoプロセスを開始、停止、および管理することができます。たとえば、
tmboot(1)を使用すると、非
MASTERマシン上のOracle Tuxedoシステム・サーバーを開始できます。一般に、
tlistenは、サーバー・マシン上で実行中のOracle Tuxedoアプリケーションごとに1つ必要です。
Oracle Tuxedoのインストール時にポート3050で
tlistenプロセスを開始するインストーラ・プログラムに加えて、
表7-9 tlistenプロセスに示されているように
tlistenプロセスを開始できます。
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Oracle Administrationプログラムのリスナーページ。詳細は、 『WindowsでのOracle Tuxedo ATMIの使用』のtlistenプロセスを自動的に開始するための構成に関する項を参照してください。<Default ?Font>
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コマンド行シェルから tlistenプロセスを手動で開始します。
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UNIX初期化(起動)スクリプトの一部として開始します。
|
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|
コマンド行シェルから tlistenプロセスを手動で開始します。
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いずれの場合も、
tlistenの起動には同じ基本構文が使用されます。
%TUXDIR%\bin\tlisten -l nlsaddr [
-u appuid] (Windows)
$TUXDIR/bin/tlisten [
-d devname]
-l nlsaddr [
-u appuid] (UNIX)
-lオプションは必須です。
-lに渡す引数は、
UBBCONFIGファイルにある
NETWORKセクションの
NLSADDRパラメータの値と一致していなければなりません。
NLSADDRの値の調べ方については、
『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のUBBCONFIG(5)に関するリファレンス・ページを参照してください。<Default ?Font>
devnameの値はネットワーク・プロバイダのデバイス名(Starlanなど)です。
tlistenプロセスがソケットを使用して実行されている場合、
-dオプションは不要です。
appuidの値は、Oracle Tuxedoアプリケーション管理者のユーザー識別子(UID)またはログイン名です。これは、
UBBCONFIGファイルの
RESOURCESセクションにある
UIDパラメータの値と一致している必要があります。
注意:
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UNIXシステム上でUIDを取得するには、 idコマンドを実行します。
|
UNIXマシンでは、このコマンドが
rootによって実行されるインストール・スクリプトの一部である場合、
-u appuidオプションを使用して、このマシンにインストールされているOracle Tuxedoソフトウェアのオーナーの有効なUIDで
tlistenプロセスを実行します。
tlistenがOracle Tuxedoアプリケーション管理者によって
cronジョブとして、または手動で開始される場合、ジョブはすでに適切なアカウントによって所有されているので、
-uオプションは必要ありません。
tlistenコマンドの詳細は、
『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』のtlisten(1)に関するリファレンス・ページを参照してください。<Default ?Font>Windows 2003サーバー・マシンで
tlistenプロセスを開始する手順の詳細は、
『WindowsでのOracle Tuxedo ATMIの使用』のtlistenプロセスを自動的に開始するための構成に関する項を参照してください。<Default ?Font>
Oracle Tuxedoでは、インストール時に指定した管理用パスワードを使用して、認可されていない管理リクエストや操作(
tmboot(1)など)から、Oracle Tuxedoがインストールされているマシンを保護します。
tlisten(1)ゲートウェイ・プロセスを介して管理通信情報がこのマシンに到着するたびに、Oracle Tuxedoはtlistenパスワードでそれらのアクセスを認証します。
tlistenパスワードは、クリア・テキスト形式の英数字であることが必要です。長さは80文字までです。
Oracle Tuxedoアプリケーションにある2台のマシンが正常に通信するには、共通のパスワードが必要です。そのため、単一アプリケーション内にある複数のマシンにOracle Tuxedoをインストールする場合は、必ず同じパスワードを使用します。ただし、Oracle Tuxedoのインストール時にマシンごとに異なるパスワードを使用した場合は、そのマシンの交信相手となる既存のマシンの
tlisten.pwファイルに、
tlistpwd(1)$TUXDIRユーティリティを使用してそのマシンのパスワードを追加する必要があります。
これらの理由から、
