Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Managementによるプロセスの管理とモニタリング 12c (12.2.1.1) E77374-01 |
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Oracle Business Process Management Workspace (プロセス・ワークスペース)を使用して、ユーザー・プリファレンスの設定およびタスクの処理(タスクの申告とリリース、タスクの再割当て、委任およびルーティング、タスクへのコメントと添付ファイルの関連付け、ルールと休暇期間の設定を含む)を行うことができます。
この章の内容は次のとおりです。
グループまたは複数のユーザーに割り当てられているタスクは、最初に申告する必要があります。「申告」は、グループまたは複数のユーザー割当て用の「タスク・アクション」リストで使用可能な唯一のアクションです。タスクが申告されると、すべての適用可能なアクションがリストされます。
注意:
タスクに自動申告オプションが設定されている場合、ユーザーはタスクを申告しないようにする必要があります。ユーザーはカスタム・アクションを使用できます。
1つのタスクがグループまたは複数のユーザーに割り当てられている場合、そのタスクを申告したユーザーはタスクをリリースできます。その後、他のすべての割当て先がタスクを申告および完了できます。
注意:
ワークスペースは複数のユーザーによるタスクを同時に更新しません。この動作が発生した場合、タスク・メタデータのコミット中にエラーが発生したことを示すメッセージが表示される可能性があります。
タスクを申告およびリリースするには:
タスクを申告するには、タスクの「詳細」ページを開き、「申告」ボタンをクリックします。図2-1は、上部中央に「申告」ボタンが表示された「タスクの詳細」ページを示しています。
タスクをリリースするには、そのタスクを「タスクの詳細」ページで開き、「アクション」リストから「リリース」を選択します。
承認オプションを変更し、新しい参加者をタスクに追加できます。
この項には次のトピックが含まれます:
類似した承認シーケンスを持つ複数のタスクを結合して、1つの結合した承認にしたい場合があります。たとえば、それぞれが個別に承認を必要とする同様の明細項目が多数存在する注文書を承認する場合などです。各明細項目を1つずつ承認するかわりに、1つの承認として結合して、その結合したタスクを承認できます。
複数のタスクを1つの繰返しの承認に結合した後は、それらのタスクの順序は変更できません(たとえば、そのタスクの参加者を追加、編集または削除することはできません)。
タスクの繰返しの承認を結合するには:
タスク履歴から、システム生成されたすべての更新を削除するには、システム承認を除外するオプションを選択する必要があります。
「システム承認を除く」を選択する手順は、次のとおりです。
休暇を取るときにタスクを他の従業員に再割当てしたり、タスクを管理アシスタントに委任することが必要になる場合があります。
タスクを再割当てまたは委任する手順は、次のとおりです。
「タスクの詳細」ページを使用して、コメントと添付ファイルをタスクに追加できます。
この項には次のトピックが含まれます:
タスクの詳細ページの詳細は、プロセス・ワークスペースのタスクの詳細ページの使用を参照してください
ルールは、特定のタスク・タイプか、ユーザーまたはグループに割り当てられたすべてのタスクに対して実行されます。
ルールを設定するには、プロセス・ワークスペースのグローバル・ツールバーから、「プリファレンス」を選択します。図2-9のように、「プリファレンス」ウィンドウが表示されます。
ルールは、使用中のあらゆる状況に常に適用できるわけではありません。たとえば、1つのルールが複数のタスク・タイプに適用される場合、タスクごとに結果が異なる可能性があるため、すべてのタスクの結果を設定できないことがあります。
ルールはリストされている順序で実行されます。
あるルールがフィルタ条件に一致すると、そのルールが実行され、他のルールは評価されません。ルールを実行するユーザーは、該当するタスクに割り当てられている唯一のユーザーであることが必要です。タスクが(自分を含めて)複数のユーザーに割り当てられている場合、ルールは実行されません。
