8 Oracle Multimedia ORDAudioオブジェクト型

Oracle Multimediaでは、オーディオ・データの格納および管理をサポートするORDAudioオブジェクト型が提供されます。

ORDAudioオブジェクト型は、ordaspec.sqlファイルで定義されています。インストール後、このファイルは次のOracleホーム・ディレクトリに格納されています。

<ORACLE_HOME>/ord/im/admin (LinuxおよびUNIXの場合)

<ORACLE_HOME>\ord\im\admin (Windowsの場合)

8.1 ORDAudioオブジェクトの例

ORDAudioオブジェクト型を説明する例では、Oracle Database Product Media (PM)サンプル・スキーマのONLINE_MEDIA表を使用しています。Oracle Databaseサンプル・スキーマは、GitHubで使用できます。使用しているコンピュータでこれらの例を再現するには、まず、ORDAudioのコンストラクタ、およびimport( )とimportFrom( )メソッドの項に示す例を実行してください。例のファイルは、実際のオーディオ・ファイルで置き換えてください。

コンストラクタの「BLOBのORDAudio()」の例では、テスト・オーディオ表のTAUDを使用しています。(この表の定義は、「TAUD表の定義」を参照してください。)

注意:

BLOBを直接修正するか、または外部ソースを変更してオーディオ・データ自体を操作した場合、オブジェクト属性の同期が維持されていることと、更新時刻が修正されていることを確認する必要があります。そうしないと、オブジェクト属性がオーディオ・データと一致しなくなります。

8.1.1 ORDAudioオブジェクトの例に使用するディレクトリの定義

例を実行する前に、次の文を発行します(c:\mydir\workは、ユーザーronがオーディオ・データを検索できるディレクトリです)。これらのコマンドを実行する前に、ディレクトリ・オブジェクトを作成する権限を持ったユーザーとして接続しておく必要があります。

CREATE OR REPLACE DIRECTORY FILE_DIR as 'c:\mydir\work';
GRANT READ ON DIRECTORY FILE_DIR TO 'ron';

8.2 ORDAudioのメソッドの重要な注意事項

ORDSourceレベルでコールされたメソッドは、ソース・プラグインに渡されて処理され、最初の引数にctx (RAW)を取ります。これらのメソッドのいずれかをクライアントから初めてコールする場合、ctx構造体を割り当ててNULLに初期化してから、openSource( )メソッドをコールする必要があります。このとき、ソース・プラグインが、このクライアント用にコンテキストを初期化できます。処理が完了したら、クライアントからcloseSource( )メソッドをコールする必要があります。

ソース・プラグインのコールによってコールされたメソッドは、最初の引数にctx (RAW)を取ります。

ORDAudioレベルでコールされたメソッドは、フォーマット・プラグインに渡されて処理され、最初の引数にctx (RAW)を取ります。これらのメソッドのいずれかをクライアントから初めてコールする場合、ctx構造体を割り当てて、NULLに初期化する必要があります。

注意:

今回のリリースでは、Oracleが提供するいずれのプラグインもctx構造体を使用しません。また、すべてのソース・プラグインまたはフォーマット・プラグインがctx構造体を使用するわけではありませんが、前述の方法でコーディングすると、アプリケーションは、現行または今後のソース・プラグインまたはフォーマット・プラグインで動作します。

ネイティブにサポートされていないフォーマットの場合、個々のいずれかのsetメソッドを使用して、オブジェクトの属性値を設定します。ネイティブにサポートされているフォーマットの場合は、setProperties( )メソッドを使用して、オブジェクトの属性を移入するか、またはフォーマット・プラグインを記述します。

8.3 ORDAudioオブジェクト型

ORDAudioオブジェクト型は、オーディオ・データの格納と管理をサポートします。このオブジェクト型の属性は、ordaspec.sqlファイルで次のように定義されています。

  -------------------
  -- TYPE ATTRIBUTES
  -------------------
  description         VARCHAR2(4000),
  source              ORDSource,
  format              VARCHAR2(31),
  mimeType            VARCHAR2(4000),
  comments            CLOB, 
  
  -- AUDIO RELATED ATTRIBUTES
  
  encoding            VARCHAR2(256),
  numberOfChannels    INTEGER,
  samplingRate        INTEGER,
  sampleSize          INTEGER,
  compressionType     VARCHAR2(4000),
  audioDuration       INTEGER,

説明:

  • description: オーディオ・オブジェクトの説明。

  • source: オーディオ・データが格納されるORDSource。

  • format: オーディオ・データの格納フォーマット。

  • mimeType: MIMEタイプについての情報。

  • comments: オーディオ・オブジェクトのメタデータ情報。

  • encoding: オーディオ・データのエンコーディング・タイプ。

  • numberOfChannels: オーディオ・データのオーディオ・チャネル数。

  • samplingRate: オーディオ・データのサンプリング・レート(Hz単位)。

  • sampleSize: データ内のオーディオのサンプル幅またはサンプル数。

  • compressionType: オーディオ・データの圧縮タイプ。

  • audioDuration: 格納されたオーディオ・データの再生時間。

注意:

comments属性は、setCommentsパラメータがTRUEである場合、setProperties( )メソッドによって移入されます。この属性に対して直接書込みしないことをお薦めします。

