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Oracle® Fusion Middleware Oracle Stream Analyticsの使用
12c (12.2.1.1.0)
E79336-01
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7 パターンの使用

パターンは標準的な探査よりもはるかにシンプルです。パターンを使用する場合、興味深い結果を得るには、いくつかのキー・フィールドを指定する必要があります。パターンを作成すると、他の探査のように「カタログ」に表示されます。パターンを使用して、新しい探査を作成できます。

パターンは、ビジネス・ロジックがすでに組み込まれている、Oracle Stream Analyticsアプリケーションのテンプレートです。イベント・ストリームの視覚表現は、選択するキー・フィールドに基づいて、様々なパターン・タイプを持ちます。パターンを使用すると、共通のビジネス・シナリオに基づくイベント・ストリームを簡単に調査できます。左側のフィルタを使用して様々なカテゴリのパターンを表示し、このパターンを使用をクリックして探査を作成します。それぞれのパターンが含まれるボックスをクリックすることにより、パターンの詳細な説明が表示され、詳しい情報を知ることができます。追加情報を非表示にするには、再度クリックします。

パターンは、共通のビジネス・シナリオに基づくライブ出力ストリームの形式に結果を表示します。

注意:

特定のパターンのフィールドにデータを入力する際、入力するデータがフィールドのデータ型に一致していることを確認してください。入力されたデータとデータ型が一致しない場合、パターンは不正な結果を生み出します。

「表示」下の左側のパネルの「すべて表示」リンクを使用して、カテゴリに基づいてパターンを包含または除外できます。「すべて表示」をクリックすると、隣にティック・マークが表示され、すべてのパターンがページに表示されます。

いくつかの選択したパターンのみを表示するには、「すべて表示」の選択を解除し、個別にパターンを選択します。選択されたパターンのみがカタログに表示されます。

図7-1 パターンの選択

図7-1の説明が続きます
「図7-1 パターンの選択」の説明

次の表は、パターンを分類しています。

表7-1 パターンのカテゴリ

カテゴリ パターン 新規/既存

一般

変更検出

新規

Bが後に続くA

新規

Bが後に続かないA

新規

下位N

既存

重複の検出

既存

下降トレンド

既存

重複排除

既存

変動

既存

逆W

既存

存在しないハートビートの検出

新規

上位N

既存

上昇トレンド

既存

W

既存

論理和

新規

左外部結合

新規

機械学習

K平均法異常検出

新規

空間

空間一般

新規

統計

中央値

新規

相関

新規

分位

新規

標準偏差

新規

7.1 パターンの作成

Oracle Stream Analyticsは、様々なパターンを提供しています。

次のような様々なタイプおよびカテゴリのパターンを利用できます。
  • 一般

  • 機械学習

  • 空間

  • 統計

このダイアログには、カテゴリ別にすべてのパターンがリスト表示されます。それぞれのパターンの上にカーソルを置くと、その説明が表示されます。

パターンを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」の順に選択します。
    作成するパターンの選択ダイアログが開きます。

    図7-2 作成するパターンの選択ダイアログ

    図7-2の説明が続きます
    「図7-2 作成するパターンの選択ダイアログ」の説明
  3. 作成するパターンをクリックします。

    図7-3 <パターン>探索の作成

    図7-3の説明が続きます
    「図7-3 <パターン>探索の作成」の説明
  4. 「名前」に探査の名前を入力します。これは必須フィールドです。
  5. 「説明」に探査の説明を入力します。これはオプションのフィールドです。
  6. 「タグ」に探査の適切なタグを入力します。これはオプションのフィールドです。
  7. 「作成」をクリックします。パターンを作成するエディタが、作成したばかりの探査とともに表示されます。

    図7-4 パターン・エディタ

    図7-4の説明が続きます
    「図7-4 パターン・エディタ」の説明
選択したパターンが作成されます。

「パターン」をクリックし、使用するパターン・タイルのこのパターンを使用を選択してもパターンを作成できます。

図7-5 このパターンを使用

図7-5の説明が続きます
「図7-5 このパターンを使用」の説明

7.2 「上位N」パターンの作成

このパターンを使用して、ウィンドウ範囲の最初のN個のイベントを取得します。

「上位N」パターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「上位N」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「上位N」を選択することもできます。次のようなパターン作成画面が表示されます。

