Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタリング 12c (12.2.1.1.0) E79364-01 |
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この章には次の項が含まれます:
このドキュメントでは、WebLogic Serverロギング・サービスを使用して、サーバー、サブシステム、およびアプリケーション・イベントをモニターする方法について説明します。メッセージをログ・ファイルに書き込み、WebLogic Serverがブロードキャストするログ・メッセージをリスニングするようにWebLogic Serverを構成する方法について説明します。また、WebLogic Server管理コンソールを介してログ・メッセージを表示する方法についても説明します。
このドキュメントは、WebLogicロギング・サービスを構成し、サーバーおよびサブシステムのイベントをモニターするシステム管理者、およびJava Platform, Enterprise Edition (Java EE)アプリケーション・ログをWebLogic Serverログに統合するJava EEアプリケーション開発者に情報を提供するものです。このドキュメントの内容は、開発からテストおよび本番まで、ソフトウェア・プロジェクトのすべての段階に関連しています。
このマニュアルでは、アプリケーションのロギングまたはログ・メッセージ・カタログのローカライズおよびインターナショナライズは扱いません。これらのトピックに関する情報へのリンクについては、「関連ドキュメント」を参照してください。
Java EE技術、Web技術、オブジェクト指向プログラミング技術、およびJavaプログラミング言語について読者が精通していることを前提としています。
このドキュメントの構成は次のとおりです。
「概要とロードマップ」では、このドキュメントの構成および関連ドキュメントについて説明します。
「WebLogicロギング・サービスの理解」では、ロギング・プロセス、ログ・ファイル、およびログ・メッセージについて説明します。
「WebLogicロギング・サービスの構成」では、基本的な構成のシナリオおよびタスクについて説明します。
「WebLogic Serverログ・メッセージのフィルタリング」では、WebLogic Serverがログおよび標準出力に書き込むメッセージのタイプを指定する方法を説明します。
「メッセージのサブスクライブ」では、ログ・メッセージを受信して出力するメッセージ・ハンドラが、WebLogic Serverによってどのようにインスタンス化されサブスクライブされるのかについて説明します。
WebLogic Serverのすべてのマニュアルは、Webサイトで公開されています。特に、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのログの表示と構成に関する項には、WebLogic Serverインスタンスが生成するログ・ファイルを表示して構成する方法、また『Oracle WebLogic ServerにデプロイされたアプリケーションへのWebLogicロギング・サービスの追加』には、WebLogic Serverメッセージ・カタログ、非カタログ・ロギング、およびサーブレット・ロギングを使用してアプリケーションやリモートのJavaクライアントからのログ・メッセージを生成する方法、およびログ・メッセージの国際化とローカライズに対応したWebLogicのサポートについて記載されています。
このドキュメントの他にも、ロギングの構成やAPIの使い方を示す様々なサンプル・ロギング・コードが用意されています。
MedRecはWebLogic Serverに付属したエンドツーエンドのサンプルJava EEアプリケーションであり、一元的で独立した医療記録管理システムをシミュレートします。MedRecアプリケーションには、患者、医師、および管理者に対して、様々なクライアントを使用して患者のデータを管理するフレームワークが用意されています。
MedRecはWebLogic ServerとJava EEの機能を例示し、推奨されるベスト・プラクティスを重要点として示します。MedRecは、WebLogic Serverインストールを使用してオプションでインストールされます。MedRecはORACLE_HOME
\user_projects\domains\medrec
ディレクトリから起動できます。この場合、ORACLE_HOME
はOracle WebLogic Serverをインストールした際にOracle Homeと指定したディレクトリです。詳細は、『Oracle WebLogic Serverの理解』のサンプル・アプリケーションとコード例に関する項を参照してください。
WebLogic ServerとともにインストールされるMedRecドメインは、Log4jロギングを有効にするように構成されています。一部のアクション・クラスとMedRecユーティリティ・クラスでは、weblogic.logging.log4j.Log4jLoggingHelper
クラスを使用して、新しいロガーの作成、Log4jアペンダへのアクセス、ロガーへのアペンダの登録が可能です。これにより、ベース・クラスを拡張するクラスは、ロガーを使用して情報メッセージをWebLogic Serverログ・ファイルに書込めます。
WebLogic Serverのこのリリースでは、java.util.logging
ロガー・レベルを構成できます。これによって、ロギング構成を管理することなく、java.util.logging
APIを使用してメッセージをログに記録できます。詳細は、「java.util.loggingロガー・レベルの構成」を参照してください。
さらに、WebLogic Serverの起動時のjava.util.logging
ロガー・ツリーのルート・ロガーにサーバー・ロギング・ブリッジが追加されました。これにより、環境内のサーバー・ロギング・ブリッジを明示的に構成する必要がなくなります。
WebLogicロギング・サービスで、JavaロギングのかわりとしてLog4jを使用することは、WebLogic Server 12.1.3以降では非推奨です。
WebLogic Serverのこのリリースに追加された新機能の一覧については、『Oracle WebLogic Serverの新機能』 12.2.1.1.0を参照してください。