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Oracle® Fusion Middleware Oracle B2BおよびHealthcareのインストールと構成
12c (12.2.1.1)
E79349-01
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4 Oracle B2Bドメインの構成

Oracle B2Bをインストールすると、ドメインを構成できます。これは、高可用性になるように拡張することもできます。

ここで示す構成手順は、次で説明されているインストール手順を完了したことを前提にしています。

次の各項を参照して、データベース・スキーマを作成し、WebLogicドメインを構成し、構成をテストします。

4.1 データベース・スキーマの作成

Oracle B2B and Healthcareドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareでの使用が動作保証されたデータベースに必要なスキーマをインストールする必要があります。

これらのスキーマを、この項の手順に従ってインストールします。

4.1.1 動作保証されたデータベースのインストールと構成

動作保証されたデータベースがインストールおよび構成され、そのデータベースが稼働中であることを確認する必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のデータベースおよびデータベース・スキーマのインストールに関する項を参照してください。

4.1.2 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の起動

RCUを起動するには、JDK環境変数が正しく設定されている必要があります。

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を起動するには:

  1. 対象のシステムで、ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリに移動します。
  2. JAVA_HOME環境変数が、ご使用のシステム上の動作保証済JDKの場所に設定されていることを確認します。この場所は、binディレクトリより上の階層にする必要があります。たとえば、JDKが/home/Oracle/Java/に配置されている場合は、次のようになります。

    UNIXオペレーティング・システムの場合(C Shell):

    setenv JAVA_HOME /home/Oracle/Java/jdk1.8.0_77

    Windowsオペレーティング・システムの場合:

    set JAVA_HOME=C:\home\Oracle\Java\jdk1.8.0_77

    これらの例にあるJDKの場所は、ご使用のシステムの実際のJDKの場所に読み替えてください。

  3. ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリからRCUを開始します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./rcu
    

    Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

    rcu.bat

4.1.3 スキーマ作成のためのRCU画面のナビゲート

RCU画面を使用して、データベース・スキーマを作成します。

4.1.3.1 RCUの概要

「ようこそ」画面は、RCUを起動したとき最初に表示される画面です。

「次へ」をクリックします。

4.1.3.2 スキーマ作成の方法の選択

コンポーネント・スキーマをデータベースに作成およびロードする方法を選択するには、「リポジトリの作成」画面を使用します。

「リポジトリの作成」画面で、次の操作を行います。
  • 対象のデータベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションと権限が付与されている場合は、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。この手順は、SYSDBA権限が付与されていることを前提としています。

  • データベースでDBAアクティビティを実行するために必要な権限を持っていない場合は、この画面で「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択します。このオプションによってSQLスクリプトが生成され、それをデータベース管理者が使用します。『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のシステム・ロードと製品ロードの理解に関する項を参照してください。

  • DBAがシステム・ロードに対してすでにSQLスクリプトを実行している場合、「製品ロードの実行」を選択します。

4.1.3.3 データベース接続の詳細の提供

「データベース接続の詳細」画面に、データベースに接続するためのRCUに関するデータベース接続の詳細が表示されます。

続行するには「次」をクリックし、データベース接続の成功を確認するダイアログ・ウィンドウで「OK」をクリックします。

4.1.3.4 Oracle B2B and Healthcareのカスタム接頭辞の指定とスキーマの選択

カスタム接頭辞とデータベース・スキーマを指定して、共通インフラストラクチャ・サービスおよび依存スキーマを自動的に選択します。

「接頭辞の新規作成」を選択して、「SOA Suite」スキーマを選択します。依存関係に応じて、次のスキーマが自動的に選択されます。

  • ユーザー・メッセージング・サービス

  • メタデータ・サービス

  • Oracle Platform Security Services

  • 監査サービス

  • 監査サービス追加

  • 監査サービス・ビューア

  • WebLogicサービス

共通インフラストラクチャ・サービス・スキーマも自動的に作成されます。このスキーマはグレー表示され、選択または選択を解除することはできません。このスキーマを使用すると、ドメインの構成中にRCUから情報を取得できるようになります。詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

カスタム接頭辞は、これらのスキーマを論理的にグループ化して、このドメイン内でのみ使用することを目的としています。複数のドメイン間でのスキーマの共有はサポートされていないため、ドメインごとに固有のスキーマのセットを作成する必要があります。