    図7-6 「上位N」パターンの作成

    図7-6の説明は次にあります
    「図7-6 「上位N」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. ウィンドウ範囲の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、マイクロ秒、秒、分および時間のいずれか)。この数は、1以上である必要があります。

    ウィンドウ範囲は、出力が生成される範囲です。

  5. ウィンドウ・スライドの値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、マイクロ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、データをリフレッシュする周波数です。
  6. 基準でソート・フィールドで値を選択します。複数のフィールドを選択できます。
  7. 「イベント数」フィールドに値を入力します。この数は、1以上である必要があります。これは、パターンとして検討されるイベントの数を示す数です。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.3 「下位N」パターンの作成

下位Nパターンを使用して、ウィンドウ範囲の最後のN個のイベントを取得します。

この項では、「下位N」パターンを作成する方法を説明します。

「下位N」パターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」下位Nの順に選択します。「パターン」をクリックし、下位Nを選択することもできます。次のようなパターン作成画面が表示されます。

    図7-7 下位Nパターンの作成

    図7-7の説明が続きます
    「図7-7 下位Nパターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. ウィンドウ範囲の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。この数は、1以上である必要があります。

    ウィンドウ範囲は、出力が生成される範囲です。

  5. ウィンドウ・スライドの値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、データをリフレッシュする周波数です。
  6. 基準でソート・フィールドで値を選択します。複数のフィールドを選択できます。
  7. 「イベント数」フィールドに値を入力します。この数は、1以上である必要があります。これは、パターンとして検討されるイベントの数を示す数です。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.4 「上昇トレンド」パターンの作成

このパターンを使用して、数値イベント・フィールドが、いつ指定された傾向の変化(値の上昇)を示すかを検出します。たとえば、このパターンを使用して、センサー・デバイスからの温度値がいつ連続的に上昇し始めるかを特定します。

上昇傾向パターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「上昇トレンド」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「上昇トレンド」を選択することもできます。次のようなパターン作成画面が表示されます。

    図7-8 「上昇トレンド」パターンの作成

    図7-8の説明が続きます
    「図7-8 「上昇トレンド」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準の値を入力します。この値は、イベント・ストリームのデータのパーティション化に使用されます。

    トレンドを追跡するフィールドです。

  5. 「期間」の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、アプリケーションがパターン一致を検索する間隔です。
  6. 「トラッキング・フィールド」のドロップダウンで値を選択します。1つの項目のみ選択できます。

    これは、その動作が、イベントを発生させるパターンに対応するトレンドに従うソース・フィールドです。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.5 「下降トレンド」パターンの作成

このパターンを使用して、数値イベント・フィールドが、いつ指定された傾向の変化(値の低下)を示すかを検出します。たとえば、このパターンを使用して、センサー・デバイスからの温度値がいつ連続的に低下し始めるかを特定します。

下降傾向パターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「下降トレンド」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「下降トレンド」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-9 「下降トレンド」パターンの作成

    図7-9の説明が続きます
    「図7-9 「下降トレンド」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準の値を入力します。このフィールドは、イベント・ストリームのデータのパーティション化に使用できます。

    トレンドを追跡するフィールドです。

  5. 「期間」の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、アプリケーションがパターン一致を検索する間隔です。
  6. トラッキング値フィールドで値を選択します。1つの項目のみ選択できます。

    これは、その動作が、イベントを発生させるパターンに対応するトレンドに従うソース・フィールドです。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.6 「変動」パターンの作成

このパターンを使用して、イベント・データ・フィールド値が、特定の時間ウィンドウの範囲内で、いつ特定の上方向または下方向への変更を示すかを検出します。たとえば、このパターンを使用して、油圧値の多様な変化が許容範囲内に保たれていることを特定します。

振動パターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「変動」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「変動」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-10 「変動」パターンの作成

    図7-10の説明が続きます
    「図7-10 「変動」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準の値を入力します。このフィールドは、イベント・ストリームのデータのパーティション化に使用できます。