To-Doタスクに対してビジネス・ルールを指定することはできません。
この項では、次の項目について説明します。
注意:
タスク・タイプ・ブラウザでは、NLS文字列を使用したタスク名およびカテゴリの検索はサポートされていません。
ユーザー・ルールを作成する手順は、次のとおりです。
新しいルールが「ルール」ノードの下に表示されます。
注意:
タスク・タイプ・ブラウザでは、NLS文字列を使用したタスク名およびカテゴリの検索はサポートされていません。
グループ・ルールの作成はユーザー・ルールの作成に類似していますが、ログイン・ユーザーが管理するグループのリストが追加されています。次に、グループ・ルールの例を示します。
特定の顧客からのタスクをグループのメンバーに割り当てます。
ラウンド・ロビン割当てを使用して、タスク割当てをグループの各メンバーに確実に均等配分します。
グループ内で最もビジーでないメンバーに、高優先度のタスクを確実にルーティングします。
グループ・ルールを使用して、次のアクションを実行します。
メンバーへの割当ての経由先: 割当てを取得するグループ・メンバーを決定するための基準を指定できます。この動的割当て基準には、ラウンド・ロビン割当て、最もビジーでないグループ・メンバーへの割当て、または最も生産性の高いグループ・メンバーへの割当てを含めることができます。また、タスクをグループ内のユーザーに割り当てるためのカスタム関数も追加できます。
割当て先: ユーザー・ルールと同様に、直属の部下またはグループにタスクを割り当てられます。BPMWorkflowReassignロールを付与されているユーザーは、自分の管理階層外の任意のユーザーまたはグループにタスクを再割当てできます。
アクションを実行しない: ユーザー・ルールと同様に、より一般的なルールの実行を防止する条件を指定してルールを作成できます。
グループ・ルールを作成する手順は、次のとおりです。
休暇期間を設定し、指定した期間の自動タスク割当てを休止できます。
休暇ルールはTo Doタスクには適用されません。
休暇期間と同期する休暇ルールを設定する手順は、プロセス・ワークスペースでのユーザー・ルールの作成方法を参照してください。
休暇期間を有効にするには:
休暇ルールを作成する場合は、承認タスクが循環的に再割当てされないことを確認してください。
たとえば、jsteinはjcooperのマネージャであり、必要なタスクが承認のためにjsteinに移動します。jsteinが休暇ルールを作成する場合は、それらのタスクがjcooperに再割当てされないようにします。
または、休暇ルールで再割当てではなく委任オプションを使用できます。委任オプションの詳細は、「プロセス・ワークスペースでのタスクの再割当てと委任」を参照してください。
循環依存関係の回避方法
この例では、休暇期間の設定と他のユーザーへのタスクの再割当てを望んでいるUser2に2つのルールを定義します。第1のルールでは、タスクがUser1のタスクではない場合にそのタスクをUser1に再割当てします。第2のルールでは、タスクがUser1のタスクである場合にそのタスクをUser3に再割当てします。
タスク・フローは、jcooper、jstein、wfaulkの順になります。ルールはjsteinに対して設定されます。
複数の通信チャネル(配信タイプ)にアクセスする場合は、通知設定を構成して、メッセージの受信方法、時期および場所を管理できます。具体的には、メッセージを配信するチャネルとその環境を指定するメッセージング・フィルタ(配信プリファレンス)を定義できます。
たとえば、異なるサービス・レベル合意(SLA)を持つ顧客から受信するメッセージに対してフィルタを作成し、プレミアムSLAの顧客の場合は勤務先電話番号とSMSチャネルを介して通知し、それ以外のSLAの顧客の場合は電子メールで通知するように指定できます。
メッセージング・フィルタ・ルールは、ルール条件とルール・アクションで構成されます。ルール条件は、ルール属性、演算子および関連する値で構成されます。ルール・アクションは、ルール内に指定した条件を満たす場合に実行されるアクションです。
