Oracle Database Exadata Cloud Machineデータベースのデプロイメントをバックアップすることで、障害が発生した場合にデータの損失を防ぐことができます。
自動データベース・バックアップについて
Exadata Cloud Machineには、データベース・デプロイメントに関連付けられているOracleデータベースを自動的にバックアップする機能が用意されています。 この機能はOracle Recovery Manager (RMAN)をベースに構築され、Exadataシステムにインストールされているシステム・ユーティリティの簡易セットを介して公開されています。
Exadata Cloud Machineでデータベース・デプロイメントを作成する際、次の自動バックアップ構成オプションから選択する必要があります。
Remote Storage Only - リモートNFSストレージを使用して定期的なフル(RMANレベル0)バックアップと日次増分バックアップを格納し、7日ごとにフル・バックアップが取得され、全体的な保持期間は30日間です。
None - 自動バックアップは構成されません。
注意:
データベース・デプロイメントの作成時に「None」オプションを選択した場合、自動バックアップは後で構成できません。デフォルトの自動データベース・バックアップ構成
デフォルトの自動バックアップ構成は、Oracleベスト・プラクティス・ガイドラインのセットに従います。
自動バックアップは、毎日午前1時1分(システム時間)にバックアップするようスケジュールされます。
バックアップは、データベースのフル(RMANレベル0)バックアップとその後の日次増分(RMANレベル1)バックアップで構成され、フル・バックアップは7日サイクルです。
保持期間では、バックアップが保持される期間が定義されます。 「Remote Storage Only」の場合、保持期間は30日間です。
最初の保持期間の経過後、毎日増分バックアップが取られるたびに最も古い日次増分バックアップが最も古いフル・バックアップに自動的にマージされます。
バックアップ・データは自動的に暗号化されます。
データベース・デプロイメント用に、バックアップ構成の一部をカスタマイズできます。 「現在のバックアップ構成のカスタマイズ」を参照してください。
使用可能な自動データベース・バックアップの表示
RMAN list backup
コマンドを使用して、使用可能な自動バックアップのリストを取得したり、その場所を特定できます。
バックアップ・キー、タイムスタンプおよびステータス・コードを含むバックアップの簡単なサマリー・リストを表示するには、list backup summary
コマンドを使用します。 次に例を示します。
RMAN> list backup summary;
using target database control file instead of recovery catalog
List of Backups
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Key TY LV S Device Type Completion Time #Pieces #Copies Compressed Tag
------- -- -- - ----------- --------------- ------- ------- ---------- ---
83 B A A SBT_TAPE 26-MAY-15 1 1 NO DBAAS_INCR_BACKUP
84 B A A SBT_TAPE 26-MAY-15 1 1 NO DBAAS_INCR_BACKUP
...
各バックアップの場所や内容などの詳細情報を含むバックアップのリストを表示するには、list backup
コマンドを使用します。 次に例を示します。
RMAN> list backup;
List of Backup Sets
===================
BS Key Size Device Type Elapsed Time Completion Time
------- ---------- ----------- ------------ ---------------
83 180.50M SBT_TAPE 00:06:05 26-MAY-15
BP Key: 83 Status: AVAILABLE Compressed: NO Tag: DBAAS_INCR_BACKUP
Handle: cloudstorage_ORCL_6vq7tq5m_1_1 Media: storage.us2.oraclecloud.com/v1/dbaastest-usoracle05695/dbaasdev0
List of Archived Logs in backup set 83
Thrd Seq Low SCN Low Time Next SCN Next Time
---- ------- ---------- --------- ---------- ---------
1 58 2926534 25-MAY-15 2956852 25-MAY-15
1 59 2956852 25-MAY-15 2959302 25-MAY-15
1 60 2959302 25-MAY-15 2982117 26-MAY-15
1 61 2982117 26-MAY-15 3000489 26-MAY-15
BS Key Size Device Type Elapsed Time Completion Time
------- ---------- ----------- ------------ ---------------
84 302.75M SBT_TAPE 00:10:05 26-MAY-15
BP Key: 84 Status: AVAILABLE Compressed: NO Tag: DBAAS_INCR_BACKUP
Handle: cloudstorage_ORCL_6tq7tq5l_1_1 Media: storage.us2.oraclecloud.com/v1/dbaastest-usoracle05695/dbaasdev0
List of Archived Logs in backup set 84
Thrd Seq Low SCN Low Time Next SCN Next Time
---- ------- ---------- --------- ---------- ---------
1 54 2824749 24-MAY-15 2844444 24-MAY-15
1 55 2844444 24-MAY-15 2871852 24-MAY-15
1 56 2871852 24-MAY-15 2898243 24-MAY-15
1 57 2898243 24-MAY-15 2926534 25-MAY-15
...
RMANの使用の詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
その他の自動データベース・バックアップ・オプション
Exadata Cloud Machineによって提供される自動データベース・バックアップ機能に加えて、Oracle RMANまたはその他のOracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ツールや技術を使用して、Oracle Databaseのバックアップ操作およびリカバリ操作を個別に手動で実行できます。
手動で構成したバックアップでは、Exadata Cloud Machineによって提供される自動データベース・バックアップと同じリモート・ストレージの場所、または別のストレージの場所を使用できます。 Exadata Cloud MachineのローカルExadataストレージで手動バックアップを作成することもできます。 このオプションの場合は、Exadata Cloud MachineのExadataストレージにデータベース・バックアップをプロビジョニングすることをお薦めします。 詳細は、Exadataストレージ構成を参照してください。
Exadata Cloud MachineをOracle Zero Data Loss Recovery Appliance (ZDLRA)とともに使用する場合は、提供されるZDLRAライブラリ(Exadata Cloud Machine計算ノードの/var/opt/oracle/ocde/assistants/bkup/ra_installer.zip
にあります)を使用できます。 詳細は、リカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールのインストールを参照してください。
手動のバックアップおよびリカバリ・スキームを実装する場合、関連するすべての要件(ネットワーク帯域幅、ストレージ容量およびデータ・セキュリティを含む)をユーザーが考慮する必要があります。