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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenterのアップグレード
12c リリース2 (12.2.1.1)
E79352-01
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1 Oracle WebCenter 12c (12.2.1.1)のアップグレードの概要

Oracle WebCenter 11g環境を12c (12.2.1.1)にアップグレードする場合、アップグレードがアップグレード前の環境にどのような影響を与えるかを理解する必要があります。

1.1 Oracle WebCenterの12cへのアップグレードの理解

Oracle WebCenter環境を12c (12.2.1.1)にアップグレードする場合、アップグレードがアップグレード前の環境にどのような影響を与えるかを理解する必要があります。たとえば、アップグレード時に既存の11gファイルを更新するスキーマおよびドメイン・ディレクトリのアップグレードは、「インプレース」で実行されます。12c (12.2.1.1)のOracleホーム・バイナリは新しいディレクトリにインストールされるため、「アウトオブプレース」でアップグレードされます。

12c (12.2.1.1)へのアップグレードには、中間層およびスキーマが含まれます。中間層のみ、またスキーマのみのアップグレードはできません。

  • Oracle WebLogic Server、JRFおよびWebCenter Oracleホーム・バイナリ - アウトオブプレース・アップグレード

    Oracle Infrastructure 12c (12.2.1.1) (WebLogic ServerおよびJRFを含みます)およびOracle WebCenterディストリビューション・バイナリを、新しいOracleホームにインストールします。11gバイナリは上書きされないため、バイナリのアップグレードは「アウトオブプレース」と考えられます。

  • スキーマ - インプレースでアップグレード

    11gスキーマは12c「インプレース」でアップグレードされるため、Upgrade Assistantはアップグレード処理時にスキーマを更新および上書きします。この処理の間は、サーバーを停止する必要があります。

    例外: Oracle WebCenter Sitesのスキーマはアウトオブプレースでアップグレードされます。

  • ドメイン・ディレクトリ再構成 - インプレースでアップグレード

    既存のドメインは「インプレース」でアップグレードされます。アップグレードの間、11gドメインの場所を指定し、これが新しい12c (12.2.1.1)のホーム・ディレクトリをポイントするように再構成されます。

  • ドメイン・コンポーネント構成 - インプレースでアップグレード

    11gドメインを再構成した後、アップグレード・アシスタントを再度使用して、残りのドメイン・コンポーネント構成が新しい12c (12.2.1.1)のホーム・ディレクトリをポイントするようにアップグレードします。

1.2 Oracle WebCenter 12cのアップグレードの開始ポイントの理解

Oracle WebCenterの開始ポイントは、コンポーネントによって異なります。表をレビューして、Oracle WebCenter 12c (12.2.1.1)へのアップグレードがサポートされるバージョンを確認してください。

コンポーネント名 アップグレードがサポートされている開始ポイント

Oracle WebCenter Enterprise Capture1

11.1.1.8

11.1.1.9

12.2.1.0

Oracle WebCenter Content

11.1.1.7

11.1.1.8

11.1.1.9

12.2.1.0

Oracle WebCenter Portal

11.1.1.7

11.1.1.8

11.1.1.9

12.2.1.0

Oracle WebCenter Sites

11.1.1.8

12.2.1.0

1.3 相互運用性および互換性の制約の理解

11gから12cへのアップグレード・プロセスを開始する前に、アップグレードが11gドメインのすべてのコンポーネントにどのような影響を与えるかを理解する必要があります。相互運用性および互換性の理解には、同時にアップグレードできるコンポーネントと、アップグレードできないコンポーネントについての詳細なマトリックスが掲載されています。

通常、Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.1)ではまだ使用できないコンポーネントを含むドメインはアップグレードできません。12c (12.2.1.1)にアップグレードできるコンポーネントには、別の制約もあります。これについての情報は、アップグレードを実行する前に慎重に確認する必要があります。

WebCenter Web UI 12cには、WebCenter ContentまたはApplication Development Framework 11gとの互換性がありません。

