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Oracle® Fusion Middleware Oracle Traffic Directorの管理
12c (12.2.1.1.0)
E77306-01
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12 Oracle Traffic Directorインスタンスの監視

Oracle Traffic Directorでは、サーバー・アクティビティについての統計が様々なレベル(インスタンス、仮想サーバー、リスナー、接続およびオリジン・サーバー)で記録されます。たとえば、構成の各インスタンスについて、Oracle Traffic Directorでは、インスタンスの実行時間、処理されたリクエスト数、送受信されたデータ量、インスタンスによって送信された各タイプのレスポンス数、平均負荷などの統計が収集されます。同様に、インスタンス内の各仮想サーバーについて、Oracle Traffic Directorでは、処理されたリクエスト数、送受信されたデータ量、および各タイプのレスポンス数についての統計が収集されます。Oracle Traffic Directorで収集されるメトリックの完全なリストについては、付録A「Oracle Traffic Directorで追跡されるメトリック」を参照してください。

この章では、Oracle Traffic Directorの監視機能について説明します。ここの内容は、次のとおりです。

12.1 Oracle Traffic Directorインスタンスの監視方法

表12-1は、構成のインスタンス、およびインスタンス内の個々の仮想サーバーについての統計データの表示に使用できる方法を示しています。

表12-1 Oracle Traffic Directorインスタンスの監視方法

監視方法 要件 利点

WLST

  • インスタンスの様々なサブシステムのランタイム統計を表示:

    プレーン・テキスト形式で表示: otd_getPerfDump

    XML形式で表示: otd_getStatsXml

  • DMSによって収集されたメトリック表からすべてのインスタンスまたは特定のインスタンスのランタイム統計を表示: displayMetricTables

12.4項「WLSTを使用した統計の表示」および12.7項「DMSを使用した監視」を参照してください。

管理サーバーが実行されている必要があります。

デフォルトで有効になっています。

リクエスト処理スレッドがハング中でもアクセス可能です。

ブラウザ

  • 特定の仮想サーバーのXML形式での詳細統計

  • 特定の仮想サーバーのプレーンテキスト形式でのサマリー統計

12.5項「ブラウザを使用したstats-xmlおよびperfdumpレポートの表示」を参照してください。

明示的に有効化し構成する必要があります。

12.3項「統計レポートへのURIアクセスの構成」を参照してください。

管理サーバーが稼働している必要はありません。インスタンスが実行中であれば十分です。

SNMP

明示的に構成する必要があります。

12.6項「SNMPを使用した監視」を参照してください。

ネットワーク管理システムを介して統計を使用できます。


12.2 統計収集設定の構成

Oracle Traffic Director構成の作成時、統計収集はデフォルで有効化され、更新の間隔は5秒に設定されます。Fusion Middleware ControlまたはWLSTのいずれかを使用して、統計収集を無効化、有効化および構成できます。


注意:

WLSTの起動の詳細は、1.7.1項「WebLogic Scripting Toolへのアクセス」を参照してください。

Fusion Middleware Controlを使用した統計収集設定の構成

Fusion Middleware Controlを使用して統計収集設定を構成するには、次を実行します。

  1. 1.7.2項「Fusion Middleware Controlの表示」の説明に従ってFusion Middleware Controlにログインします。

  2. ページの左上隅にある「WebLogicドメイン」ボタンをクリックします。

  3. 「管理」→「OTD構成」を選択します。

    使用可能な構成のリストが表示されます。

  4. 統計収集設定を構成する構成を選択します。

  5. 「共通タスク」ペインの「Traffic Director構成」をクリックします。

  6. 「管理」→「仮想サーバー」を選択します。

    「仮想サーバー」ページが表示されます。構成に定義された仮想サーバー・リストが表示されます。

  7. 構成する仮想サーバーの名前を選択します。

  8. 「設定」→「モニタリング」を選択します。

  9. ページの「統計収集」セクションに移動します。

  10. 変更するパラメータを指定します。


    注意:

    統計収集の間隔を決定する際は、統計の収集頻度を高くするとパフォーマンスに影響を及ぼすことを考慮に入れてください。

    画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。

    フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「適用」ボタンが有効になります。

    「元に戻す」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。

  11. 必要な変更を行った後、「適用」をクリックします。

    • 更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。

WLSTを使用した統計収集設定の構成

  • 現在の統計収集プロパティを表示するには、次の例に示すように、otd_getStatsPropertiesコマンドを実行します。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    otd_getStatsProperties(props)
    
  • 統計収集プロパティを構成するには、otd_setStatsPropertiesコマンドを実行します。

    たとえば、次のコマンドでは、構成で統計が更新される間隔が10秒に変更されます。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    props['interval'] = '10'
    otd_setStatsProperties(props)
    

    otd_getStatsPropertiesおよびotd_setStatsPropertiesの詳細は、『Oracle Traffic Director WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』を参照してください。

12.3 統計レポートへのURIアクセスの構成

12.1項「Oracle Traffic Directorインスタンスの監視方法」の説明に従い、WLSTを使用したアクティビティ統計の表示に加えて、URIを介して次のレポートを表示できます。

統計レポートへのURIベースのアクセスとWLSTによるアクセスのそれぞれの利点

  • URIを介してstats-xmlおよびperfdumpレポートにユーザーがアクセスする場合、管理サーバーが実行中である必要がありません。WLSTを使用して統計にアクセスする場合と比較して、URIベースのレポートへのアクセスは、処理のオーバーヘッドを低く抑えられます。