ヒント:

カスタム接頭辞の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照してください。

マルチドメイン環境のスキーマを構成する方法の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のスキーマの作成計画に関する項を参照してください。

ヒント:

ここに入力するカスタム接頭辞は、メモしておく必要があります。このカスタム接頭辞は、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

「次へ」をクリックして先に進み、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウの「OK」をクリックします。

4.1.3.5 スキーマ・パスワードを指定

「スキーマ・パスワード」画面で、データベースでのスキーマ・パスワードの設定方法を指定した後、パスワードを入力して確認します。

ヒント:

この画面で設定するパスワードは、メモしておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

4.1.3.6 カスタム変数の指定

SOAインフラストラクチャ・スキーマのカスタム変数を指定します。

Oracle SOA Suiteの標準インストール・トポロジでは、「データベース・プロファイル」 (SMALL)およびHealthcare Integration (B2Bのインストールには「いいえ」、Oracle SOA SuiteのHealthcare Integrationユーザー・インタフェースには「はい」)の値を設定します。

詳細は、SOA Suiteスキーマに必要なカスタム変数についてを参照してください。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のカスタム変数に関する項を参照してください。

:

4.1.3.7 スキーマ作成の実行

残りのRCU画面を最後までナビゲートし、スキーマ作成を完了します。

「表領域のマップ」画面で、「表領域の暗号化」チェック・ボックスは、RCUを起動するときにデータベース(OracleまたはOracle EBR)でTDE (透過的データ暗号化)を有効にした場合のみ表示されます。RCUによって作成されるすべての新しい表領域を暗号化する場合は、「表領域の暗号化」チェック・ボックスを選択します。

「完了サマリー」画面に到達したら、「閉じる」をクリックしてRCUを終了します。

4.2 ドメインの構成

構成ウィザードを使用して、ドメインを作成および構成します。

ドメインを作成するその他の方法の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成、拡張および管理のためのその他のツールに関する項を参照してください。

4.2.1 構成ウィザードの起動

構成ウィザードを起動して、ドメインの構成を開始します。

ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動して、Fusion Middleware構成ウィザードを起動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd

4.2.2 ドメインを作成および構成するための構成ウィザード画面のナビゲート

トポロジ用のドメインを作成および構成するには、構成ウィザードを使用します。

注意:

この手順を使用して既存のドメインを拡張できます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。

次の各項では、構成ウィザードの各手順を説明します。

4.2.2.1 ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

ドメイン・ホーム・ディレクトリの場所(Oracleホーム・ディレクトリの外部が最適)を選択する必要があります。

ドメイン・ホームの場所は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリに関する項のディレクトリ構造に従って、Oracleホーム・ディレクトリの外に配置することをお薦めします。このディレクトリ構造によって、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする必要があるときに問題が起きにくくできます。

ドメイン・タイプとドメイン・ホーム・ディレクトリを指定する手順は次のとおりです。

  1. 「構成タイプ」画面で、「新規ドメインの作成」を選択します。
  2. 「ドメインの場所」フィールドで、使用するドメイン・ホーム・ディレクトリを指定します。

この画面上のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

4.2.2.2 Oracle B2Bの構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で、必要なテンプレートを選択します。

「テンプレート」画面では、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」が選択されていることを確認し、次のテンプレートを選択します。

  • Oracle B2B - 12.2.1.1.0 [soa]

    このテンプレートを選択すると、次の項目が依存関係として自動的に選択されます。

    • Oracle SOA Suite

    • Oracle Enterprise Manager

    • Oracle WSM Policy Manager

    • Oracle JRF

    • WebLogic Coherenceクラスタ拡張

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

4.2.2.3 アプリケーション・ホームの場所の選択

「アプリケーションの場所」画面で、ドメインに関連するアプリケーションを保存する場所(アプリケーション・ホーム・ディレクトリとも呼ばれる)を選択します。

アプリケーション・ホームの場所は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリに関する項のディレクトリ構造に従って、Oracleホーム・ディレクトリの外に配置することをお薦めします。このディレクトリ構造によって、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする必要があるときに問題が起きにくくできます。

ヒント:

アプリケーション・ホーム・ディレクトリの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のアプリケーション・ホームの選択に関する項を参照してください。