WebCenter Web UI 12c (12.2.1.1)をWebCenter Content 11gまたはApplication Development Framework 11gとともに使用することはできません。Web UIは12c (12.2.1.1)とのみ使用できます。

1.4 Oracle WebCenterのアップグレード・プロセス・フローの理解

この項では、Oracle WebCenter製品をアップグレードする手順の概要を説明します。

図1-1 Oracle WebCenterの12cへのアップグレード

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Oracle WebCenterの12cへのアップグレード」の説明

1.5 Oracle WebCenterのアップグレード手順の理解

次の表では、Oracle WebCenter 11gを12cにアップグレードするために必要なタスクについて説明します。

手順 説明 詳細情報

1

Oracle Fusion Middlewareの、標準のアップグレード前のタスクと、追加のコンポーネント固有の必須タスクをすべて実行します。

Oracle WebCenterコンポーネントのアップグレード前のタスク

2

ドメインに含まれるすべての製品の製品ディストリビューションをインストールします。

12cでは、WebLogic ServerとJRFはインフラストラクチャのディストリビューションに含まれているため、これを最初にインストールする必要があります。

バイナリは、既存のデプロイメントと同じホストの新規Oracleホームにインストールする必要があります。

WebCenterに必要なOracle Fusion Middlewareのディストリビューションのインストール

3

管理サーバー、管理対象サーバー、および既存のデプロイメントで実行されている他のアプリケーションを停止します。

管理サーバーの起動と停止

4

11gから12cへのアップグレードのみ:

12cのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行して、12cの必要なスキーマ(_STBおよび_OPSS)を作成します。

12cにはサービス表(STB)スキーマが必要です。

11gでOIDベースのポリシー・ストアが使用されていた場合は、OPSSスキーマが必要です。

WebCenter 12cのスキーマの作成

5

-readinessモードで実行された場合、アップグレード・アシスタントは読取り専用チェックを実行し、開始ポイント環境に正常なアップグレードの妨げになる問題がないかどうかを判別します。

チェックはコンポーネントによって異なり、考えられる問題のトラブルシューティングに役立つ完了レポートが生成されます。

アップグレード前の準備状況チェックの実行

6

アップグレード・アシスタントを実行して、選択したスキーマを個別に、またはドメインで使用されるスキーマをすべてアップグレードします。

Upgrade Assistantを使用したスキーマのアップグレード

7

再構成ウィザードを実行してドメインを再構成します。再構成ウィザードは、Oracle Fusion Middleware 12cの新しいツールです。

再構成ウィザードを使用したWebCenterドメインの再構成

8

WebCenter PortalおよびSitesのユーザーのみ: アップグレード・アシスタントを(再度)実行し、残りのコンポーネント構成をアップグレードします。

WebCenter Contentのユーザーのみ: 必要な構成変更は、サーバーの起動時(アップグレード後)に、ユーザーの介入なしに自動的に実行されるので、アップグレード・アシスタントは実行しません。

アップグレード・アシスタントを使用したコンポーネント構成のアップグレード

9

WebCenter Portalのユーザーのみ: Oracle WebCenter Portalを12cにアップグレードするには、一連の追加手順を実行する必要があります。

Oracle WebCenter Portal 11gインストールのアップグレード

10

コンポーネント固有のドキュメントで説明されている、アップグレード後に必要なすべてのタスクを実行します。

アップグレード後にこれらのタスクを実行しないと、一部のコンポーネントが正しく動作しないことがあります。

アップグレード後の構成タスクの実行

11

管理サーバーおよび管理対象サーバーを再起動します。

管理サーバーの起動と停止

12

アップグレードが成功したこと(アプリケーションが予期したとおり機能するなど)を確認します。

新規アプリケーションが予期したとおり動作することの確認

13

クラスタ・トポロジのWebCenterをアップグレードします(該当する場合)。

クラスタ・トポロジのWebCenterのアップグレード

1

WebCenter Capture 11.1.1.9.0をインストールした場合、11.1.1.9.0でのスキーマ変更はないため、スキーマ・バージョンは11.1.1.8.0のままです。