  • WLSTを使用した統計へのアクセスはデフォルトで有効化されていますが、ブラウザを介して統計を表示するには、URIベースのレポートを明示的に有効にし、ユーザーがそのレポートにアクセスできるURIを指定します。

Fusion Middleware ControlまたはWLSTのいずれかを使用して、統計のURIベースのレポートを構成できます。

Fusion Middleware Controlを使用した統計へのURIアクセスの構成

Fusion Middleware Controlを使用してURIベースのレポートを構成するには、次を実行します。

  1. 1.7.2項「Fusion Middleware Controlの表示」の説明に従ってFusion Middleware Controlにログインします。

  2. ページの左上隅にある「WebLogicドメイン」ボタンをクリックします。

  3. 「管理」→「OTD構成」を選択します。

    使用可能な構成のリストが表示されます。

  4. URIベースのレポートを構成する構成を選択します。

  5. 「共通タスク」ペインの「Traffic Director構成」をクリックします。

  6. 「管理」→「仮想サーバー」を選択します。

    「仮想サーバー」ページが表示されます。構成に定義された仮想サーバー・リストが表示されます。

  7. 構成する仮想サーバーの名前を選択します。

  8. 「設定」→「モニタリング」を選択します。

  9. 「設定」→「詳細設定」を選択します

  10. ページの「監視」セクションに移動します。

    • XML形式でのURIベースのレポートを有効化するには、「XMLレポート」チェック・ボックスを選択し、レポートの有効なURIを指定します。

    • プレーンテキスト形式でのURIベースのレポートを有効化するには、「プレーン・テキスト・レポート」チェック・ボックスを選択し、レポートの有効なURIを指定します。

    画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。

    フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「適用」ボタンが有効になります。

    「元に戻す」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。

  11. 必要な変更を行った後、「適用」をクリックします。

    • 更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。

WLSTを使用したXML形式の統計へのURIアクセスの構成


注意:

WLSTの起動の詳細は、1.7.1項「WebLogic Scripting Toolへのアクセス」を参照してください。

  • 現在のXMLレポート設定を表示するには、次の例に示すように、otd_getStatsXmlPropertiesコマンドを実行します。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    props['virtual-server'] = 'bar'
    otd_getStatsXmlProperties(props)
    
    enabled=false
    uri=/stats-xml
    
  • URIベースのXMLレポートを有効にして構成するには、otd_enableStatsXmlコマンドを実行します。

    たとえば、次のコマンドでは、構成fooの仮想サーバーbarに対して、XML形式でのURIベースの統計レポートが有効化され、レポートがURI/statsで使用可能になります。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    props['virtual-server'] = 'bar'
    props['uri'] = '/stats'
    otd_enableStatsXml(props)
    
  • URIベースのXMLレポートを無効にするには、次の例に示すように、otd_disableStatsXmlコマンドを実行します。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    props['virtual-server'] = 'bar'
    otd_disableStatsXml(props)
    

WLSTを使用したプレーン・テキスト形式の統計へのURIアクセスの構成

  • プレーンテキスト・レポート設定を表示するには、次の例に示すように、otd_getPerfDumpPropertiesコマンドを実行します。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    props['virtual-server'] = 'bar'
    otd_getPerfDumpProperties(props)
    
  • プレーンテキスト・レポートを有効にして構成するには、otd_enablePerfDumpコマンドを実行します。

    たとえば、次のコマンドでは、構成fooの仮想サーバーbarに対して、プレーン・テキスト形式でのURIベースの統計レポートが有効化され、レポートがURI/perfで使用可能になります。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    props['virtual-server'] = 'bar'
    props['uri'] = '/perf'
    otd_enablePerfDump(props)
    
  • URIベースのプレーンテキスト・レポートを無効にするには、次の例に示すように、otd_disablePerfDumpコマンドを実行します。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    props['virtual-server'] = 'bar'
    otd_disablePerfDump(props)
    

この項で説明したWLSTコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Director WebLogic Scripting Toolコマンドライン・リファレンス』を参照してください。

12.4 WLSTを使用した統計の表示

WLSTを使用して、構成の1つまたはすべてのインスタンスの統計を表示できます。


注意:

WLSTの起動の詳細は、1.7.1項「WebLogic Scripting Toolへのアクセス」を参照してください。

  • インスタンスの詳細統計をXML形式で表示するには、次の例に示すように、otd_getStatsXmlコマンドを実行します。

    props = {}
    props['instance'] = 'otd_foo_machine1'
    otd_getStatsXml(props)
    

    レポートのサンプルは、12.8項「XML (stats-xml)レポートのサンプル」を参照してください。

  • インスタンスの統計サマリーをプレーンテキスト形式で表示するには、次の例に示すように、otd_getPerfDumpコマンドを実行します。

    props = {}
    props['instance'] = 'otd_foo_machine1'
    otd_getPerfDump(props)
    

    レポートのサンプルは、12.9項「プレーン・テキスト(perfdump)レポートのサンプル」を参照してください。

  • Oracle Dynamic Monitoring Service (DMS)によって収集されたメトリック表を使用して、構成の1つまたはすべてのインスタンスの統計を表示するには、次の例に示すように、displayMetricTablesコマンドを実行します。Oracle Dynamic Monitoring Service (DMS)の詳細は、12.7項「DMSを使用した監視」を参照してください

    すべてのOracle Traffic Directorインスタンスのメトリックを表示するには:

    displayMetricTables('OTD_*')
    

    すべてのインスタンスのオリジン・サーバー・メトリックを表示するには:

    displayMetricTables('OTD_OriginServer')
    