8.4 ORDAudioのコンストラクタ

ORDAudioオブジェクトは、コンストラクタ・ファンクションの使用によってインスタンス化されます。

8.4.1 BLOBのORDAudio()

構文

ORDAudio(SELF IN OUT NOCOPY ORDSYS.ORDAudio,
         data IN BLOB,
         setproperties IN INTEGER DEFAULT 0)
         RETURN SELF AS RESULT

説明

BLOBからORDAudioオブジェクトを構築します。構築されたORDAudioオブジェクトが表に挿入または更新されると、BLOBに格納されているデータがORDAudioオブジェクトにコピーされます。

パラメータ

data

BLOBに格納されているオーディオ・コンテンツです。

setproperties

コンストラクタでsetProperties( )メソッドをコールするかどうかを決定するインジケータ・フラグです。値が1の場合、setProperties( )メソッドがコールされます。値が0の場合、メソッドはコールされません。デフォルトは0です。

プラグマ

なし。

例外

なし。

使用上の注意

オーディオ・コンテンツが一時または永続BLOBのいずれかに格納される場合は、このコンストラクタを使用して、ORDAudioオブジェクトを作成します。

BLOBオブジェクトからORDAudioオブジェクトを作成し、表に挿入します。

注意:

この文を実行するユーザーは、ユーザーmediauserによって作成されたtaud表に対するSELECT権限を持っている必要があります。

テスト・オーディオ表のTAUDの定義は、「TAUD表の定義」を参照してください。

INSERT INTO pm.online_media (product_id, product_audio)
  SELECT 1729, ORDSYS.ORDAudio(t.aud) FROM mediauser.taud t WHERE t.n = 1;

8.4.2 他のソースのORDAudio

構文

ORDAudio(SELF IN OUT NOCOPY ORDSYS.ORDAudio,
         source_type      IN VARCHAR2 DEFAULT 'LOCAL',
         source_location  IN VARCHAR2 DEFAULT NULL,
         source_name      IN VARCHAR2 DEFAULT NULL,
         setproperties    IN INTEGER DEFAULT 0)
         RETURN SELF AS RESULT

説明

特定のソースからORDAudioオブジェクトを構築します。デフォルトでは、ローカル・ソースによる空のオブジェクトが構築されます。

パラメータ

source_type

ソース・オーディオ・データのタイプを指定します。有効な値は、FILEHTTPLOCALまたはユーザー定義です。デフォルトはLOCALです。

パラメータ値のLOCALは、データがOracle Databaseに格納されていることを示します。パラメータ値のLOCALは、srcType属性に格納されることはありません。かわりに、このパラメータ値は、localData属性でデータがOracle Databaseに格納されていることを示します。(ORDSourceオブジェクトの説明は、「埋込みORDSourceオブジェクト」を参照してください。)

source_location

インポート元のソース・オーディオ・データの位置を指定します。(表7-2を参照してください。)

source_name

ソース・オーディオ・データの名前を指定します。(表7-3を参照してください。)

setproperties

コンストラクタでsetProperties( )メソッドをコールするかどうかを決定するインジケータ・フラグです。値が1の場合、setProperties( )メソッドがコールされます。値が0の場合、メソッドはコールされません。デフォルトは0です。

プラグマ

なし。

例外

なし。

使用上の注意

次のいずれかの状況のように、オーディオ・コンテンツがまだBLOBに格納されていない場合は、このコンストラクタを使用して、ORDAudioオブジェクトを作成します。

  • コンテンツがローカル・ファイルに存在します。
  • コンテンツがURLで参照されています。
  • コンテンツがORDAudioオブジェクトの作成時に使用できません。

指定されたソースからORDAudioオブジェクトを作成します。

-- Construct an ORDAudio object from an external file and insert it into the table.
INSERT INTO pm.online_media (product_id, product_audio)
  VALUES (1733, ORDSYS.ORDAudio('FILE', 'FILE_DIR', 'speaker.au'));
 
-- Initialize an ORDAudio object in the table.
INSERT INTO pm.online_media (product_id, product_audio)
  VALUES(1729, ORDSYS.ORDAudio());

8.5 ORDAudioのメソッド

Oracle Multimediaのいくつかのメソッドは、特にオーディオ・データの操作に使用されます。

ORDAudio、ORDDoc、ORDImageおよびORDVideoに共通のOracle Multimediaのメソッドに関するリファレンス情報については、「すべてのOracle Multimediaオブジェクト型に共通のメソッド」を参照してください。この章と第2章に示すメソッドを使用すると、属性の取得と設定およびメタデータの抽出を実行できます。

関連項目:

オブジェクト型およびメソッドの詳細は、『Oracle Database概要』を参照してください

8.5.1 checkProperties( )

構文

checkProperties(ctx IN OUT RAW) RETURN BOOLEAN;

説明

オーディオ属性(サンプル・サイズ、サンプル・レート、チャネル数、フォーマットおよびエンコーディング・タイプ)を含む、格納されたオーディオ・データのプロパティをチェックします。