表2-1に、メッセージング・フィルタでサポートされるデータ型を示します。各属性には関連するデータ型があり、各データ型には一連の比較演算子が事前定義されています。
表2-1 メッセージング・フィルタでサポートされるデータ型
データ型 | 比較演算子 |
---|---|
日付 |
isEqual、isNotEqual、isGreaterThan、isGreaterThanOrEqual、isLessThan、isLessThanOrEqual、Between、isWeekday、isWeekend |
時間 |
isEqual、isNotEqual、Between |
数値 |
isEqual、isNotEqual、Between、isGreaterThan、isGreaterThanOrEqual、isLessThan、isLessThanOrEqual |
文字列 |
isEqual、isNotEqual、Contains、NotContains |
注意:
文字列データ型は正規表現をサポートしていません。
表2-2に、メッセージング・フィルタ用の事前定義済の属性を示します。
表2-2 メッセージング・フィルタ用に事前定義されている属性
属性 | データ型 |
---|---|
コスト合計 |
数値 |
自 |
文字列 |
支出タイプ |
文字列 |
至 |
文字列 |
アプリケーション・タイプ |
文字列 |
期間 |
数値 |
アプリケーション |
文字列 |
プロセス・タイプ |
文字列 |
ステータス |
文字列 |
サブジェクト |
文字列 |
顧客タイプ |
文字列 |
時間 |
時間 |
グループ名 |
文字列 |
処理時間 |
数値 |
日付 |
日付 |
期日 |
日付 |
ユーザー |
文字列 |
ソース |
文字列 |
金額 |
数値 |
ロール |
文字列 |
優先度 |
文字列 |
顧客名 |
文字列 |
有効期限 |
日付 |
順序タイプ |
文字列 |
組織 |
文字列 |
分類 |
文字列 |
サービス・リクエスト・タイプ |
文字列 |
特定のルールには、メッセージング・フィルタによって次のアクションを定義できます。
メッセージを送信しない: メッセージをチャネルに送信しません。
選択したすべてのチャネルにメッセージを送信: アドレス・リストに指定されているすべてのチャネルにメッセージを送信します。
最初の使用可能なチャネルに送信: 1つのメッセージの送信に成功するまで、アドレス・リスト内のチャネルに対してメッセージをシリアルに送信します。つまり、現在のチャネルが失敗ステータスを返すと、次のチャネルへの送信が実行されます。このフィルタ・アクションは、ヒューマン・ワークフロー・レイヤーから送信されるメッセージに対してはサポートされていません。
Oracle BPM Worklistでのメッセージング・チャネルは、業務用携帯電話などの物理的なチャネル、およびデスクトップで実行する電子メール・クライアント・アプリケーションの両方を意味します。Oracle BPM Worklistで具体的にサポートしているのは、次のメッセージング・チャネルです。
IM
MOBILE
SMS
VOICE
WORKLIST
メッセージング・チャネルについては次の点に注意してください。
メッセージング・チャネルのアドレスは、構成済のアイデンティティ・ストアからフェッチされます。
SMS通知および携帯電話通知は、携帯電話番号に送信されます。
ボイス通知は、勤務先電話番号に送信されます。
メッセージング・チャネル・プリファレンスがワークリストの場合、特別な通知は送信されません。かわりに、Oracle BPM Worklistにログインしてタスクを表示してください。
優先チャネルが選択されていない場合、デフォルトのメッセージング・チャネル・プリファレンスは電子メールになります。
メッセージング・チャネルの表示、作成、編集および削除には、「メッセージング・チャネル」タブを使用できます。
既存のメッセージング・チャネルを表示できます。
メッセージング・チャネルを表示する手順は、次のとおりです。
プロセス・ワークスペースのグローバル・ツールバーから、「プリファレンス」を選択します。
「プリファレンス」ペインが表示されます。