    特定のインスタンスのメトリック表のリストを取得するには:

    displayMetricTableNames(servers='/OTD/otd_test_myserver.example.com')
    

    特定のインスタンスのすべてのメトリックを表示するには:

    displayMetricTables(servers='/OTD/otd_test_myserver.example.com')
    

    特定のインスタンスのインスタンス・メトリックを表示するには:

    displayMetricTables('OTD_Instance', servers='/OTD/otd_test_myserver.example.com')
    

この項で説明したWLSTコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Director WebLogic Scripting Toolコマンドライン・リファレンス』を参照してください。

12.5 ブラウザを使用したstats-xmlおよびperfdumpレポートの表示

12.3項「統計レポートへのURIアクセスの構成」の説明に従ってURIアクセスを有効にすると、次のURLを使用し、ブラウザを介してstats-xmlおよびperfdumpレポートにアクセスできます。

http://host:port/uri

hostおよびportは、統計へのURIアクセスを有効化した仮想サーバーのIPアドレス(またはホスト名)およびポート番号です。uriは、URIアクセスを有効化するときに指定した場所です。仮想サーバーが複数のリスナーに関連付けられている場合、任意のリスナーのアドレスhost:portを使用してURIベースのレポートにアクセスできます。

  • たとえば、/perfdumpが、仮想サーバーsoa.example.com:1904のプレーンテキスト・レポート用に構成されたURIである場合、レポートのアクセスに使用する必要があるURLは次のようになります。

    http://soa.example.com:1904/perfdump
    

    次の例に示すように、ブラウザでperfdumpレポートを自動的にリフレッシュする間隔(秒数)をURL内に指定することもできます。

    http://soa.example.com:1904/perfdump?refresh=5
    
  • 同様に、/stats-xmlが、仮想サーバーsoa.example.com:1904のXMLレポート用に構成されたURIである場合、XMLレポートのアクセスに使用する必要があるURLは次のようになります。

    http://soa.example.com:1904/stats-xml
    

    表示させない要素を指定するURL問合せ文字列を指定することで、XMLレポートに表示されるデータを制限できます。問合せ文字列を含めない場合、XMLレポート内のすべての要素が表示されます。

    たとえば、次のURLに指定された問合せ文字列では、XMLレポートでvirtual-serverおよびserver-pool要素が表示されなくなります。

    http://soa.example.com:1904/stats-xml?virtual-server=0&server-pool=0
    

    次のリストは、統計XMLレポート内の要素の階層を示しています。レポート内で要素を表示しないように選択した場合、その要素の子要素も表示されなくなることに注意してください。

    stats
      server
        process
          connection-queue
          thread-pool
          dns
          keepalive
          thread
            request-bucket
            profile-bucket
          compression
          decompression
        origin-server-pool
          origin-server
            websocket
          service-queue
        virtual-server
          request-bucket
          websocket
          webapp-firewall
          profile-bucket
          route
            request-bucket
        cpu-info
        tcp-proxy
        cache
        failover
        partition
          request-bucket
        ssl-session-cache
    

12.6 SNMPを使用した監視

Simple Network Management Protocol (SNMP)は、ネットワーク内のデバイスの管理を、リモート・システムで実行されているネットワーク管理アプリケーションからできるようにするための標準プロトコルです。たとえば、ネットワーク管理アプリケーションには、任意の時点でネットワーク内のどのサーバーが稼働中または停止中であるか、また受信したエラー・メッセージの数およびタイプなどが示されます。

SNMPを使用して、Oracle Traffic Directorインスタンスを監視できます。これを可能にするには、次の操作を行う必要があります。

  • SNMPを介した監視をサポートするようにインスタンスを構成します。

  • ノードでSNMPサブエージェントを構成します。

  • ノードでSNMPサブエージェントを起動します。

この項の内容は次のとおりです。

12.6.1 Oracle Traffic DirectorのSNMPサポートの構成

構成の作成時、SNMPを介したインスタンスの監視サポートはデフォルトで有効化されます。Fusion Middleware ControlまたはWLSTのいずれかを使用して、SNMPによる監視のサポートを無効化、有効化および構成できます。

Fusion Middleware Controlを使用したSNMPサポートの構成

Fusion Middleware Controlを使用してSNMPサポートを有効にするには、次を実行します。

  1. 1.7.2項「Fusion Middleware Controlの表示」の説明に従ってFusion Middleware Controlにログインします。

  2. ページの左上隅にある「WebLogicドメイン」ボタンをクリックします。

  3. 「管理」→「OTD構成」を選択します。

    使用可能な構成のリストが表示されます。

  4. SNMPサポートを有効化する構成を選択します。

  5. 「共通タスク」ペインの「Traffic Director構成」をクリックします。

  6. 「詳細構成」→「設定」を選択します。

    「設定」ページが表示され、スクロール・ダウンするとSNMP設定が表示されます。

  7. ページの「SNMP」セクションで、「SNMP」チェック・ボックスを選択します。このセクションのその他のパラメータはオプションです。

    画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。

    フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「適用」ボタンが有効になります。

    「元に戻す」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。

  8. 必要な変更を行った後、「適用」をクリックします。

    • 更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。

WLSTを使用したSNMPサポートの構成

  • 構成の現在のSNMP設定を表示するには、次の例に示すように、otd_getSnmpPropertiesコマンドを実行します。

    props = {}
    props['configuration'] = 'foo'
    otd_getSnmpProperties(props)
    
