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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス
12c (12.2.1.1)
E77291-01
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20 WebCenter Sitesのユーザー定義のプロパティ

ユーザー定義のプロパティは、WebCenter Sitesユーザー(通常、管理者または開発者)によりWebCenter Siteswcs_properties.jsonファイルに追加されたプロパティです。

次のトピックでは、ユーザー定義のプロパティについて説明します。

20.1 WebCenter Sitesのユーザー定義のプロパティについて

WebCenter Sitesのユーザー定義のプロパティは、WebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに手動で追加して、WebCenter Sitesのオプションの機能を有効化できるプロパティです。

特定のWebCenter Sites機能には、WebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルでデフォルトでは使用可能ではないプロパティが必要です。このような場合、管理者または開発者は、WebCenter Sites管理インタフェースのプロパティ管理ツールを使用して、wcs_properties.jsonファイルにプロパティを作成することが必要です。たとえば、結果セットのキャッシュを実装する場合、キャッシュの値を設定する任意のWebCenter Sitesデータベース表に対して最大3つのプロパティを作成できます。

プロパティのWebCenter Siteswcs_properties.jsonファイルへの追加手順については、「プロパティの追加」を参照してください。

20.2 WebCenter Sitesのユーザー定義のプロパティ

次の表では、WebCenter Siteswcs_properties.jsonファイルに追加できる、ユーザー定義の各プロパティについて説明します。

表20-1 WebCenter Sitesのユーザー定義のプロパティ

プロパティ 説明

cs.approvalLockStriping

承認ロックが次のどちらであるかを指定するために使用されます。
  • グローバルおよびデフォルト(false)または

  • ターゲット別(true)。ターゲットでの承認およびパブリッシュ・アクティビティの競合がなくなります。このプロパティをtrueに設定する場合、cs_targetというNULL以外の列をApprovalQueue表に追加する必要があります。列のデータ型は、cc.bigintプロパティ(WebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイル内)の値と一致する必要があります。

ターゲットごとの承認ロックからデフォルトの動作(グローバル・ロック)に戻す場合、cs_target列をApprovalQueue表から削除してから、cs.approvalLockStripingfalseに設定(またはデフォルトでfalseなので、このプロパティを削除)します。

cs.invalMemWindow

このプロパティはinCacheフレームワークに適用されます。これは、該当表に対してデータ格納期間の観点でFW_InvalidationMemory表のサイズを定義する場合に使用されます(秒単位)。データ格納期間はローリング・ウィンドウになります。

たとえば、プロパティを20000に設定する場合、20,000秒に値するデータを表に蓄積できます。追加のデータが引き続き到着すると、そのデータは格納されますが、20,000秒よりも古いデータは表のクリーンアップ・メカニズムによって削除されます。inCacheフレームワークとFW_InvalidationMemory表の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』のinCacheフレームワークの使用に関する項を参照してください。

このプロパティを使用する場合、WebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加し、必要な値に設定します。プロパティを追加しない場合、WebCenter Sitesではデフォルト値が使用されます。

デフォルト値: 259200 (3日)

cs.childfoldercount

WebCenter Sitesで<wcs_shared>/Sharedのサブディレクトリ下の親フォルダに生成可能な子フォルダの最大数を指定します。子フォルダは、WebCenter Sitesが親フォルダ内で生成する、番号付けされたサブフォルダです。

たとえば、このプロパティを300に設定する場合、WebCenter Sitesは、<wcs_shared>/Shared/ccurlの下の親フォルダに300以下の子フォルダを生成します。

このプロパティを使用する場合、WebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加する必要があります。追加しない場合、WebCenter Sitesではデフォルト値が使用されます。このプロパティを使用する場合、既存の子フォルダ構造はそのまま変わらないことに注意してください。使用されなくなった子フォルダは手動で削除する必要があります。

WebCenter Sitesで生成可能な親フォルダの最大数も指定する必要がある場合は、cs.parentfoldercountプロパティを使用します。

デフォルト値: 1024

cs.parentfoldercount

WebCenter Sitesで<wcs_shared>/Sharedのサブディレクトリに生成可能な親フォルダの最大数を指定します。親フォルダは、WebCenter Sitesで生成される、番号付けされた第1レベルのフォルダです。たとえば、このプロパティを500に設定する場合、WebCenter Sitesは、<wcs_shared>/Shared/ccurl (フレックス・アセットが格納される場所)に500以下の親フォルダを生成します。