tlisten.pwファイルには複数の管理用パスワードを追加できます。1つのパスワード・ファイルには、20のパスワードを1行に1つずつ格納できます。
注意:
|
tlisten.pwファイルは、システムによって暗号化されています。パスワードを追加または変更するには、 tlistpwd(1)ユーティリティを使用する必要があります。
|
Oracle Tuxedoアプリケーションは、構成ファイルによって制御されます。このファイルには、インストール時の設定に基づくパラメータが定義されています。Oracle Tuxedoのドキュメントではこの構成ファイルを
UBBCONFIGと呼んでいますが、ファイルの内容が
『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のリファレンス・ページUBBCONFIG(5)の項に示されているフォーマットに従っているかぎり、このファイルに任意の名前を付けることができます。<Default ?Font>通常、構成ファイル名は文字列
ubbで開始し、その後にわかりやすい名前を続けます。たとえば、simpleの場合は
ubbsimpleというファイル名にします。
Oracle Tuxedoのインストールで配布されるATMIベースの基本的な
simpappアプリケーションの
UBBCONFIGファイル、
ubbsimpleを例として考えてみます。Windowsシステムではこのアプリケーションはディレクトリ
%TUXDIR%\samples\atmi\simpappにあり、UNIXシステムではディレクトリ
$TUXDIR/samples/atmi/simpappにあります。
リスト7-3は、サンプルの
ubbsimpleファイルを示しています。リスト内の例は、WindowsまたはUNIXシステムに配布された
ubbsimpleファイルから変更されて、例で示したWindowsおよびUNIXシステムのパス名の値が含まれています。
リスト7-3
ATMIベースのsimpappアプリケーションのubbsimple
#ident ���@(#)apps:simpapp/ubbsimple $Revision: 1.3 $
#Skeleton UBBCONFIG file for the Tuxedo Simple Application.
#Replace the <bracketed> items with the appropriate values.
*RESOURCES
IPCKEY <Replace with a valid IPC Key>
#Example:
#IPCKEY 123456
DOMAINID simpapp
MASTER simple
MAXACCESSERS 10
MAXSERVERS 5
MAXSERVICES 10
MODEL SHM
LDBAL N
*MACHINES
DEFAULT:
APPDIR=���<Replace with the current directory pathname>���
TUXCONFIG=���<Replace with your TUXCONFIG Pathname>���
TUXDIR=���<Directory where Tuxedo is installed>���
#Windows
#Example:
# APPDIR=���C:\home\me\simpapp���
# TUXCONFIG=���C:\home\me\simpapp\tuxconfig���
# TUXDIR=���C:\oracle\tuxedo12cR1���
#UNIX
#Example:
# APPDIR=���/home/me/simpapp���
# TUXCONFIG=���/home/me/simpapp/tuxconfig���
# TUXDIR=���/home/oracle/tuxedo12cR1���
<Machine-name> LMID=simple
#Example:
#beatux LMID=simple
*GROUPS
GROUP1
LMID=simple GRPNO=1 OPENINFO=NONE
*SERVERS
DEFAULT:
CLOPT=���-A���
simpserv SRVGRP=GROUP1 SRVID=1
*SERVICES
TOUPPER
実際の構成ファイルでは、ご使用のアプリケーションに固有の値で、大カッコ内の文字列を置き換えてください。
リスト7-10は、すべての構成ファイルで定義する必要があるパラメータの例です。
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アプリケーションによって使用される構造体が存在する共有メモリー・セグメントを識別する数値キー。値は32,768より大きく、262,143未満である必要があります。
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マシンのノード名。 Windows 2003 Serverシステムでノード名を取得するには、システム管理者に問い合せてください。UNIXシステムでノード名を取得するには、 uname -nコマンドを実行します。
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このマシンでアプリケーションおよび管理サーバーが起動される1つ以上のディレクトリのリスト。
Windowsの場合、 stringの値は1つのディレクトリの絶対パス名で、オプションで、マシン上に定義されている他のディレクトリのパス名をセミコロンで区切ったリストが続きます。
UNIXの場合、 stringの値は1つのディレクトリの絶対パス名で、オプションで、マシン上に定義されている他のディレクトリのパス名をコロンで区切ったリストが続きます。