パラメータ

ctx

フォーマット・プラグインのコンテキスト情報を指定します。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

使用上の注意

formatの値がNULLの場合、checkProperties( )メソッドは、デフォルトのフォーマット・プラグインを使用します。それ以外の場合は、formatで指定されたプラグインを使用します。

ファイルには有効なMIMEタイプが複数含まれる場合があるため、checkProperties( )メソッドはMIMEタイプをチェックしません。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION

この例外は、checkProperties( )メソッドをコールし、オーディオ・プラグインに例外が発生した場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

既知のオーディオ属性のプロパティ情報をチェックします。

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
 ctx RAW(64) :=NULL;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
 WHERE p.product_id  = 1729;
 IF ( obj.checkProperties(ctx) =  TRUE ) THEN 
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('true');
 ELSE
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('false');
 END IF;
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION caught');
  WHEN OTHERS THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('EXCEPTION caught');
END;
/

8.5.2 getAllAttributes( )

構文

getAllAttributes(ctx        IN OUT RAW,
                 attributes IN OUT NOCOPY CLOB);

説明

クライアント・アクセスを容易にするため、文字列をフォーマットして戻します。ネイティブにサポートされたフォーマットでは、文字列には、カンマ(,)で区切られたオーディオ・データ属性(fileFormat、mimeType、encoding、numberOfChannels、samplingRate、sampleSize、compressionTypeおよびaudioDuration)のリストが含まれます。ユーザー定義のフォーマットの場合は、フォーマット・プラグインによって文字列が定義されます。

パラメータ

ctx

フォーマット・プラグインのコンテキスト情報を指定します。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

attributes

属性を指定します。

使用上の注意

通常、これらのオーディオ・データ属性は、フォーマットされたオーディオ・データのヘッダーから取得可能です。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION

この例外は、getAllAttributes( )メソッドをコールし、オーディオ・プラグインに例外が発生した場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

データベースに格納されているオーディオ・データのすべてのオーディオ属性を戻します。

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
 tempLob   CLOB;
 ctx RAW(64) :=NULL;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
  WHERE p.product_id  = 1729;
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('getting comma separated list of all attributes');
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('-------------------------------------------');
 DBMS_LOB.CREATETEMPORARY(tempLob, FALSE, DBMS_LOB.CALL);
 obj.getAllAttributes(ctx,tempLob);
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(DBMS_LOB.substr(tempLob, DBMS_LOB.getLength(tempLob),1));
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION caught');
END;
/

8.5.3 getAttribute( )

構文

getAttribute(ctx  IN OUT RAW,
             name IN VARCHAR2)  RETURN VARCHAR2;

説明

ユーザー定義フォーマットのみに対応したオーディオ・データから、要求された属性値を戻します。

パラメータ

ctx

フォーマット・プラグインのコンテキスト情報を指定します。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

name

属性の名前を指定します。

使用上の注意

通常、オーディオ・データ属性は、フォーマットされたオーディオ・データのヘッダーから取得可能です。

オーディオ・データ属性情報は、オーディオ・データ自体から抽出可能です。ORDAudioオブジェクトで認識されないフォーマットは、そのフォーマットをサポートしているORDPLUGINS.ORDX_<format>_AUDIOパッケージを実装することによって、サポートできます。

関連項目:

メディア・フォーマットの拡張サポートの詳細は、『Oracle Multimediaユーザーズ・ガイド』を参照してください

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION

この例外は、getAttribute( )メソッドをコールし、オーディオ・プラグインに例外が発生した場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

データベースに格納されているオーディオ・データの、指定したオーディオ属性情報を戻します。(この例では、ユーザー作成のプラグインではなく、サポートされたデータ・フォーマットを使用しているため、例外が発生します。)

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
 res VARCHAR2(4000);
 ctx RAW(64) :=NULL;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
  WHERE p.product_id  = 1733;
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('getting audio sample size');
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('---------------------');
 res := obj.getAttribute(ctx,'sample_size');
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('AUDIO PLUGIN EXCEPTION caught');
  WHEN OTHERS THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('EXCEPTION caught');
END;
/

8.5.4 getAudioDuration( )

構文

getAudioDuration( ) RETURN INTEGER;

説明

オーディオ・オブジェクトのaudioDuration属性の値を戻します。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getAudioDuration, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

なし。

「setKnownAttributes( )」の例を参照してください。

8.5.5 getCompressionType( )

構文

getCompressionType( ) RETURN VARCHAR2;

説明

オーディオ・オブジェクトのcompressionType属性の値を戻します。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getCompressionType, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

なし。

「setKnownAttributes( )」の例を参照してください。

8.5.6 getContentLength( )

構文

getContentLength(ctx IN OUT RAW) RETURN INTEGER;

説明

ソースに格納されたオーディオ・データのコンテンツ長を戻します。

パラメータ

ctx

ソース・プラグインのコンテキスト情報を指定します。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

使用上の注意

なし。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

ORDSourceExceptions.INCOMPLETE_SOURCE_INFORMATION

この例外は、getContentLength( )メソッドをコールし、source.srcType属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「import( ) 」の例を参照してください。