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のアプリケーションの場所に関する項を参照してください。

4.2.2.4 管理者アカウントの構成

「管理者アカウント」画面では、ドメインに対するデフォルトのWebLogic管理者アカウントのユーザー名とパスワードを指定します。

この画面で入力したユーザー名およびパスワードを書き留めておくことをお薦めします(これらの資格証明は、後でドメインの管理サーバーを起動して接続する際に必要になります)。

4.2.2.5 ドメイン・モードとJDKの指定

「ドメイン・モードおよびJDK」画面を使用して、ドメイン・モードおよびJava Development Kit (JDK)を指定します。

「ドメイン・モードおよびJDK」画面では、次の操作を実行します。

  • 「ドメイン・モード」フィールドで、「本番」を選択します。

  • 「JDK」フィールドで、Oracle HotSpot JDKを選択します。

ヒント:

この画面上のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のドメイン・モードとJDKに関する項を参照してください。

4.2.2.6 データベース構成タイプの指定

「データベース構成タイプ」画面を使用して、データベースとデータベース・スキーマの詳細を指定します。

「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択します。このオプションでは、構成ウィザードに対して、データベースおよびサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に取得するように指示します。

注意:

この画面で「手動構成」を選択する場合、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、スキーマのパラメータを手動で指定する必要があります。

「RCUデータ」を選択してから、次の各フィールドに入力します。

フィールド 説明

DBMS/サービス

データベースのDBMS名(サービス・タイプ・ドライバを選択している場合はサービス名)を入力します。

例: orcl.exampledomain.com

ホスト名

データベースをホストするサーバーの名前を入力します。

例: examplehost.exampledomain.com

ポート

データベースがリスニングするポート番号を入力します。

例: 1521

スキーマ所有者

スキーマ・パスワード

データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面でサービス表コンポーネントに入力したスキーマ・ユーザー名とパスワードです(「スキーマのパスワードの指定」を参照)。

デフォルトのユーザー名はprefix_STBです。prefixは、RCUで定義したカスタム接頭辞です。

データベース接続情報の指定を完了したら、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

RCU実行時にインストールされるスキーマの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

この画面上のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータベース構成タイプに関する項を参照してください。

4.2.2.7 JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面を使用して、データベース・スキーマの詳細を確認または指定します。

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面に示される値が、すべてのスキーマに対して適切であることを確認します。

ヒント:

高可用性環境の場合は、Oracle RACデータベースのデータ・ソース構成に関する追加情報について、『高可用性ガイド』の次の項を参照してください。

  • Oracle RACでのGridLinkデータ・ソースの構成

  • マルチ・データ・ソースの構成

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のJDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

4.2.2.8 JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用してデータ・ソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

デフォルトでは、スキーマの作成時に指定したパスワードが、各スキーマ・コンポーネントのスキーマ・パスワードです。スキーマ・コンポーネントに応じて異なるパスワードを使用する場合は、前の画面(「JDBCコンポーネント・スキーマ」)で各行の「スキーマ・パスワード」列に使用するパスワードを入力して手動で編集します。パスワードを指定した後、パスワードを変更したスキーマに対応するチェック・ボックスを選択し、再度接続をテストします。

ヒント:

この画面上のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。

4.2.2.9 詳細な構成の選択

「拡張構成」画面を使用して、ドメイン構成を完了します。

「拡張構成」画面で、次を選択します。

  • 管理サーバー

    管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するために必要です。

  • ノード・マネージャ

    ノード・マネージャの構成に必要です。

  • トポロジ

    Oracle B2B管理対象サーバーを構成するために必要です。

4.2.2.10 管理サーバーのリスニング・アドレスの構成

「管理サーバー」画面を使用して、ホストのIPアドレスを選択します。

「リスニング・アドレス」の横のドロップダウン・リストを選択し、管理サーバーが置かれるホストのIPアドレスを選択するか、単一のIPアドレスにマップされたシステム名またはDNS名を使用します。「すべてのローカル・アドレス」を使用しないでください。

管理サーバーにサーバー・グループは指定しないでください。

4.2.2.11 ノード・マネージャの構成

「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成するノード・マネージャのタイプおよびノード・マネージャ資格証明を選択します。