  • SNMPはデフォルトで有効になっています。SNMPサポートを有効または無効にするには、次の例に示すように、otd_setSnmpPropertiesコマンドを実行します。

    props = {}
    props['enabled'] = 'true'
    props['organization'] = 'bar'
    otd_setSnmpProperties(props)
    

この項で説明したカスタムWLSTコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Director WebLogic Scripting Toolコマンドライン・リファレンス』を参照してください。

12.6.2 SNMPサブエージェントの構成

Oracle Traffic Directorノードを作成するときに、SNMPサブエージェントは自動的に作成されます。SNMPサブエージェントにより、ノードで実行中のインスタンスについての情報が収集されます。

SNMPサブエージェントの構成設定(サブエージェントにより統計が更新される頻度、キャッシュされた統計がタイムアウトになるまでの時間、サブエージェント・プロセスの通信ポートなど)は、次のファイルに格納されます。

INSTANCE_HOME/admin-server/config/snmpagt.conf

snmpagt.confファイルを編集して、SNMPサブエージェントの設定を構成できます。表12-2は、主要なSNMPサブエージェント・パラメータを示しています。

表12-2 SNMPサブエージェント構成パラメータ

smnpagt.conf内のパラメータ 説明 デフォルト値

agentAddress

SNMPサブエージェントがリクエストを受信するポート

11161

statInterval

統計の更新頻度(秒)

5

cacheTimeOut

キャッシュ・タイムアウト時間(秒)

5


snmpagt.conf内のエントリの構文は、http://www.net-snmp.org/docs/man/snmpd.conf.htmlにあるsnmpd.confのドキュメントにある説明に従う必要があります。

ノードでSNMPサブエージェントを構成した後、これを起動する必要があります。その後、サブエージェントにより、ノード上のOracle Traffic Directorインスタンスについての統計の収集が開始されます。

12.6.2.1 SNMP v3のユーザー構成

SNMPは、インストール時にデフォルトでは構成されず、OTDのSNMPに追加されるアクセス制御はありません。アクセス制御を提供するには、1つ以上のSNMP v3ユーザーを追加する必要があります。

SNMP v3ユーザーの追加

Fusion Middleware Controlを使用してノード上のSNMPサブエージェントを起動または停止するには、次を実行します。

  1. SNMPエージェントが実行中の場合は停止し、次の行を追加します

    Persistent file<oracle_home>/otd_domain/config/fmwconfig/components/OTD/snmp/store/ snmpagt.conf
    createUser username SHA authpassphrase [DES|AES] [privpassphrase]

    SHAは、使用する認証タイプです

    DESおよびAESは、使用するプライバシ・プロトコルです

    authpassphraseは、usernameを認証するパスワードです

    privpassphraseは、SNMPのリクエストおよびレスポンスを暗号化するパスワードです

    Configuration file<oracle_home>/otd_domain/config/fmwconfig/components/OTD/snmp/config /snmpagt.conf
    rouser username [noauth|auth|priv]

    ユーザーは、認証レベルを構成できます。

    noauth: 認証されていないリクエストを許可します

    auth: authpassphraseとユーザー名の認証を強制します

    priv: 暗号化の使用を強制します

  2. 前述のようにSNMP v3ユーザーを追加したら、OTDのSNMPエージェントを1回、起動および停止する必要があります。停止中に、「createUser」行に指定したユーザー認証パラメータが暗号化され、永続ファイルに保存されます。

  3. OTDのSNMPエージェントを起動します。1つまたは複数のインスタンスの起動を確認してください。

  4. snmpwalkコマンドを実行します。ユーザーは、リモート・ホストからsnmpcmdを実行することもできます。

    snmpcmd(snmpwalk/snmpget)
    snmpwalk -m <path to OTD mib>/ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB.txt -v 3 -u username -l<authentication level> -a SHA -A authpassphrase -x (DES|AES) -X privpassphrase <hostname>:11161 ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::originServer

SNMP v3ユーザーの削除

とても簡単です。単に、confファイルと永続ファイルからエントリを削除します。

デフォルト値の設定によるコマンドの簡素化

snmpwalkのコマンドラインのほとんどは、~/.snmp/snmp.confに追加できます。

デフォルト・オプション
defSecurityNam SNMPv3のユーザー名
defAuthType 認証メソッド(MD5またはSHAのいずれか)
defSecurityLevel ユーザーのセキュリティ・レベル。authNoPriv、authPrivなど
defAuthPassphrase authpassphrase
defPrivType 使用するプライバシ・プロトコル。DESまたはAES
defPrivPassphrase privpassphrase
defVersion 3
defaultport 11161
mibirds +<ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB.txtへのパス>
mibs +ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB

agentxとしての実行

OTDのSNMPはagentxプロトコルをサポートし、agentxとして通信するため、agentxをサポートするもう1つのSNMPエージェントを必要とします。OEL 6およびSolaris 11 OSのSNMPエージェント(snmpd)は、agentxをサポートしています。OTDのSNMPがagentxとして実行されている場合は、snmpcmdsを受け付けることができません。すべてのリクエストは、マスターとして動作しているSNMPエージェントに対して行う必要があります。マスター・エージェントにより、リクエストがOTDのSNMPエージェントに転送されます。

OTDのSNMPエージェントのagentxとしての構成

ユーザーは、snmpdのmanページで指定されているようにトランスポート層を変更できます。OTDのSNMPのデフォルトのagentxトランスポート指定は次のとおりです。

agentxsocket tcp:127.0.0.1:705

OSのSNMPエージェントのagentxとしての構成

/etc/snmp/snmpd.conf
master agentxagentxsocket tcp:127.0.0.1:705

snmpdデーモンは手動で起動する必要があり、接続の詳細はsnmpd.logに記録され、snmpリクエストはsnmpd(デフォルトは161)のsnmpポートに送信する必要があります。