「ユーザー・プリファレンス」領域で、「通知プリファレンス」をクリックします。
「使用可能なチャネル」を展開します。
「使用可能なチャネル」リストが表示され(図2-13)、次の情報が表示されます。
名前: メッセージング・チャネルの名前。
タイプ: メッセージング・チャネルのタイプ(電子メール、SMSなど)。
アドレス: チャネルのアドレス(電話番号、電子メール・アドレスなど)。
デフォルト: このチャネルがデフォルトのメッセージング・チャネルかどうかを指定します。
「表示」→「列」をクリックして、表示または非表示の列を選択します。
また、「表示」→「列の並替え」の順にクリックしてダイアログを表示し、表示されている列を並べ替えることもできます。
メッセージング・チャネルの名前とアドレスは、基礎となるアイデンティティ・ストア(Oracle Internet Directoryなど)から取得されます。
メッセージング・フィルタ・タブを使用して、受信する通知のタイプ、およびこれらの通知を受信するために使用するチャネルを指定するフィルタを定義できます。そのためには、比較演算子(「は次と等しい」や「は次と等しくない」など)、通知タイプ、内容または送信元を表す属性、および通知アクション(使用可能な最初のメッセージング・チャネルに通知を送信、すべてのメッセージング・チャネルに通知を送信、またはどのチャネルにも通知を送信しない(事実上、通知をブロック))の組合せを使用します。
たとえば、上司であるLiseから受信したすべてのメッセージを取得するLiseからのメッセージというメッセージング・フィルタを作成できます。すべてのフィルタ条件に一致する通知が最初に業務用携帯電話などに送信され、最初のメッセージング・チャネルが使用できない場合は会社の電子メールに送信されます。
既存のメッセージング・フィルタを表示できます。
メッセージング・フィルタを表示する手順は、次のとおりです。
プロセス・ワークスペースのグローバル・ツールバーから、「プリファレンス」を選択します。
「プリファレンス」ペインが表示されます。
「ユーザー・プリファレンス」領域で、「通知プリファレンス」をクリックします。
「メッセージング・フィルタ」を展開します。
「メッセージング・フィルタ」リストが表示され、次の情報が表示されます。
フィルタ名: メッセージング・フィルタの名前
説明: メッセージング・フィルタの説明(オプション)。
「表示」→「列」をクリックして、表示または非表示の列を選択します。
また、「表示」→「列の並替え」の順にクリックしてダイアログを表示し、表示されている列を並べ替えることもできます。
メッセージング・フィルタを作成する手順は、次のとおりです。
「作成」をクリックします。
図2-14に示すように、「フィルタの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。
次の情報を指定します。
フィルタ名: メッセージング・フィルタの名前
説明: (オプション)メッセージング・フィルタの説明
有効: デフォルトでは、このオプションが選択されています。このフィルタをメッセージ処理に使用しない場合は、選択を解除します。
「次のすべての条件に一致」オプションまたは「次の条件のいずれかと一致」オプションを選択して、通知がすべての条件を満たす必要があるのか、それともいずれかの条件なのかを選択します。
「作成」をクリックします。
次のように、「条件の作成」ダイアログ・ボックスでフィルタ条件を定義します。
リストから属性を選択します。
リストから「isEqual」などの演算子を選択します。
テキスト・ボックスに、条件の値を入力します。
「OK」をクリックして、条件をリストに追加します。
この手順を繰り返してフィルタ条件をさらに追加します。フィルタ条件を削除するには、「削除」をクリックします。
「アクション」セクションで、次のメッセージング・オプションから選択します。
メッセージを送信しない: すべてのチャネルにメッセージを送信しません。
最初の使用可能なチャネルに送信: 1つのメッセージの送信に成功するまで、アドレス・リスト内のチャネルに対してメッセージをシリアルに送信します。つまり、現在のチャネルが失敗ステータスを返すと、次のチャネルへの送信が実行されます。