8.5.7 getContentInLob( )

構文

getContentInLob(ctx       IN OUT RAW,
                dest_lob  IN OUT NOCOPY BLOB,
                mimeType  OUT VARCHAR2,
                format    OUT VARCHAR2);

説明

データ・ソースのデータを、指定されたBLOBにコピーします。コピー先のBLOBは、(埋込みORDSourceオブジェクトの)source.localData属性内のBLOBとは異なる必要があります。

パラメータ

ctx

ソース・プラグインのコンテキスト情報を指定します。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

dest_lob

データのコピー先のLOBを指定します。

mimeType

データのMIMEタイプが戻されます(戻されない場合もあります)。

format

データのフォーマットが戻されます(戻されない場合もあります)。

使用上の注意

なし。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

ORDSourceExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED

この例外は、getContentInLob( )メソッドをコールし、使用するソース・プラグインがこのメソッドをサポートしていない場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

データ・ソースからデータを取得して、指定したBLOBに格納します。

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
 tempBLob BLOB;
 mimeType VARCHAR2(4000);
 format VARCHAR2(31);
 ctx RAW(64) :=NULL;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
  WHERE p.product_id  = 1733;
 IF (obj.isLocal) THEN
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('local is true');
 END IF;
 DBMS_LOB.CREATETEMPORARY(tempBLob, true, 10);
 obj.getContentInLob(ctx,tempBLob, mimeType,format);
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('Length is ' || TO_CHAR(DBMS_LOB.getLength(tempBLob)));
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDSourceExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('ORDSourceExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED caught');
  WHEN OTHERS THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('EXCEPTION caught');
 END;
/

8.5.8 getDescription( )

構文

getDescription( ) RETURN VARCHAR2;

説明

オーディオ・データのdescription属性の値を戻します。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getDescription, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

ORDAudioExceptions.DESCRIPTION_IS_NOT_SET

この例外は、getDescription( )メソッドをコールし、descriptionが設定されていない場合に発生します。

この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

オーディオ・データのdescription属性の値を取得します。

DECLARE
  obj ORDSYS.ORDAudio;
BEGIN
-- This example assumes that the setDescription method has already been applied.
  SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
    WHERE p.product_id  = 1733 FOR UPDATE;
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('Current description is:');
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('-------------');
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(obj.getDescription());
  COMMIT;
END;
/  

8.5.9 getEncoding( )

構文

getEncoding( ) RETURN VARCHAR2;

説明

オーディオ・オブジェクトのencoding属性の値を戻します。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getEncoding, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

なし。

「setProperties( )」の例を参照してください。

8.5.10 getFormat( )

構文

getFormat( ) RETURN VARCHAR2;

説明

オーディオ・オブジェクトのformat属性の値を戻します。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getFormat, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

ORDAudioExceptions.AUDIO_FORMAT_IS_NULL

この例外は、getFormat( )メソッドをコールし、format属性の値がNULLの場合に発生します。

この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「setProperties( )」の例を参照してください。

8.5.11 getNumberOfChannels( )

構文

getNumberOfChannels( ) RETURN INTEGER;

説明

オーディオ・オブジェクトのnumberOfChannels属性の値を戻します。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getNumberOfChannels, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

なし。

「setProperties( )」の例を参照してください。

8.5.12 getSampleSize( )

構文

getSampleSize( ) RETURN INTEGER;

説明

オーディオ・オブジェクトのsampleSize属性の値を戻します。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getSampleSize, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

なし。

「setProperties( )」の例を参照してください。

8.5.13 getSamplingRate( )

構文

getSamplingRate( ) IN INTEGER;

説明

オーディオ・オブジェクトのsamplingRate属性の値を戻します。単位はHzです。

パラメータ

なし。

使用上の注意

なし。

プラグマ

PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(getSamplingRate, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)

例外

なし。

「setProperties( )」の例を参照してください。

8.5.14 import( )

構文

import(ctx IN OUT RAW);

説明

外部オーディオ・データ・ソースからデータベース内の(埋込みORDSourceオブジェクトの) source.localData属性にオーディオ・データを転送します。

パラメータ

ctx

ソース・プラグインのコンテキスト情報を指定します。このパラメータは、常に割り当てて、NULLに初期化する必要があります。ユーザー定義のソース・プラグインを使用する場合は、openSource( )メソッドをコールします。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

使用上の注意

import( )メソッドをコールする前に、setSource( )メソッドを使用して、外部ソースの(埋込みORDSourceオブジェクトの) source.srcType、source.srcLocationおよびsource.srcName属性を設定します。

外部オーディオ・データ・ソースからローカル・ソース(Oracleデータベース内)にデータをインポートした後も、ソース情報は変更されません(データのインポート元のソースを指したままです)。