12.6.3 SNMPサブエージェントの起動および停止

Fusion Middleware ControlまたはWLSTのいずれかを使用して、ノード上のSNMPサブエージェントを起動および停止できます。

Fusion Middleware Controlを使用したSNMPサブエージェントの起動および停止

Fusion Middleware Controlを使用してノード上のSNMPサブエージェントを起動または停止するには、次を実行します。

  1. 1.7.2項「Fusion Middleware Controlの表示」の説明に従ってFusion Middleware Controlにログインします。

  2. ページの左上隅付近にある「ノード」ボタンをクリックします。

    使用可能なノードのリストが表示されます。

  3. ノード・リストから、SNMPサブエージェントを起動または停止するノードを選択します。

    一般設定ページが表示されます。

    • SNMPサブエージェントを起動するには、「SNMPサブエージェントの起動」をクリックします。ステータスが「実行中」に変わります。

    • サブエージェントを停止するには、「SNMPサブエージェントの停止」をクリックします。ステータスが「実行中」に変わります。

  4. 変更するパラメータを指定してから、「保存」をクリックします。

    「コンソール・メッセージ」ペインに、更新した設定が保存されたことを示すメッセージが表示されます。

  5. 「共通のタスク」ペインで、「再起動」をクリックして管理サーバーを再起動します。

WLSTを使用したSNMPサブエージェントの起動および停止

  • SNMPサブエージェントを1つまたは複数のノードで起動するには、次の例に示すように、otd_startSnmpSubAgentコマンドを実行します。

    # Online
    props = {}
    props['machine-name'] = 'abc123.example.com'
    otd_startSnmpSubAgent(props)
     
    # Offline
    props = {}
    props['domain-home'] = '/export/domains/otd_domain'
    otd_startSnmpSubAgent(props)
    

    注意:

    また、サブエージェントの構成ファイルを構成して、agentxモードでSNMPエージェントを起動することもできます。

    agentxモードでは、SNMPエージェントはオペレーティング・システムのマスター・エージェント(snmpd)と通信する必要があります。したがって、次の操作を実行して、agentxプロトコルをリスニングするようにsnmpdを構成する必要があります。

    1. (/etc/snmp/snmpd.conf)にあるオペレーティング・システム・マスター・エージェント(snmpd)に、次のトークンを追加してagentxを使用可能にします。このトークンは、指定するagentxパスにマスター・エージェントを接続できるようにします。

      master agentx

    2. 次の例に示すように、ORACLE_HOME/admin-server/config/snmpagt.confファイルにソケット・パスおよびソケット・パス権限を指定します。

      agentxの構成前

      agentuser admin123
      agentxsocket /tmp/snmpagt-e6d7cd20/snmpagt.socket
      

      agentxの構成後

      agentxsocket /tmp/snmpagt-e6d7cd20/snmpagt.socket 
      agentxperms 0755 0755 admin123 admin123 
      
    3. snmpdデーモンを手動で開始します。


  • SNMPサブエージェントを1つまたは複数のノードで停止するには、次の例に示すように、sotd_stopSnmpSubAgentコマンドを実行します。

    # Online
    props = {}
    props['machine-name'] = 'host.example.com'
    otd_stopSnmpSubAgent(props)
     
    # Offline
    props = {}
    props['domain-home'] = '/export/domains/otd_domain'
    otd_stopSnmpSubAgent(props)
    

この項で説明したカスタムWLSTコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Director WebLogic Scripting Toolコマンドライン・リファレンス』を参照してください。

12.6.4 snmpwalkを使用した統計の表示


注意:

snmpwalkを使用するための前提条件は、次のとおりです。
  • Linuxの場合: コンテンツsnmpwalkパッケージnet-snmp-utils-5.3.2.2-9.0.1.el5_5.1 RPM以上および標準のMIBパッケージnet-snmp-5.3.2.2-9.0.1.el5_5.1 RPM以上がインストールされていることを確認してください。

  • Solarisの場合: system/management/snmp/net-snmpにあるパッケージがインストールされていることを確認してください。このパッケージにはコンテンツsnmpwalkと標準MIBが含まれています。



注意:

snmpwalkのほとんどのオプションは、snmpwalkの使用前に<user-home>/.snmp/snmp.confにあるsnmp.confファイルで設定できます。snmp.confでオプションを設定しておくと、snmpwalkコマンドを実行するときにsnmp.confで設定済のオプションを指定する必要がないため便利です。たとえば、snmp.confでは次のオプションを設定できます。
defaultport  11161
defversion   3
defcommunity  public
mibdirs  +<path to ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB.txt> #
mibdirs  + <otd_install_root>/lib/snmp #
mibs  +ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB

これらのオプションを設定しておくと、snmpwalkを次のように実行できます。

snmpwalk  <hostname> ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::originServerTable

snmp.confを使用して設定できるオプションは、snmp.confのmanページで確認できます。


SNMPバージョン2c

Net-SNMPアプリケーション・スイート(http://www.net-snmp.org)で使用可能なsnmpwalkコマンドライン・ユーティリティを使用して、SNMPサブエージェントが収集した統計を表示できます。

snmpwalkコマンドの構文の例を次に示します。

> snmpwalk -c public -v 3 host:port oid
  • hostは、監視するOracle Traffic Directorノードのホスト名です。

  • portは、ノード上のSNMPサブエージェントのリスニング・ポートです。snmpagt.confファイルに指定されているデフォルト・ポートは、11161です。

