Developer Toolsについては、次の項を参照してください。
Developer Toolsを実行している任意のコンピュータ(ローカルまたはリモート)を使用すると、WebCenter SitesとEclipse IDEを統合して、個人用の柔軟な開発者環境を作成できます。開発者は、主にEclipseを通じてDeveloper Toolsと対話し(結果的に、WebCenter Sitesと対話することになります)、Eclipseには、WebCenter Sitesのリソースを管理するための機能が豊富に備わっています。 EclipseとWebCenter Sitesのどちらで管理しているリソースでも、Developer Toolsキットを使用して自動または手動で同期できます。
たとえば、Eclipseで管理されるリソースはファイル・システムのファイルとして格納されるため、開発者は、任意のバージョン・コントロール・システムと統合するというオプションを選択できます。リソースが変更されたときに、WebCenter Sitesを実行していると、リソースは自動的に同期され、WebCenter Sitesにデータベースのネイティブ表現形式でリソースがインポートされます。手動の同期は、双方向に実行できます。
この図は、Developer Toolsの概要を示しています。
Eclipse統合を使用すると、開発者は次の作業を行えます。
CSElementアセット、テンプレート・アセット、Controllerアセット、SiteEntryアセットと、SiteCatalogエントリおよびElementCatalogエントリの作成、編集、および削除。
タグの補完、構文の強調表示、デバッグなどのEclipseの標準機能を使用したJSPエレメントの開発
アセット、アセット・タイプ、フレックス・ファミリ、サイト、ロール、ツリー・タブ、およびスタート・メニュー・アイテムのエクスポートとインポート
埋込みのプレビュー・ブラウザを使用した、Eclipse IDEでのWebCenter Sitesのページのプレビュー。
動的にリフレッシュされるパネルでのWebCenter Sitesログ・ファイルの表示。
バージョン・コントロール・システムとの統合
注意:
Developer ToolsをEclipseと統合すると、EclipseにAdminインタフェースとOracle WebCenter Sites: Contributorインタフェースが埋め込まれるため、開発者は簡単にアクセスできるようになります。Adminインタフェースは、このガイドの多くの部分で使用されます(例: フレックス・ファミリを作成する場合)。Contributorインタフェースの使用方法の詳細は、『Oracle WebCenter Sitesの使用』を参照してください。
Eclipseで管理するWebCenter Sitesのリソースは、メインDeveloper Toolsワークスペースと呼ばれるファイル・システム構造のファイルとして格納されます。この構造により、WebCenter Sitesのインスタンスでのリソースの管理および交換が簡単になります。メインDeveloper Toolsワークスペースは、Eclipseからアクセスできる唯一のワークスペースです。
注意:
カスタム・ワークスペースの作成はオプションです。ほとんどの分散環境では、メインDeveloper Toolsワークスペースのみで十分です。カスタム・ワークスペースは、Eclipseからはアクセスできません。カスタム・ワークスペースの作成方法は、「Developer Toolsのワークスペースの使用」を参照してください。このガイドのその他のDeveloper Toolsに関するトピックでは、メインDeveloper Toolsワークスペースについて説明します。
Developer Toolsでは、ローカルまたなリモートの任意のWebCenter Sitesインスタンスに接続できます。Eclipseと統合する各WebCenter SitesインスタンスにはEclipseプロジェクトが割り当てられ、各プロジェクトはメインDeveloper Toolsワークスペースに表示されます。Eclipseプロジェクトでは、そのWebCenter Sitesインスタンスに格納されているWebCenter Sitesリソースを追跡します。
必要に応じて、任意の数のWebCenter Sitesインスタンスに(ローカルまたはリモートで)接続可能で、接続先のインスタンスごとにEclipseプロジェクト・フォルダが作成されます。Eclipseプロジェクトの詳細は、「Eclipseのプロジェクトとワークスペースの理解」を参照してください。
Developer Toolsキットを使用すると、EclipseのリソースとWebCenter Sitesのリソースの同期が可能になり、Developer ToolsワークスペースとWebCenter Sitesデータベースには、同一のコンテンツが格納されるようになります。手動の同期は双方向で、WebCenter Sitesデータベースにリソースをインポートすることも、Developer Toolsワークスペースにリソースをエクスポートすることもできます。
Eclipseにリソースをエクスポートすると、そのリソースはファイルに変換されます。WebCenter Sitesにリソースをインポートすると、そのリソースはWebCenter Sitesのネイティブ形式(データベース表現)に変換されます。
注意:
自動同期は、WebCenter SitesのリソースがEclipseで編集、作成、または削除されたときに行われますが、WebCenter Sitesのインスタンスが実行中の場合にかぎられます。この同期には、WebCenter Sitesのページ・キャッシュおよび結果セット・キャッシュの透過的なフラッシュ操作も含まれます。
Developer Toolsキットは、WebCenter SitesのJSPを個別のファイルとしてDeveloper Toolsワークスペースに公開します。開発者は、これらのJSPを、その他のJSPファイルと同じように管理(作成、編集、およびデバッグ)できます。
Developer Toolsキットのコマンドライン・インタフェースを使用すると、インポートおよびエクスポートのタスクの自動化、大規模なリソースの移動、カスタム・ワークスペースの作成、任意のワークスペースとのリソースの同期などが可能になります(これは、メインDeveloper Toolsワークスペースに格納されたリソースに対してのみ作業できるEclipse統合とは異なります)。
Developer Toolsキットは、バージョン・コントロール・システムの実装をサポートしています。ワークスペースからバージョン・コントロール・システムにリソースをチェックインすると、WebCenter Sitesのインスタンスと開発者間でリソースを交換できるようになります。また、他の開発者がバージョン・コントロール・システムにチェックインしたリソースでワークスペースを更新することもできます。バージョン・コントロール・システムを使用すると、テスト用サーバー、管理WebCenter Sitesシステム、他の開発者のWebCenter Sitesインスタンスなどのターゲット・システムにリソースをチェックアウトして、それらの機能(パブリッシュなど)を使用できるようになります。
図27-2は、Developer Toolsとバージョン・コントロール・システムを併用する例を示しています。この例では、専用のWebCenter Sitesインスタンスを使用して、リソースを管理WebCenter Sitesインスタンスにパブリッシュしています。そのため、WebCenter Sitesに備わった承認/パブリッシュの機能を使用して、バージョン・コントロール・システムからチェックアウトしたリソースをパブリッシュできます。この例は、Developer Toolsとバージョン・コントロール・システムを併せて使用する場合に推奨される方法ですが、必須だというわけではありません。