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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノート
12c (12.2.1.1)
E77259-02
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2 パッチ適用とアップグレード

この章では、Infrastructureのアップグレードに関する問題について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

2.1 製品のアップグレードに関する問題

この項では、次の項目について説明します。

2.1.1 Upgrade Assistantが監査スキーマ・ユーザーに対してドメインで使用されるすべてのスキーマのロードに失敗する

11g (11.1.1.7または11.1.1.9)から12.2.1へのアップグレードで、Upgrade Assistantを使用する際に「ドメインで使用されるすべてのスキーマ」を選択している場合、Upgrade Assistantはドメインに関連付けられているスキーマのロードに失敗します。

次の例外がログに記録されます。

Exception
-------------
UPGAST- 00214 - Unable to connect to database as schema user <prefix>_IAU.
 Listener refused the connection with the following error :
 .
 ORA-12504, TNS : Listener was not given the SID in CONNECT_DATA
 .
 Cause : The database connection failed for the specified reason.
 Action : Correct the problem using information provided in the log file; then
 retry the operation. In particular if the indicated reason is "Login has
 timed out" verify that the host and port are correct and make sure the
 database is up and is configured for network access.

この問題の回避方法:

Upgrade Assistantを再起動し、11gドメインの場所を入力して「個別に選択されたスキーマ」を選択し、正しい_IAU. _SOAINFRAおよび _OPSSスキーマを選択します。

SOAおよびOPSSスキーマを選択すると、監査サービス、ユーザー・メッセージング・サービスおよびMDSスキーマが自動的に選択されます。

2.1.2 BPMコンポジットがアップグレード後にコンパイルされない

11.1.1.9から12.2.1にアップグレードする場合、Oracle Business Process Management (BPM)コンポジットはアップグレード後にコンパイルされません。

アップグレード後にBPMコンポジットをコンパイルするには、単にOracle SOA Serverを再起動するだけです。

次の例に、受け取るエラーを示します。

[soa_server1] [ERROR] []
Exception while loading process
[[
ORABPEL-01005
 
Failed to compile bpel generated classes.
failure to compile the generated BPEL classes for BPEL process
The class path setting is incorrect.
Ensure that the class path is set correctly. If this happens on the server
side, verify that the custom classes or jars which this BPEL process is
depending on are deployed correctly. Also verify that the run time is using
the same release/version.
 

2.1.3 12.1.3から12.2.1へのドメインのアップグレード時OWSMデータ・ソース接続が失敗する

Upgrade Assistantの実行時に「ドメインによって使用されるすべての構成」を選択した場合、アップグレードは検査フェーズで次のエラーで失敗します。

 [2015-09-22T10:46:54.552-07:00] [WSM] [INCIDENT_ERROR]
 [upgrade.WSM.WSMPLUGIN]
 oracle.ias.update.exception.UpgradeException: WSMERROR-00015: Failed to read the Oracle WSM datasource connection details.
 at
 oracle.wsm.lifecycle.upgrade.impl.WSMUpgradePlugin.initializePluginData(WSMUpgradePlugin.java:396)

このエラーは、12.1.3ドメインがマルチ・データソース接続で作成されているために発生します。12.2.1にアップグレードする場合、Upgrade Assistantは汎用データソース接続を必要とします。

アップグレードを実行するには、次の手順を実行します。

"mds-owsm"データ・ソースを汎用データ・ソースに変更します。

Upgrade Assistantを再起動し、要求されたら「ドメインによって使用されるすべての構成」を選択します。

アップグレードに成功したら、"mds-owsm"データ・ソースをマルチDSに戻すことができます。

2.1.4 アップグレード後の標準ワークスペース・ダッシュボードにメンバー情報が表示されない

12cへアップグレードすると、標準ワークスペース・ダッシュボードに表示されるメンバーごとのパフォーマンスのグラフは、新しい12cインスタンスのみに対して使用可能で、進行中、ハイブリッドまたは終了(クローズ)済の11gインスタンスに対しては使用できません。ただし、カスタム12cワークスペース・ダッシュボードには、メンバー情報がそのまま表示されます。

2.1.5 再構成時にSAXParseExceptionが発生する場合がある

-log_priority=ALLを使用して再構成ウィザードを起動すると、次の例外がreconfig.logファイルに表示されます。

[org.xml.sax.SAXParseException; lineNumber: 3; columnNumber: 77; cvc-elt.1:
Cannot find the declaration of element 'stringSubsInfo'.]

この例外は無視できます。

2.1.6 Oracle SOA Suite 12cはOracle以外のデータベースおよびサード・パーティ製アプリケーション・サーバーをサポートしない

Oracle以外のデータベースを使用して作成されたインスタンスは、Oracle Fusion Middleware 12cに移行できません。

クローズ済のインスタンスをOracle Fusion Middleware 11gからOracle Fusion Middleware 12cに移行するには、サポートされているOracle Databaseを使用して新しい12c SOAドメインを作成する必要があります。アクティブな11gインスタンスは、既存の11gサーバーを使用して終了させる必要があります。

2.1.7 再構成時にMissingResourceExceptionが発生する場合がある

-log_priority=ALLを使用して再構成ウィザードを起動すると、次の例外がreconfig.logファイルに表示されます。

java.util.MissingResourceException: No bundle found for base name
config-template

