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Oracle® Database Appliance管理およびリファレンス・ガイド
リリース12.1.2.7.0 for Linux x86-64
E67089-01
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Oracle Database 11.2.0.4.xリリースからのOracle Database 12.1.0.2.160119へのアップグレード

次の例を使用して、Oracle Database ApplianceでOracle Database 11gリリース2 (11.2)のリリースをアップグレードするために必要な手順を理解します。

Oracle Appliance Manager (OAKCLI)を使用して、Oracle Databaseのインストールをアップグレードします。このシナリオでは、Oracle Database ApplianceインフラストラクチャとOracle Grid InfrastructureはOracle Database Applianceパッチ・セット12.1.2.6にアップグレードしていますが、Oracle Databaseのインストールはアップグレードしていません。この手順では、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のデータベースをアップグレードする方法について説明します。

Oracle DatabaseのためのOracle Database Applianceパッチ・セット・アップグレードは、新しい順序番号付けを使用します。Oracle Database Applianceパッチ・セット12.1.2.6のOracle Databaseのアップグレードは、12.1.0.2.160119です。

この手順を開始する前に、次のタスクを完了している必要があります。

  • インフラストラクチャとOracle Grid Infrastructureに対するOracle Database Appliance 12.1.2.6パッチ・セット更新の実行を完了している。

  • リリース12.1.0.2.160119に対するOracle Database Applianceのデータベースのホームを構成している。

Oracle Databaseホームは、パッチ・セット更新の一環として最初に、またはoakcli create dbhomeコマンドを使用した手動の手順として、Oracle Appliance Managerを使用して構成します。1つのOracle Databaseホーム上で複数のOracle Databaseインスタンスを実行し、記憶領域を節約して管理を大幅に容易にしたり、各Oracle DatabaseホームでOracle Databaseのインスタンスを実行して、柔軟性を大幅に向上したりできます。

アップグレードするデータベースのリリースについて、Oracle Database Applianceデータベースのホームが存在している必要が常にあります。新しい12.1.2.6デプロイメントでは、新しい12.1.0.2.160119 Oracle Databaseホームが自動的に設定されます。以前のリリースから更新している場合は、oakcli create dbhomeを使用して、1つ以上の12.1.0.2.160119 Oracle Databaseホームを手動で作成する必要があります。

  1. 必要に応じて、12.1.0.2.160119 RDBMSクローン・パッチをMy Oracle Supportからダウンロードして、Oracle Databaseリリース12.1.0.2.160119のノード0でOracle Databaseホームを作成します。

    次に例を示します。

    # /opt/oracle/oak/bin/oakcli create dbhome -version 12.1.0.2.160119

  2. oakcli show dbhomesコマンドを実行します。

    出力結果は、次の例のようになります。

    Oracle HomeName  Oracle Home Version                Oracle HomeLocation                       Database Name    Database Type
    ---------------  -------------------                -------------                             -------------    -------------
    OraDb11204_home1 11.2.0.4.7(20760997,17592127)      /u01/app/oracle/product/11.2.0.4/dbhome_1 db1	             RAC
    
  3. ノード0でのみコマンドoakcli show databasesを実行します。このコマンドの出力を確認して、このアップグレードに対応するリリース番号を持つデータベースがあることを確認します。

    次の例では、1つのデータベースdb1があり、これがリリース11.2.0.4からアップグレードされたデータベースではなく、アップグレードできるレベル(11.2.0.4.7)にパッチが適用されていることを示しています。

    # oakcli show databases
    
    Name Type     Storage  HomeName         HomeLocation                               Version
    ---- ----     -------  --------         ------------                               -------
    db1 RAC        ACFS    OraDb11204_home1 /u01/app/oracle/product/11.2.0.4/dbhome_1  11.2.0.4.7(20760997,17592127)
    
  4. ノード0でコマンドoakcli upgrade databaseを実行して、データベースをアップグレードします。

    ノード0でのみコマンドを実行します。アップグレードするデータベースの名前を指定し、アップグレードしたデータベースを配置するデータベースのホームの名前を指定します。次のオプションを指定してコマンドを実行します。ここで、databaseはアップグレードするデータベースの名前、dbhomeはアップグレードしたデータベースを配置するOracleホームの名前です。

    oakcli upgrade database -db database -to dbhome

    次の例では、手順3で特定されたデータベースdb1をアップグレード候補としてアップグレードし、アップグレードしたデータベースを手順3で特定された新しいデータベースのホームである、OraDb12102_home2に配置する方法を示します。

    # oakcli upgrade database -db db1 -to dbhome12102_home2.

  5. アップグレード・コマンドの実行が完了したら、ノード0でもう一度コマンドoakcli show databasesを実行します。

    コマンドとその出力は、ここでは次の例のようになります。

    Name Type     Storage  HomeName         HomeLocation                               Version
    ---- ----     -------  --------         ------------                               -------
    db1 RAC        ACFS    OraDb12102_home2 /u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_1  12.1.0.2.160119(21948354,21948344)  
    

    これで、データベースdb1がリリース12.1.0.2になり、データベースのホーム名がOraDB12102_home2になります。これは、/u01/app/oracle/product/12.1.0.2/OraDb12102_home2のパス上にあります。