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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
12c (12.2.1.1.0)
E77226-02
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クラスタ・マネージャの使用

これまでのリリースでは、管理ツールのクラスタ・マネージャを使用してOracle BIサーバーOracle BIスケジューラおよびクラスタ・コントローラのインスタンスを監視および管理していました。

クラスタ・マネージャは現在のリリースでもサポートされています。

クラスタ化されたコンポーネントに関連するほとんどの管理タスクにはFusion Middleware Controlを使用しますが、それらのコンポーネントの状態を表示する場合はクラスタ・マネージャを使用すると便利です。たとえば、現在アクティブなOracle BIスケジューラ・インスタンスを表示して、どのOracle BIサーバーがマスターBIサーバーかを確認できます。Fusion Middleware Controlでは、クラスタ化されたコンポーネントの現在のステータスは表示されますが、現在の状態を表示することはできません。

クラスタ・マネージャを使用すると、クラスタ内のOracle BIサーバーOracle BIスケジューラおよびクラスタ・コントローラのインスタンスの操作を監視、分析および管理できます。このツールでは、ステータス、キャッシュおよびセッションの情報が提供されます。クラスタ・マネージャを使用できるのは、管理ツールがクラスタ化されたDSNに接続されている場合のみです。

クラスタ内のすべてのクラスタ・コントローラまたはOracle BIサーバーが現在停止しているかオフラインの場合、クラスタ・マネージャにアクセスしてそれらを起動することはできません。Cluster Controller(通常はプライマリ)とOracle BIサーバーをそれぞれ1つ手動で起動する必要があります。

「クラスタ・マネージャ」ウィンドウには、左側に「エクスプローラ 」ペインと 右側に「情報」ペインの2つのペインがあります。「エクスプローラ」ペインには、クラスタを構成するサーバー、スケジューラおよびコントローラの階層情報が表示されます。「情報」ペインには、「エクスプローラ」ペインで選択された項目の詳細情報が表示されます。

「クラスタ・マネージャ」ウィンドウは、デフォルトで1分ごとにリフレッシュされます。この間隔は変更できます。

表示のリフレッシュ間隔を設定するには:

  1. 管理ツールで、リポジトリをオンライン・モードで開きます。

  2. 管理」、「クラスタ」の順に選択します。

  3. リフレッシュ」、「間隔」の順に選択し、リストから別の値を選択します。

  4. 必要に応じて表示をリフレッシュするには、クラスタ・マネージャがアクティブなウィンドウであることを確認してから[F5]を押すか、「リフレッシュ」、「即時」の順に選択します。このアクションにより、クラスタのほとんどの現在の情報が取得されます。

クラスタ情報の表示および管理

クラスタの情報はアプリケーションへの洞察をもたらします。

ここでは、クラスタに関するステータス、キャッシュ、およびセッションの情報と、表示される情報の意味について説明します。

ステータス情報

初めて「クラスタ・マネージャ」ウィンドウを開くと、「ステータス」ビューが自動的に表示されます。

また、「ビュー」、「クラスタ・マネージャ」ウィンドウの「ステータス」の順に選択することで「ステータス」ビューにアクセスすることもできます。

「情報」ペインに表示される情報のカテゴリは、管理ツールが接続しているサーバーに応じて異なる場合があります。次の表は、表示される可能性のあるカテゴリについて説明しています。

説明

最終報告時間

ロールが「制御中」のクラスタ・コントローラと、クラスタ・コントローラまたはOracle BIサーバーが通信した時間。サーバーまたはコントローラがオフラインの場合、このフィールドは空白になります。

名前

Oracle BIサーバーまたはクラスタ・コントローラをホストしているコンピュータの名前。

ロール

クラスタ内のオブジェクトのロールは、次のとおりです。

  • 制御。現在クラスタの制御責任を割り当てられているクラスタ・コントローラ。

  • プライマリ。プライマリのクラスタ・コントローラ。プライマリのクラスタ・コントローラが現在制御中のクラスタ・コントローラである場合、このロールは表示されません。

  • セカンダリ。セカンダリのクラスタ・コントローラ。セカンダリのクラスタ・コントローラが現在制御中のクラスタ・コントローラである場合、このロールは表示されません。

  • クラスタ化されたサーバー。クラスタのメンバーであるOracle BIサーバー。マスター・サーバーとして定義されているクラスタ化されたサーバーには、このロールは表示されません。

