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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data IntegratorのためのSAP ABAP ERPアダプタ・スタート・ガイド
12c (12.2.1.1)
E79326-01
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始める前に

始める前に、次のことに注意してください。

システム要件と動作要件

インストールを実行する前に、システム要件および動作要件のドキュメントを読んで、使用する環境がインストールする製品の最低インストール要件を満たすことを確認する必要があります。

Oracle Data Integratorの要件は、「Oracle Data Integratorのインストールと構成」にリストされています。

Oracle Data Integrator SAP ABAPアダプタに固有の要件は次のとおりです。

  • Oracle Data Integrator 11.1.1.7.0以上

    注意:

    このドキュメントの大部分は、Oracle Data Integrator 10gを必要とするOracle BIアプリケーションでのSAP接続にも適用されます(詳細は、Oracle Business Intelligence Applications for SAPのシステム要件およびサポートされるプラットフォームを参照)。

  • アダプタとの互換性があるJava Connector (JCo)バージョンを使用する必要があります。サポートされるJCoバージョンのリストは、Oracle Technology Network (OTN)から入手できる保証マトリックスに記載されています。最低バージョンとしてJCo 3.0.2が必要です。

  • Oracle Data IntegratorおよびJCoの両方と互換性があるJVMバージョンを使用する必要があります。JCoの前提条件として、JVM 1.5以上のバージョンが必要です。

  • このコネクタは、SAPシステムからODIエージェントにデータを転送するための転送モードとして、共有ディレクトリを使用したデータ転送とFTPを経由するデータ転送の2つをサポートしています。詳細と制約については、『Oracle Data Integratorアプリケーション・アダプタ・ガイド』のファイル転送の考慮事項に関する項を参照してください。ファイル転送モードの選択に応じて、次の要件を満たす必要があります。

    • 共有ディレクトリによるデータ転送(推奨される転送方法) LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)では、SAPシステムとODIエージェント間で共有されるフォルダが必要です。SAPアプリケーション・サーバーでは、SAPシステムとODIエージェント・マシンからアクセス可能なフォルダにデータを書き込むことでデータを転送します。これは通常、ODIエージェント・マシンのフォルダをSAPシステムと共有することで行われます。共有フォルダは、必ずしもODIエージェント・マシン上に置く必要はないことに注意してください。共有フォルダがODIエージェント・マシンとSAPシステムの両方からアクセス可能であるかぎりは、サード・マシン上に共有フォルダを置くこともできます。

      注意:

      セキュリティ上の理由から、SAPフォルダをODIエージェントと共有することはできません。ODIエージェント・マシンのフォルダをSAPシステムと共有することのみ可能です。

      共有フォルダは、SAPシステムにアクセスできる必要があります。基盤となるオペレーティング・システムのみへのアクセスでは不十分です。つまり、フォルダはSAPトランザクションAL11内で宣言される必要があり、その結果、フォルダはAL11内で正常に開かれます。

    • FTPによるデータ転送 LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)では、SAP ERPシステムからのデータのアップロードにFTPサーバーが必要です。このデータの読取りは、マッピングを実行するエージェントによって(このエージェントがFTPサーバー・マシン上で実行されている場合)ローカルで実行されるか、またはリモートで(このエージェントがFTPサーバーとは異なるマシン上にある場合)実行されます。このFTPサーバーは、SAP ERPマシンとエージェント・マシンの両方からネットワーク経由でアクセスできる必要があります。

  • LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)の場合のみ: LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)を使用したマッピングの実行時には、エージェントを実行するマシン上にSQL*Loaderが必要です。SQL*Loaderは、SAPからOracleステージング領域に抽出されたデータのロードに使用されます。

権限の取得

SAPアダプタを使用するには、設定および実行の操作を行うための権限が必要です。SAP ABAP ERPで必要な権限に記載されている権限の一覧を管理者に渡してください。SAPユーザーにはこれらの権限が必要であり、これらによってSAPシステムにログインできます。

SAP接続情報の収集

SAP ERPシステムに接続するには、SAP管理者に次の情報を要求する必要があります。

  • SAP ERPシステムのIPアドレスまたはホスト名: SAPが実行されているホストに指定された技術的な名前。

  • SAPユーザー: SAPシステムにログオンするためにユーザーに指定される一意のユーザー名。

  • SAPパスワード: ユーザーのログインに使用される、大文字と小文字を区別するパスワード。

  • SAP言語: 英語はEN、ドイツ語はDEなど、ログイン時に使用される言語コード。

  • SAPクライアント番号: SAPでクライアントと呼ばれる、自己完結型の単位に割り当てられた3桁の番号。クライアントは、トレーニング、開発、テスト、本番クライアントなどです。また、大企業の個々の部門を表す場合もあります。

  • SAPシステム番号: SAPインスタンスに割り当てられた2桁の番号。SAPインスタンスは、Web Application Server (WAS)とも呼ばれます。

  • SAPシステムID: 1つのランドスケープ内でのSAPシステムの一意の識別子(3文字)。

  • SAPトランスポート・レイヤー名: SAPランドスケープ内のトランスポート・レイヤーを一意に識別する文字列。これにより、ODIは、SAPでの後のデプロイメントでトランスポート・リクエストを作成できます。ここにデフォルト値がある場合でも、このトランスポート・レイヤー名は、SAP Basisチームからの提供を受ける必要があります。これを行わない場合、インストールの際、大幅な遅れにつながる可能性があります。

  • SAPバージョン: SAPシステムのバージョン。

  • SAP文字セット: この文字セットが必要になるのは、SAPシステムがUNICODEシステムではない場合のみです。すべての文字セットのリストは、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』のロケール・データに関する項を参照してください。たとえば、クロアチア語のデータの場合はEE8ISO8859P2です。UNICODEシステムの場合はUTF8を使用します。

注意:

前述の接続データ(SAP SNC接続プロパティおよびSAPルーター文字列を除く)はすべて必須であり、SAP管理者から要求されます。接続設定時には、SAP管理者にサポートを依頼することを検討することもできます。

FTPサーバー・アクセスのリクエスト

この項は、FTPを使用したデータ転送を計画する場合にのみ適用されます。データ転送に共有ディレクトリを使用する場合、またはSAPシステムが次より古い場合は、この項をスキップできます。

  • SAP ECC6 EHP6以上

  • SAP BW/BI 7.4以上

次の手順は、このガイド内の後続のステップを実行する前に実行する必要があります。通常、これらの手順はSAP Basisチームによって実行されます。これらの設定手順を実行しないと、ODI SAP抽出ジョブの実行時にFTPが失敗します。

FTPサーバー・アクセスをリクエストするには:

  1. SAPサーバーにログインします。
  2. トランザクションSE16を実行します。
  3. 「表名」フィールドに「SAPFTP_SERVERS」と入力し、エントリの作成アイコンアイコンをクリックしてエントリを作成します。
  4. 「FTP_SERVER_NAME」フィールドにFTPサーバーのIPアドレスを入力します。
  5. 「FTP_Server_Port」フィールドにFTPサーバーのポートを入力します。
  6. 「保存」アイコンアイコンをクリックして保存します。