9.2 Oracle Database Quality of Service (QoS) Managementの動作方法
Oracle Database Quality of Service (QoS) Managementでは、リソース管理計画およびユーザー固有のパフォーマンス目標を使用して、定義済ワークロードにリソースを割り当てます。
Oracle Databaseでは、特定のワークロード専用のサーバー・グループでサービスを開始することにより、サービスを使用してシステムのワークロードを管理します。たとえば、データベース層では、あるサーバー・グループをオンライン・トランザクション処理(OLTP)専用にし、別のサーバー・グループをアプリケーション・テスト専用にし、第3のサーバー・グループを内部アプリケーション専用にすることができます。システム管理者は、データベース・サービスを実行できるサーバーの数を手動で変更することで、リソースを特定のワークロードに割り当てることができます。
このようにサーバー・グループを使用すると、あるワークロードの要求のサージ、障害およびその他の問題が他のワークロードに影響することを防ぐために、ワークロードは相互に分離されます。しかし、このタイプのデプロイメントでは、リソースが共有されないため、各ワークロードのピーク要求に対応するために各グループにサーバーを個別にプロビジョニングする必要があります。
Oracle Database QoS Managementでは、次のアクションが実行されます。
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Oracle Database QoS Management管理者が作成したポリシーを使用して次の処理を行います。
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受信した作業リクエストの属性(アプリケーションの接続先のデータベース・サービスなど)を使用して各作業リクエストをパフォーマンス・クラスに割り当てます。
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各パフォーマンス・クラスの目標レスポンス時間(パフォーマンス目標)を判断します。
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ビジネスにとって最も重要なパフォーマンス・クラスを判断します。
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すべてのパフォーマンス・クラスのリソース使用率とリソース待機時間を監視します。
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パフォーマンス・クラスに対して有効になっているパフォーマンス目標に照らして、そのパフォーマンス・クラスの平均レスポンス時間を分析します。
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リソースを再割当てして、目標レスポンス時間を超えているパフォーマンス・クラスのパフォーマンスを改善するための推奨事項を作成します。
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推奨事項が実装された場合の各パフォーマンス・クラスのパフォーマンス・レベルに対する予測される影響の分析を提供します。
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Oracle Database QoS Management管理者に指示された場合に、推奨事項に示されているアクションを実装します。
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リソースが再割当てされた後に、システムを評価して、各パフォーマンス・クラスがそのパフォーマンス目標を満たしていることを検証します。