選択したすべてのチャネルに送信: アドレス・リストに指定されているすべてのチャネルにメッセージを送信します。
配信チャネルを設定するには、「通知チャネルの追加」リストからチャネルを選択し、「追加」をクリックします。チャネルを削除するには、「削除」をクリックします。
上/下矢印を使用してチャネルに優先度を付けます。「最初の使用可能なチャネルに送信」を選択すると、最上位のチャネル(使用可能な場合)がフィルタ基準に一致したメッセージを受信します。
「OK」をクリックします。
メッセージング・フィルタが「メッセージング・フィルタ」領域に表示されます。この「メッセージング・フィルタ」領域では、チャネルを編集したり、削除することができます。フィルタを作成せずにダイアログを閉じる場合は、「取消」をクリックします。
メッセージング・フィルタを編集するには:
「メッセージング・フィルタ」領域からフィルタを選択します。
「編集」をクリックします。
「OK」をクリックしてメッセージング・フィルタを更新します。フィルタを変更せずにダイアログを閉じる場合は、「取消」をクリックします。
自分または他のユーザーにTo-Doタスクを作成できます。To-Doタスクはビジネス・タスクに関連付けられていません。
自分または他のユーザーの最上位レベルのTo-Doタスクを作成するには、図2-15に示す「To-Doタスクの作成」ダイアログを使用します。
To Doタスクは、割当て先の「受信ボックス」に表示されます。
To Doタスクは、再割当てやエスカレートなどの操作、および削除(論理削除)とパージ(物理削除)が可能です。タスクに対して再割当てやエスカレートなどの操作を実行しても、子To-Doタスクの割当てには影響しません。To-Doタスクが完了した後は、その完了率を100%未満にリセットできます。
割当てルール(休暇ルールなど)はTo Doタスクには適用されません。To-Doタスクに対してビジネス・ルールを指定することはできません。
To Doタスクを作成する手順は、次のとおりです。
サブタスクとは、To Doタスクまたはビジネス・タスクであるタスクの子です。
たとえば、注文書に複数の明細項目が含まれ、それぞれに別個の承認プロセスが必要な場合、サブタスクを作成すると便利です。
サブタスクの作成時には、次に示すいくつかの重要点に留意する必要があります。
To-Doタスクが保持できるのはTo-Doサブタスクのみです。すべてのTo-Doサブタスクが100%完了すると、To-Doタスクも完了としてマークされます。To-Doタスクが完了すると、To-Doサブタスクはワークフロー・システム内で100%になります。
タスクがビジネス・タスクでそのタスクが完了した場合、そのタスクのサブタスクは取り消されます。他のビジネス・タスクに対してのビジネス・タスクの作成のみできます。
To-Doタスクを明示的に100%に設定すると、タスクに対する集計は行われません。
使用しているOracle BPMのリリースが11g リリース1 (11.1.1.7.0)より前のリリースである場合は、タスク・リストの「アクション」リストからサブタスクを作成すると、そのサブタスクは、サブタスクの割当て先のタスク・リストに表示されます。
ただし、「タスクの詳細」ページの「アクション」リストからのサブタスクの作成と、「タスクの詳細」ページでの「サブタスク」セクションの表示を有効にするには、11g リリース1 (11.1.1.7.0)を使用してフォームを再生成する必要があります。タスク・フォームを再作成しない場合も、以前のリリースでデプロイしたプロセスは引き続き使用できます。
プロセス・ワークスペースで作成されたサブタスクは、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのコンポジット監査証跡として含まれません。
判定などのシナリオに対してパラレル・フロー・パターンが指定されている場合は、パラレル・タスクが作成されます。このパターンでは、パラレル・タスクは共通のタスクを持ちます。単一承認者、順次承認者およびパラレル承認者といった様々なパターンの明細を使用して、サブタスクを作成できます。
