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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
12c (12.2.1.1.0)
E77226-02
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システムの論理アーキテクチャとは

Oracle Business Intelligenceシステムの論理アーキテクチャは、Oracle BIドメインと呼ばれる複数の管理可能なコンポーネントを統合した単一のセットで構成されています。この一連のOracle BIドメインは、単一のホスト上にインストールして連携して機能するように構成することも、パフォーマンスや可用性を考慮して複数のホストにクラスタ化することも可能です。

注意:

Oracle HTTP ServerやApache HTTP ServerなどのWebサーバーをOracle Business Intelligenceとともに使用することで、本番システムのパフォーマンスを強化できます。WebサーバーはデフォルトでOracle Business Intelligenceインストーラに含まれておらず、Oracle Business Intelligenceシステムの論理アーキテクチャの一部でもありません。Webサーバーは個別にインストールして構成する必要があります。

この項では、次の項目について説明します。

Oracle Business Intelligenceのシステム・アーキテクチャ

単一ホスト上にOracle Business Intelligenceをインストールしますが、追加のコンピュータに後でスケール・アウトできます。

詳細は、デプロイメントのスケーリングを参照してください。

次の図は、単一ホスト上にインストールされたOracle Business Intelligenceのシステム・アーキテクチャを示しています。詳細は、「Oracle Business Intelligenceコンポーネント」を参照してください。

Oracle Business Intelligenceは単一ホスト上にインストールされますが、複数のホストにスケール・アウトできます。Javaコンポーネント(WebLogic Serverドメイン)とシステム・コンポーネントが、単一のBIドメインの一部として各ホストにクラスタ化されています。どちらのホストにも管理サーバーが存在しますが、1つのホストのみでアクティブになります。

Oracle Business Intelligenceコンポーネント

Oracle Business Intelligenceをインストールする場合、ホストのOracle BIドメインにいくつかのコンポーネントをインストールできます。

BIドメインは、単一のWebLogic Serverドメイン内の1つ以上のJava EE(JEE)コンテナにデプロイされるJavaコンポーネント、(非JEE)システム・コンポーネントとプロセス、および必要な構成ファイル、メタデータ・リポジトリおよびインフラストラクチャで構成されます。

  • 管理サーバー - システムを管理するためのJavaコンポーネントが含まれる、専用のJava仮想マシンで実行されるJEEコンテナとしてデプロイされます。これらのコンポーネントには、Oracle WebLogic Server管理コンソール、Oracle Fusion Middleware ControlおよびJMX MBeanがあります。

  • 管理対象サーバー - システム内でJavaベースのサービスおよびアプリケーションに実行時環境を提供する、専用のJava仮想マシンで実行されるJEEコンテナとしてデプロイされます。これらのサービスおよびアプリケーションには、Oracle BI Publisher、Visual Analyzer、プレゼンテーション・サービスおよびコンポーザが含まれます。

    Oracle BIドメインには、1つ以上のホスト・コンピュータにわたって配信される1つ以上の管理対象サーバーが含まれます。

  • ノード・マネージャ - 管理サーバー、管理対象サーバーのプロセスおよびシステム・コンポーネントに対するプロセス管理サービスを提供します。

    詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

  • システム・コンポーネント - サーバー・プロセスとしてデプロイされ、Oracle Business Intelligenceを有効にするコア・サービスを提供します。

    詳細は、「管理サーバー、管理対象サーバーおよびシステム・コンポーネントについて」を参照してください。システム・プロセスの制御の詳細は、プロセス制御コマンドを参照してください。

  • その他のドメイン・コンテンツ - 必要なすべてのソフトウェア、構成ファイル、メタデータ、WLSTコマンド、セキュリティおよびOracle Business Intelligenceシステムを実行するために必要な接続およびデータベース構成情報が含まれます。

    詳細は、次を参照してください。

管理サーバー、管理対象サーバーおよびシステム・コンポーネントについて

Oracle Business Intelligenceには、管理サーバー、管理対象サーバーおよびこの項に示されているシステム・コンポーネントが含まれます。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理のOracle Fusion Middlewareの管理の概要に関する項を参照してください。

