この章の内容は次のとおりです。
次の手順を実行してOracle E-Business Suiteアダプタを設定します。
Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイRESTサービスを構成します。
Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイは、Oracle Integration Cloud ServiceのOracle E-Business Suiteアダプタ用の必須コンポーネントです。 クラウド内のビジネス統合に使用可能なすべてのOracle E-Business Suite RESTサービスにアクセスするための経路です。
Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイを構成していない場合は、次のドキュメントで説明している設定および構成手順に従ってください。
Oracle E-Business Suite 12.2の場合
My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1311068.1のOracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイのインストール リリース12.2の「項B: Oracle E-Business Suite RESTサービスの構成」を参照してください。
ドキュメント1311068.1でRESTサービス用の最新のパッチが適用されていることを確認してください。
Oracle E-Business Suite 12.1.3の場合
Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイを構成して、RESTサービス機能が有効化されていることを確認してください。 Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイが構成されていない場合は、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント556540.1で説明されている設定タスクに従い、Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイ、リリース12.1.3を構成してください。
インスタンスでOracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイがすでに構成されている場合は、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1998019.1に記載されている順序でこれらのRESTサービス・パッチを適用し、RESTサービス機能を有効化します。
Oracle E-Business Suiteサービスへのアクセスを構成します。
Oracle Integration Cloud ServiceのOracle E-Business Suiteサービスにアクセスするには、次のいずれかの方法でOracle E-Business SuiteサービスがIntegration Cloud Serviceからアクセス可能である必要があります。
これらのサービスは、Oracle E-Business Suite RESTサービスがインターネットを介してパブリックにアクセス可能になるように、DMZ (DeMilitarized Zone)構成で設定された環境でデプロイされます。
Oracle E-Business SuiteでのDMZ構成の指示は、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1375670.1のDMZでのOracle E-Business Suiteリリース12.2の構成を参照してください。
Oracle E-Business SuiteがDMZ構成で設定されていない場合、これらのサービスはOracle Integration Cloud Serviceエージェント・フレームワークを介してアクセス可能である必要があります。
エージェント・グループの作成、ならびにOracle Integration Cloud Serviceからのエージェント・インストーラのダウンロードおよびインストーラの実行によるローカル環境でのオンプレミス・エージェントのインストールの詳細は、『Oracle Cloud Oracle Integration Cloud Serviceの使用』の「Integration Cloud Servicesの開発」、エージェント・グループおよびオンプレミス・エージェントの管理に関する項を参照してください。
オンプレミス・エージェントをOracle E-Business Suiteインスタンスにインストールしないように注意してください。 かわりに、別のマシンにインストールする必要があります。
Oracle E-Business Suiteに必要なRESTサービスをデプロイします。
統合にOracle E-Business Suite RESTサービスを使用するには、次のタスクが実行済であることを確認してください。
メタデータ・プロバイダまたは統合リポジトリ・サービスをデプロイする
メタデータ・プロバイダまたは統合リポジトリ・サービスは、統合に使用可能なサービスのリストをフェッチするAPIです。 これらのOracle E-Business Suiteサービスを統合するには、「メタデータ・プロバイダ」APIをRESTサービスとしてデプロイする必要があります。
メタデータ・プロバイダAPIを統合リポジトリから検索し、検索結果からメタデータ・プロバイダAPIを選択してインタフェースの詳細ページを表示します。
メタデータ・プロバイダAPIをRESTサービスとしてデプロイする前に、そのメタデータ・プロバイダAPIのサービス別名としてproviderを入力し、APIに含まれているすべてのメソッドで「GET HTTP method」チェック・ボックスを選択する必要があることに注意してください。
ヒント: メタデータ・プロバイダAPIが、GET HTTPメソッドおよびサービス別名のproviderを使用してRESTサービスとしてデプロイされていない場合、Oracle Integration Cloud ServiceのOracle E-Business Suiteアダプタは予期したとおりに機能しません。
ビジネス機能関連のAPIをOracle E-Business Suite RESTサービスとしてデプロイする
クラウド内のOracle E-Business Suite統合インタフェースを統合または使用する場合、まず、これらのインタフェース定義をOracle E-Business Suite RESTサービスとしてデプロイする必要があります。
たとえば、Oracle E-Business Suiteで販売オーダーを処理するには、まず、PL/SQL API Sales Order Service (OE_INBOUND_INT)をRESTサービスとしてデプロイし、Oracle E-Business Suiteアダプタを介してOracle Integration Cloud Serviceでこのデプロイ済のSales Order Service RESTサービスを使用できるようにする必要があります。
RESTサービスのデプロイの詳細は、Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイ実装ガイドのREST Webサービスのデプロイ、ネイティブ統合インタフェースおよびサービスの管理に関する項を参照してください。
必要なユーザー権限を付与します。
Oracle Integration Cloud ServiceでOracle E-Business Suiteアダプタを介してOracle E-Business Suite RESTサービスを使用するには、Oracle E-Business Suiteユーザーに次の権限が付与されていることを確認してください。
メタデータ・プロバイダまたは統合リポジトリ・サービスにアクセスする
メタデータ・プロバイダAPIへのアクセスを許可することにより、ユーザーがOracle E-Business Suiteアダプタを介してクラウド内のOracle E-Business Suiteサービスを参照できるようにします。
希望のOracle E-Business Suite APIおよびサービスにアクセスまたは実行する