この例外は無視できます。

2.1.8 ロールなしで作成された11g (11.1.1.7)コンポジットの分析データが12cに移行されない

ロールが定義されていない11g (11.1.1.7)コンポジットの分析データは12cに移行されません。

2.1.9 アップグレード後の構成時にMDSスキーマ・データが移入されない

Oracle Fusion Middleware製品をリリース11g (11.1.1.6)からリリース12cにアップグレードした後に構成ウィザードを実行すると、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面のスキーマ表にMDSスキーマ・データが移入されない可能性があります。

続行する前に、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面のスキーマ表に手動でMDSスキーマ・データを入力する必要があります。

2.1.10 アップグレード後に通知キューが選択できない

Oracle SOA Suiteをリリース11g (11.1.1.6) MLRからリリース12cにアップグレードした後、Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationランタイム設定から通知キューを選択できる必要があります。

ただし、アップグレード後のOracle SOA Suite for Healthcare Integrationの通知キュー・ドロップダウン・リストには、「内部にJMS送信」チャネルが表示されません。

この問題を回避するには、他のOracle SOA Suite for Healthcare Integrationランタイム設定を変更または更新し、変更を保存します。その後、Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationの通知キュー・リストに「内部にJMS送信」チャネルが表示されます。

2.1.11 移行後にBusiness Process Composerがフリーズするように見える

リリース11g (11.1.1.7)からリリース12cに環境をアップグレードした後にOracle Business Process Composerにログインすると、プロセスの移行が開始されます。移行が終了すると、デフォルトのスペースが作成され、プロジェクトが移行されます。ただし、コンポーザはフリーズしたように見えます。

回避策としては、コンポーザをログアウトし、ブラウザを閉じてブラウザのキャッシュを消去します。その後、再度ログインし、コンポーザでの作業を継続します。

2.1.12 Oracle HTTP Serverのアップグレードでノード・マネージャ構成が上書きされる

Oracle HTTP Serverのリリース11g (11.1.1.7)から12cへのアップグレード時に、アップグレード中の管理対象サーバーがHTTP Serverと同じドメインにあり、ノード・マネージャのポートの値がカスタマイズされていると、再構成ウィザードによって、ノード・マネージャおよび管理対象サーバーが正常にアップグレードされます。しかし、Upgrade Assistantを実行してコンポーネント構成をアップグレードするときに、Upgrade Assistantによって、カスタマイズ済のノード・マネージャ構成がノード・マネージャのデフォルトのホストおよびポートの値で上書きされます。結果として、新しいマシン・エントリがWebLogic Server管理コンソールに作成されます。そして、再構成ウィザードによって、管理対象サーバーがこの新しい稼働していないマシン・セットに割り当てられます。

Upgrade Assistantの実行後、config.xmlに重複したノード・マネージャを参照しているOracle HTTP Serverインスタンスがある場合は、次の手順に従ってそのインスタンスを修正します。

  1. nodemanager.propertiesファイルを修正し、リスニング・ポートを正しい値に設定します。

    この値は、以前のバージョンで使用されていたものと同じポートの値を含み、ノード・マネージャ・インスタンスのconfig.xmlの値と一致している必要があります。

  2. ノード・マネージャを再起動します。
  3. WebLogic管理サーバー経由で構成を修正し、NodeManagerMBeanおよびMachineMBeanの重複を削除します。
  4. すべての削除したMachineMBeanへの参照を、有効なMachineMBeanを指すように変更します。
  5. WebLogic管理サーバーを再起動します。

2.1.13 アップグレード時にEDN-JMSバックログ・イベントが移行しない

Oracle Fusion Middleware 11gからOracle Fusion Middleware 12cへアップグレードする際に、EDN-JMSキューのバックログ・イベントは移行しません。

アップグレードの前に、バックログ・イベントがJMSキューに存在しているかを確認します。アップグレードの終了後、これらのバックログ・イベントがキューの中にないことを検証します。

JMSキューにバックログ・イベントがあるかどうかは、Oracle WebLogic Server管理コンソールで確認できます。

  1. 「ドメイン構造」から、「soainfra」「サービス」「メッセージング」「JMSモジュール」「SOAJMSModule」「EDNQueue」を選択します。
  2. 「監視」タブを選択します。
  3. 「SOAJMSModule」および「EDNQueue」を選択し、「メッセージの表示」をクリックします。

2.2 製品のパッチ適用に関する問題

この項の内容は、次のとおりです。

2.2.1 ユーザーがパッチ適用処理を終了した後でも再生成されたライブラリがOPatchによってリストアされない

OPatchポストスクリプトが失敗し、ユーザーがパッチ適用処理を続行せずに終了した場合、OPatchは再生成されたライブラリを正しくリストアしません。

OPatchログを確認して、ライブラリが再生成されたかどうかを判断します。ライブラリが再生成された場合、パッチを再度適用します。OPatchポストスクリプトが再度失敗した場合、「y」を選択してパッチ適用処理を続行します。このとき、OPatchは自動的にパッチをロールバックしないため、ユーザーがOPatchを手動でロールバックして、パッチ適用前の環境をリストアする必要があります。

パッチのロールバック方法の詳細は、『Opatchによるパッチ適用』のOPatchを使用したOracle Fusion Middlewareへのパッチの適用に関する項を参照してください。