9.4 Oracle Database Quality of Service (QoS) Managementを使用する利点
Oracle Database QoS Managementは、クラスタ内のデータベースおよびそのサービスで共有されるリソースの管理に役立ちます。
一般的な企業では、アプリケーションのレスポンス時間が許容レベル内にない場合、問題の解決に時間がかかることがあります。多くの場合、管理者が行う最初の質問は、「システムは正しく構成されているか。パラメータを変更して問題を解決できるか。ハードウェアの追加が必要か」です。残念ながら、これらの質問に正確に回答するのは困難です。その結果、非生産的でフラストレーションの多い実験を何時間にもわたって行うことになります。
Oracle Database QoS Managementには次の利点があります。
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Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)リソースを管理するシステム管理者の時間と費用の要件が軽減されます。
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パフォーマンス低下の回数の削減に役立ちます。
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アプリケーションのパフォーマンスを制限または低下させる問題の解決に必要な時間を短縮します。
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ワークロードが変化したときでもシステムを安定させます。
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サーバーの追加または削除をアプリケーションに対して透過的にします。
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サーバー障害がシステムに与える影響を低減します。
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サービス・レベル合意(SLA)が満たされるようにします。
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ハードウェア・リソースをより効果的に共有できるようにします。
Oracle Database QoS Managementは、パフォーマンス・ボトルネックの識別と解決を支援できます。Oracle Database QoS Managementは、アプリケーションまたはデータベースのパフォーマンスの問題を診断またはチューニングしません。アプリケーションのパフォーマンスをチューニングする場合、目標は最適なパフォーマンスの実現です。Oracle Database QoS Managementはアプリケーションのより高速な実行を追求するのではありません。そうではなく、Oracle Database QoS Managementは、アプリケーションが最適なパフォーマンス・レベルで稼働することを妨げる障害を排除します。