ノード・マネージャのタイプとして「ドメインごとのデフォルトの場所」を選択して、ノード・マネージャの資格証明を指定します。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のノード・マネージャに関する項を参照してください。

ノード・マネージャ・タイプの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

4.2.2.12 Oracle B2Bの管理対象サーバーの構成

「管理対象サーバー」画面を使用して、管理対象サーバーを構成します。

「管理対象サーバー」画面で、新しい管理対象サーバーb2b_server_1を作成する手順:

  1. 「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストで、管理対象サーバーが存在するホストのIPアドレスを選択するか、単一のIPアドレスにマップされたシステム名またはDNS名を使用します。「すべてのローカル・アドレス」を使用しないでください。
  2. 「サーバー・グループ」ドロップダウン・リストで、SOA-MGD-SVRSを選択します。これらのサーバー・グループによって、SOAとOracle Web Services Manager (OWSM)のサービスが、作成中の管理対象サーバーにターゲット設定されます。

    SOAのみをターゲットに設定するSOA-MGD-SVRS-ONLYという別のサーバー・グループがありますが、Oracle Web Services Manager (OWSM)からサーバーからサーバーにターゲット設定するものではありません。これは、通常、SOAサーバーとは別のサーバーにOracle Web Services Manager (OWSM)を含める場合に使用します。

    サーバー・グループは、定義済アプリケーション・サービス・グループを各定義済サーバー・グループにマップすることにより、Fusion Middlewareアプリケーションおよびサービスを1つ以上のサーバーにターゲット指定します。必要に応じて、特定のアプリケーション・サービス・グループを複数のサーバー・グループにマップできます。特定のサーバー・グループにマップされた任意のアプリケーション・サービスは、そのグループに割り当てられたすべてのサーバーに自動的にターゲット指定されます。詳細は、『ドメイン・テンプレート・リファレンス』のアプリケーション・サービス・グループ、サーバー・グループおよびアプリケーション・サービス・マッピングに関する項を参照してください。

  3. 2番目の管理対象サーバーの構成は、高可用性の標準トポロジを構成するために必要な手順の1つです。高可用性環境を作成しない場合、この手順はオプションになります。

    「追加」をクリックし、このプロセスを繰り返してb2b_server2という名前の2つ目の管理対象サーバーを作成します。

    高可用性の標準トポロジの詳細は、『高可用性ガイド』のFusion Middleware標準HAトポロジの理解に関する項を参照してください。

    ドメインを構成した後に高可用性を構成するための次の手順は、「高可用性向けの環境の準備」を参照してください。

これらのサーバー名は、このドキュメント全体で引用されるため、別の名前を選択したときには、それらの名前を必要に応じて置換してください。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。

4.2.2.13 Oracle B2Bのクラスタの構成

「クラスタ」画面を使用して、新規クラスタを作成します。

「クラスタ」画面で、次のように操作します。

  1. 「追加」をクリックします。
  2. 「クラスタ名」フィールドでb2b_cluster_1を指定します。
  3. 「クラスタ・アドレス」フィールドは、空白のままにしておきます。

デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。マルチキャストを使用するようにクラスタの通信を変更する場合は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のユニキャストまたはマルチキャストを選択する際の考慮事項に関する項を参照してください。

Fusion Middleware Controlを使用してクラスタを構成することもできます。この場合、新しいクラスタを作成するときにクラスタ通信(ユニキャストまたはマルチキャスト)を構成できます。詳細は、『Oracle WebLogic Server Administration Consoleオンラインヘルプ』のクラスタの作成と構成に関する項を参照してください。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。

4.2.2.14 クラスタへのOracle B2B管理対象サーバーの関連付け

「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用して、管理対象サーバーを新しいクラスタに割り当てます。

「サーバーのクラスタへの割当」画面で、次の操作を実行します。

  1. 「クラスタ」ペインで、管理対象サーバーを割り当てるクラスタを選択します。この場合、b2b_cluster_1になります。
  2. 「サーバー」ペインで次のいずれかを実行してb2b_server_1b2b_cluster_1に割り当てます。
    • b2b_server_1を1回クリックして選択し、右矢印をクリックして「クラスタ」ペイン内の選択したクラスタ(b2b_cluster_1)の下に移動します。