このプロパティを使用する場合、WebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加する必要があります。追加しない場合、WebCenter Sitesではデフォルト値が使用されます。このプロパティを使用する場合、既存の親フォルダ構造はそのまま変わらないことに注意してください。使用されなくなった親フォルダは手動で削除する必要があります。

親フォルダ内に、WebCenter Sitesは子フォルダを生成します。生成可能な子フォルダの最大数を指定する場合、cs.childfoldercountプロパティを使用します。

デフォルト値: 1024

cs.TempObjectsDaysToKeep

TempObjects表にデータを格納する日数の指定に使用されます。たとえば、このプロパティに値7を指定する場合、7日よりも古い、TempObjects表に格納されているデータは、CleanTempObjectsイベント(SystemEvents表で指定され、午前零時に毎日実行してTempObjects表から古いデータを削除する)によって削除されます。

有効な値: 0よりも大きい整数

デフォルト値: 5

注意: デフォルトでは、このプロパティはWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルには存在せず、その値は5に設定されます。このプロパティの値を変更する場合、このプロパティをWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに手動で追加する必要があります。

cc.tablenameKey

WebCenter Sitesデータベースの新しい表にキーを追加するには、このプロパティをWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加します。ここでtablenameは新しい表の名前です。

ft.servletoutputstream

デフォルト値: false

rtd.choicIdpattern

Oracle Real-Time Decisions (RTD) エンジンをWebCenter Sitesに統合する場合、このプロパティをWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加します。このプロパティを使用して、RTD動的選択IDの値をどのように構築するかを構成できます。選択IDの値は、アセットの選択ラベルとしてRTDデシジョン・センターで使用されます。選択IDのパターンによって、各アセットに一意の選択IDが確保され、アセットはデシジョン・センターに複数回表示されないため、ユーザーはデシジョン・センターのユーザー・インタフェースで項目(アセット)を簡単に見つけることができます。

デフォルト値:

rtd.choiceId.pattern={assettype}:{name} ({assetid}

ここで、{assettype}はアセットのタイプ、{name}はアセットの名前、{assetid}はアセットの数値IDになります。

rtd.host

Oracle Real-Time Decisions (RTD)エンジンをWebCenter Sitesに統合する場合、このタグをWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加して、Oracle RTDが実行するURLとして値を設定します。

rtd.inline.service.name

Oracle Real-Time Decisions (RTD)エンジンをWebCenter Sitesに統合する場合、このタグをWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加して、Oracle RTDインライン・サービスの名前として値を設定します。

vis.useSessionVisitorConnection

このプロパティは、Engage訪問者をデータベース中心とメモリー中心のどちらの方法で追跡するかどうかを決定します。これより、Engageアセットを備える、アクセス量が多いサイトのパフォーマンスが改善されます。メモリー中心のトラッキングでは、WebCenter Sitesは、訪問者のスカラー属性値をアドオン・リポジトリに格納し、訪問者の履歴属性値を各自のデータベースに格納します。訪問者のセグメントを決定する計算はすべてメモリーで実行され、結果がキャッシュされます。

デフォルトでは、このプロパティは、 WebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに自動で含まれません。この場合、その値はfalse (データベース中心)になるように解釈されます。

このプロパティは、次のいずれかの方法で配信システムで設定する必要があります。
  • データベース中心の方法を有効にする場合は、このプロパティをfalseに設定するか、空白のままにするか、ファイルから省略します。

  • メモリー中心の方法を有効にする場合は、このプロパティをtrueに設定するか、サポートするテンプレート・コードが配信システムに存在することを確認します(存在しない場合、Engage訪問者は正確に追跡されません)。必要なコードの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』の訪問者の表(Engage)に関する項を参照してください。

コンテンツ管理システムでは、データベース中心のトラッキングに有効なCMシステムでのみ訪問者属性を作成して管理する場合、このプロパティをfalseに設定するか省略する必要があります。訪問者属性の管理は配信システムではサポートされません。属性を配信システムにパブリッシュする必要があります。

xcelerate.useDimensionAssets

このプロパティは、配信システムでのみサポートされます。このプロパティは、WebCenter Sites配信システムがディメンション・アセットについてDimおよびDimPデータベース表に問合せを行うかどうかを制御します。

ディメンション・アセットを使用しない(つまり多言語サポート用)場合、次を実行して、配信システムがDimおよびDimP表への不必要な問合せをしないようにします。このプロパティをWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルに追加して、falseに設定します。次に、アプリケーション・サーバー起動スクリプトでJVMの-Dcs.disable.dimensions.in.uiをtrueに設定します。