  • oidは、統計を表示する対象の一連の一意のオブジェクト識別子です。Oracle Traffic Director製品のOIDは、1.3.6.1.4.1.111.19.190です。


    注意:

    OIDは、Internet Assigned Numbers Authorityによって割り当てられ、維持されます。Oracle Traffic DirectorのOIDで、最初の6つの番号の1.3.6.1.4.1は民間企業を表し、111はOracleの一意の識別子であり、19.190はOracle Traffic Director製品を表します。OIDの構造の詳細は、RFC 2578 (http://tools.ietf.org/html/rfc2578)を参照してください。

SNMPバージョン3

SNMP v3を使用して統計を監視するには、次の操作を行います。

  1. rootユーザーとして次のコマンドを実行して、SNMP v3を作成します。

    $ sudo net-snmp-config --create-snmpv3-user -ro -a SHA1 -A abcd1234 otdadmin
    

    このコマンドでは次の処理が行われます。

    • /var/net-snmp/snmpd.confへの次のエントリの追加:

      createUser otdadmin SHA1 "abcd1234" DES
      
    • /etc/net-snmp/snmp/snmpd.confへの次のエントリの追加:

      rouser otdadmin
      
  2. snmpdを起動および停止します。

    $ sudo /etc/init.d/snmpd start
    Starting snmpd:                                            [  OK  ]
    
    $ sudo /etc/init.d/snmpd stop
    Stopping snmpd:                                            [  OK  ]
    

    snmpdを起動および停止した結果として、/var/net-snmp/snmpd.confファイル内のcreateUserエントリが、次の例に示すように変更されます。

    usmUser 1 3 0x80001f8801819ee527 0x676164686100 0x676164686100 NULL
     .1.3.6.1.6.3.10.1.1.2 
    0x8b6a9b458c0cb628aa5ba10ebbec48e7 .1.3.6.1.6.3.10.1.2.2
     0x8b6a9b458c0cb628aa5ba10ebbec48e7 ""
    

    この例では、0x80001f8801819ee527は生成されたエンジンIDです。

  3. SNMPエージェントをagentxモードで実行します。

    次のコマンドを使用してsnmpwalkを実行します。snmpdのデフォルト・ポートは161です。

    snmpwalk -v3 -u otdadmin -l authNoPriv  -a SHA1 -A abcd1234 localhost:161 1.3.6.1.4.1
    

数値OIDではなくMIBオブジェクト名を表示するsnmpwalkコマンドの有効化

snmpwalkコマンドを実行すると、次のように出力されます。

SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.2.0.0 = INTEGER: 645
SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.3.0.0 = Gauge32: 4
SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.4.0.0 = Gauge32: 4
SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.10.0.0 = Gauge32: 0
SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.11.0.0 = Gauge32: 3072
SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.12.0.0 = Counter64: 0
SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.13.0.0 = Counter64: 0
SNMPv2-SMI::enterprises.111.19.190.1.20.1.14.0.0 = STRING: "0.0000"

出力内の各行はメトリックの値を示しますが、OIDは数値形式で表示されるため、特定のメトリックの名前を識別するのは困難です。snmpwalkユーティリティを使用すると、管理情報ベース(MIB)定義を使用して、数値のOIDをテキスト名に解決できます。Oracle Traffic Directorでは、MIB定義ファイルは、次のディレクトリにあります。

ORACLE_HOME/lib/snmp/ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB.txt

数値のOIDではなくMIBオブジェクト名を表示するsnmpwalkコマンドを有効化するには、次のいずれかを行います。

  • Oracle Traffic Director MIBをポイントするように、ホストでMIBS環境変数を設定します。

    > set env MIBS=+ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB
    

    次に、snmpwalkコマンドを実行して、必要なMIBオブジェクトの出力をgrepするか、必要なMIBオブジェクト名を明示的に指定します。

    たとえば、ノードapp1で実行中のOracle Traffic Directorインスタンスのプロキシ・キャッシュ・パラメータの統計を表示するには、次のコマンドを実行します。

    > snmpwalk snmpwalk -c public -v 2c app1:11161 ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::proxyCacheTable
    
    ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::proxyCacheEnabledFlag.0.0 = INTEGER: enabled(1)
    ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::proxyCacheCountEntries.0.0 = Counter64: 0
    ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::proxyCacheSizeHeap.0.0 = Counter64: 16498
    ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::proxyCacheCountContentHits.0.0 = Counter64: 0
    ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::proxyCacheCountContentMisses.0.0 = Counter64: 0
    ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::proxyCacheCountHits.0.0 = Counter64: 0
    ...
    
  • snmpwalkコマンドで-mオプションを使用して、Oracle Traffic Director MIBを明示的に指定します。

    たとえば、ローカル・ホストで実行中のOracle Traffic Directorインスタンスのオリジン・サーバー名を表示するには、次のコマンドを実行します。

    > snmpwalk -c public -v 2c -m $ORACLE_HOME/lib/snmp/ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB.txt localhost:11161 ORACLE-TRAFFICDIRECTOR-MIB::originServerName
    

特定の統計の問合せに使用できるSNMP MIBオブジェクト名のリストは、付録A「Oracle Traffic Directorで追跡されるメトリック」を参照してください。

snmpwalkの詳細は、http://www.net-snmp.org/docs/man/snmpwalk.htmlにあるドキュメントを参照してください。

12.7 DMSを使用した監視

Oracle Dynamic Monitoring Service (DMS)では、パフォーマンス・メトリックを測定およびレポートし、パフォーマンスをトレースするJavaおよびCのAPIセットが提供され、Fusion Middlewareおよびその他のOracle製品用のコンテキスト相関サービスが提供されます。このAPIとは別に、DMSでは、アプリケーション開発者、サポート・アナリスト、システム管理者、その他のユーザーが、アプリケーション固有のパフォーマンス情報を測定できるインタフェースが提供されます。

