Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での変更点

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の『Oracle Database開発ガイド』における変更点は次のとおりです。

新機能

  • エディションの削除が強化され、そのエディションに含まれる各エディション・オブジェクトの削除が、オブジェクトが使用可能な子孫エディションによって継承されなくなるまで先送りされるようになりました。

    「エディションの削除」を参照。
  • PL/SQL基本ブロック・カバレッジ機能によって、テストが実際にコードをどれだけ適切にテストするかを評価することで、ある程度の品質予測および整合性が保証されます。「品質を維持するためのPL/SQL基本ブロック・カバレッジの使用」を参照。

  • PL/Scopeは、PL/SQLソース・コードに出現するSQL文、表、ビューおよび順序のSQL識別子と文メタデータをレポートします。

    「PL/Scopeの使用」を参照。
  • PL/SQLのDEPRECATEプラグマ。「推奨されないパッケージ、サブプログラムおよびタイプ」を参照。

  • シャーディングは、独立したデータベース間でデータを水平にパーティション化する機能です。この構成の各データベースはシャードと呼ばれます。すべてのシャードが一体となって、シャード・データベースと呼ばれる単一の論理データベースを形成します。シャード・データベースでのアプリケーション開発の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照。

  • DRCPの構成用に、新しいMAX_TXN_THINK_TIMEパラメータが追加されました。詳細は、「DRCPの構成」を参照してください。

  • DRCPのプロキシ・セッションの、他のアプリケーションとの共有をサポートします。詳細は、「プロキシ・セッションの共有」を参照してください。

  • DRCPを使用した、PDB環境とPDB以外の環境の両方における共有接続をサポートします。詳細は、「データベース常駐接続プールの理解」を参照してください。

  • FANイベント通知の受信をサポートします。詳細は、「FANイベント通知の受信について」を参照してください。

  • Oracle XAトランザクションをサポートするトランザクション・ガードトランザクション・ガードの詳細は、「トランザクション・ガードの使用」を参照してください。

非推奨となった機能

Oracle® Database SecureFiles and Large Objects 12c, リリース2 (12.2)で非推奨となった機能のリスト

次の機能は、このリリースでは非推奨であり、将来のリリースではサポートされなくなる可能性があります。

  • 標準のJavaクラスまたはoracle.jdbc拡張子タイプが優先され、Oracle SQL拡張子(oracle.sql.*)は非推奨になりました。

  • DBMS_DEBUGパッケージは非推奨になりました。かわりにDBMS_DEBUG_JDWPパッケージを使用します。

    詳細は、「PL/SQLおよびJavaのデバッグ」を参照してください。

ネイティブ暗号化のセキュリティ更新

Oracleは、Oracle Databaseリリース11.2以降における、ネイティブ・ネットワーク暗号化環境に影響を与える必要なセキュリティ機能強化に対応するために、ダウンロード可能なパッチを提供しています。

このパッチは、My Oracle Supportノート2118136.2で入手できます。

改善されたサポート対象アルゴリズムは次のとおりです。

  • 暗号化アルゴリズム: AES128、AES192およびAES256
  • チェックサム・アルゴリズム: SHA1、SHA256、SHA384およびSHA512

非推奨であり、使用すべきでないアルゴリズムは次のとおりです。

  • 暗号化アルゴリズム: DES、DES40、3DES112、3DES168、RC4_40、RC4_56、RC4_128およびRC4_256
  • チェックサム・アルゴリズム: MD5

サイトでネットワーク・ネイティブ暗号化を使用する必要がある場合は、My Oracle Supportノート2118136.2で説明されているパッチをダウンロードする必要があります。ご使用のOracle Databaseインストールの円滑な移行を可能にするために、このパッチでは、より弱いアルゴリズムを無効にしより強力なアルゴリズムの使用を開始できる、2つのパラメータが提供されます。このパッチは、サーバー上とクライアント上の両方のOracle Databaseインストールにインストールする必要があります。

ネットワーク・ネイティブ暗号化の代替となるのは、TLS (トランスポート層セキュリティ)であり、中間者攻撃からの保護を実現します。

関連項目:

サポート対象外機能

このドキュメントに記載されていた一部の機能は、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)ではサポート対象外になります。

  • サーバー側のSQLJおよびJPublisherはサポートされなくなりました。