    トレンドを追跡するフィールドです。

  5. 「トラッキング・フィールド」に値を入力します。この値は、イベント・データの追跡およびライブ出力ストリームでのパターン作成に使用されます。
  6. 「ウィンドウ」の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、データをリフレッシュする周波数です。
  7. 「偏差しきい値%」の値を入力します。この値は、パターンに含める偏差のパーセンテージを示します。

    これは、アプリケーションが一致するパターンを検索する間隔です。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.7 「重複排除」パターンの作成

このパターンを使用して、イベント・ストリームの重複イベントを排除する探査を作成します。

重複の除去パターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「重複排除」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「重複排除」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-11 「重複排除」パターンの作成

    図7-11の説明が続きます
    「図7-11 「重複排除」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. 重複基準の値を入力します。

    これは、重複キーが理由で除外するフィールドです。

  5. 「ウィンドウ」の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、アプリケーションが重複を検索する範囲です。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.8 「重複の検出」パターンの作成

このパターンを使用して、指定された期間内のいつ、イベント・データ・フィールドが重複値を持つかを検出します。たとえば、このパターンを使用して、いつ、同じ順序が1日のうちに2回発生するかを検出します。

重複の検出パターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「重複の検出」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「重複の検出」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-12 「重複の検出」パターンの作成

    図7-12の説明が続きます
    「図7-12 「重複の検出」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. 重複条件の値を入力します。

    これは、重複キーを検索するフィールドです。

  5. 「ウィンドウ」の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、アプリケーションが重複を検索する間隔です。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.9 「W」パターンの作成

このパターンを使用して、指定された時刻ウィンドウ内のいつ、イベント・データ・フィールド値が上昇および下降してWを描くかを検出します。たとえば、市場データ・フィードの株価の動きをモニタリングして買/売/ホールドの評価を決定する場合に、このパターンを使用します。

Wパターンを作成する手順:

  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「W」の順に選択します。「パターン」をクリックして「W」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-13 「W」パターンの作成

    図7-13の説明が続きます
    「図7-13 「W」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準の値を入力します。複数のフィールドを選択できます。

    これらは、データが分割されてWを形成するフィールドです。

  5. 「ウィンドウ」の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、アプリケーションが一致するパターンを検索する間隔です。
  6. どの変量がパターン・ベースの探査でW形状を構成するかに基づいて、トラッキング値の数値を選択してイベントを作成します。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.10 「逆W」パターンの作成

このパターンを使用して、ライブ出力ストリームの逆Wパターンを検出します。

逆Wパターンを作成する手順:

  1. カタログにナビゲートします。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「逆W」の順に選択します。「パターン」をクリックして「逆W」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-14 「逆W」パターンの作成

    図7-14の説明が続きます
    「図7-14 「逆W」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準の値を入力します。

    これは、データが分割されて逆Wを形成するフィールドです。

  5. 「ウィンドウ」の値を入力し、単位を選択します(ナノ秒、ミリ秒、秒、分および時間のいずれか)。これは、アプリケーションが一致するパターンを検索する間隔です。
  6. どの変量がパターン・ベースの探査で逆W形状を構成するかに基づいて、トラッキング値の数値を選択してイベントを作成します。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.11 Bが後に続かないAパターンの作成

このパターンを使用して、Aの後の指定された期間内のいつ、Bが発生しないかを検出します。

Bが後に続かないAパターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」Bが後に続かないAの順に選択します。「パターン」をクリックし、Bが後に続かないAを選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-15 Bが後に続かないAの作成

    図7-15の説明が続きます
    「図7-15 Bが後に続かないAの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。
    これらは、Bが後に続かないことを示すために形成されるパターンの基になるフィールドです。
  5. 状態A: フィールドのフィールドを選択します。
  6. 状態A: 値のフィールドを選択します。これは状態A: フィールドの値です。
  7. 状態B: フィールドのフィールドを選択します。
  8. 状態B: 値のフィールドを選択します。これは状態B: フィールドの値です。
  9. 「期間」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンおよび減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。このフィールドは指定された期間、パターンを監視するために使用されます。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.12 Bが後に続くAパターンの作成

このパターンを使用して、指定された期間内のいつ、イベントAの後に続いてイベントBが発生するかを検出します。中間イベントが存在していても可能です。

Bが後に続くAパターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」Bが後に続くAの順に選択します。「パターン」をクリックし、Bが後に続くAを選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-16 Bが後に続くAパターンの作成

