プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle HTTP Serverのアップグレード
12c (12.2.1.1)
E77367-01
目次へ移動
目次

前
前へ
次
次へ

1 Oracle HTTP Serverの12cへのアップグレードの理解

Oracle HTTP Serverを12cにアップグレードする前に、Oracle HTTP Server 11gデプロイメントとの違いを理解している必要があります。

1.1 Oracle HTTP Server 11gと12cの違い

使用するOracle HTTP ServerをこのリリースのOracle Fusion Middlewareにアップグレードする前に、いくつかの主要な違いを考慮する必要があります。

表1-1は、Oracle HTTP Server 11gと12cの主な違いを表しています。

表1-1 Oracle HTTP Server 11gと12cの違い

Oracle HTTP Server 11g: Oracle HTTP Server 12c:
通常、Oracle HTTP Serverインスタンスは、11g Middlewareホームとは別のOracleインスタンス・ディレクトリに構成されます。 Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、Oracle HTTP ServerインスタンスをOracle WebLogic Serverドメインの一部として構成できます。
Oracle HTTP Serverインスタンスは、Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)管理ソフトウェアを使用して管理されます。必要に応じて、Oracle HTTP ServerインスタンスをWebLogicドメインと関連付けることもできます。 Oracle Application Server Infrastructureドメインの一部として構成した場合、Oracle HTTP Serverインスタンスは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlとOracle WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して管理できます。

Oracle Fusion Middleware 12cでは、ノード・マネージャ・エージェントが、Oracle HTTP Serverインスタンスへの管理リクエストの委任と実行を担当します。

mod_ossoはサポート対象で、Oracle HTTP Server 11gに含まれます。

mod_ossoは、12cではサポートされないため、11gで使用した場合はアップグレード後に無効化されます。

mod_ossoはサポート対象外で、Oracle HTTP Server 12cには含まれません。

かわりに、Oracle WebGateを使用することをお薦めします。WebGateをOracle HTTP Serverにインストールできます。Oracle HTTP ServerでのWebGateの構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Serverのインストールと構成を参照してください。

Oracle Fusion Middleware 12cにおけるOracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの構成および管理方法に関する変更点と、Oracle Fusion Middleware 12cにおけるその他の重要な変更点の詳細は、次を参照してください。

  • 12cの新機能と変更された機能

  • 12cの新しい用語と非推奨用語

  • WebLogic Management Frameworkとは

1.2 Oracle HTTP Serverを含むFusion Middleware Infrastructureの標準アップグレード・トポロジ

このトピックでは、Oracle HTTP Serverを含むOracle Fusion Middleware 11g Application Developerの標準アップグレード・トポロジと、このガイドのアップグレード手順実行後のOracle Fusion Middleware 12c Infrastructureトポロジを示します。

図1-1 Oracle HTTP Serverを含むInfrastructureの標準アップグレード・トポロジ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Oracle HTTP Serverを含むInfrastructureの標準アップグレード・トポロジ」の説明

図1-1の大部分の要素を表1-2に示します。

表1-2 Oracle HTTP Serverを含むInfrastructureの標準アップグレード・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

Oracle HTTP Serverを含む11g Application Developerトポロジ

これは図1-1の左側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 11g Application Developerインストーラを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

これは、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。また、スキーマとともにオプションのファイルベースのストアまたはデータベースが存在します。

図1-1には、11gドメインの一部としてのOracle HTTP Serverインスタンスも示します。

このドキュメントでは、このトポロジを、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成した同等のトポロジにアップグレードする方法について順を追って説明します。

Oracle HTTP Serverを含む12c Infrastructureの標準インストール・トポロジ

これは図の右側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

Application Developer 11gトポロジと同様に、これも、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。

図1-1には、12cドメインの一部としてのOracle HTTP Serverインスタンスも示します。

「ドメインに関連付けられた」Oracle HTTP Server

Oracle WebLogic Serverドメインに「関連付ける」ように構成されているOracle HTTP Server 11gインスタンス。Oracle Fusion Middleware 11gでは、Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネント・インスタンスは、Oracle Universal Installerベースの構成ウィザードで構成され、Oracle Process Manager and Notification Serverを使用して管理されます。

Oracle HTTP Server

図の左側のOracle HTTP Server 11gインスタンスと異なり、12cトポロジに示すOracle HTTP Server 12cインスタンスは、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用してドメインの一部として構成されます。これは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)およびOracle WebLogic Serverノード・マネージャ・ソフトウェアを使用して管理されます。

1.3 Oracle HTTP Serverがスタンドアロンか管理対象(コロケート)かの判断

Oracle HTTP Serverは、Oracle Fusion MiddlewareのWebサーバー・コンポーネントです。これは、Oracle WebLogic Serverのリスナーと、Web上で静的ページ、動的ページ、およびアプリケーションをホストするためのフレームワークを提供します。WebLogic Serverドメイン内に構成したOracle HTTP Serverは、管理対象Oracle HTTP Serverと呼ばれます。これは、Oracle HTTP Serverインスタンスが、Enterprise Manager Fusion Middleware Control、WLSTコマンド行インタフェースまたはWebLogic Serverノード・マネージャを使用して、WebLogic Serverドメイン内にある他の要素と同様に管理できるためです。Oracle HTTPソフトウェアを、Oracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールせずに個別のOracleホームにインストールする方法は、スタンドアロン・モードと呼ばれます。

アップグレードするOracle HTTP Serverが管理対象またはスタンドアロンのどちらかを判断するには、次の点を確認します。

11gユーザーの場合: ファイル$ORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/instance.properties内のregisteredプロパティを確認します。trueに設定されている場合はインスタンスが登録されています。管理対象Oracle HTTP Serverは登録されるので、登録されていない場合はスタンドアロンOracle HTTP Serverです。

12cユーザーの場合: ファイル$DOMAIN_HOME/init-info/domain-info.xml内の要素extention-template-refとその属性nameを確認します。名前がOracle HTTP Server (Standalone)の要素が見つかった場合は、スタンドアロンOracle HTTP Serverです。また、名前がOracle HTTP Server (Collocated)の要素が見つかった場合はコロケートOHSです。