  • マスター。管理ツールがリポジトリをオンライン・モードで編集するために接続するクラスタ化されたサーバー。

  • アクティブ。Oracle BIスケジューラはアクティブです。

セッション

このフィールドは、「エクスプローラ」ペインで複数のサーバーまたは個別のサーバーが選択されている場合に利用できます。クラスタ化されたサーバーに現在ログオンしているセッション数を示します。

開始時間

クラスタ・コントローラまたはOracle BIサーバーが最後に起動された時間を示すタイムスタンプ。クラスタ・コントローラまたはクラスタ化されたサーバーがオフラインの場合、このフィールドは空白になります。

ステータス

クラスタ内のオブジェクトのステータスは、次のとおりです。

  • オンライン。クラスタ・コントローラまたはOracle BIサーバーはオンラインです。オンラインのクラスタ・コントローラは、セッション・リクエストを受信して、それらをクラスタ内の使用可能なサーバーに割り当てることができます。クラスタ・コントローラにより、オンラインのOracle BIサーバーにセッションが割り当てられます。

  • 停止。このステータスはクラスタ化されたサーバーにのみ適用されます。サーバーが静止された場合は、サーバーがオフライン・ステータスに移行する前に、未処理のセッションで進行中のアクティビティをすべて完了できます。

  • オフライン。クラスタ・コントローラまたはOracle BIサーバーはオフラインです。オフラインのクラスタ・コントローラは、セッション・リクエストを受信して、それらをクラスタ内の使用可能なサーバーに割り当てることはできません。オフラインのOracle BIサーバーは制御中のクラスタ・コントローラと通信しないため、制御中のクラスタ・コントローラによって割り当てられたセッションを受信できません。その後、サーバーが使用可能になると、クラスタに参加できます。クラスタ・コントローラやクラスタ化されたサーバーを静止した後で停止するには、Stopコマンドを入力します。

  • 強制オフライン。このステータスはクラスタ化されたサーバーにのみ適用されます。Oracle BIサーバーは停止しています。これはオフライン・ステータスと同じですが、このステータスでは、Oracle BIサーバーがオンラインに戻ってもリクエストは割り当てられません。このサーバーは、管理ツールのクラスタ・マネージャからこのサーバーに対してStartコマンドが発行されるか、両方のクラスタ・コントローラがシャットダウンして再起動するまで、停止した状態のままになります。

  • オンライン: アクティブ。このOracle BIスケジューラ・インスタンスはオンラインで、実行中であり、Oracle BIスケジューラ・クライアントによって接続されています。このインスタンスがジョブを実行します。

  • オンライン: 非アクティブ。このOracle BIスケジューラはオンラインですが実行されていません。このインスタンスは、アクティブ・インスタンスが利用できなくなった場合に、アクティブ・インスタンスとして処理をただちに引き継ぎます。

  • オンライン: 非アクティブな保留。アクティブなOracle BIスケジューラが非アクティブの状態へ移行しようとしています。これには数分かかることがあります(複数のジョブが実行中の場合など)。

タイプ

「エクスプローラ」ペインで「クラスタ」を選択すると、このフィールドが利用できます。次の3つのタイプがあります。

  • コントローラ。オブジェクトはクラスタ・コントローラです。

  • サーバー。オブジェクトはOracle BIサーバーです。

  • スケジューラ。オブジェクトはScheduler Serverです。

キャッシュの情報

「キャッシュ」ビューは、キャッシュが有効な場合に「クラスタ・マネージャ」ウィンドウに表示されます。

情報のカテゴリとその表示順は、「オプション」の設定により制御されます。次の表は、表示される可能性のあるカテゴリについて説明しています。

説明

ビジネス・モデル

キャッシュ・エントリに関連付けられているビジネス・モデルの名前。

列数

このキャッシュ・エントリの結果セットの各行における列数。

作成

キャッシュ・エントリの結果セットが作成された時間。

作成経過時間

このキャッシュ・エントリの結果セットの作成に必要な時間(ミリ秒)。

フル・サイズ

可変長の列、圧縮アルゴリズム、およびその他の要因を考慮して使用される最大サイズ。結果セットの実際のサイズはフル・サイズよりも小さくなります。

最終使用

キャッシュ・エントリの結果セットが問合せに対応した最後の日時(Oracle BIサーバーが予期せず停止した後、最終使用日時が一時的に実際よりも古い値となることがあります)。