OTD用のDMSメトリックは、メトリック表のセットとして使用できます(「DMSメトリック表」を参照)。監視データは、単一のコンポーネント・メトリックMBeanを介してDMSに公開されます。DMSがOTDインスタンスのデータの監視をリクエストすると、指定されたOTDインスタンスから統計情報を取得するため、対応するノード・マネージャでプラグイン(MetricsPlugin)が起動されます。このプラグインは、監視データを取得するために、ネイティブのOTDインタフェースを介してOTDインスタンスと通信します。ノード・マネージャから返された監視データは5秒間管理サーバーにキャッシュされ、その間、DMSからのすべての監視データのリクエストはキャッシュのデータを利用して処理されます。

DMSのメトリックは、DMSスパイ・サーブレットやOracle Fusion Middleware Controlなど、様々なインタフェースを使用して表示できます。また、DMSのカスタムWLSTコマンドを使用してメトリックを表示することもできます。詳細は、『インフラストラクチャ・コンポーネントのためのWLSTコマンド・リファレンス』のDMSのカスタムWLSTコマンドに関する項を参照してください。

例12-1 DMSのカスタムWLSTコマンドを使用したDMSメトリックの表示

# View metrics for all OTD instances
displayMetricTables('OTD_*')
 
# View origin server metrics for all instances
displayMetricTables('OTD_OriginServer')
 
# Get list of metric tables for a specific instance
displayMetricTableNames(servers='/OTD/otd_test_myserver.example.com')
 
# View all metrics for a specific instance
displayMetricTables(servers='/OTD/otd_test_myserver.example.com')
 
# View instance metrics for a specific instance
displayMetricTables('OTD_Instance', servers='/OTD/otd_test_myserver.example.com')
 
# Dump all metrics for a specific instance
dumpMetrics(servers='/OTD/otd_test_myserver.example.com')

12.8 XML (stats-xml)レポートのサンプル

この項では、otd_getStatsXmlコマンドを使用して、またはURIを介して表示できる、XML形式での統計レポートのサンプルを示します。詳細は、12.4項「WLSTを使用した統計の表示」および12.5項「ブラウザを使用したstats-xmlおよびperfdumpレポートの表示」を参照してください。

このサンプル・レポートに示されている値は、意味のないものである場合があることに注意してください。このサンプル・レポートは、単にレポートに含まれるメトリック、およびレポートの形式や構造の概要を示すことを目的にしています。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<stats versionMajor="1" versionMinor="3" flagEnabled="1">
    <server id="otd_OTD_rechaita" versionServer="Oracle Traffic Director 12.2.1.0.0 B20150908.132940 (Linux)" timeStarted="1442991226" secondsRunning="119" ticksPerSecond="1000" maxProcs="1" maxThreads="512" flagProfilingEnabled="1" load1MinuteAverage="0.070000" load5MinuteAverage="0.070000" load15MinuteAverage="0.050000" rateBytesTransmitted="10087" rateBytesReceived="4929" requests1MinuteAverage="0.000000" requests5MinuteAverage="0.000000" requests15MinuteAverage="0.000000" errors1MinuteAverage="0.000000" errors5MinuteAverage="0.000000" errors15MinuteAverage="0.000000" responseTime1MinuteAverage="0.000000" responseTime5MinuteAverage="0.000000" responseTime15MinuteAverage="0.000000">
        <connection-queue id="cq1"/>
        <thread-pool id="thread-pool-0" name="NativePool"/>
        <profile id="profile-0" name="all-requests" description="All requests"/>
        <profile id="profile-1" name="default-bucket" description="Default bucket"/>
        <profile id="profile-2" name="cache-bucket" description="Cached responses"/>
        <process pid="7236" mode="active" timeStarted="1442991226" countConfigurations="1" sizeVirtual="862916" sizeResident="32288" fractionSystemMemoryUsage="0.0022">
            <connection-queue connectionQueueId="cq1" countTotalConnections="0" countQueued="0" peakQueued="0" maxQueued="12288" countOverflows="0" countTotalQueued="0" ticksTotalQueued="0" countQueued1MinuteAverage="0.000000" countQueued5MinuteAverage="0.000000" countQueued15MinuteAverage="0.000000"/>
            <thread-pool threadPoolId="thread-pool-0" countIdleThreads="1" countThreads="1" maxThreads="128" countQueued="0" peakQueued="0" maxQueued="0"/>
            <dns flagCacheEnabled="1" countCacheEntries="0" maxCacheEntries="1024" countCacheHits="0" countCacheMisses="0" flagAsyncEnabled="0" countAsyncNameLookups="0" countAsyncAddrLookups="0" countAsyncLookupsInProgress="0"/>
            <keepalive countConnections="0" maxConnections="24576" countHits="0" countFlushes="0" countRefusals="0" countTimeouts="0" secondsTimeout="30"/>
            <compression countRequests="0" bytesInput="0" bytesOutput="0" compressionRatio="0.000000" pageCompressionAverage="0.000000"/>
            <decompression countRequests="0" bytesInput="0" bytesOutput="0"/>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="keep-alive">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="keep-alive">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="keep-alive">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="keep-alive">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="cq1">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="cq1">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="cq1">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
            <thread mode="idle" timeStarted="1442991226" connectionQueueId="cq1">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
                <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            </thread>
        </process>
        <virtual-server id="OTD" flagEnabled="1">
            <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
            <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            <webapp-firewall countRequestsIntercepted="0" countRequestsAllowed="0" countRequestsDenied="0" countRequestsDropped="0" countRequestsRedirected="0" countRequestsDenyDetected="0" countRequestsDropDetected="0" countRequestsRedirectDetected="0"/>
            <websocket countUpgradeRequests="0" countUpgradeRequestsFailed="0" countUpgradeRequestsRejected="0" countActiveConnections="0" countRequestsAborted="0" countRequestsTimedout="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" millisecondsConnectionActiveAverage="0"/>
            <route id="default-route" condition="default">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
            </route>
        </virtual-server>
        <virtual-server id="virtual-server-1" flagEnabled="1">
            <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
            <profile-bucket profile="profile-0" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            <profile-bucket profile="profile-1" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            <profile-bucket profile="profile-2" countCalls="0" countRequests="0" ticksDispatch="0" ticksFunction="0"/>
            <webapp-firewall countRequestsIntercepted="0" countRequestsAllowed="0" countRequestsDenied="0" countRequestsDropped="0" countRequestsRedirected="0" countRequestsDenyDetected="0" countRequestsDropDetected="0" countRequestsRedirectDetected="0"/>
            <websocket countUpgradeRequests="0" countUpgradeRequestsFailed="0" countUpgradeRequestsRejected="0" countActiveConnections="0" countRequestsAborted="0" countRequestsTimedout="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" millisecondsConnectionActiveAverage="0"/>
            <route id="default-route" condition="default">
                <request-bucket countRequests="0" countBytesReceived="0" countBytesTransmitted="0" count2xx="0" count3xx="0" count4xx="0" count5xx="0" countOther="0" count200="0" count302="0" count304="0" count400="0" count401="0" count403="0" count404="0" count503="0"/>
            </route>
        </virtual-server>
        <cache flagEnabled="1" countEntries="0" sizeHeapCache="16516" countContentHits="0" countContentMisses="0" countHits="0" countRevalidationRequests="0" countRevalidationFailures="0"/>
        <cpu-info cpu="1" percentIdle="99.268188" percentUser="0.426176" percentKernel="0.305636"/>
        <cpu-info cpu="2" percentIdle="99.476388" percentUser="0.336554" percentKernel="0.187058"/>
        <cpu-info cpu="3" percentIdle="99.518723" percentUser="0.300850" percentKernel="0.180426"/>
        <cpu-info cpu="4" percentIdle="99.537347" percentUser="0.292632" percentKernel="0.170021"/>
    </server>
</stats>