    • b2b_server_1をダブルクリックして、「クラスタ」ペインの選択したクラスタ(b2b_cluster_1)の下に移動します。

  3. b2b_server_2からb2b_cluster_1への割当てを繰り返します。
次の図は、管理対象サーバーがクラスタに割り当てられた後の「クラスタ」ペインの例を示しています。

図4-1 クラスタに割り当てられた管理対象サーバー

図4-1の説明が続きます
「図4-1 クラスタに割り当てられた管理対象サーバー」の説明

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のサーバーのクラスタへの割当てに関する項を参照してください。

4.2.2.15 Coherenceクラスタの構成

「Coherenceクラスタ」画面を使用してCoherenceクラスタを構成します。

Coherenceクラスタのリスニング・ポートとして、デフォルトのポート番号のをそのまま使用します。構成後、Coherenceクラスタがドメインに自動的に追加されます。

注意:

ユニキャスト・リスニング・ポートを0に設定すると、管理対象サーバー・ポート番号のオフセットが作成されます。オフセットは5000で、管理対象サーバーのポート番号として割当て可能な最大許容値は65535ではなく、60535です。

Coherence構成の詳細と次の手順については、表6-2を参照してください。

注意:

Coherenceのライセンス情報については、ライセンス情報のOracle Coherenceに関する項を参照してください。

4.2.2.16 新しいOracle B2Bマシンの作成

「マシン」画面を使用して、ドメイン内に新規マシンを作成します。マシンは、ノード・マネージャでサーバーを起動および停止できるようにするために必要です。

ヒント:

高可用性環境を作成する際に目的のトポロジで必要になるマシンのリストがわかっているときには、この項の手順を実行して、この時点ですべてのマシンを作成できます。詳細は、『高可用性ガイド』のオプションのスケール・アウト手順に関する項を参照してください。

ノード・マネージャがサーバーを起動して停止できるようにOracle B2Bマシンを新規作成する手順:
  1. 「マシン」タブ(Windows)または「UNIXマシン」タブ(UNIX)を選択し、「追加」をクリックして新しいマシンを作成します。
  2. 「名前」フィールドにb2b_machine_1を指定します。
  3. 「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」フィールドで、管理対象サーバーを構成しているマシンのIPアドレスを選択します。

    localhostではなく、特定のインタフェースを選択する必要があります。これにより、Coherenceクラスタのアドレスが動的に計算されます。

  4. 「ノード・マネージャ・リスニング・ポート」フィールドのポート番号を確認します。

注意:

既存のドメインを拡張している場合は、既存のマシンにサーバーを割り当てることもできます。新しいマシンが不要な場合は、マシンを作成する必要はありません。

ヒント:

画面上のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のマシンに関する項を参照してください。

4.2.2.17 Oracle B2Bマシンへのサーバーの割当て

「サーバーのマシンへの割当」画面を使用して、作成したばかりの新しいマシンに管理サーバーと管理対象サーバーを割り当てます。

「サーバーのマシンへの割当」画面で次の操作を実行します。

  1. 「マシン」ペインで、サーバーを割り当てるマシンを選択します。この場合、b2b_machine_1になります。
  2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかを実行して、AdminServerb2b_machine_1に割り当てます。
    • AdminServerをクリックして選択し、右矢印をクリックして、「マシン」ペインで選択したマシン(b2b_machine_1)の下に移動します。

    • AdminServerをダブルクリックして、「マシン」ペインで選択したマシン(b2b_machine_1)の下に移動します。

  3. これらの手順を繰り返して、残りの管理対象サーバーをそれぞれのマシンに割り当てます。
次の図は、管理対象サーバーがマシンに割り当てられた後の「マシン」ペインの例を示しています。

図4-2 管理対象サーバーのマシンへの割当て

図4-2の説明が続きます
「図4-2 管理対象サーバーのマシンへの割り当て」の説明

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のマシンへのサーバーの割当てに関する項を参照してください。

4.2.2.18 仮想ターゲット

WebLogic Server Multitenant (MT)環境がある場合、「仮想ターゲット」画面を使用して、仮想ターゲットを追加または削除します。このインストールに対しては(WebLogic Server MT環境ではない)、値は入力せず、「次へ」を選択します。

仮想ターゲットの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の仮想ターゲットのパーティションへの割当てに関する項を参照してください。