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バイナリ形式の TUXCONFIGファイルを作成するマシン上のファイルまたはデバイスの絶対パス名。 TUXCONFIGを作成するには、 UBBCONFIGファイルに対して tmloadcf(1)コマンドを実行します。
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Oracle Tuxedo ソフトウェアがインストールされているマシン の製品ディレクトリの絶対パス名。
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APPDIR、
TUXCONFIG、および
TUXDIRは、Oracle Tuxedoアプリケーション内のすべてのマシンに設定する必要があります。
UBBCONFIGファイルの編集時に他のパラメータを確認する必要がある場合は、
『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のUBBCONFIG(5)の項を参照してください。<Default ?Font>
UBBCONFIGファイルの編集は、
tmloadcf(1)を実行してIPC要件を確認する前に行う必要があります。次の節を参照してください。最初に
UBBCONFIGファイルを編集せずに
tmloadcfを実行すると、構文エラーになります。
構成ファイルにある
MACHINESセクションの
TYPEパラメータは、異なるマシン間にメッセージが渡された際の外部データ表現(XDR)エンコード/デコード・ルーチンの呼出しを指定します。同じ種類のマシンの場合でも、各マシンのコンパイラが異なるときは、「異なる」マシンとして扱います。そのような場合は、各マシンに一意の
TYPE文字列を指定して、すべてのメッセージが強制的にエンコード/デコード・ルーチンを通過するようにします。
Oracle Tuxedoシステムでは、プロセス間通信(IPC)リソースを頻繁に使用します。大半のシステムでは、各種IPCリソースのサイズと数量を制御するパラメータのデフォルト値が、小さなOracle Tuxedoアプリケーションの実行に最低限必要な値よりも低く設定されています。そのため、パラメータによってはリセットが必要なものがあります。
UBBCONFIGファイルの編集後、アプリケーションに対してIPCリソースが適切に設定されているどうかを判断する必要があります。
この処理を実行するには、編集後の
UBBCONFIGファイルを入力として指定して、次の
tmloadcf(1)コマンドを入力します。
-cオプションを使用すると、
tmloadcfプログラムではアプリケーションに必要最小限のIPCリソースのリストが出力されますが、
TUXCONFIGファイルの作成も更新も行われません。
リスト7-4は、
ubbsimpleの値に基づいた出力レポートです。
Ipc sizing (minimum /T values only)...
Fixed Minimums Per Processor
SHMMIN: 1
SHMALL: 1
SEMMAP: SEMMNI
Variable Minimums Per Processor
SEMUME, A SHMMAX
SEMMNU, * *
Node SEMMNS SEMMSL SEMMSL SEMMNI MSGMNI MSGMAP SHMSEG
------ ------ ------ ------ ------ ------ ------ ------
sftuxe 17 5 12 A + 1 13 26 75K
where 1 <= A <= 8.
The number of expected application clients per processor should be added to each
MSGMNI value.
このサンプル出力レポートは、
simpappの実行にはシステムで
SEMUME、
SEMMNU、および
SEMMNSを少なくとも17に設定する必要があることを示しています。
SEMMSLは5以上、
SEMMNIと
SEMMAPはAの値が3であれば4以上に設定する必要があります。
MSGMNIは13以上、
MSGMAPは26以上でなければなりません。
SHMMAXと
SHMSEGの積は75 KB以上になることが必要です。
IPC値はアプリケーションによって異なるので、ここで示す数値は小さな構成での例にすぎません。IPCリソースを使用する別のクライアントまたはサーバー・アプリケーションがOracle Tuxedoアプリケーションと同じシステムで実行している場合は、両方のアプリケーションの要件を満たす必要があります。アプリケーションに参加するすべてのマシンが十分なIPCリソースを使用できなければなりません。
汎用デバイス・リストとトランザクション・ログの作成
グローバル・トランザクションに参加するアプリケーション内の各マシンで、汎用デバイス・リスト(UDL)を作成し、グローバル・トランザクション・ログ(TLOG)のUDLエントリを定義します。TLOGは、トランザクションが終了するまで、トランザクションに関する情報が保持されているログです。
UDLを作成し、TLOGのUDLエントリを定義する前に、グローバル・トランザクションに参加するアプリケーション内の各マシンで、
UBBCONFIGファイルの
MACHINESセクションの以下のパラメータを設定する必要があります。
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このマシン用の分散トランザクション処理(DTP) TLOGを格納するOracle Tuxedoファイル・システム。このパラメータを指定しないと、マシンにはTLOGがないものと見なされます。