行数

問合せによって生成された行数。

行サイズ

このキャッシュ・エントリの結果セットの各行のサイズ(バイト単位)。

SQL

キャッシュ・エントリを生成したSQL文のテキスト。

使用回数

Oracle BIサーバーの起動後、このキャッシュ・エントリの結果セットが問合せに対応した回数。

ユーザー

このキャッシュ・エントリを作成した問合せを送信したユーザー名。

キャッシュ情報を表示するには::

  • 「エクスプローラ」ペインで個々のサーバーをクリックし、「ビュー」、「キャッシュ」の順に選択します。

セッション情報

セッション情報は2つの場所で確認できます。

「セッション」ビューはOracle BIサーバーに表示されます。この情報は、次の表に示すように、2つのウィンドウに配置されています。

  • 「セッション」ウィンドウ: 上部に表示されます。Oracle BIサーバーに現在ログオンしているユーザーを表示します。

  • 「リクエスト」ウィンドウ: 下部に表示されます。「セッション」ウィンドウで選択したユーザーについてアクティブな問合せリクエストを表示します。

次の表は、「セッション」ウィンドウに表示される情報について説明しています。

説明

カタログ

セッションが接続されるプレゼンテーション・カタログの名前。

クライアント・タイプ

クライアント・セッションのタイプ。「管理」クライアント・タイプは、管理者ユーザーのIDでログインするユーザーに予約されています。

最終アクティブ時刻

セッションや問合せに関する最新のアクティビティのタイムスタンプ。

ログオン時間

セッションがOracle BIサーバーにログオンした時間のタイムスタンプ。

リポジトリ

セッションが接続されているリポジトリの論理名。

セッションID

セッション開始時にOracle BIサーバーが各セッションに割り当てる一意の内部ID。

ユーザー

接続したユーザーの名前。

次の表は、「リクエスト」ウィンドウに表示される情報について説明しています。

説明

最終アクティブ時刻

セッションや問合せに関する最新のアクティビティのタイムスタンプ。

リクエストID

問合せ開始時にOracle BIサーバーが各問合せに割り当てる一意の内部ID。

セッションID

セッション開始時にOracle BIサーバーが各セッションに割り当てる一意の内部ID。

開始時間

最初の問合せリクエストの時刻。

ステータス

表示される値は次のとおりです。プロセスによっては、その完了する速度に応じて、指定されたリクエストやセッションのすべての値が表示されないことがあります。

  • アイドル。リクエストやセッションに対するアクティビティは現在ありません。

  • フェッチ中。リクエストを取得中です。

  • フェッチ済。リクエストは取得されました。

  • 準備中。リクエストは処理を準備しています。

  • 準備済。リクエストは処理の準備を完了して、実行可能な状態です。

  • 実行中。リクエストは現在実行中です。リクエストを終了するには、そのリクエストを選択して「リクエストの強制終了」をクリックします。ユーザーは、管理者がリクエストをキャンセルしたことを示す情報メッセージを受信します。

  • 実行済。リクエストの実行は終了しました。

  • 成功。リクエストの実行は正常に完了しました。

  • 取消済。リクエストは取り消されました。

  • 失敗。リクエストの処理中または実行中にエラーが発生しました。

セッション情報を表示するには:

  • 「エクスプローラ」ペインでサーバーを選択し、「表示」、「セッション」の順に選択します。

    サーバーのセッション情報が「情報」ペインに表示されます。ここには、サーバーにログインしたすべてのユーザーと、各ユーザーに対する現在のすべての問合せリクエストが表示されます。

セッションを切断するには:

  • 「セッション」ビューで、「セッション」ウィンドウ(上部ウィンドウ)のセッションを右クリックして「切断」をクリックします。

    セッションを切断するとODBCセッションは終了します。このセッションで接続されていたユーザーは、問合せを試行してもエラー・メッセージが返されます。ユーザーは、ログアウトしてから再度ログインし、新しいセッションを開始する必要があります。

問合せリクエストを終了するには:

  • 「セッション」ビューで、「リクエスト」ウィンドウ(下部ウィンドウ)のリクエストを右クリックして「リクエストの強制終了」をクリックします。

    問合せリクエストを終了すると、その問合せを開始しているユーザーにエラーが返されます。

サーバー情報

クラスタ・サーバーに関する情報は、アプリケーション・メニューから表示できます。

ビュー」メニューから「サーバー情報」を選択すると、バージョン番号など、クラスタ・サーバーに関する情報が表示されます。