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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド
12c (12.2.1.1)
E79319-01
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2.7 テンプレート

この項の各トピックでは、Oracle Reports Builderにおけるテンプレートの使用について説明します。

2.7.1 テンプレートについて

テンプレートでは、複数のペーパーベースのレポートに適用する共通特性とオブジェクトを定義します。たとえば、会社のロゴを含み、レポートの選択した領域にフォントやカラーを設定するテンプレートを定義できます。

レポート・ウィザードを使用してペーパーベースのレポートを作成する場合は、ウィザードの「テンプレート」ページで、テンプレート(.tdfファイル)をレポートに適用します。「テンプレート」ページには、デフォルトのテンプレートのほか、独自に作成したテンプレートが一覧されます。


注意:

テンプレートの一覧が表示されない場合は、REPORTS_PATH環境変数にテンプレートの位置(ORACLE_HOME\reports\templatesなど)が指定されているかどうかを確認してください。

テンプレートを選択すると、テンプレートのマージン領域にあるオブジェクトが、現行のレポート・セクションの同じ位置にインポートされ、既存のオブジェクトがすべて上書きされます。テンプレートの本体領域内にあるオブジェクトの特性(書式設定、フォント、カラーなど)が、現行のレポート・セクションの本体領域にあるオブジェクトに適用されます。また、定義したテンプレート・プロパティ、パラメータ、レポート・トリガー、プログラム・ユニットおよび連結ライブラリも適用されます。レポートのセクション別に異なるテンプレートを適用できます。ただし、デフォルトのテンプレートを適用する場合、異なるデフォルトのテンプレートを使用した2つのレポート・ブロックを1つのレポートに組み合せることはできません。同一レポート内のすべてのレポート・ブロックで、同じデフォルトのテンプレートを使用する必要があります。

後でレポートに別のテンプレートを適用した場合、既存のテンプレート・オブジェクトは現行のレポート・セクションから削除されます。

関連項目

第4.12項「テンプレートの定義」

2.7.2 テンプレート属性について

テンプレートのペーパー・レイアウト-ボディ領域では、オブジェクト・ナビゲータの次の各ノードの「デフォルト」および「オーバーライド」属性を定義できます。

  • 「枠」には次のノードがあります。

    • 「セクション枠」ノード。現在選択されているセクションの周囲にある親枠の属性を定義します。

    • 「見出し枠」ノード。列見出しの周囲にある親枠の属性を定義します。

    • 「フィールド枠」ノード。フィールドの周囲にある親枠の属性を定義します。

    • 「サマリー枠」ノード。サマリー(合計)の周囲にある親枠の属性を定義します。

  • フィールドのラベル/見出し」には次のノードがあります。

    • 「Character」ノード。Characterフィールドのラベルまたは列見出しの属性を定義します。

    • 「Number」ノード。Numberフィールドのラベルまたは列見出しの属性を定義します。

    • 「Date」ノード。Dateフィールドのラベルまたは列見出しの属性を定義します。

  • 「フィールド」には次のノードがあります。

    • 「Character」ノード。Characterフィールドの属性を定義します。

    • 「Number」ノード。Numberフィールドの属性を定義します。

    • 「Date」ノード。Dateフィールドの属性を定義します。

  • 「サマリー・ラベル」には次のノードがあります。

    • 「Character」ノード。Characterフィールドのサマリー・ラベルの属性を定義します。

    • 「Number」ノード。Numberフィールドのサマリー・ラベルの属性を定義します。

    • 「Date」ノード。Dateフィールドのサマリー・ラベルの属性を定義します。

  • 「サマリー」には次のノードがあります。

    • 「Character」ノード。Characterフィールドのサマリーの属性を定義します。

    • 「Number」ノード。Numberフィールドのサマリーの属性を定義します。

    • 「Date」ノード。Dateフィールドのサマリーの属性を定義します。

「デフォルト」属性

オブジェクト・ナビゲータの「デフォルト」ノードでは、すべてのレポート・スタイルに対するデフォルトの可視属性(書式設定、フォント、カラーなど)を定義します。個別のレポート・スタイルの属性を定義する場合は、「オーバーライド」ノードを使用します。レポートにテンプレートを適用すると、「オーバーライド」ノードでローカライズされた属性を除き、すべての「デフォルト」属性がレポートに適用されます。

「オーバーライド」属性

オブジェクト・ナビゲータの「オーバーライド」ノードで、個別のレポート・スタイルの属性を定義できます。各レポート・スタイルには、レポート内のグループにマッピングされる1つ以上のセクションが含まれます。

単一セクション・レポート・スタイル: 表、フォーム、メール・ラベル、フォーム・レター

複数セクション・レポート・スタイル: グループ左、グループ上、マトリックス、グループ別マトリックス

複数のグループに対応するレポート・スタイルの場合、必要に応じて追加のセクションを作成できます。セクションは、次のようにグループにマッピングされます。

セクションとグループの数が同じ場合: 1対1のマッピングが行われます(最初のセクションが最初のグループに、2番目のセクションが2番目のグループに、というようにマッピングされます)。