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デバイスの先頭からOracle Tuxedoファイル・システムの開始点(このマシンのDTPトランザクション・ログを格納)までのページ単位の数値のオフセット。デフォルトは0です。
|
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このマシンのDTPトランザクション・ログの名前。値を指定しない場合は、デフォルトのTLOGが指定されます。
|
|
このマシンのDTPトランザクション・ログのサイズ(ページ単位)。指定しない場合、デフォルトは100ページです。
|
TLOG
が100ブロック(ページ)を超えることはほとんどありません。また、ディスク・パーティションはTLOG
よりはるかに大きいので、同じデバイス上にTUXCONFIGファイルとTLOGの両方を格納します。その場合、デバイスのパス名をTUXCONFIGとFSCONFIG環境変数に設定します。
TLOGDEVICEのUDLエントリは、TLOGが必要な各マシンで手動で作成する必要があります。エントリを作成するのは
TUXCONFIGをロードする前でも後でもかまいませんが、アプリケーションを起動する前でなければなりません。
デバイス・リストの作成コマンド
crdlにアクセスするには、アプリケーションがアクティブでない状態で
tmadmin -cを起動します。
-cオプションにより、
tmadminが構成モードで起動されます。
グローバル・トランザクションに参加するアプリケーション内の各マシンで、UDLとTLOGのUDLエントリを作成するには、次の手順に従います。
1.
|
アプリケーション管理者として MASTERマシンにログインします。
|
tmadmin -c
crdl -z
config -b
blocks
-z configには、UDLの格納先デバイス(TLOGの常駐先デバイス)のフル・パス名を指定します。
-bblocksには、デバイスに割り当てるブロック数を指定します。
configの値は、
UBBCONFIGファイルにある
MACHINESセクションの
TLOGDEVICEパラメータの値と一致していなければなりません。ブロック数は、
TLOGSIZEの値より大きくなければなりません。
-zを指定しないと、
configの値はデフォルトによって
FSCONFIG環境変数の値に設定されます。
3.
|
グローバル・トランザクションに参加する残りの非 MASTERマシンにアプリケーション管理者としてログインして、ステップ2を繰り返します。
|
TLOGDEVICEが2つのマシン間でミラーリングされる場合は、片方のマシンに対してステップ3を実行する必要はありません。TLOGを障害から回復できるようにするには、TLOGをミラーリング可能なデバイス上に配置する必要があります。
Oracle Tuxedoソフトウェアが正しくインストールされているかどうかを確認する方法の1つは、インストール時に提供される1つまたは複数のサンプル・アプリケーションを実行することです。サンプル・アプリケーションでは、ATMIおよびCORBAクライアントと、ATMIおよびCORBA C++サーバーの機能が具体的に示されます。
以下の節では、インストールしたOracle Tuxedo ATMIおよびCORBA C++関連の部分を確認する手順について説明します。
simpappアプリケーションは非分散アプリケーションです。つまり、1台のマシン上で動作します。Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールした数分後に起動して動作できるように設計されています。
simpappアプリケーションは、文字列を小文字から大文字に変換する
TOUPPERという1つのサービスを提供します。クライアントは、大文字に変換する小文字の文字列だけを引数にして呼び出されます。サーバーは変換後の文字列をクライアントに返し、クライアントはその文字列を出力します。
Returned string is: HELLO WORLD
simpappには、ATMIバージョンとCORBAバージョンがあります。ATMIバージョンは、ATMIサーバー、ATMIクライアント、および
UBBCONFIGファイルで構成されています。CORBAバージョンは、CORBA C++サーバーとCORBA C++クライアントで構成されています。
simpappを実行してOracle Tuxedo ATMIソフトウェアのインストールを確認する
Oracle Tuxedo ATMIソフトウェアが正しくインストールされているかどうかを確認するには、ATMIバージョンの
simpappアプリケーションを実行します。このアプリケーションは、Windowsシステムではディレクトリ
%TUXDIR%\samples\atmi\simpappにあり、UNIXシステムではディレクトリ
$TUXDIR/samples/atmi/simpappにあります。
注意:
|
サンプルは、Tuxedo 12 c リリース2 (12.2.2)インストール時に選択しないとインストールされません。
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Windowsシステム上でsimpappを実行してOracle Tuxedo ATMIソフトウェアのインストールを確認する
Windowsシステム上でATMIバージョンの
simpappを構成して実行するには、次の手順に従います。
1.