4.2.2.19 パーティション

「パーティション」画面は、WebLogic Server Multitenant (MT)環境での仮想ターゲットのパーティションの構成に使用します。オプションは選択せずに、「次へ」を選択します。

「パーティション」画面の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のパーティションに関する項を参照してください。

4.2.2.20 構成の指定内容の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面に、作成しているドメインの詳細な構成情報が表示されます。

画面上の各項目を検討し、情報が正しいことを確認します。変更するには、「戻る」ボタンをクリックするか、ナビゲーション・ペインの画面を選択していずれかの画面に戻ります。ドメインの作成は、「作成」をクリックするまで開始されません。

ヒント:

この画面上のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。

4.2.2.21 ドメイン・ホームと管理サーバーURLの記録

「構成に成功しました」画面に、構成したばかりのドメインに関する情報が表示されます。

後で必要になるので、次の項目を書きとめます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

ドメインの場所はノード・マネージャおよび管理サーバーを起動するスクリプトにアクセスするため、URLは管理サーバーにアクセスするために必要です。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

4.3 サーバーの起動

構成が完了したら、ツールを使用してドメインを管理できます。

注意:

ドメイン管理に使用する追加のツールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware管理ツールの概要に関する項を参照してください。

次の項の手順に従ってください。

4.3.1 ノード・マネージャの起動

ドメインごとのノード・マネージャを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合は、nohupとサンプル出力ファイルnm.outを使用してノード・マネージャを起動します。

nohup ./startNodeManager.sh > $LOG_DIR/nm.out&

ここで、LOG_DIRは、ログ・ファイルを格納するディレクトリの場所になります。

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のように入力します。

startNodeManager.cmd

注意:

Windowsオペレーティング・システムでは、ノード・マネージャをスタートアップ・サービスとして、ノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。

詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』の起動サービスとしてのノード・マネージャの実行に関する項を参照してください。

ノード・マネージャの追加の構成オプションの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

4.3.2 管理サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合は、次のように入力します。

./startWebLogic.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のように入力します。

startWebLogic.cmd

ドメインの作成時に「ドメイン・モードおよびJDK」画面で「本番モード」を選択した場合、「管理者アカウント」画面に表示されたように、管理者ユーザーのログイン資格証明のプロンプトが表示されます。

ヒント:

管理サーバーの起動の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』で管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成することで、管理サーバーの起動時に必要なユーザー名とパスワードの指定を省略できます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』の管理サーバー用の起動アイデンティティ・ファイルの作成に関する項を参照してください。

管理サーバー・コンソールにアクセスすることで、管理サーバーが稼働中であることを確認できます。URLは、「ドメイン・ホームと管理サーバーURLの記録」(http://administration_server_host:administration_server_port/console)の「構成に成功しました」画面に表示されます。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

注意:

製品スキーマをホストしているデータベースが稼働中であり、管理サーバーからアクセスできることを確認してください。

管理コンソールの使用方法については、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle WebLogic Server管理コンソールの使用のスタート・ガイドを参照してください。

4.3.3 管理対象サーバーの起動

管理サーバーを起動するには:

  1. Oracle Fusion Middleware Controlにログインします。
    http://administration_server_host:administration_server_port/em
    

    管理サーバーのホストおよびポート番号は「構成の終了」画面のURLにありました(「ドメイン・ホームと管理サーバーURLの記録」)。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

    ログイン資格証明は「管理者アカウントの構成」の「管理者アカウント」画面で指定されました。

  2. Enterprise Managerランディング・ページに、このドメインのために構成されたサーバーの一覧と、それらのステータス(実行中または停止など)が表示されます。新しく構成したドメインの場合、「AdminServer(admin)」のみが実行されます。
  3. 1つ目の管理対象サーバーを選択します。
  4. 「WebLogic Server」メニューの横にある「起動」を選択します。
  5. 手順3と4を繰り返してすべての管理対象サーバーを起動します。
  6. メインのランディング・ページで、すべての管理対象サーバーが稼働中であることを確認します。

4.4 構成の検証

構成手順がすべて完了したら、ドメインが適切に構成されていることを検証する手順を実行できます。

ドメインが適切に構成されていることを確認するには、「追加ドメイン構成タスクの実行」を参照してください。