サブタスクは、タスクの「タスクの詳細」ページに含まれます。タスクのサブタスクを表示するには、タスク・リストからタスクを選択して、「タスクの詳細」ページを表示します。サブタスクは、「サブタスク」セクションの下に表示されます。
パスワードを要求するように設定されたヒューマン・タスクを承認または却下する場合、プロンプトが表示されたらパスワードを入力する必要があります。
デジタル署名は、メッセージ送信者や文書署名者のアイデンティティを認証する電子署名です。これにより、送られたメッセージや文書の元の内容が変更されていないことが保証されます。
Oracle Business Process Management Workspaceは、次のヒューマン・タスクで作成された署名ポリシーをサポートします。
署名は不要 - 参加者は署名せずにタスクを送信して操作できます。
パスワードは必須 - 参加者はログイン・パスワードを指定する必要があります。
デジタル証明書(署名)は必須: 参加者はデジタル証明書を入手した後に、タスクの送信と操作が可能になります。デジタル証明書には、証明書発行者のデジタル署名が記載されているため、誰でも証明書が本物であることを確認できます。参加者の資格証明は、デジタル証明書によって証明されます。これは認証局(CA)が発行します。ユーザー名、シリアル番号、有効期限、証明書所有者の公開鍵のコピー(メッセージとデジタル署名の暗号化に使用)、および証明書発行者のデジタル署名が記載されているため、受信者は証明書が本物であることを確認できます。
エビデンス・ストア・サービスは、デジタル署名の保管とデジタル署名されたヒューマン・ワークフローの否認防止に使用します。
デジタル署名およびエビデンス・ストア・サービスの詳細は、「エビデンス・ストア・サービスとデジタル署名の使用」を参照してください。
署名ポリシーがあるタスクを操作すると、図2-19に示すように、「署名」ボタンが表示されます。
デジタル署名タスクに証明書を使用するには、まずプロセス・ワークスペースでのデジタル証明書の指定の説明に従って証明書をアップロードする必要があります。
非定型ルーティングを許可するようにヒューマン・タスクが設計されていた場合、このタスクはワークリストで非定型の方式でルーティングできます。
このようなタスクに対しては、「タスクの詳細」ページに「ルート」ボタンが表示されます。「タスクのルート」ダイアログ・ボックスから、ルーティング対象の1人以上のユーザーを検索できます。複数の割当て先を指定すると、割当て先のリストを単純割当て(すべてのユーザーにグループ割当て)、順次割当てまたはパラレル割当てのいずれに使用するかを選択できます。
非定型ルーティングが許可されるタスク設計に関する開発者のための情報詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。
タスクをルーティングする手順は、次のとおりです。
エビデンス・ストア・サービスは、デジタル署名の保管とデジタル署名されたヒューマン・ワークフローの否認防止に使用します。デジタル署名は、メッセージ送信者や文書署名者のアイデンティティを認証する電子署名です。これにより、送られたメッセージや文書の元の内容が変更されていないことが保証されます。デジタル署名は転送可能で、他人に模倣されることがなく、自動的にタイムスタンプが付けられます。署名されたオリジナルのメッセージが届いたことを証明できるため、送信者が後で否認することはできません。
デジタル署名は、ヒューマン・ワークフロー・ドキュメントが次の状態であることを保証します。
真正であること。
他のエンティティで捏造されていないこと
変更されていないこと
送信者が否認できないこと
暗号ベースのデジタル署名は、公開鍵のアルゴリズムによって送信者の秘密鍵付のメッセージが署名されたときに作成されます。
設計時、タスクに対して署名は有効です。プロセス・ワークスペースでの実行時には、ユーザーがタスクを承認または却下すると、Webブラウザでは次の動作が発生します。
署名に使用する秘密鍵の選択をユーザーに要求します。
秘密鍵とOracle BPM Worklistから提供されたタスク・コンテンツを使用してデジタル署名を生成します。
注意:
この証明書は、Personal Information Exchange Syntax Standard (PFX)ファイルを指しています。このファイルには証明書と秘密鍵が含まれており、シンプルなテキスト・パスワードで保護されています。PFXでは、ユーザーの秘密鍵、証明書、その他のシークレットなどを格納またはトランスポートするための移植形式が指定されます。
署名は証明書の公開鍵を介して検証できるため、データの署名には、その証明書の公開鍵に対応した秘密鍵の所有で十分です。ただし、証明書のユーザー名と証明書を更新するユーザーを関連付けることはありません。たとえば、ユーザーjsteinがユーザーcdickensの秘密鍵を所有する場合、jsteinはその秘密鍵を使用して署名できます。
次のデジタル署名の機能をサポートします。
X.509証明書によるPKCS7署名
ブラウザベースの、添付ファイルなしデジタル署名付コンテンツ
エビデンス・ストアは、図2-22に示すように検索できます。
選択したビューに基づいて、タスクをExcelにエクスポートできます。
表2-3に、タスク分析に使用できるワークリスト・レポートを示します。
表2-3 ワークリスト・レポートのタイプ
レポート名 | 説明 | 入力パラメータ |
---|---|---|
不参加タスク・レポート |
このレポートでは、ユーザーのグループまたは報告先のグループに割り当てられたタスクの中で、まだ獲得されていないタスク(不参加タスク)が分析されます。 |
|
タスクの優先度レポート |
このレポートでは、ユーザー、報告先またはそのグループに割り当てられたタスクの数が優先度別に分析されます。 |
|
タスクのサイクル・タイム・レポート |
このレポートでは、ユーザーのグループまたは報告先のグループに基づいて、タスクの割当てから完了までの所要時間が分析されます。 |
|
タスクの生産性レポート |
このレポートでは、ユーザー、報告先またはグループについて、特定期間中に割り当てられたタスク数と完了したタスク数が分析されます。 |
|
タスク時間分布レポート |
このレポートには、割当て先がタスクを実行するのに要した時間が表示されます。 |
|
図2-26に示すように、(すべてのレポート・タイプについて)レポート結果は表形式と棒グラフ形式の両方で表示されます。
図2-27に、不参加タスク・レポートの例を示します。
このレポートは、Californiaグループに15件、Supervisorグループに7件、LoanAgentGroupに11件の不参加タスクがあることを示しています。このレポートでは、不参加(未申告)タスクはすべてDocumentReviewタスクです。レポートの実行時に複数のタイプの不参加タスクが存在する場合は、すべてのタスク・タイプがレポートに含まれ、それぞれのタスク・タイプが異なる色で表示されます。
図2-28に、タスクの優先度レポートの例を示します。
このレポートは、Californiaグループ、SupervisorグループおよびLoanAgentGroupに標準優先度のタスクがそれぞれ16件あることを示しています。ユーザーrstevenとjcooperのタスクはそれぞれ5件と22件で、いずれも標準優先度です。棒グラフでは、優先度(最高、高、標準、低、最低)が異なる色で区別されます。
図2-29に、タスクのサイクル・タイム・レポートの例を示します。
このレポートは、DocumentReviewタスクが完了するまでの平均所要時間が1時間6分、VacationApprovalタスクが完了するまでの平均所要時間が1時間28分であることを示しています。棒グラフには、平均サイクル・タイムがミリ秒単位で表示されます。
図2-30に、タスクの生産性レポートの例を示します。
このレポートは、California、LoanAgentGroupおよびSupervisorの各グループに割当て済のタスク数を示しています。ユーザー別では、jcooperに22件のタスクが割り当てられています。jcooperには、割当て済タスクに加えて、完了したタスクも2件あります。また、mtwainとrstevenには完了したタスクがそれぞれ6件と11件あることを示しています。棒グラフでは、2つのタスクの状態(「割当て済」と「完了」)が異なる色で区別されます。
注意:
「自分および自分のグループ」および「報告先」オプションは、生産性レポートから削除されました。