12.9 プレーンテキスト(perfdump)レポートのサンプル

この項では、perfump統計レポートのサンプルを示します。このレポートは、otd_getPerfDumpコマンドを使用して、またはURIを介して表示できます。プレーンテキスト・レポートの表示の詳細は、12.4項「WLSTを使用した統計の表示」および12.5項「ブラウザを使用したstats-xmlおよびperfdumpレポートの表示」を参照してください。

このサンプル・レポートに示されている値は、意味のないものである場合があることに注意してください。このサンプル・レポートは、単にレポートに含まれるメトリック、およびレポートの形式の概要を示すことを目的にしています。

Oracle Traffic Director 12.2.1.0.0 B20150908.132940 (Linux)
Server started Tue Sep 22 23:53:45 2015
Process 7236 started Tue Sep 22 23:53:45 2015
ConnectionQueue
Current/Peak/Limit Queue Length            0/0/12288
Total Connections Queued                   0
Average Queue Length (1, 5, 15 minutes)    0.00, 0.00, 0.00
Average Queuing Delay                      0.00 milliseconds
HTTP Listener http-listener-1
Address                   0.0.0.0:8080
Acceptor Threads          1
Default Virtual Server    OTD
KeepAliveInfo
KeepAliveCount        0/24576
KeepAliveHits         0
KeepAliveFlushes      0
KeepAliveRefusals     0
KeepAliveTimeouts     0
KeepAliveTimeout      30 seconds
SessionCreationInfo
Active Sessions                0
Keep-Alive Sessions            0
Keep-Alive threads             4
HTTP Sessions current/max      8/516
TCP Sessions current/max       4/4
Cache
Cache Enabled                    yes
Object Cache Entries             0
Cache lookup (hits/misses)       0/0
Requests served from Cache       0
Revalidation (successful/total)  0/0 (  0.00%)
Heap space used                  16516
Thread Pool NativePool
Idle/Peak/Limit               1/1/128
Work Queue Length/Peak/Limit  0/0/0
DNSCacheInfo
enabled             yes
CacheEntries        0/1024
HitRatio            0/0 (  0.00%)
Async DNS disabled
Performance Counters
Total number of requests                   0
Average Request processing time       0.0000
Total Request processing time         0.0000
default-bucket (Default bucket)
Counter Name               Average         Total      Percent
-------------------------------------------------------------
Number of Requests                             0    (  0.00%)
Number of Invocations                          0    (  0.00%)
Latency                     0.0000        0.0000    (  0.00%)
Function Processing Time    0.0000        0.0000    (  0.00%)
Total Response Time         0.0000        0.0000    (  0.00%)
HTTP Origin Servers
No HTTP origin servers are configured
TCP Origin Servers
No TCP origin servers are configured
TCP Proxy
Active Connections                  0
Avg Duration                        0.00 seconds
Requests (timeout/aborted/total)    0/0/0