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Administratorまたは Administratorグループのメンバーとしてターゲット・マシンにログインし、コマンド行シェルを開きます。
|
2.
|
サンプル・アプリケーション用の作業ディレクトリを作成し、そのディレクトリに移動します。
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cd C:\home\me
mkdir atmi
cd atmi
set APPDIR=
C:\home\me\atmi
set TUXCONFIG=%APPDIR%\tuxconfig
注意:
|
WEBJAVADIR環境変数を設定する必要はありません。
|
4.
|
simpapp用のファイルを作業ディレクトリにコピーします。構成ファイルと ubbsimpleのいずれかを編集する必要があります。作業ディレクトリ内のすべてのファイルに対するパーミッションを確認し、必要に応じて、許可をフル・アクセスに変更します。例:
|
copy
%TUXDIR%\samples\atmi\simpapp\
*.* *.*
attrib -R /S *.*
5.
|
次のコマンドを入力して、 simpappクライアントおよびサーバー・プログラムをコンパイルします。
|
buildclient -o simpcl -f simpcl.c
buildserver -o simpserv -f simpserv.c -s TOUPPER
6.
|
サンプルの構成ファイル ubbsimpleで、山かっこで囲まれた文字列をOracle Tuxedoシステムのインストール条件に合わせた値に置き換えます。 ubbsimple内のコメントには、ファイルのカスタマイズ方法が記載されています。 ubbsimpleファイルの以下のパラメータを設定します。
|
•
|
IPCKEYを有効なIPCキーに設定します。この値は、32,768より大きく、262,143未満でなければなりません。
|
•
|
APPDIRを C:\home\me\atmiに設定します。
|
•
|
TUXCONFIGを $APPDIR/tuxconfigに対応するリテラル・パス名(この例では、 C:\home\me\\atmi\tuxconfig)に設定します。
|
•
|
TUXDIRを、Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールしたマシンの製品ディレクトリの絶対パス名( 「C:\oracle\tuxedo12cR1」など)に設定します。
|
•
|
MACHINE-NAMEをシステムの名前に設定します。Windowsシステムでは、 MACHINE-NAMEは大文字で入力する必要があります。
|
注意:
|
ubbsimpleファイル内の APPDIR、 TUXCONFIG、および TUXDIRパラメータの設定は、 APPDIR、 TUXCONFIG、および TUXDIR環境変数の設定に一致していなければなりません。
|
7.
|
tuxconfigというファイルを生成する tmloadcf(1)を呼び出して、バイナリ形式の編集済構成ファイルを作成します。このファイルは、 TUXCONFIG環境変数によって参照され、実行時にアプリケーション構成の説明をOracle Tuxedoシステムに提供します。
|
8.
|
次のコマンドを入力して simpappを起動します。
|
起動が成功すると、次のような画面が表示されます。ステップ10に進みます。
Booting all admin and server processes in C:\home\me\atmi\tuxconfig
INFO: Oracle Tuxedo, Version 12.2.2.0.0
INFO: Serial #: 000102-9125503751, Maxusers 25
Booting admin processes ...
exec BBL -A:
process id=24180 ... Started.
Booting server processes ...
exec simpserv -A :
process id=24181 ... Started.
2 processes started.