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )およびsetLocal( )メソッドが暗黙的にコールされます。

source.srcType属性の値がFILEの場合、source.srcLocation属性にはインポート対象のファイルを格納したデータベース・ディレクトリ・オブジェクトの名前が含まれ、source.srcName属性にはインポート対象のファイルの名前が含まれます。このメソッドを使用する前に、外部ソースの位置にディレクトリが存在するか、または作成されていることを確認する必要があります。

import( )メソッドは、ユーザーがアクセス権を持つデータベース・ディレクトリのオブジェクトからのみ読み取ります。つまり、SQL文のCREATE DIRECTORYを使用して作成したディレクトリ・オブジェクト、または読取り権限を付与されたディレクトリ・オブジェクトにアクセスできます。

たとえば、次のSQL*Plusコマンドを実行すると、ディレクトリ・オブジェクトが作成され、ディレクトリc:\mydir\work内の任意のファイルに対する読取り権限がユーザーronに付与されます。これらのコマンドを実行する前に、ディレクトリ・オブジェクトを作成する権限を持ったユーザーとして接続しておく必要があります。

CREATE OR REPLACE DIRECTORY FILE_DIR AS 'c:\mydir\work';
GRANT READ ON DIRECTORY FILE_DIR TO ron;

ディレクトリおよび表の定義の詳細は、「ORDAudioオブジェクトの例」を参照してください。

source.srcType属性の値がHTTPの場合、source.srcLocation属性にはインポート対象のオブジェクトを格納したディレクトリを検索するために必要なベースURLが含まれ、source.srcName属性にはインポート対象のオブジェクトの名前が含まれます。

このメソッドは、PL/SQL UTL_HTTPパッケージを使用して、HTTPデータ・ソースからメディア・データをインポートします。環境変数を使用して、UTL_HTTPパッケージのプロキシの動作を指定できます。たとえば、LinuxおよびUNIXの場合、環境変数http_proxyをURLに設定すると、UTL_HTTPパッケージはそのURLをHTTPリクエスト用のプロキシ・サーバーとして使用する必要があります。環境変数no_proxyをドメイン名に設定すると、HTTPプロキシ・サーバーは指定したドメイン内のURLには使用されません。

関連項目:

UTL_HTTPパッケージの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』を参照してください

source.srcType属性の値がユーザー定義の名前の場合、source.srcLocation属性にはインポート対象のユーザー定義オブジェクトにアクセスするために必要な識別子文字列が含まれ、source.srcName属性にはインポート対象のオブジェクトの名前が含まれます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

ORDSourceExceptions.INCOMPLETE_SOURCE_INFORMATION

この例外は、import( )メソッドをコールし、source.srcType属性の値がNULLの場合に発生します。

ORDSourceExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED

この例外は、import( )メソッドをコールし、使用するソース・プラグインがimport( )メソッドをサポートしていない場合に発生します。

ORDSourceExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、import( )メソッドをコールし、source.localData属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

外部オーディオ・データ・ソースからローカル・ソースにオーディオ・データをインポートします。

DECLARE
  obj ORDSYS.ORDAudio;
  ctx RAW(64) := NULL;
BEGIN
   SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
     WHERE p.product_id  = 1733 FOR UPDATE;
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('getting source');
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('--------------------------');
  -- get source information
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(obj.getSource());
  -- import data
  obj.import(ctx);
  -- check size
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('Length is ' || TO_CHAR(obj.getContentLength(ctx)));
  UPDATE pm.online_media p SET p.product_audio = obj WHERE p.product_id = 1733;
  COMMIT;
END;
/

8.5.15 importFrom( )

構文

importFrom(ctx              IN OUT RAW,
           source_type      IN VARCHAR2,
           source_location  IN VARCHAR2,
           source_name      IN VARCHAR2);

説明

指定された外部オーディオ・データ・ソースからデータベース内の(埋込みORDSourceオブジェクトの) source.localData属性にオーディオ・データを転送します。

パラメータ

ctx

ソース・プラグインのコンテキスト情報を指定します。このパラメータは、常に割り当てて、NULLに初期化する必要があります。ユーザー定義のソース・プラグインを使用する場合は、openSource( )メソッドをコールします。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

source_type

ソース・オーディオ・データのタイプを指定します。(表7-1を参照してください。)

source_location

インポート元のソース・オーディオ・データの位置を指定します。(表7-2を参照してください。)

source_name

ソース・オーディオ・データの名前を指定します。(表7-3を参照してください。)

使用上の注意

このメソッドは、ソース情報を個別に指定せずにパラメータで指定すること以外は、import( )メソッドと同じです。

外部オーディオ・データ・ソースからローカル・ソース(Oracleデータベース内)にデータをインポートすると、(データのインポート元のソースを指している)ソース情報は入力値に設定されます。

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )およびsetLocal( )メソッドが暗黙的にコールされます。

source_typeパラメータの値がFILEの場合、source_locationパラメータにはインポート対象のファイルを格納したデータベース・ディレクトリ・オブジェクトの名前が含まれ、source_nameパラメータにはインポート対象のファイルの名前が含まれます。このメソッドを使用する前に、source_locationパラメータで指定したディレクトリが存在するか、または作成されていることを確認する必要があります。

importFrom( )メソッドは、ユーザーがアクセス権を持つデータベース・ディレクトリのオブジェクトからのみ読み取ります。つまり、SQL文のCREATE DIRECTORYを使用して作成したディレクトリ・オブジェクト、または読取り権限を付与されたディレクトリ・オブジェクトにアクセスできます。

