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環境設定

環境設定
ここでは、Universityサンプル・アプリケーションを実行できるようにCORBAアプリケーションを構成する方法について説明します。
このトピックには次の項が含まれます:
注意:
Oracle Tuxedo CORBA JavaクライアントとOracle Tuxedo CORBA JavaクライアントORBはTuxedo 8.1で非推奨になり、サポートされなくなりました。すべてのOracle Tuxedo CORBA JavaクライアントおよびOracle Tuxedo CORBA JavaクライアントORBのテキスト・リファレンスとコード・サンプルは、サード・パーティ製のJava ORBライブラリを実装または実行する際の参考や、プログラマの参照用としてのみ使用してください。
サード・パーティのCORBA Java ORBのテクニカル・サポートは、各ベンダーによって提供されます。Oracle Tuxedoでは、サード・パーティのCORBA Java ORBに関する技術的なサポートまたはドキュメントは提供していません。
Universityサンプル・アプリケーションでは、Universityデータベースというデータベースを使用して、コース名やコース概要といった、サンプル・アプリケーションで使用されるデータをすべて格納します。Universityサンプル・アプリケーションをビルドおよび実行するには、このデータベースを事前にインストールおよび設定しておく必要があります。
注意:
サンプルを実行する前に、RDBMS (Oracleなど)の設定方法を知っておく必要があります。
データベースの設定の詳細は、使用しているデータベースの製品ドキュメントを参照してください。
システムの前提条件
製品でサポートされているオペレーティング・システムのプラットフォームについては、『Oracle Tuxedoシステムのインストール』を参照してください
Universityサンプル・アプリケーションでクライアント・アプリケーションを実行するには、次の開発ツールが必要になります。
Visual C++ .NET 2003
setenvおよびUBBCONFIGファイルの編集
Universityサンプル・アプリケーションが正常に動作するには、setenvおよびUBBCONFIGファイルのパラメータを次のように設定する必要があります。
setenvファイルでは、サンプル・アプリケーションのビルドおよび実行に必要なシステム環境変数を設定します。各サンプル・アプリケーションのディレクトリには、一意のsetenvファイルが格納されています。setenvファイルの名前は、そのファイルを使用するサンプル・アプリケーションを示します。たとえば、setenvbは、Basicサンプル・アプリケーション用のファイルです。各サンプル・アプリケーションのディレクトリには、WindowsおよびUNIXオペレーティング・システム用のsetenvファイルが格納されています。setenvファイルに固有のファイル名については、表2-1を参照してください。
UBBCONFIGファイルは、サンプル・アプリケーションの構成ファイルです。UBBCONFIGファイルでは、サンプル・アプリケーションでのクライアント・アプリケーションとサーバー・アプリケーションの動作に関するパラメータを定義します。各サンプル・アプリケーションのディレクトリには、一意のUBBCONFIGファイルが格納されています。UBBCONFIGファイルの名前は、そのファイルを使用するサンプル・アプリケーションを示します。たとえば、ubb_bは、Basicサンプル・アプリケーション用のファイルです。各サンプル・アプリケーションのディレクトリには、WindowsおよびUNIXオペレーティング・システム用のUBBCONFIGファイルが格納されています。UBBCONFIGファイルに固有のファイル名については、表2-1を参照してください。
setenvファイルとUBBCONFIGファイルの情報は一致している必要があります。この後の項では、setenvUBBCONFIGファイルの編集方法について説明します。
setenvおよびUBBCONFIGファイルの命名規則
表2-1では、setenvおよびUBBCONFIGファイルの命名規則について説明します。サンプル・アプリケーションを識別する文字は太字で示しています。
 