9.
|
起動が失敗した場合は、アプリケーション・ディレクトリ( %APPDIR%, C:\home\me\atmi)にある ULOG.mmddyyというログを調べます。文字列 mmddyyは、ファイル名の末尾となる日付(現在の月、日、および年を表す数字)のプレースホルダーです。ログの最後に、
|
などのメッセージがある場合は、オペレーティング・システムで構成されているプロセス間通信(IPC)リソースが
simpappの実行に適していないと考えられます。
これが正しいかどうかを確認するには、Oracle Tuxedoシステム・コマンドの
tmloadcf(1)を呼び出し、構成ファイルの名前を指定します。次の例を参照してください。
tmloadcf -c %
APPDIR%\ubbsimple
オペレーティング・システムで構成されている現在のIPCパラメータ値が、
tmloadcfの出力結果で示された最低限の値(VariableまたはFixed)よりも小さい場合は、そのパラメータの値を大きくする必要があります。プラットフォームの現在のIPC値の決定方法と変更方法については、
『WindowsでのOracle Tuxedo ATMIの使用』のシステムのパフォーマンスが最大限になるようなIPCリソースを設定に関する項を参照してください。<Default ?Font>
10.
|
起動が成功した場合は、クライアントを呼び出すことができます。たとえば、次のコマンドを入力します。
|
Returned string is: HELLO WORLD
11.
|
操作が終了したら、次のコマンドで simpappを停止します。
|
UNIXシステム上でsimpappを実行してOracle Tuxedo ATMIソフトウェアのインストールを確認する
UNIXシステム上でATMIバージョンの
simpappを構成して実行するには、次の手順に従います。
1.
|
Oracle Tuxedoアプリケーション管理者としてターゲット・マシンにログインし、コマンド行シェルを開きます。
|
2.
|
サンプル・アプリケーション用の作業ディレクトリを作成し、そのディレクトリに移動します。
|
cd /home/me
mkdir atmi
cd atmi
3.
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Oracle Tuxedoシステムが使用する環境変数を設定してエクスポートします。 「UNIXシステムでの環境変数の設定」を参照してください。 APPDIRと TUXCONFIGを次のように設定します。
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APPDIR=/home/me/atmi
TUXCONFIG=$APPDIR/tuxconfig
export APPDIR TUXCONFIG
注意:
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WEBJAVADIR環境変数を設定する必要はありません。
|
4.
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simpapp用のファイルを作業ディレクトリにコピーします。構成ファイルと ubbsimpleのいずれかを編集する必要があります。クライアントおよびサーバー用のファイル( simpclと simpserv)が実行可能であることと、構成ファイル( ubbsimple)が書込み可能であることを確認します。例:
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cp
$TUXDIR/samples/atmi/simpapp/* .
chmod 755 simpserv simpcl
chmod 644 ubbsimple
5.
|
次のコマンドを入力して、 simpappクライアントおよびサーバー・プログラムをコンパイルします。
|
buildclient -o simpcl -f simpcl.c
buildserver -o simpserv -f simpserv.c -s TOUPPER
6.
|
サンプルの構成ファイル ubbsimpleで、山かっこで囲まれた文字列をOracle Tuxedoシステムのインストール条件に合わせた値に置き換えます。 ubbsimple内のコメントには、ファイルのカスタマイズ方法が記載されています。 ubbsimpleファイルの以下のパラメータを設定します。
|
•
|
IPCKEYを有効なIPCキーに設定します。この値は、32,768より大きく、262,143未満でなければなりません。
|
•
|
APPDIRを /home/me/atmiに設定します。
|
•
|
TUXCONFIGを $APPDIR/tuxconfigに対応するリテラル・パス名(この例では、 /home/me/atmi/tuxconfig)に設定します。
|
•
|
TUXDIRを、Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールしたマシンの製品ディレクトリの絶対パス名( /home/oracle/tuxedo12cR1など)に設定します。
|
•
|
MACHINE-NAMEをシステムの名前に設定します。
|
UNIXマシン上でシステム名を調べるには、次のコマンドを入力します。
注意:
|
ubbsimpleファイル内の APPDIR、 TUXCONFIG、および TUXDIRパラメータの設定は、 APPDIR、 TUXCONFIG、および TUXDIR環境変数の設定に一致していなければなりません。
|
7.
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tuxconfigというファイルを生成する tmloadcf(1)を呼び出して、バイナリ形式の編集済構成ファイルを作成します。このファイルは、 TUXCONFIG環境変数によって参照され、実行時にアプリケーション構成の説明をOracle Tuxedoシステムに提供します。
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8.