たとえば、次のSQL*Plusコマンドを実行すると、ディレクトリ・オブジェクトが作成され、ディレクトリc:\mydir\work内の任意のファイルに対する読取り権限がユーザーronに付与されます。これらのコマンドを実行する前に、ディレクトリ・オブジェクトを作成する権限を持ったユーザーとして接続しておく必要があります。

CREATE OR REPLACE DIRECTORY FILE_DIR AS 'c:\mydir\work';
GRANT READ ON DIRECTORY FILE_DIR TO ron;

ディレクトリおよび表の定義の詳細は、「ORDAudioオブジェクトの例」を参照してください。

source_typeパラメータの値がHTTPの場合、source_locationパラメータにはインポート対象のオブジェクトを格納したディレクトリを検索するために必要なベースURLが含まれ、source_nameパラメータにはインポート対象のオブジェクトの名前が含まれます。

このメソッドは、PL/SQL UTL_HTTPパッケージを使用して、HTTPデータ・ソースからメディア・データをインポートします。環境変数を使用して、UTL_HTTPパッケージのプロキシの動作を指定できます。たとえば、LinuxおよびUNIXの場合、環境変数http_proxyをURLに設定すると、UTL_HTTPパッケージはそのURLをHTTPリクエスト用のプロキシ・サーバーとして使用する必要があります。環境変数no_proxyをドメイン名に設定すると、HTTPプロキシ・サーバーは指定したドメイン内のURLには使用されません。

関連項目:

UTL_HTTPパッケージの詳細は、『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』を参照してください

source_typeパラメータの値がユーザー定義の名前の場合、source_locationパラメータにはインポート対象のユーザー定義オブジェクトにアクセスするために必要な識別子文字列が含まれ、source_nameパラメータにはインポート対象のオブジェクトの名前が含まれます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

ORDSourceExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED

この例外は、importFrom( )メソッドをコールし、使用するソース・プラグインがこのメソッドをサポートしていない場合に発生します。

ORDSourceExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、importFrom( )メソッドをコールし、source.localData属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

指定した外部データ・ソースからローカル・ソースにオーディオ・データをインポートします。

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
 ctx RAW(64) :=NULL;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
  WHERE p.product_id  = 1729 FOR UPDATE;
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('setting and getting source');
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('--------------------------');
 -- set source to a file
 -- import data
 obj.importFrom(ctx,'file','FILE_DIR','birds.wav');
 -- check size
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('Length is ' || TO_CHAR(obj.getContentLength(ctx)));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(obj.getSource());
 UPDATE pm.online_media p SET p.product_audio = obj WHERE p.product_id = 1729;
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDAudioExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('Source not specified');
 END;
/

8.5.16 processAudioCommand( )

構文

processAudioCommand(ctx        IN OUT RAW,
                    cmd        IN VARCHAR2,
                    arguments  IN VARCHAR2,
                    result     OUT RAW) RETURN RAW;

説明

コマンドおよびその引数を、処理のためにフォーマット・プラグインに送信します。

注意:

このメソッドは、ユーザー定義のフォーマット・プラグインのみでサポートされます。

パラメータ

ctx

フォーマット・プラグインのコンテキスト情報を指定します。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

cmd

フォーマット・プラグインによって認識されるコマンドを指定します。

arguments

コマンドの引数を指定します。

result

フォーマット・プラグインによって戻される、このメソッドのコール結果です。

使用上の注意

このメソッドを使用して、任意のオーディオ・コマンドおよびその引数をフォーマット・プラグインに送信します。指定したコマンドは、このメソッドでは解釈されず、そのままフォーマット・プラグインに渡されて処理されます。

ユーザー定義のフォーマット・プラグインを使用するには、format属性の値を、processAudioCommand( )をサポートするプラグインを実装したユーザー定義フォーマットに設定する必要があります。

ORDAudioオブジェクトで認識されないフォーマットは、そのフォーマットをサポートするORDPLUGINS.ORDX_<format>_AUDIOパッケージを実装することによって、サポートできます。

関連項目:

メディア・フォーマットの拡張サポートの詳細は、『Oracle Multimediaユーザーズ・ガイド』を参照してください

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION

この例外は、processAudioCommand( )メソッドをコールし、オーディオ・プラグインに例外が発生した場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

なし。

8.5.17 setAudioDuration( )

構文

setAudioDuration(knownAudioDuration IN INTEGER);

説明

オーディオ・オブジェクトのaudioDuration属性の値を設定します。

パラメータ

knownAudioDuration

既知のオーディオ再生時間を指定します。

使用上の注意

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE

この例外は、setAudioDuration( )メソッドをコールし、knownAudioDurationパラメータの値がNULLの場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「setFormat( )」の例を参照してください。

8.5.18 setCompressionType( )

構文

setCompressionType(knownCompressionType IN VARCHAR2);