Oracle Business Intelligenceとともにインストールされた場合のEssbaseに関する詳細は、「Oracle Business Intelligenceを管理するシステム管理ツール」を参照してください。

管理サーバーおよび管理対象サーバーについて

管理サーバーおよび管理対象サーバーは、1つ以上のJava EEアプリケーションとしてデプロイされた、次のリストに示すJavaコンポーネントです。

  • 管理サーバー — 次を使用して、単一ノードまたは複数ノード(分散型)のBIドメインのOracle Business Intelligenceの構成およびランタイム設定を管理します。

    • Fusion Middleware Control - BIドメインの管理に使用する管理ユーザー・インタフェースです。

    • WebLogic Server管理コンソール - WebLogic、JEEコンポーネントおよびセキュリティをより詳細に管理するための管理ユーザー・インタフェースです。

    詳細は、「Oracle Business Intelligenceを管理するシステム管理ツール」を参照してください。

  • 管理対象サーバー — 次のコンポーネントを管理します。

    • アクション・サービス - Action Frameworkに必要な専用のWebサービスを提供します。これにより、管理者は、ユーザーがアクションを作成する際に参照するWebサービス・ディレクトリを手動で構成できるようになります。

    • Visual Analyzer — 使いやすい視覚的な分析インタフェースを提供します。

    • BI Publisher - 従業員、顧客および仕入先に向けてあらゆるタイプの高度にフォーマットされたドキュメントを作成、管理および配布するエンタープライズ・レポート・ソリューションを提供します。

    • Security - Oracle BIサーバーOracle Fusion Middlewareセキュリティ・プラットフォームの統合を実現する専用のWebサービスを提供します。

    • SOA Webサービス - 分析、エージェントおよび条件を起動するための、Oracle BIプレゼンテーション・カタログのオブジェクト専用のWebサービスを提供します。これらのサービスにより、Oracle Business Intelligenceの機能をBusiness Process Execution Language (BPEL)プロセスから簡単に起動できるようになります。

    • プレゼンテーション・サービス - HTTPリクエストおよびSOAPリクエストをOracle BIプレゼンテーション・サービスにルーティングするJEEアプリケーションです。

システム・コンポーネントについて

システム・コンポーネントは、C++やJ2SEで記述されたプロセスおよびサービスなどの非JEEコンポーネントとしてデプロイされます。詳細は次のとおりです。

  • BIサーバー (OBIS) - Oracle Business Intelligenceの中核となる問合せ機能およびデータ・アクセス機能を提供するとともに、エンタープライズ・セマンティック・モデル(.RPDファイルに格納される)にアクセスして管理するサービスを提供します。

  • BIスケジューラ(OBISCH) - 指定された時間に分析をユーザーへ配信するための拡張可能なスケジューリング機能を提供します(Oracle BI Publisherには独自のスケジューラが搭載されています)。

  • BI JavaHost (OBIJH) - Oracle BIスケジューラOracle BI Publisherおよびグラフ生成におけるJavaタスクなど、様々なコンポーネントのOracle BIプレゼンテーション・サービスでのサポートを可能にするコンポーネント・サービスを提供します。Oracle BIサーバー問合せにより、Hyperion Financial ManagementデータソースおよびHyperion Planningデータソースにアクセスできます。

  • BIプレゼンテーション・サーバー(OBIPS) - ビジネス・インテリジェンス・データのWebクライアントへのプレゼンテーション用のフレームワークとインタフェースを提供します。このプレゼンテーション・フレームワークのカスタマイズ用に、ファイル・システム上にOracle BIプレゼンテーション・カタログ・サービスが保持されています。

  • クラスタ・コントローラ(OBICCS) - リクエストがBIドメイン内のBIサーバー・プロセス・インスタンス全体で均等に分散されていることを確認しながら、リクエストをBIサーバーに配信します。