セクションよりグループの数が多い場合: 最後の2つ前のセクションまで1対1のマッピングが行われます。この後のグループはすべて、最後の1つ前のセクションにマッピングされ、最後のグループが最後のセクションにマッピングされます。セクションが1つしかない場合、すべてのグループがそのセクションにマッピングされます。

グループよりセクションの数が多い場合: 最後の1つ前のグループまで1対1のマッピングが行われます。最後のグループは最後のセクションにマッピングされます。

関連項目

第4.12.2項「フォルトのテンプレート属性の定義」

第4.12.3項「オーバーライド・テンプレート属性の定義」

2.7.3 テンプレートの適用について

レポートにテンプレートを適用する場合、次のオブジェクト、プロパティおよび属性がすべてテンプレートから現行のレポート・セクションに適用されます。

  • パラメータとその検証トリガー

  • 物理ページ・サイズ

  • 論理ページ・サイズ

  • キャラクタ/ビットマップ・モード

  • マージン位置

  • パネル印刷順序

また、テンプレートのマージン内にあるレイアウト・オブジェクトはすべて、現行のレポート・セクションの同じ位置にコピーされます。

使用に関する注意

  • デフォルトでは、レポートの現行のセクション(ペーパー・レイアウト・ビューに表示されているセクション)にテンプレートが適用されます。セクションが表示されていない場合、デフォルトで、レポートのメイン・セクションにテンプレートが適用されます。オブジェクト・ナビゲータでレポート全体のノードを選択すると、テンプレートがデフォルトでレポートのメイン・セクションに適用されます。レポートの特定のセクションにテンプレートを適用するには、オブジェクト・ナビゲータでそのセクションのノードを選択します。

  • レポートのセクション別に異なるテンプレートを適用できます。ただし、デフォルトのテンプレートを適用する場合、異なるデフォルトのテンプレートを使用した2つのレポート・ブロックを1つのレポートに組み合せることはできません。同一レポート内のすべてのレポート・ブロックで、同じデフォルトのテンプレートを使用する必要があります。

関連項目

第4.12.4項「レポートへのテンプレートの適用」

2.7.4 テンプレートでの継承について

テンプレートでは、「セクション」、「枠」、「フィールド」、「ラベル」、「見出し」および「サマリー」の各プロパティがすべて、その値を継承できます。

「デフォルト」プロパティ

「デフォルト」プロパティは、Oracle Reports Builderであらかじめ設定された値を継承します。プロパティをOracle Reports Builderのデフォルトの値に設定すると、プロパティ・インスペクタでそのプロパティの横にあるアイコンが小さな円になります。「デフォルト」プロパティは、値を変更または選択して、ツールバーの「プロパティをローカライズ」ボタンをクリックするとローカライズされます。プロパティがローカライズされると、その横にあるアイコンが四角形になります。プロパティを継承した値に戻すには、プロパティを選択し、ツールバーの「プロパティを継承」ボタンをクリックします。

「オーバーライド」プロパティ

「オーバーライド」セクションのプロパティは、「デフォルト」プロパティから値を継承します。プロパティが「デフォルト」プロパティから値を継承した場合、プロパティ・インスペクタでプロパティの横にあるアイコンが矢印になります。「オーバーライド」セクションのプロパティは、値を変更または選択して、ツールバーの「プロパティをローカライズ」ボタンをクリックするとローカライズされます。プロパティがローカライズされると、その横にあるアイコンが赤い×印が付いた矢印に変わります。「オーバーライド」セクションのプロパティを継承した値に戻すには、プロパティを選択し、ツールバーの「プロパティを継承」ボタンをクリックします。

2.7.5 テンプレート・エディタについて

テンプレート・エディタは、テンプレートに対してオブジェクトおよびフォーマット・プロパティを定義できる作業領域です。これは、レポート・エディタのペーパー・レイアウト・ビューに似ています。このマージン領域で、オブジェクト(ページ番号、テキスト、図形など)を作成、削除および変更できます。ボディ領域のオブジェクトの作成および削除はできませんが、プロパティ・インスペクタ(「ツール」→「プロパティ・インスペクタ」)でボディ・オブジェクトのプロパティを変更できます。

「レポート・スタイル」リストで、選択したレポート・スタイルのレイアウトを表示できます。すべてのレポート・スタイルに対してデフォルト設定を定義するには、「レポート・スタイル」リストから「デフォルト」を選択します。レポート・スタイルを個別に変更するには、「レポート・スタイル」リストからレポート・スタイルを選択し、デフォルトにオーバーライドする設定を指定します。

アクセス

次の方法で、テンプレート・エディタにアクセスできます。

新しいテンプレートを作成する場合:

  • 「ファイル」→「新規」→「テンプレート」を選択します。

  • オブジェクト・ナビゲータで、「テンプレート」ノードをクリックし、ツールバーの「作成」ボタンをクリックします。

既存のテンプレートを表示する場合:

  • 「ウィンドウ」メニューから、テンプレート・エディタのペーパー・レイアウト・ビューを表示するウィンドウを選択します。

  • オブジェクト・ナビゲータで、テンプレートの「ペーパー・レイアウト」ノードの横にあるビュー・アイコンをダブルクリックします。