説明

オーディオ・オブジェクトのcompressionType属性の値を設定します。

パラメータ

knownCompressionType

既知の圧縮タイプを指定します。

使用上の注意

多くのオーディオ・フォーマットでは、エンコーディングと圧縮タイプが密接に統合されているため、compressionType値は、常にencoding属性の値と一致します。詳細は、「Oracle Multimediaで使用するオーディオ・ファイル・フォーマットおよび圧縮形式」を参照してください。

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE

この例外は、setCompressionType( )メソッドをコールし、knownCompressionTypeパラメータの値がNULLの場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「setFormat( )」の例を参照してください。

8.5.19 setDescription( )

構文

setDescription (user_description IN VARCHAR2);

説明

オーディオ・データのdescription属性の値を設定します。

パラメータ

user_description

オーディオ・データの説明を指定します。

使用上の注意

各オーディオ・オブジェクトには、一部のクライアント・アプリケーションのために説明が必要な場合があります。たとえば、Webベースのクライアントでは、ユーザーがオーディオ・データにアクセスするために選択できるオーディオの説明のリストを表示できます。

Oracle MultimediaのWebアクセス・コンポーネントおよびその他のクライアント・コンポーネントは、このdescription属性を使用して、ユーザーにオーディオ・データを提示します。

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

オーディオ・データのdescription属性の値を設定します。

DECLARE
  obj ORDSYS.ORDAudio;
BEGIN
  SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
    WHERE p.product_id  = 1733 FOR UPDATE;
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('writing new title');
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('-------------');
  obj.setDescription('This is audio for product 1733');
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(obj.getDescription());
  UPDATE pm.online_media p SET p.product_audio = obj WHERE p.product_id = 1733;
  COMMIT;
END;
/

8.5.20 setEncoding( )

構文

setEncoding(knownEncoding IN VARCHAR2);

説明

オーディオ・オブジェクトのencoding属性の値を設定します。

パラメータ

knownEncoding

既知のエンコーディング・タイプを指定します。

使用上の注意

多くのオーディオ・フォーマットでは、エンコーディングと圧縮タイプが密接に統合されているため、encoding属性の値は、常にcompressionType値と一致します。詳細は、「Oracle Multimediaで使用するオーディオ・ファイル・フォーマットおよび圧縮形式」を参照してください。

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE

この例外は、setEncoding( )メソッドをコールし、knownEncodingパラメータの値がNULLの場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「setFormat( )」の例を参照してください。

8.5.21 setFormat( )

構文

setFormat(knownFormat IN VARCHAR2);

説明

オーディオ・オブジェクトのformat属性の値を設定します。

パラメータ

knownFormat

オーディオ・オブジェクトに設定する、既知のオーディオ・データ・フォーマットを指定します。

使用上の注意

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE

この例外は、setFormat( )メソッドをコールし、knownFormatパラメータの値がNULLの場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

オーディオ・データのフォーマット(およびその他の属性)を設定します。

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
  WHERE p.product_id  = 1733 FOR UPDATE;
 obj.setFormat('AUFF');
 obj.setEncoding('MULAW');
 obj.setNumberOfChannels(1);
 obj.setSamplingRate(8);
 obj.setSampleSize(8);
 obj.setCompressionType('8BITMONOAUDIO');
 obj.setAudioDuration(16);
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('format: ' || obj.getFormat());
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('encoding: ' || obj.getEncoding());
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(
                      'numberOfChannels: ' || TO_CHAR(obj.getNumberOfChannels()));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('samplingRate: ' || TO_CHAR(obj.getSamplingRate()));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('sampleSize: ' || TO_CHAR(obj.getSampleSize()));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('compressionType : ' || obj.getCompressionType());
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('audioDuration: ' || TO_CHAR(obj.getAudioDuration()));
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE caught');
  WHEN OTHERS THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('EXCEPTION caught');
END;
/ 

8.5.22 setKnownAttributes( )

構文

setKnownAttributes(knownFormat            IN VARCHAR2,
                   knownEncoding          IN VARCHAR2,
                   knownNumberOfChannels  IN INTEGER,
                   knownSamplingRate      IN INTEGER,
                   knownSampleSize        IN INTEGER,
                   knownCompressionType   IN VARCHAR2,
                   knownAudioDuration     IN INTEGER);

説明

オーディオ・オブジェクトに既知のオーディオ属性を設定します。

パラメータ

knownFormat

既知のフォーマットを指定します。

knownEncoding

既知のエンコーディング・タイプを指定します。

knownNumberOfChannels

既知のチャネル数を指定します。

knownSamplingRate

既知のサンプリング・レートを指定します。

knownSampleSize

既知のサンプル・サイズを指定します。

knownCompressionType

既知の圧縮タイプを指定します。

knownAudioDuration

既知のオーディオ再生時間を指定します。

使用上の注意

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

オーディオ・データの既知の属性を設定します。

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
  WHERE p.product_id  = 1733 FOR UPDATE;
 obj.setKnownAttributes('AUFF','MULAW', 1, 8, 8, '8BITMONOAUDIO',16);
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('format: ' || obj.getFormat());
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('encoding: ' || obj.getEncoding());
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(
                   'numberOfChannels: ' || TO_CHAR(obj.getNumberOfChannels()));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('samplingRate: ' || TO_CHAR(obj.getSamplingRate()));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('sampleSize: ' || TO_CHAR(obj.getSampleSize()));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('compressionType : ' || obj.getCompressionType());
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('audioDuration: ' || TO_CHAR(obj.getAudioDuration()));
 UPDATE pm.online_media p SET p.product_audio = obj 
   WHERE  p.product_id = 1733;
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDAudioExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('ORDAudioExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED caught');
  WHEN OTHERS THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('EXCEPTION caught');
END;
/

