これらの例を使用して、仮想ローカル・エリア・ネットワーク(VLAN)を構成および管理する方法を理解します。
ユーザー・ドメインのVLANを管理するには、ODA_BASEにログインします。ODA_BASEのVLANを管理するには、Dom0
にログインします。この項の例では、sample10
という名前のVLANを使用します。
注意:
Oracle Database ApplianceまたはOracle Database Appliance仮想化プラットフォームのデプロイ前にのみ、Dom0
からVLANを作成できます。
例3-25 仮想ローカル・エリア・ネットワークの作成の例
VLANを作成するには、次の情報を準備します。
VLAN名。VLANの作成先のノード上で一意(ただし、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームの他のノード上にあるVLAN名と同じ名前にすることは可能)。
VLANタグ番号。2から4096 (境界値を含む).の値で、VLANの作成先のノード上で一意(ただし、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームの他のノード上にあるVLANタグ番号と同じ番号にすることは可能)。
VLANを作成するインタフェースの名前。「Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのネットワーク・インフラストラクチャおよび仮想ローカル・エリア・ネットワークについて」の表のDom0でのボンド・デバイス列にリストされているハードウェアで使用可能なインタフェースを見つけます。
VLANの作成先のノード。
次のコマンドを入力して、VLANの作成を開始します。プロンプトが表示されたら、準備した情報を入力します。
oakcli create vlan
注意:
両方のノードに同じVLANを作成する必要がある場合、コマンドoakcli create vlan
を2回(ノード0用に1回とノード1用に1回)入力します。
次のoakcli create vlan
の例は、ノード0でVLAN sample10
を作成します。
oakcli create vlan sample10 -vlanid 10 -if bond0 -node 0
注意:
共有リポジトリに作成した仮想マシンでVLANを使用する予定の場合は、両方のノードでそのVLANを作成します。仮想マシンがデフォルトで稼働するように構成されているノードで割り当てられたネットワークが使用不可能な場合、またはフェイルオーバーの後に起動するよう仮想マシンが構成されているノードで割り当てられたネットワークが使用不可能な場合には、仮想マシンに障害が発生します。
例3-26 ユーザー・ドメインの仮想ローカル・エリア・ネットワークの割当ておよび削除の例
既存のVLANを仮想マシンに割り当てるには-addnetwork
句を指定して、仮想マシンからVLANを削除するには-deletenetwork
句を指定してoakcli modify vm
コマンドを使用します。句にはVLAN名も指定する必要があります。
次のoakcli modify vm
の例は、sample10
VLANを仮想マシンmyol5u_test
に割り当てます。
oakcli modify vm myol5u_test -addnetwork sample10
例3-27 ODA_BASEの仮想ローカル・エリア・ネットワークの割当ておよび削除の例
ODA_BASEに既存のVLANを追加したり、ODA_BASEからVLANを削除するには、コマンドoakcli configure oda_base
を使用します。このコマンドでは、ODA_BASEおよびドメイン・メモリーのサイズ変更もできます。VLANの管理のみ行う場合は、現在のCPUコア数に対応する番号と現在のメモリー数を入力します。
次の例(抜粋)では、CPUコア数とデフォルトのメモリー値は変更されないままですが、ODA_BASEにVLAN test01
が割り当てられます。現在のCPUコア数6は、コア・ライセンス・オプションの値リストの選択番号3に対応しています。
# oakcli configure oda_base Core Licensing Options: 1. 2 CPU Cores 2. 4 CPU Cores 3. 6 CPU Cores 4. 8 CPU Cores 5. 10 CPU Cores 6. 12 CPU Cores Current CPU Cores :6 Selection[1 : 6](default 12 CPU Cores) : 3 ODA base domain memory in GB(min 8, max 88)(Current Memory 48G)[default 64] : 48 INFO: Using default memory size i.e. 64 GB Additional vlan networks to be assigned to oda_base? (y/n) [n]: y Select the network to assign (test00,test01,test02,test03): test01 Additional vlan networks to be assigned to oda_base? (y/n) [n]: Vlan network to be removed from oda_base (y/n) [n]: INFO: . . .
例3-28 仮想ローカル・エリア・ネットワークの表示の例
ODA_BASEに現在存在するVLANを表示するには、oakcli show vlan
コマンドを実行します。
次の例では、前述の例で使用したsample10
VLAN以外のVLANが表示されています。
oakcli show vlan NAME ID INTERFACE NODENUM ---- -- --------- ------- net1 1 bond0 0 net1 1 bond0 1 net2 1 bond1 0 net2 1 bond1 1 net3 2 bond1 0 net3 4 bond0 1 net10 20 bond1 0 net10 20 bond1 1
例3-29 仮想ローカル・エリア・ネットワークの削除の例
ノードから不要なVLANを削除するには、oakcli delete vlan
コマンドでVLAN名と当該ノード番号を指定します。
この例では、(前述のoakcli create vlan
の例でVLANが割り当てられた)ノード0からVLAN sample10
が削除されます。
oakcli delete vlan sample10 -node 0
注意:
ネイティブVLANは削除できません。ネイティブVLANは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・ソフトウェアのデプロイ中に構成される仮想ローカル・エリア・ネットワークです。