9.1 Oracle Database Quality of Service (QoS) Managementの管理対象

Oracle Database Quality of Service (QoS) Managementは、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)およびOracle Clusterwareと連携します。Oracle Database QoS Managementは、Oracle RACクラスタ全体で稼働し、様々なアプリケーションをサポートできます。

Oracle Database QoS Managementは、クラスタのCPUリソースを管理します。Oracle Database QoS Managementは、I/Oリソースは管理しません。したがって、Oracle Database QoS Managementは事実上、I/O集中型のアプリケーションを管理しません。Oracle Database QoS Managementは、次の手法でOracle RACデータベースと統合され、クラスタ内のリソースを管理します。

  • データベース・サービス

  • Oracle Database Resource Manager

  • Oracle Clusterware

  • 実行時接続ロード・バランシング

Oracle Database QoS Managementは、使用されているすべてのリソースのリソース待機時間を定期的に評価します。パフォーマンス・クラスの作業リクエストの平均レスポンス時間がパフォーマンス目標で指定されている値より大きい場合、Oracle Database QoS Managementは収集されたメトリックを使用してボトルネック・リソースを探します。可能な場合、Oracle Database QoS Managementは、サーバー・プールのサイズを調整するか、Oracle Database Resource Managerで使用されているリソース・プランのコンシューマ・グループ・マッピングを変更するための推奨を提供します。

注意:

Oracle Database QoS ManagementではOLTPワークロードのみサポートされます。次のタイプのワークロード(またはデータベース・リクエスト)はサポートされません。

  • バッチ・ワークロード

  • 完了に1秒より長くかかるワークロード

  • パラレルデータ操作言語(DML)を使用するワークロード

  • 高い使用率レベルでGV$ビューを問い合せるワークロード