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次のコマンドを入力して simpappを起動します。
|
起動が成功すると、次のような画面が表示されます。ステップ10に進みます。
Booting all admin and server processes in /home/me/atmi/tuxconfig
INFO: Oracle Tuxedo , Version 12.2.2.0.0
INFO: Serial #: 000102-9125503751, Maxusers 25
Booting admin processes ...
exec BBL -A:
process id=24180 ... Started.
Booting server processes ...
exec simpserv -A :
process id=24181 ... Started.
2 processes started.
9.
|
起動が失敗した場合は、アプリケーション・ディレクトリ( $APPDIR, /home/me/atmi)にある ULOG.mmddyyというログを調べます。文字列 mmddyyは、ファイル名の末尾となる日付(現在の月、日、および年を表す数字)のプレースホルダーです。ログの最後に、
|
などのメッセージがある場合は、オペレーティング・システムで構成されているプロセス間通信(IPC)リソースが
simpappの実行に適していないと考えられます。
これが正しいかどうかを確認するには、Oracle Tuxedoシステム・コマンドの
tmloadcf(1)を呼び出し、構成ファイルの名前を指定します。次の例を参照してください。
tmloadcf -c $
APPDIR/ubbsimple
10.
|
起動が成功した場合は、クライアントを呼び出すことができます。たとえば、次のコマンドを入力します。
|
Returned string is: HELLO WORLD
11.
|
操作が終了したら、次のコマンドで simpappを停止します。
|
simpappを実行してOracle Tuxedo CORBA C++ソフトウェアのインストールを確認する
Oracle Tuxedo CORBA C++ソフトウェアが正しくインストールされているかどうかを確認するには、CORBAバージョンの
simpappアプリケーションを実行します。このアプリケーションは、Windowsシステムではディレクトリ
%TUXDIR%\samples\corba\simpappにあり、UNIXシステムではディレクトリ
$TUXDIR/samples/corba/simpappにあります。次の2つの項で示されている手順は、
simpappディレクトリの
READMEファイルと、
『Oracle Tuxedo Oracle Tuxedo ATMIアプリケーション開発のためのチュートリアル』の単純なCアプリケーションsimpappのチュートリアルに関する項でも説明されています。<Default ?Font>
Windowsシステム上でsimpappを実行してOracle Tuxedo CORBA C++ソフトウェアのインストールを確認する
Windowsシステム上でCORBAバージョンの
simpappを構成して実行するには、次の手順に従います。
1.
|
Administratorまたは Administratorグループのメンバーとしてターゲット・マシンにログインし、コマンド行シェルを開きます。
|
2.
|
サンプル・アプリケーション用の作業ディレクトリを作成し、そのディレクトリに移動します。
|
cd C:\home\me
mkdir corba
cd corba
3.
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Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールした製品ディレクトリが TUXDIR環境変数で設定されていることを確認します。たとえば、ソフトウェアを C:\oracle\tuxedo12cR1ディレクトリにインストールした場合は、 TUXCONFIGを次のように設定します。
|
set TUXDIR=
C:\oracle\tuxedo12cR1
4.
|
simpappファイルを作業ディレクトリにコピーし、すべてのファイルに対する許可をフル・アクセスに変更します。例:
|
copy
%TUXDIR%\samples\corba\simpapp\
*.* *.*
attrib -R /S *.*
6.
|
simpappを自動的に実行するには、 runmeを入力します。 simpappアプリケーションが起動し、次のメッセージが表示されます。
|
Testing simpapp
cleaned up
prepared
built
loaded ubb
booted
ran
shutdown
saved results
PASSED
7.
|
サンプルを手動で実行して simpappプロセスの開始と停止を確認するには、次の手順に従います。
|
b.
|
tmboot -yと入力します。アプリケーションが複数のプロセスを開始します。
|
c.
|
simple_clientと入力します。プロンプト String?が表示されます。
|
d.
|
任意の文字列を小文字で入力します。アプリケーションがその文字列を大文字に変換してから小文字に変換します。
|
e.
|
tmshutdown -yと入力します。アプリケーションがプロセスを停止します。
|
8.
|
ディレクトリを元の状態に復元するには、次の手順に従います。
|
b.