表2-1 setenvおよびUBBCONFIGファイルの命名規則
University
サンプル・アプリケーション
命名規則
Basic
setenvb.cmd - Windows用setenvファイル
setenvb.sh - UNIX用setenvファイル
ubb_b.nt - Windows用UBBCONFIGファイル
ubb_b.mk - UNIX用UBBCONFIGファイル
Security
setenvs.cmd - Windows用setenvファイル
setenvs.sh - UNIX用setenvファイル
ubb_s.nt - Windows用UBBCONFIGファイル
ubb_s.mk - UNIX用UBBCONFIGファイル
トランザクション
setenvt.cmd - Windows用setenvファイル
setenvt.sh - UNIX用setenvファイル
ubb_t.nt - Windows用UBBCONFIGファイル
ubb_t.mk - UNIX用UBBCONFIGファイル
Wrapper
setenvw.cmd - Windows用setenvファイル
setenvw.sh - UNIX用setenvファイル
ubb_w.nt - Windows用UBBCONFIGファイル
ubb_w.mk - UNIX用UBBCONFIGファイル
Production
setenvP.cmd - Windows用setenvファイル
setenvP.sh - UNIX用setenvファイル
ubb_P.nt - Windows用UBBCONFIGファイル
ubb_P.mk - UNIX用UBBCONFIGファイル
setenvのパラメータの設定
表2-2に、setenvファイルで変更する必要があるパラメータの一覧を示します。
 
表2-2 setenvファイルのパラメータ
パラメータ
説明
APPDIR
サンプル・アプリケーション・ファイルをコピーしたディレクトリ・パス。例:
Windows
APPDIR=c:\work\university\basic
UNIX
APPDIR=/usr/work/university/basic
TUXCONFIG
構成ファイルのディレクトリ・パスと名前。例:
Windows
TUXCONFIG=c:¥work¥university¥basic¥tuxconfig
UNIX
TUXCONFIG=/usr/work/university/basic/tuxconfig
TUXDIR
Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールしたディレクトリ・パス。例:
Windows
TUXDIR=c:\Tux8
UNIX
TUXDIR=/usr/local/Tux8
ORACLE_HOME
Oracleソフトウェアをインストールしたディレクトリ・パス。例:
Windows
ORADIR=c:¥Orant
UNIX
ORACLE_HOME=/usr/local/oracle
TOBJADDR
サーバー・アプリケーションとは異なるマシン上でCORBA C++クライアント・アプリケーションを使用している場合、サーバー・アプリケーションが動作しているマシンのホストとポートを入力します。そのマシンのUBBCONFIGファイルの記述と同じになるように、大文字と小文字を区別して正確に指定する必要があります。例: //BEANIE:2500
USERID
Oracleデータベースのリモート・インスタンスを使用している場合、次の形式で指定します。
USERID=username/password@aliasname
これは、Oracleデータベースのリモート・インスタンスの設定時に定義した情報と同じです。
Oracleデータベースのローカル・インスタンスを使用している場合は、次の形式で指定します。
USERID=username/password
ORACLE_SID
OracleデータベースのインスタンスID。Windowsの場合、ORACLE_SIDは自動的にORCLにデフォルト設定されるので、このパラメータの指定は不要です。
CCMPL
Cコンパイラのディレクトリの場所。このパラメータは、通常のインストール先のディレクトリに設定します。インストール先の場所と指定したディレクトリの場所が一致していることを確認し、必要に応じて場所を変更してください。このパラメータの適用対象は、UNIXオペレーティング・システムのみです。
CPPCMPL
C++コンパイラのディレクトリの場所。このパラメータは、通常のインストール先のディレクトリに設定します。インストール先の場所と指定したディレクトリの場所が一致していることを確認し、必要に応じて場所を変更してください。このパラメータの適用対象は、UNIXオペレーティング・システムのみです。
CPPINC
C++インクルード・ディレクトリのディレクトリの場所。このパラメータは、通常のインストール先のディレクトリに設定します。インストール先の場所と指定したディレクトリの場所が一致していることを確認し、必要に応じて場所を変更してください。このパラメータの適用対象は、UNIXオペレーティング・システムのみです。
SHLIB_PATH、LD_LIBRARY_PATH、または
LIBPATH
共有ライブラリのディレクトリの場所。このパラメータは、通常のインストール先のディレクトリに設定します。インストール先の場所と指定したディレクトリの場所が一致していることを確認し、必要に応じて場所を変更してください。このパラメータの適用対象は、UNIXオペレーティング・システムのみです。
PROC
Oracle Programmer C/C++ SQLプリコンパイラのディレクトリの場所。このパラメータを指定する必要があるのは、Windowsオペレーティング・システムを使用している場合のみです。
PRODIR
Oracle Programmer C/C++ SQLプリコンパイラのディレクトリの場所。このパラメータを指定する必要があるのは、Windowsオペレーティング・システムを使用している場合のみです。
UBBCONFIGのパラメータの設定
表2-3に、UBBCONFIGファイルで変更する必要があるパラメータの一覧を示します。
 
