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Oracle® Fusion Middleware Oracle Traffic Directorのインストール
12c (12.2.1.1.0)
E77305-01
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4 Oracle Traffic Directorの12c (12.2.1.1.0)へのアップグレード

この章では、Oracle Fusion Middleware Upgrade Assistantを使用してOracle Traffic Directorを12c (12.2.1.1.0)にアップグレードする方法について説明します。

内容は次のとおりです。


注意:

Oracle Traffic Director 11gから12c (12.2.1)へのアップグレードの詳細は、Oracle Traffic Director 11gから12c (12.2.1)へのアップグレードを参照してください。

4.1 Oracle Traffic Director 12c (12.2.1.1.0)へのアップグレード

Oracle Fusion Middleware Upgrade Assistantでは、次のOracle Traffic Director 11gリリースについて、12c (12.2.1.1.0)へのアウトオブプレース・アップグレードがサポートされています。

  • Oracle Traffic Director FMW 11gリリース1 (11.1.1.7.0)

  • Oracle Traffic Director FMW 11gリリース1 (11.1.1.9.0)

Oracle Fusion Middleware Upgrade Assistantでは、次のOracle Traffic Directorリリースについて、12c (12.2.1.1.0)へのインプレース・アップグレードがサポートされています。

  • Oracle Traffic Director FMW 12cリリース 2 (12.2.1)

次のトピックでは、Oracle Traffic Directorを12.2.1.1にアップグレードする方法について説明します。

4.1.1 Oracle Traffic Director 12c (12.2.1.1.0)へのアップグレードの準備

Oracle Traffic Director 12c (12.2.1.1.0)にアップグレードする前に、次の手順に従ってください。

  1. 12.2.1.1.0バイナリが新規MW_HOMEにインストールされていることを確認します。OTDおよび依存するJRFテンプレートで拡張された有効なWebLogic Serverドメインが、ターゲットの場所にも作成されている必要があります。


    注意:

    詳細は、Oracle Traffic Directorの管理のOracle Traffic Director用のWebLogic Serverドメインの構成を参照してください。

  2. ソース(11gまたは12.2.1)環境を停止します。

  3. ターゲットの12.2.1.1.0環境を停止します。


    注意:

    • Oracle Traffic Director 11gと12cのインストールが別のホスト/マシンにある場合(たとえば、11gがOEL5で12cがOEL6にある)、次のいずれかを実行する必要があります。

      • アップグレード・アシスタントで、アップグレードのソース・バージョンとして「11gソース」を選択する場合、Oracle Traffic Director 11gインスタンスのリモート・ディレクトリ・パスを指定します。第4.1.3項「コンポーネント構成のアップグレード」を参照してください。

      • リモートでORACLE_HOMEディレクトリとINSTANCE_HOMEディレクトリを、11gのホストと同じパスを保持したまま11gのホストから12cにコピーします。

        たとえば、12cのホストで次を実行します。

        # scp -r <11g host>:/otd/oracle_home /otd/oracle_home

        # scp -r <11g host>:/otd/instance_home /otd/instance_home

      • 11gのホスト上のパスと同じパスを保持したまま、11gのORACLE_HOMEINSTANCE_HOMEのパスを12cのホストにマウントします。

        たとえば、12cのホストで次を実行します。

        # mount <11g host>:/otd/oracle_home on /otd/oracle_home

        # mount <11g host>:/otd/instance_home on /otd/instance_home

    • Oracle Traffic Director 11g INSTANCE_HOMEには、11gの管理サーバーconfig-store内の構成にアクセスするためにアップグレード・アシスタントを実行しているユーザーに対する読取り権限が必要です。

    • 異なるプラットフォーム間でのアップグレードはサポートされていません。たとえば、Linux環境からSolaris環境にOracle Traffic Directorをアップグレードすることはできません。


4.1.2 アップグレード・アシスタントの実行

アップグレード・プロセスを開始するために、ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/binディレクトリにあるOracle Fusion Middleware Upgrade Assistant (ua.bat/uaスクリプト)を実行します。

詳細は、Upgrade AssistantによるアップグレードのUpgrade Assistantの起動を参照してください。

4.1.3 コンポーネント構成のアップグレード

Oracle Traffic Directorコンポーネント構成をアップグレードするためにアップグレード・アシスタントを実行するとき、Oracle Traffic Directorドメインに基づいて次の点を考慮してください。

スタンドアロン・ドメインのアップグレード

  • アップグレードされたOracle Traffic Director構成に12.2.1.1.0ターゲット・ドメインの場所を指定します

同じ場所に配置されたドメインのアップグレード:

  • アップグレードされたOracle Traffic Director構成に12.2.1.1.0ターゲット・ドメインの場所を指定します

  • アップグレードの開始点を指定します。オプションは、図4-1に示すように、「12cソース」および「11gソース」です。

    図4-1 Oracle Traffic Directorアップグレード・パス

    図4-1については周囲のテキストで説明しています。

    開始点が11gソースの場合:

    • インスタンスがある11g Oracle Traffic Directorインスタンス・ホームを指定します。

    • 各Oracle Traffic Director構成に対して、内部トークンのNSS DBパスワードを指定します(存在する場合)。

4.1.4 コンポーネント構成のアップグレードの確認

Oracle Traffic Directorドメインのコンポーネント構成のアップグレードが成功したことを確認するために、各Oracle Traffic Director構成に対して次の変更が行われたことを確認します。

Oracle Traffic Director 11g構成の場合:

  • 11g構成ファイルが12.2.1.1.0ドメインのDOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OTD/ディレクトリにコピーされています。

  • server.xmlファイルの構成要素が変更されています。

  • 12.2.1.1.0でサポートされない11g server.xml要素は削除されています。

  • 12.2.1.1.0でサポートされない11g obj.confパラメータは削除されています。

  • NSSデータベースからの証明書構成はKSS、およびOracle Traffic Director実行時消費のOracleウォレットに移動しています。

  • config-storeのserver.xmlのバージョンが12.2.1.1に変更されています。

Oracle Traffic Director 12c構成の場合:

  • config-storeのserver.xmlのバージョンが12.2.1.1に変更されています。

  • スクリプト内およびobj.confファイル内のORACLE_HOMEの値が、ローカルのOracle Traffic Directoryインスタンスの新しいORACLE_HOMEとして更新されています。

4.2 アップグレード後のタスク

Oracle Traffic Director 12c (12.2.1.1.0)にアップグレードした後に実行が必要な可能性のある次のアップグレード後のタスクのリストを確認します。

  • Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネント・インスタンスは、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用してシステム・コンポーネント構成をマシンにターゲット指定することで、アップグレード後に作成する必要があります。詳細は、Oracle Traffic Directorの管理のインスタンスの管理を参照してください。

  • インスタンスおよびフェイルオーバー・グループの作成はデプロイメント・タスクです。これらの手順は、アップグレード以外でアップグレード後の手順として処理するのが適しています。デプロイメント・トポロジおよびフェイルオーバー・グループの構成の詳細は、Oracle Traffic Directorの管理の高可用性を提供するためのOracle Traffic Directorの構成を参照してください。

  • Oracle Traffic Director構成ファイル内のINSTANCE_HOMEおよびORACLE_HOME以外のパスへの参照は、アップグレード後にアクセスできない可能性があります。これは手動で構成する必要があります。