8.5.23 setNumberOfChannels( )

構文

setNumberOfChannels(knownNumberOfChannels IN INTEGER);

説明

オーディオ・オブジェクトのnumberOfChannels属性の値を設定します。

パラメータ

knownNumberOfChannels

既知のチャネル数を指定します。

使用上の注意

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE

この例外は、setNumberOfChannels( )メソッドをコールし、knownNumberOfChannelsパラメータの値がNULLの場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「setFormat( )」の例を参照してください。

8.5.24 setProperties( )

構文

setProperties(ctx          IN OUT RAW,
              setComments   IN BOOLEAN);

説明

オーディオ・データを読み取ってオブジェクト属性の値を取得し、取得した値をオブジェクト属性に格納します。このメソッドは、値が使用可能なオーディオ・データの属性(圧縮タイプ、時間、エンコーディング・タイプ、フォーマット、MIMEタイプ、チャネル数、サンプリング・レートおよびサンプル・サイズ)ごとにプロパティを設定します。setCommentsパラメータの値がTRUEの場合、オブジェクトのコメント・フィールドに、XML形式で様々なフォーマット・プロパティおよびアプリケーション・プロパティが移入されます。

パラメータ

ctx

フォーマット・プラグインのコンテキスト情報を指定します。(「ORDAudioのメソッドの重要な注意事項」を参照してください。)

setComments

オブジェクトのコメント・フィールドが移入されるかどうかを示すブール値です。値がTRUEの場合、オブジェクトのコメント・フィールドにXML形式でオーディオ・オブジェクトの様々なフォーマット・プロパティおよびアプリケーション・プロパティが移入され、値がFALSEの場合、オブジェクトのコメント・フィールドは移入されません。デフォルト値はFALSEです。

使用上の注意

メディア・ソースからプロパティを抽出できない場合、それぞれの属性はNULL値に設定されます。

このメソッドをコールする前にformat属性の値がNULLに設定されている場合、setProperties( )メソッドは、デフォルトのフォーマット・プラグインを使用します。それ以外の場合は、formatで指定されたプラグインを使用します。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.AUDIO_PLUGIN_EXCEPTION

この例外は、setProperties( )メソッドをコールし、オーディオ・プラグインに例外が発生した場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

既知のオーディオ属性のプロパティ情報を設定します。

DECLARE
 obj ORDSYS.ORDAudio;
 ctx RAW(64) :=NULL;
BEGIN
 SELECT p.product_audio INTO obj FROM pm.online_media p 
  WHERE p.product_id = 1729 FOR UPDATE;
 obj.setProperties(ctx,FALSE);
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('format: ' || obj.getformat);
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('encoding: ' || obj.getEncoding);
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE(
                 'numberOfChannels: ' || TO_CHAR(obj.getNumberOfChannels));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('samplingRate: ' || TO_CHAR(obj.getSamplingRate));
 DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('sampleSize: ' || TO_CHAR(obj.getSampleSize));
 UPDATE  pm.online_media p set p.product_audio = obj 
   WHERE  p.product_id = 1729;
 COMMIT;
 EXCEPTION
  WHEN ORDSYS.ORDAudioExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('ORDAudioExceptions.METHOD_NOT_SUPPORTED caught');
  WHEN OTHERS THEN
   DBMS_OUTPUT.PUT_LINE('EXCEPTION caught');
END;
/

8.5.25 setSamplingRate( )

構文

setSamplingRate(knownSamplingRate IN INTEGER);

説明

オーディオ・オブジェクトのsamplingRate属性の値を設定します。単位はHzです。

パラメータ

knownSamplingRate

既知のサンプリング・レートを指定します。

使用上の注意

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE

この例外は、setSamplingRate( )メソッドをコールし、knownSamplingRateパラメータの値がNULLの場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「setFormat( )」の例を参照してください。

8.5.26 setSampleSize( )

構文

setSampleSize(knownSampleSize IN INTEGER);

説明

オーディオ・オブジェクトのsampleSize属性の値を設定します。

パラメータ

knownSampleSize

既知のサンプル・サイズを指定します。

使用上の注意

このメソッドをコールすると、setUpdateTime( )メソッドが暗黙的にコールされます。

プラグマ

なし。

例外

ORDAudioExceptions.NULL_INPUT_VALUE

この例外は、setSampleSize( )メソッドをコールし、knownSampleSizeパラメータの値がNULLの場合に発生します。

ORDAudioExceptions.NULL_SOURCE

この例外は、ORDAudio.source属性の値がNULLの場合に発生します。

これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。

「setFormat( )」の例を参照してください。