    図7-16の説明が続きます
    「図7-16 Bが後に続くAパターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。
    これらは、Bが後に続くことを示すために形成されるパターンの基になるフィールドです。
  5. 状態A: フィールドのフィールドを選択します。
  6. 状態A: 値のフィールドを選択します。これは状態A: フィールドの値です。
  7. 状態B: フィールドのフィールドを選択します。
  8. 状態B: 値のフィールドを選択します。これは状態B: フィールドの値です。
  9. 「期間」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンおよび減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。このフィールドは指定された期間、パターンを監視するために使用されます。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.13 「標準偏差」パターンの作成

このパターンを使用して、選択された値と期待値との標準偏差を計算します。

「標準偏差」パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「標準偏差」の順に選択します。「パターン」をクリックして「標準偏差」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-17 「標準偏差」パターンの作成

    図7-17の説明が続きます
    「図7-17 「標準偏差」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。このフィールドは、標準偏差パターンのパーティションの基準を定めます。
  5. 監視可能なパラメータを選択します。標準偏差はこのパラメータに基づいて計算されます。
  6. 「ウィンドウ」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンおよび減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。「ウィンドウ」の適切な時間単位を必ず選択してください。この値は、標準偏差を追跡するウィンドウを示します。
  7. 「スライド」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンおよび減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。「ウィンドウ」の適切な時間単位を必ず選択してください。この値は、標準偏差の計算でウィンドウをスライドできる値を示します。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.14 「相関」パターンの作成

このパターンを使用して、ライブ出力ストリームの2つの監視可能なパラメータの相関を計算します。

「相関」パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「相関」の順に選択します。「パターン」をクリックして「相関」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-18 「相関」パターンの作成

    図7-18の説明が続きます
    「図7-18 「相関」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。このフィールドは、パーティションの基準として使用されます。
  5. 監視可能なパラメータ1のパラメータを選択します。これは、監視する最初のパラメータです。
  6. 監視可能なパラメータ2のパラメータを選択します。これは2番目のパラメータです。これらのパラメータは、パラメータ間の相関の計算に使用されます。
  7. 「ウィンドウ」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させます。適切な時間単位を選択します。これは、相関が計算されるウィンドウの期間です。
  8. 「スライド」の期間にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させます。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.15 「分位」パターンの作成

このパターンを使用して、イベント・ストリームの分位を計算します。

「分位」パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「分位」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「分位」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-19 「分位」パターンの作成

    図7-19の説明が続きます
    「図7-19 分位」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。このフィールドは、パーティションの基準として使用されます。
  5. 監視可能なパラメータ1としてフィールドを選択します。
  6. p分位点にゼロより大きい数値を入力します。この値は、選択されたイベント・ストリームの分位の計算に使用されます。
  7. 「ウィンドウ」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンおよび減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。このフィールドは、分位が計算されるウィンドウを定めます。
  8. 「スライド」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンおよび減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。このフィールドは、スライドの期間を定めます。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.16 「中央値」パターンの作成

このパターンを使用して、特定のパラメータに関するイベント・ストリームの中央値を計算します。

「中央値」パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「中央値」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「中央値」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-20 「中央値」パターンの作成

    図7-20の説明が続きます
    「図7-20 「中央値」パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。このフィールドは、パーティションの基準として機能します。
  5. 監視可能なパラメータを選択します。これは、ストリームの中央値の計算の基準になるパラメータです。
  6. 「ウィンドウ」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。このフィールドは、中央値を計算するウィンドウを示します。
  7. 「スライド」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。このフィールドは、パターンのスライドを示します。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.17 「論理和」パターンの作成

このパターンを使用して、2つのストリームからイベントの論理和を作成します。両方のストリームのイベントの形状が同一である必要があります。

「論理和」パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」「論理和」の順に選択します。「パターン」をクリックし、「論理和」を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-21 「論理和」パターンの作成

    図7-21の説明が続きます
    「図7-21 「論理和」パターンの作成」の説明
  3. 第1イベント・ストリームを選択します。
  4. 第2イベント・ストリームを選択します。これらのイベント・ストリームの論理和が作成されます。