表2-3 UBBCONFIGファイルのパラメータ
パラメータ
説明
MY_SERVER_MACHINE
このパラメータを削除して、サーバー・マシンの名前に置き換えます。
Windowsの場合、サーバー・マシン名を取得するには、MS-DOSプロンプトで次のコマンドを入力します。
set COMPUTERNAME
UNIXの場合、サーバー・マシン名を取得するには、シェル・プロンプトで次のコマンドを入力します。
prompt>uname -n
サーバー・マシン名は、コマンドの出力表示と同じになるように、大文字と小文字を区別して正確に入力しなければなりません。
表示されたサーバー・マシン名を指定します。たとえば、BEANIEです。
マシンの完全名は、二重引用符で囲む必要があります。たとえば、"beanie.bea.com"のように入力します。
APPDIR
サンプル・アプリケーション・ファイルをコピーしたディレクトリの絶対パス。ディレクトリ・パスは、二重引用符で囲む必要があります。例:
Windows
APPDIR="c:\work\university\basic"
UNIX
APPDIR="/usr/work/university/basic"
このパラメータは、setenvファイルのAPPDIRパラメータと一致している必要があります。
TUXCONFIG
構成ファイルのディレクトリの絶対パス。これは、サンプル・アプリケーションのサブディレクトリ。ディレクトリ・パスは、二重引用符で囲む必要があります。例:
Windows
TUXCONFIG="c:\work\university\basic\tuxconfig"
UNIX
TUXCONFIG="usr/work/university/basic/tuxconfig"
このパラメータは、setenvファイルのTUXCONFIGパラメータと一致している必要があります。
TUXDIR
Oracle Tuxedoソフトウェアをインストールしたディレクトリの絶対パス。ディレクトリ・パスは、二重引用符で囲む必要があります。例:
Windows
TUXDIR="c:\Tux8"
UNIX
TUXDIR="/usr/local/Tux8"
このパラメータは、setenvファイルのTUXDIRパラメータと一致している必要があります。
CLOPT (ISLプロセス用)
サーバー・アプリケーションがインストールされているマシンのホスト名とポート番号を入力します。例:
ISL
SRVGRP = SYS_GRP
SRVID =
CLOPT = "-A --n //BEANIE:2500"
OPENINFO
Transactions、Wrapper、またはProductionの各サンプル・アプリケーションを使用している場合、このパラメータをOracleデータベースに指定する必要があります。
Oracleデータベースのリモート・インスタンスを使用している場合、OPENINFOパラメータは次のように指定します。
OPENINFO = "Oracle_XA:Oracle_XA+SqlNet=aliasname+Acc=P/account
/password+SesTM=100+LogDir=.+MaxCur=5"
たとえば、Windowsの場合は次のように指定します。
OPENINFO = "Oracle_XA:Oracle_XA+SqlNet=ORCL+Acc=P/scott/
tiger+SesTM=100+LogDir=.+MaxCur=5"
Oracleデータベースのローカル・インスタンスを使用している場合、OPENINFOパラメータは次のように指定します。
OPENINFO = "Oracle_XA:Oracle_XA+Acc=P
/
account/password+SesTM=100+LogDir=.+MaxCur=5"
たとえば、Windowsの場合は次のように指定します。
OPENINFO = "Oracle_XA:Oracle_XA+Acc=P
/scott/tiger+SesTM=100+LogDir=.+MaxCur=5"
setenvコマンドの実行
Universityサンプル・アプリケーションを使用する前に、setenvスクリプトを実行して、データベースおよび構成の設定で加えた変更がすべてシステム環境変数に反映されていることを確認しておく必要があります。setenvコマンドを実行する手順は、各サンプル・アプリケーションのビルドに関する説明に記載されています。
注意:
Universityサンプル・アプリケーションのmakefileでは、Microsoft Visual C++.NET 2003がWindowsの次の場所にインストールされていることを前提としています。
c:\Program Files\Microsoft Visual Studio.NET 2003\vc7
前述とは異なるディレクトリにMicrosoft Visual C++をインストールしている場合は、次のコマンドを実行して適切なシステム環境変数を設定します。
c:\Program Files\Microsoft Visual Studio.NET 2003\Common7\Tools\ vsvars32.bat

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