|
nmake -f makefile.nt clean
|
UNIXシステム上でsimpappを実行してOracle Tuxedo CORBA C++ソフトウェアのインストールを確認する
UNIXシステム上でCORBAバージョンの
simpappを構成して実行するには、次の手順に従います。
1.
|
Oracle Tuxedoアプリケーション管理者としてターゲット・マシンにログインし、コマンド行シェルを開きます。
|
2.
|
サンプル・アプリケーション用の作業ディレクトリを作成し、そのディレクトリに移動します。
|
prompt> cd /home/me
prompt> mkdir corba
prompt> cd corba
3.
|
Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールした製品ディレクトリが TUXDIR環境変数で設定されていることを確認します。たとえば、ソフトウェアを /home/oracle/tuxedo12cR1ディレクトリにインストールした場合は、 TUXCONFIGを次のように設定してエクスポートします。
|
prompt> TUXDIR=/home/oracle/tuxedo12cR1
prompt> export TUXDIR
4.
|
simpappファイルを作業ディレクトリにコピーし、すべてのファイルに対する許可をフル・アクセスに変更します。例:
|
prompt> cp $TUXDIR/samples/corba/simpapp/* .
prompt> chmod 777 *
6.
|
simpappを自動的に実行するには、 . ./runme.kshと入力します。 simpappアプリケーションが起動し、次のメッセージが表示されます。
|
Testing simpapp
cleaned up
prepared
built
loaded ubb
booted
ran
shutdown
saved results
PASSED
7.
|
simpappを手動で実行してプロセスの開始と停止を確認するには、次の手順に従います。
|
b.
|
prompt> ../results/setenv.ksh
|
e.
|
prompt> enter_a_word_in_lowercase_letters
|
アプリケーションがその文字列を大文字に変換してから小文字に変換し、結果を表示します。
8.
|
ディレクトリを元の状態に復元するには、次の手順に従います。
|
a.
|
prompt> ../results/setenv.ksh
|
b.
|
prompt> make -f makefile.mk clean
|
XAリソース・マネージャを使用するOracle Tuxedoアプリケーションのbuildtmsの実行
分散トランザクションおよびXA準拠のリソース・マネージャを使用するOracle Tuxedoアプリケーションの場合、
buildtmsコマンドを使用して、トランザクション・マネージャ・サーバー・ロード・モジュールを構築する必要があります。この作業は、Windows 2003 ServerおよびUNIXシステムで必要です。モジュールを作成したら、Windows 2003 Serverシステムでは
%TUXDIR%\binに、UNIXシステムでは
$TUXDIR/binに格納します。
CORBA C++ Universityサンプル・アプリケーションを実行すると、各サンプルのmakefileによって、
tms_ora.exeというTMSロード・モジュールが作成されます。したがって、
buildtmsを別個の操作として実行する必要があるのは、これらのサンプル・アプリケーションを実行しない場合だけです。
Oracle Tuxedoアプリケーションに対する
buildtmsコマンドについては、
『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』のリファレンス・ページbuildtms(1)の項を参照してください。<Default ?Font>
Oracle Tuxedo12
c リリース2 (12.2.2)をアンインストールしても、インストールと関連付けられているOracleホーム・ディレクトリは削除されませんが、インストーラ・プログラムによってインストールされたすべてのOracle Tuxedoコンポーネントは削除されます。また、アンインストールによって、インストールと関連付けられている製品ディレクトリも削除されます。
OUIを起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。「製品の削除」をクリックします。「インベントリ」パネルの「内容」タブから削除対象製品を選択してから、
「削除」をクリックします。
また、Oracleホームを同様に削除できます。Oracleホームを削除した後、その名前と場所を再利用して、他の製品をインストールできます。そして、アンインストールを確認します。選択された製品がアンインストールされると、「インベントリ」パネルが表示されます。
Oracle TuxedoがインストールされているシステムでOracle Tuxedoインストール・プログラムを起動すると、インストール・プログラムは既存のOracle Tuxedoホーム・ディレクトリを検出し、Tuxedoがインストールされている
ORACLE_HOMEが選択されていることを示す警告が表示されます。インストールを続行する場合、選択された
ORACLE_HOMEに存在しないコンポーネントはインストールされます。既存のTuxedoコンポーネントはデフォルトでは再インストールされません。