    注意

    形状は両方のイベント・ストリームで同一である必要があります。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.18 変更検出パターンの作成

このパターンを使用して、指定された期間内に変更された1つまたは複数のパラメータを検出します。

変更検出パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」変更検出の順に選択します。「パターン」をクリックし、変更検出を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-22 変更検出パターンの作成

    図7-22の説明が続きます
    「図7-22 変更検出パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。このフィールドは、パーティションの基準として機能します。
  5. ウィンドウ範囲にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。

    このフィールドは、変更を検出する必要があるウィンドウの指定に使用されます。

  6. 変更基準で変更を検出するフィールドを選択します。複数のフィールドを選択できます。
  7. 監視可能なパラメータのすべてが指定された期間内に一緒に変更された際にアラートを受け取る場合は、グループ変更をアラートAlert on Group Changesを選択します。監視可能なパラメータのいずれかが指定された期間内に変更された際にアラートを受け取る場合は、選択を解除します。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

Oracle Stream Analyticsは、指定した期間内の変更を検知し、期間の終わりまたは変更がこの先起こらなくなったときに、出力イベント(アラート)を送信します。次のグラフを例として考えてみます。

図7-23 変更検出パターンの例

図7-23の説明が続きます
「図7-23 変更検出パターンの例」の説明

指定した期間がAからCの間隔に等しいと仮定します。緑色の例では、AからCの期間で、値はAからBにかけて継続的に変更します。しかし、Bの時点以降は値は変化しなくなります。そのため、B1の時点でアラートを受け取ります。

青色の例では、AからCの期間全体で値が継続的に変更します。指定した期間であるAからCの終わり、Cの時点でアラートを受け取ります。

変更の発生直後にアラートを受け取る必要がある場合があります。緑色および青色の例の両方において、A1の時点で値が変化するため、アラートを受信し、緑色の例ではBの時点まで、青色の例ではCの時点までアラートを受信し続けます。

対策として、ウィンドウの値を最小限にすることで、変更が起こった直後にイベントを受信できます。

7.19 K平均法異常検出パターンの作成

このパターンを使用して、データ・クラスタを探索し、異常を検出します。K平均法は、データ探査用の監督なしの機械学習アルゴリズムとして広く使用されています。K平均法は、低密度クラスタ(メンバがきわめて少ないクラスタ)を識別することによる異常検出に使用されますが、あまり一般的な方法ではありません。Oracle Stream Analyticsでは、監視のための2次元(2D)空間がサポートされています。

K平均法異常検出パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」K平均法異常検出の順に選択します。「パターン」をクリックし、K平均法異常検出を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-24 K平均法異常検出パターンの作成

    図7-24の説明が続きます
    「図7-24 K平均法異常検出パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. 「値1」の値を選択します。この値は異常を検出するために使用されます。
  5. 「値2」の値を選択します。この値は異常を検出するために使用されます。
  6. Nクラスタにゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。この値は、異常の検出で考慮されるクラスタの数を示します。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.20 空間一般パターンの作成

このパターンを使用して、地理ロケーション・データを含むストリームを分析し、イベントがマップに事前定義されたジオフェンスにどのように関係するかを判断します。

空間一般パターンを作成する手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」空間一般の順に選択します。「パターン」をクリックし、空間一般を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-25 「空間」パターン

    図7-25の説明が続きます
    「図7-25 「空間」パターン」の説明

    マップ上の色分けの意味は次のとおりです。

    • - 欠落したイベントがないことを示します。

    • オレンジ - イベントが指定された範囲に入っていることを示します。

    • - イベントが指定された範囲に近いことを示します。

    • - イベントが滞在範囲内にあることを示します。

    • - イベントが指定された範囲から出たことを示します。

  3. 「マップ」を選択します。以前に作成したマップがこのリストに表示されます。
  4. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  5. 空間の「緯度」として使用されるフィールドを選択します。
  6. 空間の「経度」として使用されるフィールドを選択します。
  7. 空間の「オブジェクト」として使用されるフィールドを選択します。オブジェクト、緯度および経度により、空間マップの表示方法が決まります。
  8. イベントの追跡のオプションを選択します。このフィールドは、パターンの場所との近接度を定めます。可能な値は次のとおりです。
    • 近接 — 新しいイベントが指定された緯度および経度で定義された空間領域で発生したとき。