許可されていないアクセスまたは実行からアプリケーション・データを保護するため、Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイを介して提供されるRESTサービスへのインタフェース・アクセス権限をユーザーに付与する必要があります。
Oracle Integration Cloud ServiceでOracle E-Business Suite接続を作成するためには、Oracle E-Business Suiteユーザー資格証明を使用する必要があります。 たとえば、Oracle Integration Cloud ServiceからOracle E-Business Suiteユーザーhrmanagerを使用してOracle E-Business Suiteで従業員を作成(create employee)する場合は、次を行う必要があります。
hrmanager Oracle E-Business Suiteユーザーに対し、メタデータ・プロバイダAPIに含まれているすべてのメソッドに関するセキュリティ付与を作成します。
hrmanager Oracle E-Business Suiteユーザーに対し、従業員(Employee) APIに含まれている「Create Employee」メソッドに関するセキュリティ付与を作成します。
Oracle Integration Cloud ServiceでOracle E-Business Suite接続を作成する間、hrmanagerユーザー資格証明を使用します。
ランタイムで、Oracle E-Business Suiteアダプタの接続を介して提供されるユーザー名およびパスワードが、統合で起動されるサービスのユーザー認証のためにOracle E-Business Suiteに渡されます。
RESTサービスへのセキュリティ付与の作成の詳細は、Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイ実装ガイドのSOAPおよびREST Webサービスのサポート付きインタフェースに関する付与の管理、ネイティブ統合インタフェースおよびサービスの管理に関する項を参照してください。
Oracle E-Business Suite接続の作成の詳細は、「Oracle E-Business Suite接続の作成」を参照してください。
Oracle E-Business SuiteインタフェースがSSL対応の場合、クラウドからOracle E-Business Suiteインスタンスにアクセスするには、追加の証明書をOracle Integration Cloud Serviceにインポートします。
証明書のアップロードの詳細は、『Oracle Cloud Oracle Integration Cloud Serviceの使用』の「SSL証明書のアップロード」、「接続の作成」、「Integration Cloud Serviceの開発」を参照してください。
前提条件
Oracle Integration Cloud ServiceのOracle E-Business Suiteアダプタを使用してOracle E-Business Suite接続を確立する前に、必要な設定タスクを実行し、Oracle E-Business Suite統合SOAゲートウェイを介して提供されるOracle E-Business Suite RESTサービスを有効にするための最新のパッチを適用する必要があります。
設定の詳細は、「Oracle E-Business Suite Adapterの設定」を参照してください。
Oracle E-Business Suite接続の作成
Webブラウザを介してOracle Integration Cloud Service (http://<servername>:<portnumber>/ics)へのログインに成功すると、ホーム・ページが表示されます。
「Connections」をクリックします。
「Create New Connection」をクリックします。
「In the Create Connection - Select Adapter」ダイアログが表示されます。 Oracle E-Business Suiteアダプタの「Select」ボタンをクリックします。
「New Connection - Information」ダイアログが表示されます。 接続に関する次の情報を入力します。
「Connection Name」: 接続の固有の名前を指定します。
「Identifier」: Oracle E-Business Suite接続の固有の識別子を入力します。
「Version」: バージョン情報は接続に対して自動的に移入されます。
「Description」: 接続に関する説明情報を入力します。
「Create」をクリックして、接続を作成します。
次の情報を指定して追加の接続詳細を入力します。
「Email Address」: この接続で問題または変更が発生する場合に通知を受信する管理者の電子メール・アドレスを入力します。
「Connection Properties」: 「Configure Connectivity」をクリックして、「Connection Properties」ダイアログを開きます。ここで、Oracle E-Business Suiteインスタンスに接続するURL (http://<ebs host name>:<port>)を入力します。
このURLアドレスはOracle E-Business Suiteサービスがデプロイされ、DMZ構成またはOracle Integration Cloud Serviceエージェント・フレームワークのいずれかを介してパブリックにアクセス可能である場所である点に注意してください。 Oracle E-Business Suiteアダプタの設定で説明されている、Oracle E-Business Suiteサービスへのアクセス構成に関する手順を参照してください。
「OK」をクリックして、作業を保存します。
「Security」: 「Configure Credentials」をクリックして、「Credentials」ダイアログを開きます。 前述の「Connection Properties」ダイアログで指定したOracle E-Business Suiteインスタンスにアクセスするためのセキュリティ・ポリシー、ユーザー名およびパスワード情報を指定します。
ここで指定するユーザー名には、Oracle E-Business Suite APIならびにサービスにアクセスおよび実行するための権限が付与される必要があります。 Oracle E-Business Suiteアダプタの設定で説明されている、必要なユーザー権限の付与に関する手順を参照してください。
注意: HTTP認証は、このリリースでサポートされる唯一のセキュリティ・ポリシーです。
「OK」をクリックして、作業を保存します。
「Agent Group」: 「Configure Agents」をクリックして「Select an Agent group」ダイアログを表示します。 使用可能なエージェント・グループのリストが、選択内容に対して自動的に移入されます。
EBSなど希望のエージェント・グループを選択し、「Use」をクリックして選択を有効化します。
選択したエージェント・グループは、Oracle E-Business SuiteとOracle Integration Cloud Service間の通信のチャネルとして機能します。
エージェント・グループの設定の詳細は、『Oracle Cloud Oracle Integration Cloud Serviceの使用』の「Integration Cloud Servicesの開発」、エージェント・グループおよびオンプレミス・エージェントの管理に関する項を参照してください。
必要な接続情報を指定した後は、「EBS_Connection」接続詳細ページが表示されます。
「Save」をクリックして、接続を保存します。
Oracle E-Business SuiteアダプタでOracle E-Business Suite接続を作成した後に、「Test」をクリックしてそれをテストし、以前に入力したOracle E-Business Suiteインスタンスの可用性をテストできます。
Oracle E-Business Suiteインスタンスへの接続のテストおよび確立に成功すると、Oracle E-Business Suiteのライセンスが許諾されている製品および製品ファミリからのサービス可能なAPIのリストが、接続されているインスタンスからOracle Integration Cloud Serviceにインポートされます。