    • 入場 — 既存のイベントが指定された緯度および経度で定義された空間領域に入ったとき。

    • 退出 — イベントが指定された緯度および経度で定義された空間領域から出たとき。

    • 滞在 — イベントが指定された緯度および経度で定義された空間領域に留まっているとき(期間は手順11で指定)。

  9. 「座標系」のIDを選択します。可能な値は次のとおりです。
    • 3857 — は、WGS 84/Pseudo-Mercatorとしても知られている、測地投影法のデカルト2次元座標系です

    • 8307 — は、Longitude/Latitude (WGS 84)としても知られている、楕円体の2次元座標系です。この座標系はOracleによって導入され、デフォルトで使用されます。

  10. 距離バッファにゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させます。距離の適切な単位を選択します。この値は、イベントを近似パラメータで追跡しているときに空間距離を計算するためのバッファ範囲を定めます。

    通常、バッファは基本値に対する+/-で範囲を定めます。

    注意:

    このフィールドは、イベントの追跡近接を選択した場合のみ有効です。
  11. 滞在期間にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させます。適切な時間単位を選択します。このフィールドは、イベントの追跡滞在を選択した場合のみ使用されます。指定された滞在期間滞在したイベントが検出されます。

    注意:

    このフィールドは、イベントの追跡滞在を選択した場合のみ有効です。
パターンは、入力および選択したデータに基づいて、マップの形で視覚的に表されます。

7.21 存在しないハートビートの検出パターンの作成

このパターンを使用して、指定された時刻ウィンドウの中で、期待されるイベントが発生しないのがいつかを検出します。たとえば、次のハートビート・イベントがいつ欠落するかが重要である状況で、このパターンを使用します。

存在しないハートビートの検出パターンの作成手順:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」存在しないハートビートの検出の順に選択します。「パターン」をクリックし、存在しないハートビートの検出を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-26 存在しないハートビートの検出パターンの作成

    図7-26の説明が続きます
    「図7-26 存在しないハートビートの検出パターンの作成」の説明
  3. 「イベント・ストリーム」を選択します。
  4. パーティション基準のフィールドを選択します。
  5. 「ハートビート間隔」にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させます。適切な時間単位を選択します。

    この値は、存在しないハートビートを検出する範囲を示します。

パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。

7.22 「左外部」パターンの作成

このパターンを使用して、外部参照または別のストリームからのデータを使用して、イベント・元のストリーム・イベントのエンリッチメントを実行します。参照およびストリームにレコードがない場合、ストリームは出力としてNULL値を表示します。

左外部結合パターンの作成:
  1. 「カタログ」に移動します。
  2. 「新規アイテムの作成」「パターン」左外部結合の順に選択します。「パターン」をクリックし、左外部結合を選択することもできます。パターンの作成画面が、次のように表示されます。

    図7-27 左外部結合パターンの作成

    図7-27の説明が続きます
    「図7-27 左外部結合パターンの作成」の説明
  3. プライマリ・ストリームを選択します。
  4. プライマリ・ストリームに対するエンリッチ参照/ストリームを選択します。
  5. プライマリ・ストリームの相関基準を選択します。この値は、プライマリ・ストリームの相関基準として機能します。
  6. プライマリ・ストリームの相関基準に対するエンリッチ参照/ストリームの相関基準を選択します。
  7. プライマリ・ストリームのウィンドウ範囲にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。この値は、プライマリ・ストリームのウィンドウを示します。
  8. プライマリ・ストリームのウィンドウ・スライドにゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。この値は、プライマリ・ストリームのスライドを示します。
  9. エンリッチ・ストリームのウィンドウ範囲にゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。この値は、エンリッチつまりセカンダリ・ストリームのウィンドウを示します。
  10. エンリッチ・ストリームのウィンドウ・スライドにゼロより大きい数値を入力します。増分アイコンまたは減分アイコンを使用して値を増加または減少させることができます。適切な時間単位を選択します。この値は、エンリッチつまりセカンダリ・ストリームのスライドを示します。
パターンは、入力/選択したデータに基づいて、視覚的に表されます。